JPH0250946B2 - - Google Patents

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JPH0250946B2
JPH0250946B2 JP57110088A JP11008882A JPH0250946B2 JP H0250946 B2 JPH0250946 B2 JP H0250946B2 JP 57110088 A JP57110088 A JP 57110088A JP 11008882 A JP11008882 A JP 11008882A JP H0250946 B2 JPH0250946 B2 JP H0250946B2
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tio
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thermoplastic resin
mill
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Hiroshi Uno
Tetsuya Ashida
Tooru Noda
Akira Ninohira
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は写真用熱可塑性樹脂組成物の製造法に
関するものであり、更に詳しくは、ミクログリツ
トの極めて少ない写真用支持体用途のための熱可
塑性樹脂組成物の製造法に関するものである。 ここでいうミクログリツトとは、写真用熱可塑
性樹脂組成物を、例えば溶融押出機で紙又は合成
紙基体の少なくとも一方の面に溶融押出塗工し
て、写真用樹脂被覆紙を製造する際に塗工された
樹脂の表面に現われる微小な異物あるいは微小な
粒を指す。 ミクログリツトの生因は種々あるが、例えば (1) 使用する熱可塑性樹脂そのものがゲル発生が
多い場合、 (2) 溶融押出機からダイを経て、溶融樹脂がフイ
ルム状に押出されるとき、適正温度に維持出き
ず、不均一な流れになる場合 (3) 溶融押出機内のブレーカープレートに取付け
られているスクリーンが汚れている場合 (4) 溶融押出機内のバレルライナー中にクラツク
がある場合 (5) 溶融押出機内でのねじ不足の場合 等があげられるが、これらについては熟練した技
術者等によつて比較的容易に解決される場合も多
い。 しかしミクログリツト対策として、最も困難な
ものは、熱可塑性樹脂と二酸化チタン顔料(以下
TiO2と略)とを、例えばバンバリーミキサーの
様な加圧ニーダーによつて溶融混練して、所謂マ
スターバツチを調製する場合は或は、顔料を樹脂
中に最初から所望の組成比だけ含有させた所謂コ
ンパウンドを作成して使用する場合に、熱可塑性
樹脂中に比較的粗大なTiO2粒子がそのまま分散
して、溶融押出機でフイルム状に押出されたと
き、TiO2中の比較的粗大な粒子が樹脂表面に突
出する場合である。この様なミクログリツトが発
生するマスターバツチを使用して写真用支持体と
しての樹脂被覆紙に適用した場合には重大な障害
を引き起す。即ち、ミクログリツトの発生した写
真用樹脂被覆紙を使用して人物を写したとき、顔
などの部分にミクログリツトが現われた場合に
は、その商品価値は全くないものになつて了う。 写真用支持体としての樹脂被覆紙用のマスター
バツチに用いられる顔料は、白色度、隠ペイ力、
解像力等がすぐれている故に、通常、TiO2が使
用される。 一般に、市販されているTiO2の平均的な粒子
径は0.2〜0.4μである。しかし、この単一粒子の
状態のまゝで存在することは殆んどなく、数粒
子、場合によつては数十粒子が凝結した状態のも
のと共存しているのが普通である。勿論0.2〜
0.4μという数値は、あくまでも平均的な粒径であ
るから単一粒子そのものの大きさが1.0μ以上ある
ものを含んでいるのは当然のことである。 顔料業界では、単一粒子を一次粒子と呼び、数
粒子以上が凝結した粒子を二次粒子と呼んでい
