JPH0238938B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0238938B2
JPH0238938B2 JP58089639A JP8963983A JPH0238938B2 JP H0238938 B2 JPH0238938 B2 JP H0238938B2 JP 58089639 A JP58089639 A JP 58089639A JP 8963983 A JP8963983 A JP 8963983A JP H0238938 B2 JPH0238938 B2 JP H0238938B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
titanium dioxide
resin
dioxide pigment
photographic
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58089639A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59215334A (ja
Inventor
Hiroshi Uno
Tetsuya Ashida
Tooru Noda
Akira Ninohira
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP8963983A priority Critical patent/JPS59215334A/ja
Publication of JPS59215334A publication Critical patent/JPS59215334A/ja
Publication of JPH0238938B2 publication Critical patent/JPH0238938B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は写真用樹脂組成物を用いたダイリツプ
汚れの発生が著しく少なく、またミクログリツト
(micro grit)の極めて少ない写真用樹脂被覆紙
に関するものである。 写真用樹脂被覆紙の本質的構成については、す
でに公知であり、例えば米国特許第3501298号に
開示されているように、紙基体の両面を樹脂で被
覆し、乳剤塗布面側の樹脂層には二酸化チタン顔
料、青色顔料、蛍光増白剤などを含有させるとい
う方法である。しかし、二酸化チタン顔料を含む
樹脂組成物、特にポリエチレン樹脂組成物をスリ
ツトダイからフイルム状に溶融押出する際、短時
間の押出しでダイリツプの尖端に針状あるいはつ
らら状の附着物もしくは汚れ(以下単にダイリツ
プ汚れと呼称する)が発生する傾向があり、しか
も始末の悪いことにこのダイリツプ汚れは、溶融
押出時間の経過と共にどんどん大きく成長する傾
向がある。 溶融押出塗工する際に、このダイリツプ汚れが
発生すると、そのまま製造された写真用樹脂被覆
紙の表面に縦方向にスジが発生したり、塗工量の
不均一によるスジ状のムラが発生したりし、また
時には汚れがフイルムに附着して塗工され、異物
が出現する。そのため、製造された樹脂被覆紙の
面質は著しく損われ、優れた面質を要求する写真
用支持体としては、まつたく不適当で、商品価値
の無いものとなる。 また、一度発生したダイリツプ汚れを完全に除
去するには、生産を停止してダイリツプを掃除す
る以外に方法がなく、その掃除には多大の労力と
時間を要し生産性の著しい低下をもたらすことと
なり、早急な解決が迫られていた。 本発明者らが、このダイリツプ汚れの発生防止
について種々研究した結果、樹脂組成物中に含有
される二酸化チタン顔料に大きな問題点のあるこ
とがわかつた。二酸化チタン顔料の含有量の点で
は樹脂中の二酸化チタン顔料の含有量が低いと、
ダイリツプ汚れの発生は少いが、隠蔽力が小さく
写真用支持体としては使用出来ず一方二酸化チタ
ン顔料の含有量が高いと隠蔽力は十分であるが、
ダイリツプ汚れの発生が著しいことがわかつた。 勿論、写真用支持体の樹脂層中に二酸化チタン
顔料を含有させないときは、鮮鋭度が著しく悪化
し写真用支持体としての用をなさない。 一方、ここでいうミクログリツトとは、紙また
は合成紙基体の少なくとも一方の面が樹脂組成物
で被覆された写真用樹脂被覆紙において、被覆さ
れた樹脂の表面に現われる微小な異物あるいは微
小な粒を指す。 ミクログリツトの生因は種々あるが、例えば写
真用樹脂を溶融押出機で紙または合成紙基体の少
なくとも一方の面に溶融押出塗工して製造された
写真用樹脂被覆紙に現われるミクログリツトの生
因としては、(1)使用する樹脂そのものについて、
ゲルの発生が多い場合、(2)溶融押出機からダイを
