JPH05213854A - スルホン酸銀塩の製造方法 - Google Patents
スルホン酸銀塩の製造方法Info
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- JPH05213854A JPH05213854A JP2386392A JP2386392A JPH05213854A JP H05213854 A JPH05213854 A JP H05213854A JP 2386392 A JP2386392 A JP 2386392A JP 2386392 A JP2386392 A JP 2386392A JP H05213854 A JPH05213854 A JP H05213854A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C303/00—Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides
- C07C303/32—Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides of salts of sulfonic acids
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 下式一般式[I]で表されるスルホン酸と、
R−SO3H … [I]
(式中、Rは炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、
アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、
ハロゲン原子またはアルキル基またはアルケニル基で置
換されたアリール基である。)炭酸銀とを有機溶媒中で
反応させることを特徴とする 下記一般式[II]で表されるスルホン酸銀塩の製造方
法。 R−SO3Ag … [II] (式中、Rは一般式[I]におけるRと同じである。) 【効果】 原料として光に対して安定で、かつ安価な原
料を用いスルホン酸銀塩を製造することができる。得ら
れた化合物の結晶から水を除去(乾燥)する工程が不必
要である。
アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、
ハロゲン原子またはアルキル基またはアルケニル基で置
換されたアリール基である。)炭酸銀とを有機溶媒中で
反応させることを特徴とする 下記一般式[II]で表されるスルホン酸銀塩の製造方
法。 R−SO3Ag … [II] (式中、Rは一般式[I]におけるRと同じである。) 【効果】 原料として光に対して安定で、かつ安価な原
料を用いスルホン酸銀塩を製造することができる。得ら
れた化合物の結晶から水を除去(乾燥)する工程が不必
要である。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、スルホン酸銀塩の製造方
法に関し、さらに詳しくは、アルキル化反応試薬、スル
ホン酸エステル化反応の有機合成用試薬、あるいはハロ
ゲンを配位子に含む遷移金属錯体の、該ハロゲンをスル
ホン酸で置換する場合の有機合成用試薬等として用いら
れるスルホン酸銀塩の製造方法に関するものである。
法に関し、さらに詳しくは、アルキル化反応試薬、スル
ホン酸エステル化反応の有機合成用試薬、あるいはハロ
ゲンを配位子に含む遷移金属錯体の、該ハロゲンをスル
ホン酸で置換する場合の有機合成用試薬等として用いら
れるスルホン酸銀塩の製造方法に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】スルホン酸銀塩を製造する方法と
しては、(i)酸化銀とスルホン酸とをアセトニトリル
中または水中で反応させる方法(J.Am.Chem.Soc.,81,41
13(1959)、Org.Syn.,Coll.Vol.,4,547(1963))、(ii)
硝酸銀とスルホン酸ナトリウムとを水中で反応させる方
法(Fieser & Fieser Reagents for Organic Synthesis
2,370)が知られており、いずれも高収率で生成物が得
られるとの報告がある。
しては、(i)酸化銀とスルホン酸とをアセトニトリル
中または水中で反応させる方法(J.Am.Chem.Soc.,81,41
13(1959)、Org.Syn.,Coll.Vol.,4,547(1963))、(ii)
硝酸銀とスルホン酸ナトリウムとを水中で反応させる方
法(Fieser & Fieser Reagents for Organic Synthesis
2,370)が知られており、いずれも高収率で生成物が得
られるとの報告がある。