る。前述のミクログリツトとして問題となるのは
この内の二次粒子である。二次粒子の中でも、比
較的凝結強度の低い可逆的凝結粒子は、熱可塑性
樹脂の中で分散エネルギーを与えられることによ
つて(例えばバンバリーミキサー等によつて)二
次粒子が破壊され、一次粒子に近ずく場合もあ
る。しかし二次粒子の中でも凝結強度の高い凝結
粒子は、比較的分散エネルギーの小さい熱可塑性
樹脂の中では破壊されずにそのまゝ混練されてマ
スターバツチ中に二次粒子として存在し、これが
溶融押出機を通して紙又は合成紙基体にフイルム
状で押されたとき、樹脂表面にミクログリツトと
して発現するのである。 従つて、顔料業界ではこの二次粒子をいかにな
くすかに絶えず腐心しているのが実状である。例
えばTiO2の製造を例にとつてみると、一連の製
造工程中でロータリーキルンによる焼結工程、フ
イルタープレスによる圧搾脱水工程、連続ドライ
ヤーによる乾燥工程等、凝結強度の高い二次粒子
が発現するに十分な条件を備えた工程を経て製造
されているのが現状である。 無論、最終工程に於て、例えばハンマーミル等
を使用し、固体による衝撃粉砕(以下、衝撃粉砕
と略称することがある)して出来る限り一次粒子
に近ずけるための粉砕工程を経てはいるが、これ
だけでは二次粒子を十分、一次粒子にすることは
出来ない。 従つて、通常市販されているTiO2そのまゝを
写真用支持体用途のための熱可塑性樹脂組成物に
適用すれば必然的にミクログリツトの多発した写
真用樹脂被覆紙しか得られないことになる。 本発明者等は鋭意研究の結果、二次粒子の殆ん
どないTiO2調製法を見出し、本TiO2を写真用支
持体用途のための熱可塑性樹脂組成物中の一成分
として適用することによつてミクログリツトの殆
んどない写真用支持体用途のための熱可塑性樹脂
組成物の製造に成功したものである。 本発明によるTiO2とは、通常のTiO2製造工程
に於て、含水酸化アルミニウムで表面処理された
後、最工程で使用される微粉砕機、例えばハンマ
ーミル等の衝撃粉砕の後で更に、スチームミルを
通すことによつて一段と粉砕強度を高め、二次粒
子の存在を減少させたものである。更に好ましく
は上記ハンマーミル粉砕後スチームミルを通した
後で、更にエアーミルを通すことによつてなお一
層粉砕強度を高め、二次粒子の存在を著しく減少
させたものである。最も好ましくは、上記2種ま
たは3種の粉砕機を通す前に、即ち上記2種また
は3種中、最初に粉砕処理される衝撃粉砕機(例
えばハンマーミル)を通る前のTiO2が、300℃で
30分間加熱した場合の減量が0.25〜0.60%であつ
て、以下、上記と同様に、衝撃粉砕機次いでスチ
ームミル更にエアーミル等の流体エネルギーミル
を遂次通すことによつて、二次粒子の殆んどない
TiO2が得られる。この粉砕方式によれば、スチ
ームミルを通過した後は二酸化チタンは可成り高
温になるため含水率が低下し、更にエアーミルを
通すことによつて平衡水分値に近ずく。 本発明によるTiO2は含水酸化アルミニウムで
表面処理された後、最初の粉砕機を通る前の
TiO2が、300℃で30分間加熱した場合の減量が
0.25〜0.60%であるのは以下の理由による。 即ち、TiO2の加熱減量が0.25%未満であると、
TiO2粒子は互に強く固結して了うので、その後
で微粉砕機をたとえ数台通過させても強固に結合
した二次粒子を一次粒子に粉砕することは極めて
困難である。又、TiO2の加熱減量が0.60%を超
えると、このTiO2を含む熱可塑性樹脂組成物を
溶融押出機のスリツトダイからフイルム状に溶融
押出する際、ダイリツプの尖端に針状或はつらら
状の附着物もしくは汚れ(以下、単にダイリツプ
汚れと呼称する)が発生する傾向があり、しかも
始末の悪いことにこのダイリツプ汚れは、溶融押
出時間の経過と共にどんどん大きく成長する傾向
がある。 溶融押出塗工する際に、このダイリツプ汚れが
発生するとそのまゝ製造された写真用支持体の表
面に縦方向に筋が発生したり、塗工量の不均一に
よる筋状のムラが発生したりして、また時には汚
