JPH0239509B2 - Chiokuromann44onruinokairyoseiho - Google Patents

Chiokuromann44onruinokairyoseiho

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JPH0239509B2
JPH0239509B2 JP7923182A JP7923182A JPH0239509B2 JP H0239509 B2 JPH0239509 B2 JP H0239509B2 JP 7923182 A JP7923182 A JP 7923182A JP 7923182 A JP7923182 A JP 7923182A JP H0239509 B2 JPH0239509 B2 JP H0239509B2
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JP
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sulfuric acid
dichloromethane
concentrated sulfuric
reaction
thiochroman
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Tatsuya Nakamura
Koji Nishama
Mamoru Morimoto
Masayuki Umeno
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はチオクロマン―4―オン類を工業的規
模で製造するための改良方法に関する。さらに詳
しくは、本発明は下記反応式で示されるように一
般式()で表わされるベンゼンチオプロピオン
酸類と濃硫酸または発煙硫酸とをジクロルメタン
の存在下で反応させることによる一般式()の
チオクロマン―4―オン類の改良製法に関する。
本発明の目的とするところは、簡単な操作により
チオクロマン―4―オン類を高純度しかも高収率
で得るための方法を提供するにある。 本発明によつて得られるチオクロマン―4―オ
ン類は、医薬その他の工業薬品の中間体として極
めて有用であり、特に6―メチルチオクロマン―
4―オンは降圧利尿剤として知られる6―メチル
―7―スルホンアミドチオクロマン―1,1―ジ
オンの合成中間体として使用されうる。 従来、ベンゼンチオプロピオン酸類を環化して
チオクロマン―4―オン類を製造する方法として
は、ベンゼンチオプロピオン酸類と濃硫酸とを
反応させる方法〔「Chem Abstr」54,20990
(1960)および66,46292(1967)、「J.Am.Chem.
Soc.」76,5065(1954)および79,3912(1957)〕、
ポリリン酸を反応させる方法〔「Chem.Abstr.」
51,16454(1957)、66,46292(1967)および66
55338(1967)〕、五酸化リンを反応させる方法
〔「Chem.Abstr.」51,16454(1957)〕、フツ化水
素酸を反応させる方法〔「J.Am.Chem.Soc.」75
1985(1953)〕などが知られている。これらの方法
のうちで工業的規模で生産するには、後処理、癈
水問題、試薬のコストなどの点から、芳香族チオ
プロピオン酸類を濃硫酸または発煙硫酸により脱
水環化する方法が有利と考えられている。しかし
ながら、この方法では、第1に原料のベンゼンチ
オプロピオン酸類を固体で扱うために反応容器内
で濃硫酸あるいは発煙硫酸の液面にベンゼンチオ
プロピオン酸が浮遊して反応系が均一になりにく
い。第2に、生成したチオクロマン―4―オン類
は濃硫酸中に溶解しているために、チオクロマン
―4―オンを得るには反応液である濃硫酸溶液を
水中に加えてチオクロマン―4―オン類を析出さ
せなければならない。そのために、溶媒的にも利
用されている大量の濃硫酸は回収して再利用でき
ない。第3に、濃硫酸溶液または発煙硫酸溶液を
水中に加える際に生じる発熱によつて、生成した
チオクロマン―4―オン類が熱分解するためにチ
オクロマン―4―オン類を高収率で得ることがで
きない。そのために、発熱による熱分解を防止し