【0003】しかしながら、(i)の方法の場合は、原
料に使う酸化銀が光に対して不安定で分解し易く取扱い
に注意を要する。また(ii)の方法の場合は、反応を水
中で行うため、生成したスルホン酸銀塩の結晶中に含ま
れる水分を除去する工程が必要になり、得られた結晶中
を減圧下、長時間加熱しなければならない。このため上
記のような問題点のない新たなスルホン酸銀塩の製法の
出現が望まれている。
料に使う酸化銀が光に対して不安定で分解し易く取扱い
に注意を要する。また(ii)の方法の場合は、反応を水
中で行うため、生成したスルホン酸銀塩の結晶中に含ま
れる水分を除去する工程が必要になり、得られた結晶中
を減圧下、長時間加熱しなければならない。このため上
記のような問題点のない新たなスルホン酸銀塩の製法の
出現が望まれている。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上述したような従来技術にお
ける問題点を解決するためになされたものであって、原
料として光に対して安定で、かつ安価な化合物を用い、
しかも生成されたスルホン酸銀塩の結晶中から水分を除
去する工程を必要としない新たなスルホン酸銀塩の製造
方法を提供することを目的としている。
ける問題点を解決するためになされたものであって、原
料として光に対して安定で、かつ安価な化合物を用い、
しかも生成されたスルホン酸銀塩の結晶中から水分を除
去する工程を必要としない新たなスルホン酸銀塩の製造
方法を提供することを目的としている。
【0005】
【発明の概要】本発明は、下記一般式[I]で表される
スルホン酸と、 R−SO3H … [I] (式中、Rは炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、
アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、
ハロゲン原子またはアルキル基またはアルケニル基で置
換されたアリール基である。)炭酸銀とを有機溶媒中で
反応させることを特徴とする 下記一般式[II]で表されるスルホン酸銀塩の製造方法
である。
スルホン酸と、 R−SO3H … [I] (式中、Rは炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、
アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、
ハロゲン原子またはアルキル基またはアルケニル基で置
換されたアリール基である。)炭酸銀とを有機溶媒中で
反応させることを特徴とする 下記一般式[II]で表されるスルホン酸銀塩の製造方法
である。
【0006】R−SO3Ag … [II] (式中、Rは一般式[I]におけるRと同じである。)
【0007】
【発明の具体的な説明】以下、本発明に係るスルホン酸
銀塩の製造方法について具体的に説明する。本発明に係
るスルホン酸銀塩の製造方法では、下記一般式[I]で
表されるスルホン酸(以下単に「スルホン酸」と記載す
る。)と、 R−SO3H … [I] (式中、Rは炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、
アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、
ハロゲン原子またはアルキル基またはアルケニル基で置
換されたアリール基である。)炭酸銀(Ag2CO3)と
を有機溶媒中で反応させている。
銀塩の製造方法について具体的に説明する。本発明に係
るスルホン酸銀塩の製造方法では、下記一般式[I]で
表されるスルホン酸(以下単に「スルホン酸」と記載す
る。)と、 R−SO3H … [I] (式中、Rは炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、
アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、
ハロゲン原子またはアルキル基またはアルケニル基で置
換されたアリール基である。)炭酸銀(Ag2CO3)と
を有機溶媒中で反応させている。
【0008】上記一般式[I]において、炭素数1〜9
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ペンチル基、オクチル基等が挙げられ、これらはフ
ッ素、塩素等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
アリール基としてはフェニル基等が挙げられ、これらは
ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基で置換されて
いてもよい。