経て、溶融樹脂がフイルム状に押出されるとき、
適正温度に維持出来ず、不均一な流れになる場
合、(3)溶融押出機内のブレーカープレートに取付
けられているスクリーンが汚れている場合、(4)溶
融押出機内のバレルライナー中にクラツクがある
場合、(5)溶融押出機内でのねり不足の場合などが
あげられるが、これらについては熟練した技術者
等によつて比較的容易に解決される場合も多い。 しかしながらミクログリツトの対策として最も
困難なものは、紙または合成紙基体が少なくとも
樹脂と顔料とから成る樹脂組成物で被覆された写
真用樹脂被覆紙にミクログリツトが発生する場合
である。 そもそも顔料を樹脂、特に熱可塑性樹脂、好ま
しくはポリオレフイン樹脂に含有せしめる方法と
しては、予め顔料を樹脂中に高濃度に含有させた
いわゆるマスターバツチを作成して、それらを希
釈樹脂で所望の割合に希釈混合して使用するか顔
料を樹脂中に最初から所望の組成比だけ含有させ
たいわゆるコンパウンドを作成して使用するのが
通常である。 しかしながら、特にバンバリーミキサー、ニー
ダー等の通常の溶融混練機を用いて、樹脂と願料
とを溶融混練してマスターバツチあるいはコンパ
ウンドを調製する場合には、樹脂中に比較的粗大
な顔料粒子が、微細状態に分散されないでそのま
ま分散されてしまう傾向があり、かくしてマスタ
ーバツチあるいはコンパウンド中には未分散の顔
料粒子が存在することになる。 その結果、紙または合成紙基体の少なくとも一
方の面が該マスターバツチあるいは該コンパウン
ドを使用して製造された顔料と樹脂とから成る樹
脂組成物で被覆された写真用樹脂被覆紙の樹脂面
上にミクログリツトが発生することになる。 写真用支持体としての樹脂被覆紙にミクログリ
ツトが発生すると重大な写真的障害を引き起こ
す。即ちミクログリツトの発生した樹脂被覆紙を
写真用支持体として有する印画紙に人物を写した
とき、顔などの部分にミクログリツトが現われる
とその商品価値は全く無いものになつてしまう。 本発明者らは、この点に着目して研究した結
果、二酸化チタン顔料製造工程において、湿式粉
砕を行つた後、乾式粉砕として流体エネルギー粉
砕を行い、しかも該二酸化チタン顔料の平均粒子
径が0.22〜0.34μであつて且つ、該二酸化チタン
が粒子径0.25〜0.30μの二酸化チタン粒子を全チ
タン粒子に対して20重量%以上含む二酸化チタン
顔料(以下、本発明における二酸化チタン顔料と
略称することがある)が、バンバリーミキサー等
の混練機によつて樹脂と混練されて、写真用樹脂
組成物とし、該写真用樹脂組成物を写真用樹脂被
覆紙の樹脂層中に適用した場合に、ダイリツプ汚
れの発生が著しく抑制され、またミクログリツト
の発生が極めて少ないことを見出し本発明に至つ
たものである。 二酸化チタン顔料の平均粒子径が0.22μ未満で
あつても、また、0.34μを超えても、ダイリツプ
汚れの発生は抑制出来ず、また、ミクログリツト
の発生も防止出来ない。 更に、0.22〜0.34μの平均粒子径を持つた該二
酸化チタン顔料において、粒子径0.25〜0.30μの
二酸化チタン粒子を全チタン粒子に対して20重量
%以上含む二酸化チタン顔料が、本発明における
写真用樹脂被覆紙に適用された場合にダイリツプ
汚れ及びミクログリツトに対して極めて効果的で
あることが解つた。 本発明における湿式粉砕機としては、例えば振
動ミル、ペブルミル、サンドグラインダー等、通
常二酸化チタン製造時使用されている粉砕機がい
ずれも適用出来るが、好ましくは、ペブルミル及
びサンドグラインダーである。 また、同種或は異種の粉砕機を数台、並列及び
直列に配置して使用しても差支えない。 本発明の実施に用いられる二酸化チタン顔料と
しては、本発明における二酸化チタン顔料の条件
に合致しているものであれば、硫酸法によるも
の、塩素法によるもの、また、ルチル型、アナタ
ーゼ型のいずれでもよいが、好ましはアナターゼ
型が使用される。また、表面処理の施されていな
い二酸化チタン顔料も使用出来るし、二酸化チタ
ンの表面に、例えば含水酸化アルミニウムの如き
無機表面処理剤を施したもの、或は、例えばオル
ガノポリシロキサンの如き有機表面処理剤を施し
たものでもよい。 本発明の実施に用いられる樹脂としては、ポリ
オレフイン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リアクリル酸エステル、線状ポリエステル例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポルカーボネー
ト、ポリアミド例えばナイロン、セルロースエス
テル、ポリアクリロニトリルなどのホモポリマー
または共重合体例えば、エチレン−ビニルアセテ
ート共重合体およびそれらの混合物等の基紙上に