ようとすれば希釈時間に長時間を要する。しか
も、ベンゼンチオプロピオン酸類を固体のままで
反応系に添加することから反応を開放系でおこな
わねばならず、硫酸または発煙硫酸の飛散など安
全衛生面でも問題がある。 本発明者らは、これらの事情に鑑み、収率の向
上、安全衛生面および操作面で検討を加えた。そ
のために、まず従来反応液を水で希釈して析出し
たチオクロマン―4―オン類の抽出溶媒として用
いられていたベンゼン、トルエン、キシレン、ヘ
キサン、ヘプタンなどの芳香族および脂肪族炭化
水素を反応溶媒とし、これに原料のベンゼンチオ
プロピオン酸類を溶解して濃硫酸と反応させよう
としても、溶媒を使わない従来法にくらべて収率
の向上は全く望めないどころか低下する傾向にあ
る。したがつて、収率を改善する方法を開発すべ
く鋭意検討した。その結果、従来のチオクロマン
―4―オン類の抽出溶媒として用いられたものと
は全く異なる系統の脂肪族ハロゲン化炭化水素類
のうちで、クロロホルムやジクロルエタンなどど
は全く収率の向上が改善されなかつたにもかかわ
らず、これらと極めて類似したジクロルメタンを
反応溶媒として用いた場合にかぎつて高収率且つ
高純度でチオクロマン―4―オン類が得られると
いう全く予期しない優れた知見を得て本発明をな
すに至つた。本発明の製法によれば次のような利
点が得られる。 すなわち、第1にベンゼンチオプロピオン酸類
のジクロルメタン溶液を濃硫酸または発煙硫酸に
滴下すると、該ジクロルメタン溶液は濃硫酸に溶
解して均一化する。その結果、ジクロルメタン溶
液中のベンゼンチオプロピオン酸類と濃硫酸また
は発煙硫酸との接触が良好となり、環化反応が円
滑に進行して反応時間が著しく短縮できる。 その上、反応時および反応液の水による希釈時
において、反応液の濃硫酸溶液または発煙硫酸溶
液を水中に投入する際に発熱しても、低沸点のジ
クロルメタンの存在によつてジクロルメタンが還
流して系内温度を一定に保つことができ、生成し
たチオクロマン―4―オン類の熱分解することを
防止できる。したがつて、これらの諸効果によつ
て、収率は予想外に著しく向上する。 また、ベンゼンチオプロピオン酸類と濃硫酸ま
たは発煙硫酸との接触が良好となるために、濃硫
酸または発煙硫酸の使用量を溶媒的に多量に使用
していた従来法に比べて著しく減らすことができ
る。そして、反応液を水で希釈するとジクロルメ
タンが、生成したチオクロマン―4―オン類と均
一溶液となつて硫酸水層と分離するので、ジクロ
ルメタン層を分取し、ジクロルメタンを留去すれ
ば目的とするチオクロマン―4―オン類が得られ
る。したがつて、従来法がベンゼン、トルエンな
どによつて抽出していたのと比べると、本発明の
方法では抽出操作を必要としない。さらに、ベン
ゼンチオプロピオン酸類を固体で反応系に添加す
ることがない。したがつて、操作性および安全性
の点においても改善される。 本発明の方法は、従来法に比べて著しく改良さ
れており、工業的規模におけるチオクロマン―4
―オン類の製造法としては極めて有用である。 本発明によるチオクロマン―4―オン類の改良
製法をより詳細に説明すれば以下のとおりであ
る。まず、原料のベンゼンチオプロピオン酸類を
ジクロルメタンに溶解する。このときのジクロル
メタンの使用量はベンゼンチオプロピオン酸類の
0.5〜1.5倍容量が適当である。そして、この溶液
に濃硫酸または発煙硫酸を室温で徐々に滴下すれ
ばよい。滴下されたベンゼンチオプロピオン酸類
のジクロルメタン溶液はすみやかに濃硫酸または
発煙硫酸に溶解して均一化する。また、必要によ
り濃硫酸または発煙硫酸にベンゼンチオプロピオ
ン酸のジクロルメタン溶液を滴下して反応させて
もよく、いずれの方法によつて反応させた場合に
も、滴下終了後は後押し反応により反応を完結せ
しめる。使用される濃硫酸または発煙硫酸は原料
のベンゼンチオプロピオン酸類の4〜6倍モル量
と従来の3分の1ないし4分の1の量でよい。そ
して、後押し反応には1〜4時間を要すれば充分
に反応は完了する。反応中はジクロルメタンの還
流によつて系内温度が一定に保たれるために生成
したチオクロマン―4―オン類の熱分解は生じな
い。反応終了後は反応液を水で希釈するが、反応
液を水中に滴下しても、また反応液に水を加えて