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ペンチル基、オクチル基等が挙げられ、これらはフ
ッ素、塩素等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
アリール基としてはフェニル基等が挙げられ、これらは
ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基で置換されて
いてもよい。
【0009】アルケニル基としては、ビニル基、プロペ
ニル基等が挙げられる。このようなスルホン酸として、
具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1-
プロパンスルホン酸、1-ブタンスルホン酸、1-ペンタン
スルホン酸、1-ヘキサンスルホン酸、1-ヘプタンスルホ
ン酸、1-オクタンスルホン酸、エテンスルホン酸、2-メ
チル-2-プロペンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-
クロルベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、p-
エチルベンゼンスルホン酸、p-スチレンスルホン酸、2-
メジチレンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸
等が挙げられる。
ニル基等が挙げられる。このようなスルホン酸として、
具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1-
プロパンスルホン酸、1-ブタンスルホン酸、1-ペンタン
スルホン酸、1-ヘキサンスルホン酸、1-ヘプタンスルホ
ン酸、1-オクタンスルホン酸、エテンスルホン酸、2-メ
チル-2-プロペンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-
クロルベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、p-
エチルベンゼンスルホン酸、p-スチレンスルホン酸、2-
メジチレンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸
等が挙げられる。
【0010】本発明では、有機溶媒として、アセトニト
リル単独またはアセトニトリルと芳香族炭化水素との混
合溶媒を用いることが好ましい。混合溶媒に用いられる
芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等が挙げられ、好ましくはトルエンである。混合溶媒
のアセトニトリルと芳香族炭化水素との比率は、アセト
ニトリル100容量部に対し、芳香族炭化水素が1〜2
0容量部、好ましくは5〜10容量部であることが望ま
しい。
リル単独またはアセトニトリルと芳香族炭化水素との混
合溶媒を用いることが好ましい。混合溶媒に用いられる
芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等が挙げられ、好ましくはトルエンである。混合溶媒
のアセトニトリルと芳香族炭化水素との比率は、アセト
ニトリル100容量部に対し、芳香族炭化水素が1〜2
0容量部、好ましくは5〜10容量部であることが望ま
しい。
【0011】反応は、スルホン酸が完全に消費されるよ
うに常に炭酸銀を過剰で行うことが望ましく、炭酸銀
は、スルホン酸1モルに対して0.3〜10モル、好ま
しくは0.5〜3モルの割合で用いられることが望まし
い。反応温度は、通常0〜80℃、好ましくは25〜6
0℃の範囲であることが望ましく、反応時間は、0.5
〜6時間、好ましくは1〜3時間の範囲であることが望
ましい。また、反応は常圧下、好ましくは光を遮断した
条件で行われることが望ましい。
うに常に炭酸銀を過剰で行うことが望ましく、炭酸銀
は、スルホン酸1モルに対して0.3〜10モル、好ま
しくは0.5〜3モルの割合で用いられることが望まし
い。反応温度は、通常0〜80℃、好ましくは25〜6
0℃の範囲であることが望ましく、反応時間は、0.5
〜6時間、好ましくは1〜3時間の範囲であることが望
ましい。また、反応は常圧下、好ましくは光を遮断した
条件で行われることが望ましい。
【0012】有機溶媒の量は、反応条件下において生成
するスルホン酸銀塩が析出しないような量が選択される
べきであり、通常スルホン酸に対し20〜100倍量の
量で用いられる。反応終了後、得られた反応混合物中に
残った過剰の炭酸銀は、濾過によって取り除くことがで
きる。次いで、溶媒がアセトニトリル単独のときは、濾
液に芳香族炭化水素をアセトニトリル100容量部に対
して1〜20容量部、好ましくは5〜10容量部加え減
