JPH0238748B2 - Jidoshayoindoregyureetaniokerusosaryokudentatsubuzaitomadogarasunoketsugosochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車用ウインドレギユレータにおけ
る操作力伝達部材と窓ガラスの結合装置に関する
ものである。

自動車のウインドレギユレータとして、ギヤド
ワイヤ或はテープに歯車の歯が噛み合う穴を等間
隔に多数設けたラツク状テープ或は又合成樹脂製
のラツク部材等のラツク状可撓性部材よりなる操
作力伝達部材を窓ガラスの昇降軌跡上に配設し、
該操作力伝達部材に噛み合う歯車を備えた駆動部
を設け、操作ハンドルの操作又は電動モータの回
転等にて噛車を回転させることにより操作力伝達
部材が長手方向に移動してこれに結合された窓ガ
ラスを上下昇降作動させるようにしたものが既に
一般に用いられている。

上記操作力伝達部材は所定の剛性をもつ案内部
材内に摺動可能に嵌装された状態において窓ガラ
スの昇降軌跡に合致する線上から駆動部に至るま
で引き廻されるが、窓ガラスは一般に彎曲してい
るので、第１図に示すようにドアＢのサツシユＣ
に案内されて昇降作動する窓ガラスＡとドアイン
ナパネルに取付けられ前記操作力伝達部材Ｅをス
ライド可能に嵌装した案内部材Ｄとの窓ガラス厚
味方向の間隔を上から下まで完全に一定に保つこ
とは極めて困難であり、上記間隔に誤差があると
操作力伝達部材Ｅと窓ガラスＡとの結合部Ｆに無
理な力がかかり、操作力伝達部材Ｅが案内部材Ｄ
内をスムーズにスライドできず、窓ガラスＡの昇
降が円滑に行われにくく、又操作も重くなると言
う問題が生じる。Ｇは駆動部を示す。更に窓ガラ
スＡと操作力伝達部材Ｅとの結合がなかなか厄介
で、組付けに手数がかかると言う問題も有してい
る。

本発明は上記のような従来の諸問題をすべて解
消し得る装置を提供することを目的とするもの
で、以下本発明を第２図乃至第４図の実施例を参
照して説明する。

第２図乃至第４図において、１はガラスホルダ
で、ガラスホルダ１は、第３，４図に示すように
操作力伝達部材Ｅをスライド可能に嵌装した案内
部材Ｄをスライドできるよう貫通させる案内穴２
１を有すると共に案内部材Ｄ内に突出し操作力伝
達部材Ｅの一端部を結合固定する結合部２２を合
成樹脂にて一体に形成したインナホルダ２と、窓
ガラスＡの下縁部近傍部分に接合固定されるフラ
ンジ部３１，３１を有すると共に中央部分にイン
ナホルダ２を嵌め込む為の開口部３２をもち更に
該開口部３２の左右壁面に前記インナホルダ２の
左右両側に突設した突部２３，２３が窓ガラスＡ
の厚味方向に自由にスライドし得るよう嵌まる案
内溝部３３，３３を形成した合成樹脂製のアウタ
ホルダ３とからなる。

図示実施例では操作力伝達部材Ｅは、歯車に噛
み合う軸部４１をもち屈曲自在なる鎖状体即ちチ
エーン４と、例えば合成樹脂により形成された帯
状の可撓性長尺体５との組合せよりなり、可撓性
長尺体５に鎖状体４を沿わせ一端部をリベツト又
はボルト等の結合部材６により固定すると共に、
鎖状体４の他端部をインナホルダ２の結合部２２
に設けた突起２２ａに係合させ、可撓性長尺体５
の先端部を結合部２２の上面２２ｂに当接させた
構造となつており、駆動部Ｇの歯車７の一方向回
転により歯車７に噛合う鎖状体４がホルダ１を直
接上方に引張つて移動させ、又歯車７の反対方向
回転により鎖状体４が結合部材６を介して可撓性
長尺体５を引張り、それにより長尺体５がインナ
ホルダ２の結合部２２の上面２２ｂを下方に押し
下げるようになつている例を示している。