れがフイルムに附着して塗工され、異物が出現す
る。そのため、例えば写真用支持体として製造さ
れた熱可塑性樹脂被覆紙の面質は著しく損われ、
優れた面質を要求する写真用支持体としては、全
く不適当で商品価値のないものとなる。又、一度
発生したダイリツプ汚れを完全に除去するには、
生産を停止してダイリツプを掃除する以外に方法
がなく、その掃除には多大の労力と時間を要し、
生産性の著しい低下をもたらすことになる。 更に最初の粉砕機を通る前のTiO2の加熱減量
が多過ぎると衝撃粉砕機(例えばハンマーミル)
の刃にTiO2が粘着して了い、粉砕効率は著しく
減少して了う。従つて本発明によるTiO2は、含
水酸化アルミニウムで表面処理された後、最初の
粉砕機を通る前のTiO2の加熱減量が極めて重要
であつて300℃で30分間加熱した場合の減量が
0.25〜0.60%に厳重に管理する必要がある。しか
し、たとえ最初の粉砕機を通る前のTiO2の加熱
減量(300℃で30分間后)を0.25〜0.60%に調整
したとしても、例えばハンマーミル等の衝撃粉砕
機のみでは固結した二次粒子を充分一次粒子に粉
砕させることは出来ず又、単にハンマーミル等の
衝撃粉砕機を数台連ねて連続してTiO2を通過さ
せてもやはり強固に固結した二次粒子を一次粒子
に粉砕することは難かしい。 本発明者らはこの点に関して鋭意研究した結
果、ハンマーミル等の衝撃粉砕機の外に別種の粉
砕機、例えばスチームミル等の流体エネルギー粉
砕機、更には、エアーミル等の流体エネルギー粉
砕機を併用することによつて極めて著しく粉砕効
率を向上させることに成功したものである。即
ち、粉砕機の組合せによるミクログリツトに対す
る効果としては、ハンマーミル等の衝撃粉砕機の
次にスチームミル等の流体エネルギー粉砕機を併
用した場合でも著しくミクログリツトの減少が認
められるが、これに更にエアーミル等の流体エネ
ルギー粉砕機を通過させることによつてなお一
層、ミクログリツトを減少させることが出来る。 本発明でいう写真用支持体用途のための熱可塑
性樹脂組成物とは、上述した本発明によるTiO2
を例えばポリオレフイン系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、ポリエステル系樹脂等の所謂熱可塑性樹脂
に練込んだものを写真用材料の一部として使用す
る組成物を指す。 本発明でいう写真用支持体用途のための熱可塑
性樹脂組成物中に他の顔料、例えば群青、紺青、
ベンガラ等の着色顔料や微細な酸化亜鉛、硫酸バ
リウム、酸化アンチモン等の白色顔料を加えても
よい。又必要に応じて例えば脂肪酸系、脂肪族ア
ルコール系、脂肪酸アミド系、エステル系、金属
石ケン系等の滑剤を加えてもよい。その添加量と
しては、TiO2を含む樹脂組成物に対し、0.01〜
5重量%の範囲が好ましい。更に必要があれば酸
化防止剤、螢光増白剤等を加えても差支えない。 これら物質の混練方法は、加圧ニーダー、2本
型ロール、3本型ロール等の混練機によつて混練
させればよい。 本発明の実施に用いられるTiO2としては、ル
チル構造のもの、アナターゼ構造のもの、又塩素
法によるもの、硫酸法によるものいずれのものも
使用出来る。又、該TiO2は含水酸化アルミニウ
ムで表面処理したものである。 その表面処理量は、TiO2に対して0.2〜1.2重量
%(Al2O3の形で計算して)が好適である。表面
処理量が0.2重量%より少ないときには光及び熱
による劣化が大きく実用性がない。又、1.2重量
%を超えるとミクログリツトの発生が多くなる傾
向があり、好ましくない。 TiO2の表面処理方法としては、例えば特公昭
47−17620号に記載の方法で行えばよい。 本発明の実施に用いられる熱可塑性樹脂として
は、ポリオレフイン、ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリアクリル酸エステル、線状ポリエステ
ル例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート、ポリアミド例えばナイロン、セルロー