圧下でゆっくり濃縮する。溶媒がアセトニトリルと芳香
族炭化水素との混合溶媒であるときは、そのまま減圧下
でゆっくり濃縮する。この操作により、濾液中の水分を
共沸によって取り除くと共に、生成物の結晶を析出させ
ることができる。結晶が容器に析出し始めた時点で濃縮
を停止し、得られた溶液を一晩冷却して結晶を完全に析
出させ、結晶を濾取することにより目的とする下記一般
式[II]で表されるスルホン酸銀塩が得られる。
するスルホン酸銀塩が析出しないような量が選択される
べきであり、通常スルホン酸に対し20〜100倍量の
量で用いられる。反応終了後、得られた反応混合物中に
残った過剰の炭酸銀は、濾過によって取り除くことがで
きる。次いで、溶媒がアセトニトリル単独のときは、濾
液に芳香族炭化水素をアセトニトリル100容量部に対
して1〜20容量部、好ましくは5〜10容量部加え減
圧下でゆっくり濃縮する。溶媒がアセトニトリルと芳香
族炭化水素との混合溶媒であるときは、そのまま減圧下
でゆっくり濃縮する。この操作により、濾液中の水分を
共沸によって取り除くと共に、生成物の結晶を析出させ
ることができる。結晶が容器に析出し始めた時点で濃縮
を停止し、得られた溶液を一晩冷却して結晶を完全に析
出させ、結晶を濾取することにより目的とする下記一般
式[II]で表されるスルホン酸銀塩が得られる。
【0013】R−SO3Ag … [II] (式中、Rは反応に使用したスルホン酸中のRと同じで
ある。)本発明に係る製造法によって得られたスルホン
酸銀塩は、ハロゲンを配位子に含む遷移金属錯体におい
て、該ハロゲンをスルホン酸で置換する場合の有機合成
用試薬として用いることができる。
ある。)本発明に係る製造法によって得られたスルホン
酸銀塩は、ハロゲンを配位子に含む遷移金属錯体におい
て、該ハロゲンをスルホン酸で置換する場合の有機合成
用試薬として用いることができる。
【0014】このような置換反応に用いられる遷移金属
化合物としては、例えば下記一般式[III]で表される
化合物が挙げられ、 R1 a R2 b R3 c MX …[III] (式中、MはZr、Ti、Hf等のIVB族の遷移金属で
あり、R1 はシクロペンタジエニル骨格を有する基であ
り、このシクロペンタジエニル骨格を有する基は置換基
を有していてもよい。R2 およびR3 はシクロペンタジ
エニル骨格を有する基(置換基を有していてもよい)、
SO3R4 、ハロゲン原子、R4 、OR4、NR4 d 、S
(O)eR4 、SiR4 3 、P(O)eR4 3 である。ここで、
R4 はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル
基、アリール基、ハロゲン原子またはアルキル基で置換
されたアリール基である。R1 、R2 、R3 のうち2つ
はアルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基、置換
シリレン基を介して結合されていてもよい。また、aは
a≧1であり、a+b+c=3であり、dは1、2また
は3であり、eは0、1または2である。Xはハロゲン
原子である。)反応は、下記式で示される。
化合物としては、例えば下記一般式[III]で表される
化合物が挙げられ、 R1 a R2 b R3 c MX …[III] (式中、MはZr、Ti、Hf等のIVB族の遷移金属で
あり、R1 はシクロペンタジエニル骨格を有する基であ
り、このシクロペンタジエニル骨格を有する基は置換基
を有していてもよい。R2 およびR3 はシクロペンタジ
エニル骨格を有する基(置換基を有していてもよい)、
SO3R4 、ハロゲン原子、R4 、OR4、NR4 d 、S
(O)eR4 、SiR4 3 、P(O)eR4 3 である。ここで、
R4 はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル
基、アリール基、ハロゲン原子またはアルキル基で置換
されたアリール基である。R1 、R2 、R3 のうち2つ
はアルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基、置換
シリレン基を介して結合されていてもよい。また、aは
a≧1であり、a+b+c=3であり、dは1、2また
は3であり、eは0、1または2である。Xはハロゲン
原子である。)反応は、下記式で示される。
【0015】 R1 aR2 bR3 cMX + RSO3Ag→ R1 aR2 bR3 cM(SO3R) この反応における反応条件は、得ようとする化合物の組
成により異なるが、通常、化合物[II]は化合物[II
I]に対して1〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モル