しかし操作力伝達部材Ｅは上記に限らず歯車７
と噛合い歯車７の回転によつて長手方向に移動し
てホルダ１を押し引きして移動させ得る任意のラ
ツク状可撓性部材を採用できるし、又該操作力伝
達部材Ｅとインナホルダ２の結合部２２との結合
手段も上記実施例以外任意の構成を採用し得る。

以上のように構成した本発明によれば、ガラス
ホルダ１を操作力伝達部材に結合され案内部材に
嵌装案内されるインナホルダ２と、窓ガラスに接
合固定され上記インナホルダ２の外周に嵌装組付
けられるアウタホルダ３の組合せにより構成し、
且つインナとアウタのホルダ２，３は突部２３と
案内溝部３３との嵌合により、窓ガラスＡの厚味
方向にスライド変位し得るようになつているの
で、操作力伝達部材Ｅの結合、案内部材Ｄへの嵌
装及び窓ガラスＡへの取付け等ガラスホルダ１の
組付けが極めて容易となり組付作業の著しい簡易
化をはかり得ると共に、操作力伝達部材Ｅによる
押し引き作動は突部２３と案内溝部３３との嵌合
部を介して的確に伝わり、且つ案内部材Ｄと窓ガ
ラスＡとの窓ガラス厚味方向の相対的変位は突部
２３と案内溝部３３によるインナホルダ２とアウ
タホルダ３の相対的スライドにて無理なく吸収で
き、円滑なる窓ガラス昇降作動を行い得るもので
ある。

このことはまた、厚味方向に彎曲する窓ガラス
に対してその昇降軌跡部分において、彎曲しない
直線状に形成した案内部材Ｄを用いることができ
るので、操作力伝達部材Ｅはその巾方向の屈曲を
強いられることなく、案内部材Ｄ内をスムーズに
スライドできる。

尚上記実施例では突部をインナホルダ２に設
け、該突部が嵌る案内溝部をアウタホルダ３に設
けた例を示しているが、逆に突部をアウタホルダ
３に、案内溝部をインナホルダ２に設けても上記
と同様の機能、効果をもたらし得る。

以上のように本発明によれば極めて簡単な構成
にて組付作業の著しい簡易化をはかり得ると共
に、円滑なる窓ガラス昇降作動を行い得るもの
で、コスト低廉なることと相俟つて実用上多大の
効果をもたらし得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは本発明を適用すべきウインドレ
ギユレータを備えた自動車用ドアの概略を示す正
面説明図及び断面説明図、第２図乃至第４図は本
発明の実施例を示すもので、第２図イ，ロ，ハは
ウインドレギユレータの駆動系統の概略を示す正
面図、Ｘ−Ｘ断面図及びＹ−Ｙ矢視図である。第
３図イ，ロはガラスホルダの正面図及びＺ−Ｚ断
面図、第４図は第３図のガラスホルダの分解斜視
図でアウタホルダは一半のみを示している。 １……ガラスホルダ、２……インナホルダ、２
１……案内穴、２２……結合部、２３……突部、
３……アウタホルダ、３１……フランジ部、３２
……開口部、３３……案内溝部、７……歯車、Ａ
……窓ガラス、Ｄ……案内部材、Ｅ……操作力伝
達部材、Ｇ……駆動部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 駆動部の操作により可撓性を有する操作力伝
   達部材が案内部材に案内されて窓ガラスの昇降軌
   跡上を移動し該操作力伝達部材にガラスホルダを
   介して結合された窓ガラスを昇降作動させるよう
   になつている自動車用ウインドレギユレータにお
   いて、上記ガラスホルダを、上記案内部材をスラ
   イドできるよう貫通させる案内穴を有すると共に
   上記案内部材内に突出し操作力伝達部材を結合固
   定する結合部を一体に形成したインナホルダと、
   窓ガラスに接合固定されるフランジ部を有すると
   共に前記インナホルダを嵌め込む為の開口部を中
   央部に形成したアウタホルダとにより構成し、上
   記インナホルダの両側面及びアウタホルダの開口
   部の左右壁面のいずれか一方に突起を設けると共
   に他方に該突起が嵌り窓ガラス厚味方向にスライ
   ドし得る案内溝部を設けたことを特徴とする自動
   車用ウインドレギユレータにおける操作力伝達部
   材と窓ガラスの結合装置。