スエステル、ポリアクリロニトリルなどのホモポ
リマーまたは共重合体例えば、エチレン−ビニル
アセテート共重合体およびそれらの混合物等の基
紙上に樹脂フイルムの被覆が可能な樹脂であれば
何でもよいが、特にポリオレフイン、ポリスチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニ
ルの熱可塑性樹脂が好ましく、中でもポリオレフ
イン樹脂が押出しコーテイング性および基紙との
接着の良さ、原価などの点から特に有利である。
本発明におけるポリオレフイン樹脂とは、低密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン、ポリペンテンなどのホモポリ
マーまたはエチレン−プロピレン共重合体などの
オレフインの2つ以上から成る共重合体およびこ
れらの混合物であり、各種の密度および溶融粘度
指数(メルトインデツクス:以下単にMIと略す)
のものを単独にあるいはそれらを混合して使用で
きる。 本発明における写真用支持体用途のための熱可
塑性樹脂組成物を使用して写真用樹脂被覆紙を製
造する際に、樹脂層中に含有せしめるTiO2の含
有量としては、樹脂に対し、5重量%以下であれ
ば、写真用支持体として隠ペい力が不十分であ
り、一方40重量%以上では流動性等が低下して好
ましくなく、特に好ましくは7.5重量%〜25重量
%の範囲である。 本発明における写真用支持体用途のための熱可
塑性樹脂組成物を使用して写真用樹脂被覆紙を製
造するには、通常走行する紙または合成紙基体
(以下単に基紙という)上に加熱溶融したTiO2
含む樹脂組成物をスリツトダイからフイルム状に
溶融押出塗工して製造される。樹脂がポリオレフ
イン樹脂の場合、溶融押出温度は200℃乃至350℃
であることが好ましい。また、樹脂組成物を基紙
に塗工する前に、基紙にコロナ放電処理、火炎処
理などの活性化処理を施すのが好ましい。樹脂被
覆紙の樹脂層の厚さとしては、特に制限はない
が、一般に5ミクロン乃至50ミクロン程度の厚さ
に押出塗工したものが有利である。また、基紙の
両面が樹脂によつて被覆された通常の樹脂被覆紙
においては、TiO2を含む樹脂表面は、その用途
に応じて、光沢面、マツト面、絹目面などを有
し、反対側の裏面は通常無光沢面であり、表面あ
るいは必要に応じて表裏両面にもコロナ放電処
理、火炎処理などの活性化処理をすることができ
る。 本発明の実施に用いられる基紙は通常の天然パ
ルプ紙、合成繊維、あるいは合成樹脂フイルムを
擬紙化したいわゆる合成紙のいずれでもよいが、
針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合
パルプの木材パルプを主成分とする天然パルプ紙
が有利に用いられる。また、基紙の厚みに関して
は特に制限はないが、表面の平滑性のよい基紙が
好ましく、その坪量は50g/m2〜250g/m2が好ま
しい。 本発明の実施に有利に用いられる天然パルプを
主成分とする基紙には、各種の高分子化合物、添
加剤を含有せしめることができる。例えば、乾燥
紙力増強剤として、カチオン化澱粉、カチオン化
ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルア
ミド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ゼ
ラチンなど、サイズ剤として、脂肪酸塩、ロジン
誘導体、ジアルキルケテンダイマー乳化物、石油
樹脂エマルジヨン、スチレン−無水マレイン酸共
重合体アルキルエステルのアンモニウム塩など、
顔料として、クレー、カオリン、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、酸化チタンなど、湿潤紙力増
強剤として、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ
化ポリアミド樹脂、定着剤として、硫酸アルミニ