樹脂フイルムの被覆が可能な樹脂であれば何でも
良いが、特にポリオレフイン、ポリスチレン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニルの熱
可塑性樹脂が好ましく、中でもポリオレフイン樹
脂が押出しコーテイング性および基紙との接着の
良さ、原価などの点から特に有利である。 本発明に用いられる樹脂としては、特に熱可塑
性樹脂特に好ましくはポリオレフイン樹脂であ
る。本発明におけるポリオレフイン樹脂として
は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなど
のホモポリマーまたはエチレン−プロピレン共重
合体などのオレフインの2つ以上から成る共重合
体およびこれらの混合物であり、各種の密度およ
び溶融粘度指数(メルトインデツクス:以下単に
MIと略す)のものを単独にあるいはそれらを混
合して使用できる。 本発明における写真用樹脂被覆紙の樹脂層中に
含有せしめる二酸化チタン顔料の含有量として
は、樹脂に対し、5重量%以下であれば、写真用
支持体として隠ぺい力が不十分であり、一方40重
量%以上では流動性等が低下して好ましくなく、
特に好ましくは7.5重量%〜25重量%の範囲であ
る。 本発明における写真用樹脂被覆紙の樹脂層中に
は、脂肪酸金属塩を含有せしめるのが好ましい。
これらの脂肪酸合属塩としては、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アル
ミニウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチル
酸ジルコニウム、パルミチン酸ナトリウム、パル
ミチン酸カルシウム、ラウリン酸ナトリウムなど
をあげることができる。また、その添加量として
は、二酸化チタンを含む樹脂組成物に対し、0.01
重量%乃至5重量%の範囲が好ましい。 また、本発明における写真用樹脂被覆紙の樹脂
層中には、二酸化チタン顔料及び必要に応じて脂
肪酸金属塩の他に、更に酸化亜鉛、タルク、炭酸
カルシウムなどの白色顔料、ステアリン酸アミ
ド、アラキジン酸アミドなどの脂肪酸アミド、テ
トラキス(メチレン−3(3.5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシ−フエニル)プロピオネート)
メタン、2.6−ジ−tert−ブチル−4−メチル−フ
エノールなどの酸化防止剤、コバルトブルー、紺
青、郡青、コバルトバイオレツトなどの着色顔
料、蛍光増白剤などを加えてもよい。 本発明における写真用樹脂被覆紙は、通常走行
する紙または合成紙基体(以下単に基紙という)
上に加熱溶融した二酸化チタン顔料を含む樹脂組
成物をスリツトダイからフイルム状に溶融押出塗
工して製造される。樹脂がポリオレフイン樹脂の
場合、溶融押出温度は200℃乃至350℃であること
が好ましい。また、樹脂組成物を基紙に塗工する
前に、基紙にコロナ放電処理、火災処理などの活
性化処理を施すのが好ましい。樹脂被覆紙の樹脂
層の厚さとしては、特に制限はないが、一般に5
ミクロン乃至50ミクロン程度の厚さに押出塗工し
たものが有利である。また、基紙の両面が樹脂に
よつて被覆された通常の樹脂被覆紙においては、
二酸化チタン顔料を含む樹脂表面は、その用途に
応じて光択面、マツト面、絹目面などを有し、反
対側の裏面は通常無光択面であり、表面あるいは
必要に応じて表裏両面にもコロナ放電処理、火災
処理などの活性化処理をすることができる。 本発明の実施に用いられる基紙は通常の天然パ
ルプ紙、合成繊維、あるいは合成樹脂フイルムを
擬紙化したいわゆる合成紙のいずれでもよいが、
針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合
パルプの木材パルプを主成分とする天然パルプ紙
が有利に用いられる。また、基紙の厚みに関して
は特に制限はないが、表面の平滑性のよい基紙が
好ましくは、その坪量は50〜250g/m2が好まし
い。 本発明の実施に有利に用いられる天然パルプを
主成分とする基紙には、各種の高分子化合物、添
加剤を含有せしめることができる。例えば、乾燥
紙力増強剤としてカチオン化澱粉、カチオン化ポ
リアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアミ
ド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ゼラ
チンなど、サイズ剤として、脂肪塩酸、ロジン誘
導体、ジアルキルケテンダイマー乳化物、石油樹
脂エマルジヨン、スチレン−無水マレイン酸共重
合体アルキルエステルのアンモニウム塩など、顔