の量で使用される。また、反応温度は−20〜180
℃、好ましくは0〜130℃であることが望ましく、反
応時間は0.5〜48時間、好ましくは2〜12時間で
あることが望ましい。
成により異なるが、通常、化合物[II]は化合物[II
I]に対して1〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モル
の量で使用される。また、反応温度は−20〜180
℃、好ましくは0〜130℃であることが望ましく、反
応時間は0.5〜48時間、好ましくは2〜12時間で
あることが望ましい。
【0016】反応に用いられる溶媒としては、ヘキサ
ン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、四塩化炭素、クロロホル
ム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素、アセトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル
等が用いられる。これらの中ではトルエン、キシレンが
特に好ましい。このような炭化水素溶媒は、化合物[II
I]に対して、通常1〜1000倍量、好ましくは50
〜500倍量の量で用いられる。
ン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、四塩化炭素、クロロホル
ム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素、アセトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル
等が用いられる。これらの中ではトルエン、キシレンが
特に好ましい。このような炭化水素溶媒は、化合物[II
I]に対して、通常1〜1000倍量、好ましくは50
〜500倍量の量で用いられる。
【0017】このようにして得られたR1 aR2 bR3 cM
(SO3R) で表される化合物は、オレフィン重合用触媒
として用いることができる。
(SO3R) で表される化合物は、オレフィン重合用触媒
として用いることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、原料として光に対して
安定で、かつ安価な原料を用いスルホン酸銀塩を製造す
ることができる。しかも、本発明では、溶媒として水を
使用しないため、得られたスルホン酸銀塩の結晶から水
を除去(乾燥)する工程が不必要である。
安定で、かつ安価な原料を用いスルホン酸銀塩を製造す
ることができる。しかも、本発明では、溶媒として水を
使用しないため、得られたスルホン酸銀塩の結晶から水
を除去(乾燥)する工程が不必要である。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明に係るスルホ
ン酸銀塩の製造方法をさらに具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
ン酸銀塩の製造方法をさらに具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0020】
【実施例1】炭酸銀10g(0.036モル)とアセト
ニトリル200mlを反応器に仕込み、25℃で懸濁攪
拌した。次に、メタンスルホン酸4.47ml(0.06
9モル)を20mlのアセトニトリルに溶解した溶液
を、30分かけて反応器に加えた。反応溶液を60℃ま
で昇温し、更に1時間攪拌を続けた。その後、放冷して
室温まで冷却し、反応系中に残った未反応の炭酸銀を濾
過によって取り除いた。濾液にトルエン25mlを加え
て、20〜30mmHgの減圧下でゆっくり濃縮した。
結晶が析出し始めた時点で濃縮を中止し、得られた液を
4℃で1晩冷却した。翌日、析出した結晶を濾取し、メ
タンスルホン酸銀塩13gを無色結晶として得た。(収
率;93%、融点;269〜271.5℃)。
ニトリル200mlを反応器に仕込み、25℃で懸濁攪
拌した。次に、メタンスルホン酸4.47ml(0.06
9モル)を20mlのアセトニトリルに溶解した溶液
を、30分かけて反応器に加えた。反応溶液を60℃ま
で昇温し、更に1時間攪拌を続けた。その後、放冷して
室温まで冷却し、反応系中に残った未反応の炭酸銀を濾
過によって取り除いた。濾液にトルエン25mlを加え
て、20〜30mmHgの減圧下でゆっくり濃縮した。
結晶が析出し始めた時点で濃縮を中止し、得られた液を
4℃で1晩冷却した。翌日、析出した結晶を濾取し、メ
タンスルホン酸銀塩13gを無色結晶として得た。(収
率;93%、融点;269〜271.5℃)。
【0021】なお、1H−NMRスペクトルは次の通り