ウム、塩化アルミニウムなどの多価金属塩、カチ
オン化澱粉などのカチオン変性ポリマーなど、PH
調節剤として苛性ソーダ、炭酸ソーダ、塩酸な
ど、無機電解質として、食塩、芒硝など、そのほ
か染料、螢光増白剤、ラテツクスなどを適宜組み
合わせて含有せしめることができる。 本発明における写真用支持体用途のための熱可
塑性樹脂組成物を使用して製造した写真用樹脂被
覆紙には、各種のハロゲン化銀写真乳剤層を設け
ることができる。例えば、塩化銀、臭化銀、塩臭
化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀乳剤層を設けること
ができる。また、ハロゲン化銀写真乳剤層にカラ
ーカプラーを含有せしめて、多層ハロゲン化銀写
真構成層を設けることができる。それらのハロゲ
ン化銀乳剤層の結合剤としては、通常のゼラチン
の他に、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール、多糖類の硫酸エステル化合物などの親水
性高分子物質を用いることができる。また、上記
のハロゲン化銀乳剤層には各種の添加剤を含有せ
しめることができる。例えば、増感色素として、
シアニン色素、メロシアニン色素など、化学増感
剤として、水溶性金化合物、イオウ化合物など、
カブリ防止剤もしくは安定剤として、ヒドロキシ
−トリアゾロピリミジン化合物、メルカプト−複
素環化合物など、硬膜剤として、ホルマリン、ビ
ニルスルフオン化合物、アジリジン化合物など、
塗布助剤として、ベンゼンスルフオン酸塩、スル
フオコハク酸エステル塩など、汚染防止剤とし
て、ジアルキルハイドロキノン化合物など、現像
促進剤として、ハイドロキノン、フエニドンな
ど、紫外線吸収剤として、ベンゾトリアゾール化
合物など、そのほか螢光増白剤、鮮鋭度向上色
素、帯電防止剤、PH調節剤、更にハロゲン化銀の
生成・分散時に水溶性イリジウム化合物、水溶性
ロジウム化合物などを適宜組み合わせて含有せし
めることができる。 また、本発明における写真用支持体用途のため
の熱可塑性樹脂組成物を使用して製造した写真用
樹脂被覆紙の裏面には、即ち写真構成層、多くは
ハロゲン化銀写真構成層を塗布する面とは反対側
の支持体面上には、カール防止、帯電防止、粘着
防止、すべり防止などの目的でバツクコート層と
称せられる親水性コロイド層から成る塗布層を設
置することができる。かかるバツクコート層中に
は、バインダーあるいは保護コロイド、硬化剤、
帯電防止剤、界面活性剤、マツト化剤、ラテツク
スなどを含有せしめることができる。 次に本発明をさらに具体的に説明するために実
施例を述べる。 実施例 1 硫酸法により製造したアナターゼ型二酸化チタ
ンクリンカーを遠心ローラミルで乾式粉砕し、粉
砕物を水酸化ナトリウムの存在下に水に懸濁させ
てPH7.0の二酸化チタンスラリーとなし、更に湿
式ボールミルにかけて湿式粉砕し、連続式横型遠
心分離後を使用して湿式分級を行い、粗粒の二酸
化チタンが実質的に無い約25重量%固型分を有す
る二酸化チタンスラリーを製造した。その後、ス
ラリーのPHを水酸化ナトリウムにより約9.2にあ
げ、スラリーの温度を約70℃に加熱した後、乾燥
基準の二酸化チタンに対してAl2O3の形で計算し
て0.75重量%になる量の50重量%のアルミン酸ソ
ーダ水溶液を添加し、そして30分間保持した。つ
いで、スラリーのPHを20%硫酸の添加により7.0
に下げ、更にスラリーを2時間熟成した。 熟成后、含水酸化アルミニウムで表面処理され
た二酸化チタンスラリーの最初の母液をフイルタ
ーブレスで過し、二酸化チタンのウエツトケー
キを得た。その後、この二酸化チタンケーキを
140℃雰囲気中で連続乾燥し、次いで定量フイー
ダー付きハンマーミルで衝撃粉砕した。(試料1
とする)。この試料1を更にスチームミルを通す
ことによつて微粉砕した(試料2とする)。この
試料2をエアーミルを通すことによつてなお一層
微粉砕した(試料3とする)。比較用として、試