料として、クレー、カオリン、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、酸化チタンなど、湿潤紙力増強剤
として、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポ
リアミド樹脂、定着剤として、硫酸アルミニウ
ム、塩化アルミニウムなどの多価金属塩、カチオ
ン化澱粉などのカチオン変性ポリマーなど、PH調
節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、塩酸な
ど、無機電解質として、食塩、芒硝など、そのほ
か染料、蛍光増白剤、ラテツクスなどを適宜組み
合せて含有せしめることができる。 本発明における写真用樹脂被覆紙には、各種の
ハロゲン化銀写真乳剤層を設けることができる。
例えば、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、
塩沃臭化銀乳剤層を設けることができる。また、
ハロゲン化銀写真乳剤層にカラーカプラーを含有
せしめて、多層ハロゲン化銀写真構成を設けるこ
とができる。それらのハロゲン化銀乳剤層の結合
剤としては、通常のゼラチンの他に、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール、多糖類の硫
酸エステル化合物などの親水性高分子物質を用い
ることができる。また、上記のハロゲン化銀乳剤
層には各種の添加剤を含有せしめることができ
る。例えば、増感色素として、シアニン色素、メ
ロシアニン色素、など、化学増感剤として、水溶
性金化合物、イオウ化合物など、カブリ防止剤も
しくは安定剤として、ヒドロキシ−トリアゾロピ
リミジン化合物、メルカプトー複素環化合物な
ど、硬膜剤として、ホルマリン、ビニルスルフオ
ン化合物、アジリジン化合物など、塗布助剤とし
て、ベンゼンスルフオン酸塩、スルフオコハク酸
エステル塩など、汚染防止剤として、ジアルキル
ハイドロキノン化合物など、現像促進剤として、
ハイドロキノン、フエニドンなど、紫外線吸収剤
として、ベンゾトリアゾール化合物など、そのほ
か蛍光増白剤、鮮鋭度向上色素、帯電防止剤PH調
節剤、更にハロゲン化銀の生成、分散時に水溶性
イリジウム化合物、水溶性ロジウム化合物などを
適宜組み合わせて含有せしめることができる。 また、本発明における写真用樹脂被覆紙の裏面
には、即ち写真構成層、多くはハロゲン化銀写真
構成層を塗設する面とは反対側の支持体面上に
は、カール防止、帯電防止、粘着防止、すべり防
止などの目的でバツクコート層と称せされる親水
性コロイド層から成る塗布層を設置することがで
きる。かかるバツクコート層中には、バインダー
あるいは保護コロイド、硬化剤、帯電防止剤、界
面活性剤、マツト化剤、ラテツクスなどを含有せ
しめることができる。 次に、本発明をさらに具体的に説明するため
に、実施例を述べる。 実施例 1 硫酸法により製造したアナターゼ型二酸化チタ
ンクリンカーをクリンカーストツクタンクに貯蔵
後、レイモンドミルで乾式粉砕して二酸化チタン
顔料を製造した(試料1とする)。 次にクリンカーストツクタンクよりクリンカー
を取り出し、別系列の定量フイダー付きのスチー
ムミルで乾式粉砕して二酸化チタン顔料を製造し
た(試料2とする)。 次に乾式粉砕にスチームミルを2回通したこと
以外は試料2と同様にして二酸化チタン顔料を製
造した(試料3とする)。 次に試料1と同様にレイモンドミルで乾式粉砕
したものを、水酸化ナトリウムの存在下に懸濁さ
せて、二酸化チタンスラリーとなし、更に振動ミ
ルにかけて湿式粉砕し、連続式横型遠心分離機を
使用して湿式分級を行つた後、フイルタープレス
にて搾水、水洗後、乾燥し、定量フイーダー付き
のハンマーミルで衝撃粉砕して二酸化チタン顔料
を製造した(試料4とする)。 次に湿式粉砕に振動ミルの代わりにペブルミル
を使用する以外は、試料3と同様にして二酸化チ
タン顔料を製造した(試料5とする)。 次に試料1と同様にレイモンドミルで乾式粉砕
したものを水酸化ナトリウムの存在下に懸濁させ
て二酸化チタンスラリーとなし、更に振動ミルに
かけて湿式粉砕し、連続式横型遠心分離機を使用
して湿式分級を行つた後、フイルタープレスにて
搾水、水洗後乾燥し、定量フイーダー付きのスチ
ームミルで粉砕して二酸化チタン顔料を製造した
(試料6とする)。 次に湿式粉砕に振動ミルの代わりにペブルミル
を使用する以外は、試料6と同様にして二酸化チ
タン顔料を製造した(試料7とする)。 次に湿式粉砕に振動ミルの代わりにサンドグラ
インダーを使用する以外は、試料6と同様にして
二酸化チタン顔料を製造した(試料8とする)。 次に湿式粉砕に振動ミルの代わりにサンドグラ
インダー2台を直列に通すこと以外は、試料6と