であった。1 H−NMR(DMSO−d6,ppm) 2.10(3H,S)
であった。1 H−NMR(DMSO−d6,ppm) 2.10(3H,S)
【0022】
【実施例2】メタンスルホン酸に代えて、トリフルオロ
メタンスルホン酸6.22ml(0.069モル)を使用
した以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、
トリフルオロメタンスルホン酸銀塩17gを無色結晶と
して得た(収率;95%、融点;>300℃(分
解))。
メタンスルホン酸6.22ml(0.069モル)を使用
した以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、
トリフルオロメタンスルホン酸銀塩17gを無色結晶と
して得た(収率;95%、融点;>300℃(分
解))。
【0023】
【実施例3】メタンスルホン酸に代えて、p-トルエンス
ルホン酸11.9g(0.069モル)を使用した以外は
実施例1と同様の操作を行った。その結果、p-トルエン
スルホン酸銀塩17.5gを無色結晶として得た。(収
率;91%、融点;>300℃(分解))。
ルホン酸11.9g(0.069モル)を使用した以外は
実施例1と同様の操作を行った。その結果、p-トルエン
スルホン酸銀塩17.5gを無色結晶として得た。(収
率;91%、融点;>300℃(分解))。
【0024】なお、1H−NMRスペクトルは次の通り
であった。1 H−NMR(DMSO−d6,ppm) 2.08(3H,S) 6.88(2H,d,J=8Hz ) 7.25(2H,d,J=8Hz ) [遷移金属化合物の製造]
であった。1 H−NMR(DMSO−d6,ppm) 2.08(3H,S) 6.88(2H,d,J=8Hz ) 7.25(2H,d,J=8Hz ) [遷移金属化合物の製造]
【0025】
【製造例1】 [ビス(シクロペンタジエニル)-ジルコニウム(IV)-
ビス(メタンスルホナト)の製造]充分に窒素置換した
内容積300mlのガラス製反応器に、乾燥アセトニト
リル100mlおよび二塩化ジルコノセン1.24g
(4.25ミリモル)を装入し、均一となるまで室温で
攪拌した。この反応液に実施例1で得られたメタンスル
ホン酸銀塩1.74g(8.57ミリモル)のアセトニト
リル溶液50mlを、室温にて10分間で滴下した後、
室温で2時間反応を続けた。生成した塩は窒素気流下グ
ラスフィルターで濾過し、得られた濾液を減圧下で濃縮
した。得られた固体をトルエンで再結晶したところ無色
針状結晶(融点;145〜148℃)1.04gが得ら
れた(収率;60%)。
ビス(メタンスルホナト)の製造]充分に窒素置換した
内容積300mlのガラス製反応器に、乾燥アセトニト
リル100mlおよび二塩化ジルコノセン1.24g
(4.25ミリモル)を装入し、均一となるまで室温で
攪拌した。この反応液に実施例1で得られたメタンスル
ホン酸銀塩1.74g(8.57ミリモル)のアセトニト
リル溶液50mlを、室温にて10分間で滴下した後、
室温で2時間反応を続けた。生成した塩は窒素気流下グ
ラスフィルターで濾過し、得られた濾液を減圧下で濃縮
した。得られた固体をトルエンで再結晶したところ無色
針状結晶(融点;145〜148℃)1.04gが得ら
れた(収率;60%)。
【0026】
【製造例2】 [ビス(シクロペンタジエニル)-ジルコニウム(IV)-
ビス(p-トルエンスルホナト)の製造]充分に窒素置換
した内容積200mlのガラス製反応器に乾燥アセトニ
トリル50mlおよび二塩化ジルコノセン1.05g
(3.6ミリモル)を装入し、均一となるまで室温で攪
拌した。この反応液に実施例3で得られたp-トルエンス
ルホン酸銀塩2.04g(7.3ミリモル)のアセトニト
リル溶液100mlを、室温にて10分間で滴下した
後、60℃で2時間反応を続けた。生成した塩は窒素気
流下グラスフィルターで濾過し、得られた濾液を減圧下
で濃縮した。得られた固体をトルエンで再結晶したとこ
ろ、薄黄白色針状結晶(融点;213〜216℃)1.
39gが得られた(収率;69%)。
ビス(p-トルエンスルホナト)の製造]充分に窒素置換
した内容積200mlのガラス製反応器に乾燥アセトニ
トリル50mlおよび二塩化ジルコノセン1.05g
(3.6ミリモル)を装入し、均一となるまで室温で攪
拌した。この反応液に実施例3で得られたp-トルエンス
ルホン酸銀塩2.04g(7.3ミリモル)のアセトニト
リル溶液100mlを、室温にて10分間で滴下した
後、60℃で2時間反応を続けた。生成した塩は窒素気
流下グラスフィルターで濾過し、得られた濾液を減圧下
で濃縮した。得られた固体をトルエンで再結晶したとこ
ろ、薄黄白色針状結晶(融点;213〜216℃)1.