もジクロルメタンの存在によつて発熱が制御され
るためにチオクロマン―4―オン類の熱分解は生
じない。反応液に水を加えた後は水層から分離し
たチオクロマン―4―オン類のジクロルメタン層
を分取するが、あらかじめ希釈する水にジクロル
メタンを少量加えておくと一層温度制御が容易に
なるとともに目的物の抽出効率を高めることがで
きる。こうして分取したジクロルメタン層を水洗
しジクロルメタンを留去すれば目的とするチオク
ロマン―4―オン類が高収率且つ高純度で得られ
る。 したがつて、本発明の方法により従来の方法に
比べて、操作性、反応時間および収率などの点で
著しく改善された。 以下に実施例を挙げて本発明法を具体的に説明
する。 実施例 1 【式】(6―メチルチオクロ マン―4―オン)の製造 500ml容量の四頚フラスコに、p―メチルベン
ゼンチオプロピオン酸100g(0.51モル)とジク
ロルメタン100mlとを仕込み溶解する。この中に
濃硫酸250g(2.55モル)を室温で滴下し、後押
し反応4時間で反応を完結させる。また、別の1
容量の四頚フラスコに水165mlおよびジクロル
メタン200mlを仕込んでおき、先の反応液を滴下
し、ジクロルメタン層を分取する。このジクロル
メタン層を水洗したのち、ジクロルメタンを留去
すると6―メチルチオクロマン―4―オン90gが
得られる。収率96%、純度97%、m.p.40〜41℃。 実施例 2 【式】(6―クロロ―8―メチ ルチオクロマン―4―オン)の製造 1容量の四頚フラスコに濃硫酸490g(5モ
ル)を仕込み、この中に4―クロロ―2―メチル
ベンゼンチオプロピオン酸230.8g(1.0モル)を
ジクロルメタン277mlに溶解した溶液を滴下し、
後押し反応4時間で反応を完結させる。また、別
の2容量の四頚フラスコに水326mlおよびジク
ロルメタン460mlを仕込んでおき、先の反応液を
滴下し、ジクロルメタン層を分取する。このジク
ロルメタン層を水洗したのち、ジクロルメタンを
留去すると6―クロロ―8―メチルチオクロマン
―4―オン207.3gが得られる。収率94%、純度
96.5%、m.p.105〜107℃。 実施例 3 【式】(8―フルオロチオクロマ ン―4―オン)の製造 200ml容量の四頚フラスコに、o―フルオロベ
ンゼンチオプロピオン酸20g(0.1モル)および
ジクロルメタン30mlを仕込み溶解する。この中に
発煙硫酸40g(0.41モル)を室温で滴下し、後押
し反応4時間で反応を完結させる。また、別の
300ml容量の四頚フラスコに水33mlを仕込んでお
き、先の反応液を滴下し、ジクロルメタン層を分
取する。このジクロルメタン層を水洗したのち、
ジクロルメタンを留去すると8―フルオロチオク
ロマン―4―オン17.4gが得られる。収率92%、
純度96.2%、m.p.80〜81℃。 実施例 4 【式】(6―t―ブチル チオクロマン―4―オン)の製造 p―t―ブチルベンゼンチオプロピオン酸47.7
g(0.2モル)をジクロルメタン60mlに溶解して
実施例1と同様にして濃硫酸98g(1モル)と反
応させて6―t―ブチルチオクロマン―4―オン
41.8gを得る。収率91%、純度96%、b.p.194〜
197℃/18mmHg。 実施例 5 【式】(6―エトキシチオ クロマン―4―オン)の製造 p―エトキシベンゼンチオプロピオン酸22.6g
(0.1モル)をジクロルメタン15mlに溶解して実施
例1と同様にして濃硫酸50g(0.51モル)と反応
せしめ、6―エトキシチオクロマン―4―オン20
gを得る。収率93%、純度96.4%、b.p.154℃/12
mmHg。 実施例 6 【式】(チオクロマン―4―オ ン)の製造 ベンゼンチオプロピオン酸27.3g(0.15モル)
をジクロルメタン30mlに溶解し、実施例1と同様
にして濃硫酸75g(0.77モル)と反応させてチオ
クロマン―4―オン24.6gを得る。収率95%、純
度95%、b.p.158℃/10mmHg。 実施例 7 【式】(6―ニトロチオクロ マン―4―オン)の製造 p―ニトロベンゼンチオプロピオン酸34.1g
(0.15モル)をジクロルメタン18mlに溶解して実
施例1と同様にして濃硫酸66.2g(0.68モル)と
反応させて6―ニトロチオクロマン―4―オン30