同様にして二酸化チタン顔料を製造した(試料9
とする)。 この様にして得られた9種類の二酸化チタン顔
料について低密度ポリエチレン(MI=4、密度
0.923g/cm3)70重量部、二酸化チタン顔料30重
量部およびステアリン酸亜鉛1.5重量部をバンバ
リーミキサーを用いて150℃でよく混練し、上記
9種類の二酸化チタン顔料のマスターバツチをそ
れぞれ得た。 一方、広葉樹漂白クラフトパルプ50重量部と針
葉樹漂白サルフアイトパルプ50重量部の混合紙料
をカナデイアン.スタンダード.フリーネス310
mlに叩解し、更にパルプ100重量部に対して、カ
チオン化澱粉3重量部、アニオン化ポリアクリル
アミド0.2重量部、アルキルケテンダイマー乳化
物(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポリ
アミノポリアミドエピクロルヒドリン樹脂0.4重
量部を添加し、坪量160g/m2の紙を抄造した。
得られた湿紙を110℃で乾燥し、引き続きカルボ
キシ変性ポリビニルアルコール3重量部、蛍光増
白剤0.05重量部、青色染料0.002重量部、クエン
酸0.2重量部及び水97重量部から成る含浸液を25
g/m2含浸させ、110℃の熱風で乾燥し、更に線
圧90Kg/cmでスーパーカレンダー処理した後、そ
の両面をコロナ放電処理して、写真用樹脂被覆紙
の基紙を製造した。 次に、基紙の裏面に高密度ポリエチレン(密度
0.96g/cm3、MI=5)と低密度ポリエチレン
(密度0.92g/cm3、MI=5)の1:1混合物を樹
脂温330℃で溶融押出し塗布機を用いて30μの厚
さにコーテイングした。次いで基紙の表面に前記
した二酸化チタン顔料のマスターバツチ30重量
部、高密度ポリエチレン(密度0.96g/cm3、MI
=5)30重量部及び低密度ポリエチレン(密度
0.92g/cm3、MI=5)40重量部から成る配合の
樹脂組成物を樹脂温330℃で30μの厚さにコーテ
イングし、粉砕方式の異る二酸化チタン顔料を含
むポリエチレン樹脂被覆紙をそれぞれ製造した。
その際、二酸化チタン顔料を含むポリエチレンの
表面は、全く平坦なグロツシー面に、裏ポリエチ
レンの面質は紙の如きマツト面に加工した。 この様にして得られた二酸化チタン顔料の粒度
分布及び平均粒子径を表1に示す。又、これら二
酸化チタン顔料を含む樹脂組成物を使用した場合
のダイリツプ汚れ本数及びミクログリツト個数も
同様に表1に示す。 尚、これらの結果は、次の如き方法によつて求
めた。 <粒度分布及び平均粒子径> セイシン企業株式会社製ミクロンフオトサイザ
ーSKA−5000を用いて光透過法により測定した。 <ダイリツプ汚れ本数> 前記9種の二酸化チタン顔料を含むマスターバ
ツチを実施例中に記載の樹脂配合により下記条件
で求めた。 押出口径65mmのスクリユー式押出機と750mm巾
のTダイを有する溶融押出機を用いて、溶融温度
320℃、スクリユー回転100rpmで2時間溶融押出
した後に、ダイリツプに発生した汚れの本数を示
す。 <ミクログリツト個数> 実施例中に記載の方法で作られた写真用ポリエ
チレン被覆紙の二酸化チタン顔料を含むポリエチ
レン樹脂面上に発生したミクログリツトの個数を
視覚的に計数した。
【表】 表1から解る様に、試料番号1〜5は本発明外
であり、試料番号6〜9は本発明である。試料番
号3に用いた二酸化チタン顔料は、平均粒子径及
び粒度分布共本発明の範囲内ではあるが、粉砕方
式が乾燥のみであつてその場合にはダイリツプ汚
れ及びミクログリツト共不良であつた。又、試料
番号4及び5は、粉砕方式は本発明の態様である
が、いずれも平均粒子径が大きく本発明外であ
り、この場合もダイリツプ汚れ及びミクログリツ
ト共不良であつた。 一方、本発明である試料番号6〜9は、いずれ
もダイリツプ汚れ及びミクログリツト共良好で写
真用支持体として好適であつた。 実施例 2 流酸法により製造したアナターゼ型二酸化チタ
ンクリンカーをクリンカーストツクタンクに貯蔵
後レイモンドミルで乾式粉砕してから、水酸化ナ
トリウムの存在下に懸濁させて二酸化チタンスラ
リーとなし、更に振動ミルにかけて湿式粉砕し、
連続式横型遠心分離機を使用して湿式分級を行つ
た後、二酸化チタンに対してAl2O3の形で計算し
て1.5重量%になる様に50重量%のアルミン酸ソ
ーダ水溶液を添加し、30分間保持した。 次いでスラリーに20重量%硫酸を添加してPHを
7に下げ、更に2時間熟成した。熟成後、含水酸
化アルミニウムで表面処理された二酸化チタンス
ラリーをフイルタープレスにて搾水、水洗後乾燥
し定量フイーダー付きのハンマーミルで衝撃粉砕
して二酸化チタン顔料を製造した(試料10とす
る)。 次に湿式粉砕に振動ミルの代りにサンドグライ