料1を定量フイーダー付きハンマーミルで更に衝
撃粉砕し(2回繰返す)、ハンマーミル粉砕を計
3回行つた試料を作成した。(試料4とする)。 かくして、低密度ポリエチレン(MI=7、密
度0.923)70重量部、二酸化チタン顔料30重量部
およびステアリン酸亜鉛1.5重量部をバンバリー
ミキサーを用いて150℃でよく混練し、上記4種
類の二酸化チタン顔料のマスターバツチをそれぞ
れ得た。 一方、広葉樹漂白クラフトパルプ50重量部と針
葉樹漂白サルフアイトパルプ50重量部の混合紙料
をカナデイアン・スタンダード・フリーネス310
mlに叩解し、更にパルプ100重量部に対して、カ
チオン化澱粉3重量部、アニオン化ポリアクリル
アミド0.2重量部、アルキルケテンダイマー乳化
物(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポリ
アミノポリアミドエピクロルヒドリン樹脂0.4重
量部を添加し、坪量160g/cm2の紙を抄造した。得
られた湿紙を110℃で乾燥し、引き続きカルボキ
シ変性ポリビニルアルコール3重量部、螢光増白
剤0.05重量部、青色染料0.002重量部、クエン酸
0.2重量部及び水97重量部から成る含浸液を25g/
cm2含浸させ、110℃の熱風で乾燥し、更に線圧90
Kg/cmでスーパーカレンダー処理した後、その両
面をコロナ放電処理して、写真用樹脂被覆紙の基
紙を製造した。 次に、基紙の裏面に高密度ポリエチレン(密度
0.96g/cm3、MI=5)と低密度ポリエチレン(密
度0.92g/cm3、MI=5)の1:1混合物を樹脂温
330℃で溶融押出し塗布機を用いて30μの厚さに
コーテイングした。次いで基紙の表面に前記した
二酸化チタン顔料のマスターバツチ30重量部、高
密度ポリエチレン(密度0.96g/cm3、MI=5)20
重量部及び低密度ポリエチレン(密度0.92g/cm3
MI=5)50重量部から成る配合の樹脂組成物を
樹脂温330℃で30μの厚さにコーテイングし、懸
濁液電気伝導度に異る二酸化チタン顔料を含むポ
リエチレン樹脂被覆紙をそれぞれ製造した。その
際、二酸化チタン顔料を含むポリエチレンの表面
は、全く平担なグロツシー面に、裏ポリエチレン
の面質は紙の如きマツト面に加工した。 この様にして得られたポリエチレン樹脂被覆紙
のTiO2を含むポリエチレン樹脂面上に発生した
ミクログリツトの個数を視覚的に計数した。得ら
れた結果を第1表に示す。
【表】 第1表から、ポリエチレン樹脂層中にハンマー
ミル粉砕のみ行つたTiO2(試料番号1)を含む樹
脂被覆紙には、ミクログリツトが多数発生し、写
真用支持体として全く不適当であり、一方、ポリ
エチレン樹脂層中にハンマーミル后スチームミル
粉砕を行つたTiO2(試料番号2)を含む樹脂被覆
紙は、ミクログリツトの発生がよく防止され、写
真用支持体として好ましいことがわかる。又、ハ
ンマーミル后スチームミル粉砕を行い、更にエア
ーミル粉砕を行つたTiO2(試料番号3)を含む樹
脂被覆紙はミクログリツトが一層防止され特に好
ましいことがわかる。 これに反して、単にハンマーミル粉砕を3回を
行つたTiO2(試料番号4)を含む樹脂被覆紙に
は、ミクログリツトが多発し、効果は殆んど認め
られなかつた。 実施例 2 実施例1において用いたTiO2の代わりに、含
水酸化アルミニウムでのTiO2の表面処理量が乾
燥基準の二酸化チタンに対してAl2O3の形で計算
して、0、0.15、0.25、0.5、0.75、1.0、1.25及び
2.0各重量%であり、且二酸化チタンの粉砕履歴
がハンマーミル后スチームミル粉砕を行い、更に
エアーミル粉砕を行つたTiO2及びハンマーミル
粉砕のみを行つたTiO2を用いる以外は実施例1
と同様にして樹脂層中にTiO2を含むポリエチレ
ン樹脂被覆紙を製造した。 得られた結果を第2に示す。 尚、表中の記載でポリエチレン樹脂被覆紙の耐
光性(註2)は以下の様に検定した。 樹脂被覆紙のTiO2を含む樹脂面にスガ試験機
製フエドメーター(FAL−25X−HCL型)で120