gを得る。収率93%、純度97%、m.p.163〜164
℃。 実施例 8 【式】(8―クロロチオクロマン ―4―オン)の製造 o―クロロベンゼンチオプロピオン酸21.7g
(0.1モル)をジクロルメタン30mlに溶解して実施
例2と同様にして濃硫酸50g(0.51モル)と反応
させて8―クロロチオクロマン―4―オン18.9g
を得る。収率92%、純度96.7%、m.p.91〜92℃。 実施例 9 【式】(6―メトキシチオ クロマン―4―オン)の製造 p―メトキシベンゼンチオプロピオン酸21.2g
(0.1モル)をジクロルメタン20mlに溶解して実施
例3と同様にして発煙硫酸40g(0.41モル)と反
応させて6―メトキシチオクロマン―4―オン
18.8gを得る。収率94%、純度97%、m.p.28〜30
℃。 比較例 1 【式】(6―メチルチオクロ マン―4―オン)の製造 1容量の四頚フラスコに濃硫酸800gを仕込
む。この中に、p―メチルベンゼンチオプロピオ
ン酸の結晶100g(0.51モル)を徐々に添加し、
その後8時間反応させる。また、別の3容量の
四頚フラスコに氷水1Kgを仕込んでおき、先の反
応液を滴下し、ついでベンゼン800mlを加えて析
出した結晶を溶解してベンゼン層を分取する。こ
のベンゼン層を水洗したのち、ベンゼンを留去す
ると6―メチルチオクロマン―4―オン84.8gを
得る。収率70%、純度75%、m.p.40〜41℃。 比較例 2 【式】(6―メチルチオクロ マン―4―オン)の製造 1容量の四頚フラスコに濃硫酸500gを仕込
み、この中に、p―メチルベンゼンチオプロピオ
ン酸100g(0.51モル)とベンゼン150mlとの混合
溶液を室温で滴下し、その後8時間反応させる。
また、別の2容量の四頚フラスコに氷水500g
を仕込んでおき、先の反応液を滴下し、ベンゼン
層を分取する。このベンゼン層を水洗した後、ベ
ンゼンを留去すると6―メチルチオクロマン―4
―オン77.9gを得る。収率60%、純度70%、m.
p.40〜41℃。 比較例 3 【式】(6―メチルチオクロ マン―4―オン)の製造 1容量の四頚フラスコに濃硫酸500gを仕込
む。この中に、p―メチルベンゼンチオプロピオ
ン酸100g(0.51モル)とジクロルエタン200mlと
の混合溶液を室温で滴下し、その後4時間反応さ
せる。また、別の2容量の四頚フラスコに氷水
500gを仕込んでおき、先の反応液を滴下し、ジ
クロルエタン層を分取する。このジクロルエタン
層を水洗したのち、ジクロルエタンを留去すると
6―メチルチオクロマン―4―オン76.9gを得
る。収率55%、純度65%、m.p.40〜41℃。 比較例 4 【式】(6―メチルチオクロ マン―4―オン)の製造 1容量の四頚フラスコに濃硫酸500gを仕込
む。この中に、p―メチルベンゼンチオプロピオ
ン酸100g(0.51モル)とクロロホルム200mlとの
混合液を室温で滴下し、その後4時間反応させ
る。また、別の2容量の四頚フラスコに氷水
500gを仕込んでおき、先の反応液を滴下してク
ロロホルム層を分取する。このクロロホルム層を
水洗したのち、クロロホルムを留去すると6―メ
チルチオクロマン―4―オン78.6gを得る。収率
58.8%、純度68%、m.p.40〜41℃。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、Rは低級アルキル基、ハロゲン原子、
    低級アルコキシ基またはニトロ基を示し且つ複数
    個の場合は同一または相異つてもよく、そしてn
    は0、1または2を示す)で表わされるベンゼン
    チオプロピオン酸類と濃硫酸または発煙硫酸とを
    ジクロルメタンの存在下で反応させることを特徴
    とする、一般式 (式中、Rおよびnは前記のとおりである)で
    表わされるチオクロマン―4―オン類の改良製
    法。
JP7923182A 1982-05-13 1982-05-13 Chiokuromann44onruinokairyoseiho Expired - Lifetime JPH0239509B2 (ja)

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