ンダーを、又、乾式粉砕にハンマーミルの代りに
スチームミルを使用すること以外は、試料10と同
様にして二酸化チタン顔料を製造した(試料11と
する)。 次に湿式粉砕にサンドグラインダーの代りにペ
ブルミルを使用すること以外は、試料11と同様に
して二酸化チタン顔料を製造した(試料12とす
る)。 次に二酸化チタンに対する表面処理量がAl2O3
の形で計算して0.5重量%になる様に表面処理を
施すこと以外は、試料12と同様にして二酸化チタ
ン顔料を製造した(試料13とする)。 次に湿式粉砕にサンドグラインダー2台を直列
に通すこと以外は、試料11と同様にして二酸化チ
タン顔料を製造した(試料14とする)。 次に湿式粉砕にペブルミルの代りにサンドグラ
インダー2台を直列に通すこと以外は、試料13と
同様にして二酸化チタン顔料を製造した(試料15
とする)。 この様にして得られた6種類の二酸化チタン顔
料について低密度ポリエチレン(MI=9、密度
0.918)70重量部、二酸化チタン顔料30重量部お
よびステアリン酸亜鉛1.5重量部をバンバリーミ
キサーを用いて150℃でよく混練し、上記6種類
の二酸化チタン顔料のマスターバツチをそれぞれ
得たこと以外は、実施例1と同様にして二酸化チ
タン顔料の粒度分布及び平均粒子径並にダイリツ
プ汚れ本数とミクログリツト個数を求めた。 得られた結果を表2に示す。
【表】 表2から解る様に、平均粒子径が大きく、本発
明外である試料番号10はダイリツプ汚れ及びミク
ログリツト共不良であつた。一方、本発明である
試料番号11〜15はダイリツプ汚れ及びミクログリ
ツト共良好で写真用支持体として満足すべき品質
のものが得られた。 実施例 3 実施例2で用いた基紙の表面に被覆される二酸
化チタンを含む樹脂組成物の代りに、実施例2と
同じ二酸化チタン顔料のマスターバツチ30重量
部、エチレン−プロピレン共重合物(プロピレン
含量0.1重量%、密度0.945g/cm2、MI=7)30重
量部及び低密度ポリエチレン(密度0.92g/cm2
MI=7)40重量部から成る配合の樹脂組成物を
用いる以外は実施例2と同様に実施した。 その結果、実施例2と同様の結果を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 紙または合成紙基体の少なくとも一方の面
    が、少なくとも樹脂及び二酸化チタン顔料とから
    なる樹脂組成物で被覆された写真用樹脂被覆紙に
    おいて、該二酸化チタン顔料が湿式粉砕され、更
    に乾式によるスチームミル粉砕されたものであつ
    て、光透過法で測定されたその平均粒子径が0.22
    〜0.34μである写真用樹脂被覆紙。 2 該二酸化チタン顔料が、粒子径0.25〜0.30μ
    の二酸化チタン粒子を、全チタン粒子に対して20
    重量%以上含む二酸化チタン顔料である特許請求
    の範囲第1項記載の写真用樹脂被覆紙。 3 該二酸化チタン顔料がアナターゼ型二酸化チ
    タンである特許請求の範囲第1項または第2項記
    載の写真用樹脂被覆紙。
JP8963983A 1983-05-21 1983-05-21 写真用樹脂被覆紙 Granted JPS59215334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8963983A JPS59215334A (ja) 1983-05-21 1983-05-21 写真用樹脂被覆紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8963983A JPS59215334A (ja) 1983-05-21 1983-05-21 写真用樹脂被覆紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59215334A JPS59215334A (ja) 1984-12-05
JPH0238938B2 true JPH0238938B2 (ja) 1990-09-03

Family

ID=13976339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8963983A Granted JPS59215334A (ja) 1983-05-21 1983-05-21 写真用樹脂被覆紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59215334A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61209260A (ja) * 1985-03-14 1986-09-17 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 樹脂組成物の製造方法