39gが得られた(収率;69%)。
【0027】
【製造例3】 [ビス(シクロペンタジエニル)-ジルコニウム(IV)-
ビス(トリフルオロメタンスルホナト)の製造]充分に
窒素置換した内容積1リットルのガラス製反応器に、乾
燥トルエン250mlおよび二塩化ジルコノセン0.7
3g(2.5ミリモル)を装入し、均一となるまで室温
で攪拌した。この反応液に実施例2で得られたトリフル
オロメタンスルホン酸銀塩1.28g(5.0ミリモル)
のトルエン溶液100mlを、室温にて30分間で滴下
した。さらに室温で3時間攪拌した後、60℃で4時間
反応を続けた。生成した塩は窒素気流下グラスフィルタ
ーで濾過し、得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られ
た固体を昇華精製(1×10-4mmHg/100〜12
0℃)したところ、白色固体(融点;205℃(分
解))0.45gが得られた(収率;35%)。
ビス(トリフルオロメタンスルホナト)の製造]充分に
窒素置換した内容積1リットルのガラス製反応器に、乾
燥トルエン250mlおよび二塩化ジルコノセン0.7
3g(2.5ミリモル)を装入し、均一となるまで室温
で攪拌した。この反応液に実施例2で得られたトリフル
オロメタンスルホン酸銀塩1.28g(5.0ミリモル)
のトルエン溶液100mlを、室温にて30分間で滴下
した。さらに室温で3時間攪拌した後、60℃で4時間
反応を続けた。生成した塩は窒素気流下グラスフィルタ
ーで濾過し、得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られ
た固体を昇華精製(1×10-4mmHg/100〜12
0℃)したところ、白色固体(融点;205℃(分
解))0.45gが得られた(収率;35%)。
【0028】上記製造例1〜3で得られた結晶の 1H−
NMRスペクトルおよび元素分析の結果を第1表に示
す。
NMRスペクトルおよび元素分析の結果を第1表に示
す。
【0029】
【表1】
Claims (1)
- 【請求項1】下式一般式[I]で表されるスルホン酸
と、 R−SO3H … [I] (式中、Rは炭素数1〜9のアルキル基、アリール基、
アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、
ハロゲン原子またはアルキル基またはアルケニル基で置
換されたアリール基である。)炭酸銀とを有機溶媒中で
反応させることを特徴とする 下記一般式[II]で表されるスルホン酸銀塩の製造方
法。 R−SO3Ag … [II] (式中、Rは一般式[I]におけるRと同じである。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2386392A JPH05213854A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | スルホン酸銀塩の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2386392A JPH05213854A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | スルホン酸銀塩の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05213854A true JPH05213854A (ja) | 1993-08-24 |
Family
ID=12122283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2386392A Pending JPH05213854A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | スルホン酸銀塩の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05213854A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0711753A1 (en) * | 1994-11-14 | 1996-05-15 | Elf Atochem North America, Inc. | Preparation of a precious metal salt of a nonoxidizing acid by direct reaction |
EP0906970A1 (de) * | 1997-10-02 | 1999-04-07 | Th. Goldschmidt AG | Verfahren zur Herstellung von Silberverbindungen |
WO2007148597A1 (ja) | 2006-06-19 | 2007-12-27 | Wako Pure Chemical Industries, Ltd. | 環状ジスルホン酸エステルの製造方法 |
-
1992
- 1992-02-10 JP JP2386392A patent/JPH05213854A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0711753A1 (en) * | 1994-11-14 | 1996-05-15 | Elf Atochem North America, Inc. | Preparation of a precious metal salt of a nonoxidizing acid by direct reaction |
EP0906970A1 (de) * | 1997-10-02 | 1999-04-07 | Th. Goldschmidt AG | Verfahren zur Herstellung von Silberverbindungen |
WO2007148597A1 (ja) | 2006-06-19 | 2007-12-27 | Wako Pure Chemical Industries, Ltd. | 環状ジスルホン酸エステルの製造方法 |
US8742136B2 (en) | 2006-06-19 | 2014-06-03 | Wako Pure Chemical Industries, Ltd. | Method for producing cyclic disulfonic acid ester |
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