時間照射し、その後試料の照射面の黄色濃度(以
下Y濃度と略)をマクベス濃度計(TD−504型)
で測定して検定した。数値が大きい程、Y濃度が
高いことを示し、Y濃度が高い程、試料の耐光性
が悪いことを示す。一方、Y濃度が低い程、試料
の耐光性が良いことを示す。
【表】 第2表からわかる様に、ポリエチレン樹脂層中
にハンマーミル粉砕のみ行つたTiO2を含む本発
明の樹脂被覆紙に比して、樹脂層中にハンマーミ
ル后スチームミル粉砕を行い更にエアーミル粉砕
を行つたTiO2を含む本発明における樹脂被覆紙
は、ミクログリツトの発生がよく防止されて好ま
しい。しかし本発明に於ける樹脂被覆紙において
も、含水酸化アルミニウムでのTiO2の表面処理
量が乾燥基準の二酸化チタンに対してAl2O3の形
で計算して、0.2重量%以下であるTiO2を使用し
たものは耐光性が悪く、一方、1.2重量%以上で
あるTiO2を使用したものは、ミクログリツトの
防止が不充分である。表面処理量が0.2〜1.2重量
%であるTiO2を使用したものは、ミクログリツ
トの発生は顕著に防止され、耐光性も良く、写真
用支持体として一層好ましいことがわかる。 実施例 3 実施例1において用いたTiO2の代わりに、含
水酸化アルミニウムでのTiO2の表面処理量が乾
燥基準の二酸化チタンに対してAl2O3の形で計算
して0.5重量%であり、且つハンマーミル粉砕前
の、300℃で30分加熱した場合の減量が0.20、
0.25、0.45、0.60、0.80及び0.90%である二酸化チ
タンをハンマーミル粉砕后、スチームミル粉砕を
行い、更にエアーミル粉砕を行つたTiO2及び、
ハンマーミル粉砕前の300℃で30分加熱した場合
の減量が0.45%である二酸化チタンをそれぞれ用
いる以外は実施例1と同様にして樹脂層中に
TiO2を含むポリエチレン樹脂被覆紙を製造した。 得られた結果を第3表に示す。 尚、表中の記載で(註3)は各試料における溶
融押出開始から2時間后のダイリツプ汚れの個数
を示す。
【表】 第3表からポリエチレン樹脂層中にハンマーミ
ル粉砕前の加熱減量が0.25〜0.9%のTiO2を含む
樹脂被覆紙は、ミクログリツトの発生が極めて良
く防止されていることがわかる。しかし、加熱減
量が0.8%以上のものはダイリツプ汚れの発生を
きたすので写真用支持体として不適当である。
又、ハンマーミル粉砕前の加熱減量が0.2%にな
るとミクログリツトの発生が多くなるので好まし
くない。一方、ハンマーミル粉砕前の加熱減量を
0.45%として、たとえハンマーミル粉砕を3回繰
返してもミクログリツトの多発する写真用支持体
しか得られないことがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基体の少なくとも一方の面が二酸化チタン顔
    料と熱可塑性樹脂とから成る熱可塑性樹脂組成物
    層で被覆された樹脂被覆紙型写真用支持体を製造
    するにあたつて、0.2〜1.2重量%(Al2O3の形で
    計算して)の含水酸化アルミニウムで表面処理さ
    れ、且つ、300℃で30分間加熱した場合の減量が
    0.25〜0.60重量%である二酸化チタンを固体によ
    る衝撃粉砕後、スチームミルで粉砕された二酸化
    チタン顔料を熱可塑性樹脂に含有させることを特
    徴とする写真用支持体用途のための熱可塑性樹脂
    組成物の製造法。 2 スチームミルにエアーミルを、併用する特許
    請求の範囲第1項記載の写真用支持体用途のため
    の熱可塑性樹脂組成物の製造法。 3 熱可塑性樹脂がポリオレフイン樹脂である特
    許請求の範囲第1項記載の写真用支持体用途のた
    めの熱可塑性樹脂組成物の製造法。 4 ポリオレフイン樹脂がポリエチレン樹脂であ
    る特許請求の範囲第3項記載の写真用支持体用途
    のための熱可塑性樹脂組成物の製造法。
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