US4801509A (en) * 1985-07-05 1989-01-31 Mitsubishi Paper Mills, Ltd. Photographic resin coated paper
DE3750775T2 (de) * 1987-09-01 1995-05-04 Agfa Gevaert Nv Verfahren zur Herstellung von Halbtonbildern.
JPH07111558B2 (ja) * 1988-04-15 1995-11-29 富士写真フイルム株式会社 ハロゲン化銀写真感光材料
JPH05204091A (ja) * 1992-01-24 1993-08-13 Fuji Photo Film Co Ltd 写真印画紙用支持体
JP2761997B2 (ja) * 1992-03-19 1998-06-04 富士写真フイルム株式会社 写真印画紙用支持体の製造方法
DE202004005474U1 (de) * 2004-04-02 2004-07-08 Felix Schoeller Jr. Foto- Und Spezialpapiere Gmbh & Co. Kg Kunststoffkonzentrat zur Herstellung von Beschichtungsmassen

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53102947A (en) * 1977-02-22 1978-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd Manufacturing of melt exturusion film
JPS57108849A (en) * 1980-12-25 1982-07-07 Mitsubishi Paper Mills Ltd Preparation of photographic base

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53102947A (en) * 1977-02-22 1978-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd Manufacturing of melt exturusion film
JPS57108849A (en) * 1980-12-25 1982-07-07 Mitsubishi Paper Mills Ltd Preparation of photographic base

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59215334A (ja) 1984-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4447524A (en) Process for preparing polyolefin resin-coated paper for photographic use
US4650747A (en) Process for producing photographic master batch and process for producing photographic resin coated paper
US4801509A (en) Photographic resin coated paper
JPH0238938B2 (ja)
JPH0434139B2 (ja)
JPS5942296B2 (ja) 写真用支持体の製法
JPH0250946B2 (ja)
JPH0138292B2 (ja)
JPH0138293B2 (ja)
JPS63237056A (ja) 写真用支持体及びその製造方法
JPH0138291B2 (ja)
JPH0363059B2 (ja)
JPS6126652B2 (ja)
JPH0441177B2 (ja)
JPH0476463B2 (ja)
JPS62125345A (ja) 写真用マスタ−バツチの製法及び写真用樹脂被覆紙の製法
JPH0772788B2 (ja) 写真用樹脂被覆紙
JPH0823669B2 (ja) 写真用支持体の製法
JPH0391740A (ja) 写真用支持体
JPH0258043A (ja) 写真印画紙用支持体
JPH0476464B2 (ja)
JPH06123936A (ja) 写真用熱可塑性樹脂組成物の製造法
JPH0562970B2 (ja)
JPH032749A (ja) 写真用支持体
JPH02254440A (ja) 写真用支持体