JPH0238522B2 - Futsukasuisosannoseiseiho - Google Patents

Futsukasuisosannoseiseiho

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JPH0238522B2
JPH0238522B2 JP19414085A JP19414085A JPH0238522B2 JP H0238522 B2 JPH0238522 B2 JP H0238522B2 JP 19414085 A JP19414085 A JP 19414085A JP 19414085 A JP19414085 A JP 19414085A JP H0238522 B2 JPH0238522 B2 JP H0238522B2
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JP
Japan
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hydrofluoric acid
compounds
impurities
fluorine
distillation
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JP19414085A
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JPS6256306A (ja
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Masahiro Miki
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HASHIMOTO CHEMICAL IND
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HASHIMOTO CHEMICAL IND
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、フツ化水素酸中に不純物として存在
するホウ素、ケイ素、リン、イオウおよび塩素の
各化合物を除去・精製しppbレベルの超微量領域
にまで減少させた超高純度のフツ化水素酸を得る
全く新規な方法に関するものである。精製フツ化
水素酸およびそれから製造されたフツ化水素酸塩
は重要な電子工業用薬品として需要が大きく、特
に半導体素子のウエハーからデバイスに至る数多
くの処理工程において、不可欠の材料として常用
せられており、半導体の高集積化度の進展にとも
なつて、その高純度品の要望が益々増加してきて
いる。 ホウ素、ケイ素、リン、イオウおよび塩素はそ
れぞれ、周期表のb、b、b、b、b
に属する非金属元素であり、これらの元素および
化合物の存在はいずれも半導体素子にとつて障害
となるものであり、フツ化水素酸からこれらの不
純物を除去・精製することは半導体の進歩に寄与
するところが非常に大きいものといわねばならな
い。また光関連産業材料、太陽電池材料、ニユー
セラミツクス原料などの新しい技術分野に各種の
フツ素化合物が数多く使用されているが、これら
のフツ素化合物の出発物質としても高純度フツ化
水素酸の需要は大変強いものである。 〔従来の技術〕と〔発明が解決しようとする問題
点〕 ホウ素、ケイ素、リン、イオウおよび塩素のよ
うな元素はフツ化水素酸中では通常次のような化
学式で表わされる化合物として存在していること
が知られている。 HBF4、H2SiF6、HPF6、HSO3F、HCl 勿論、これらは主たる存在形態であり、これら
の外にも種々多様な組成の化合物の形態で存在し
ていることも知られており、これらの化合物は単
に蒸留のみによつてある程度まで除去・精製する
ことができることは公知である。 すなわち、通常の蒸留に際してはホウ素、ケイ
素、リンおよび塩素の化合物はそれぞれBF3
SiF4、PF5、HClのような低沸点留分として初留
部分に濃縮されて留出し、またイオウの化合物の
うちSO2の形態のものは低沸点留分の中に、SO3
の形態のものは比較的高沸点留分の中に分かれて
留出することが見いだされている。ところがこれ
らの方法では不純物がppmレベルまで精製できる
ものであり、又現在までのところフツ化水素酸に
ついての純度の要求はppmレベルまでしか市販品
に要求されていなかつたのである。例えば現在最
も高純度を要求される半導体用フツ化水素酸の規
格においてもこれらの不純物はppmレベルまでし
か規定されていない。 さらに米国の半導体用フツ化水素酸の規格中、
上記化合物に関するものをまとめると表−1のご
とくである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明が解決しようとする問題点は、上記要望
に応えうる高純度のフツ化水素酸を提供せんとす
ることであり、更に詳しくはppbレベルまで精製
されたフツ化水素酸を得ることができる新しい精
製方法を開発することである。 このような問題点を解決するために本発明者は
フツ化水素酸の蒸留過程におけるこれらの不純物
の挙動を精密に研究したところ、従来から知られ
ていないような複雑な現象を捕捉し、この現象の
ために不純物の精製が非常に困難を極めていたと
いう事実を究明するに至つた。 すなわち、例えばイオウ化合物では水分存在下
での解離により次式の平衡が存在しているものと
思われ、常識的にはいずれの形態であつてもフツ
化水素より高沸点留分であることから蒸留時には
いずれも高沸側に残留するものと考えられている
のである。 (a) HSO3F+H2OH2SO4+HF しかしながら本発明者の精密実験では驚くべき
ことに、初留成分にも、後留成分にもSO4イオン
として測定される成分が存在することが認められ
た。またホウ素も共存水分の濃度によつては初留
に留出し難くなるという事実が認められている。
特に不純物と水分との反応は複雑であつてホウ
素、ケイ素、リンおよび塩素の化合物は系中に存
在する水分と次のような化学平衡になつているの
である。 (b) HBF4+H2OHBF3(OH)+HF (c) HBF3(OH)+H2OHBF2(OH)2+HF (d) (HO)2POF+H2OH3PO4+HF (e) (HO)POF2+H2O(HO)2POF+HF (f) POF3+H2O(HO)POF2+HF (g) PF5+H2OPOF3+2HF (h) 2H2SiF6+2H2OSiF4+SiO2+8HF (i) HCl+H2OH3ClO 上記の各平衡反応において存在もしくは存在可
能な化合物を列挙すると次のとおりである。 (i) ホウ素の化合物 BF3、B2F4、HBF4、HBF3(OH)、HBF2
(OH)2 (ii) リンの化合物 PF3、PF5、HPF6、(HO)2POF、(HO)
POF2、POF3 (iii) イオウの化合物 SF4、SF6、S2F10、SOF2、SO2F2、HSO3F (iv) ケイ素の化合物 SiF4、Si2F6、H2SiF6、(SiF32O (v) 塩素の化合物 HCl、H2FCl、H3ClO (vi) 上記元素の相互化合物 BCl3、PCl5、SF5Cl 従来の分析技術ではこれらの化合物の存在の有
無をppm以下の濃度まで確かめることは到底不可
能ではあるが、上記の通りそれぞれの不純物元素
が多種の化合物形態で存在し、その為に気液平衡
関係も多相、多次元で複雑なものになつているば
かりでなく、蒸留条件下での挙動が単一化合物と
は考えられない異様な挙動を示し、このため精留
効率が極端に悪くなり、従来の公知の方法では
ppbレベルまで精製することを不可能ならしめて
きたものと考えられる。 〔問題点を解決するための手段〕 これまで本発明者は、フツ化水素酸の精製に関
して多数の研究を行なつた結果、フツ化水素酸を
特別な方法で前処理して蒸留する、あるいは蒸留
中に特別な処理をするだけで、これら不純物の全
部に共通する除去法を開発し、超高純度フツ化水
素酸を取得できる精製方法を開発することに成功
したのである。 すなわち、本発明はホウ素、ケイ素、リン、イ
オウおよび塩素よりなる群から選ばれた少なくと
も一つの非金属元素の化合物が溶存しているフツ
化水素酸にフツ素を添加して反応させたのち蒸留
することによつて、これら不純物のほとんど全て
が容易に初留分中に濃縮され留出してくることを
見出し、この方法がフツ化水素酸の精製方法とし
てすぐれたものであることを認め、本発明を完成
したのである。 〔発明の構成並びに作用〕 本発明法の構成は基本的には、上記各不純物が
存在するフツ化水素酸にまずフツ素を添加して反
応せしめ、次いでこれを蒸留することである。こ
のような構成を採ることにより、極めて高効率で
上記不純物を除去することができる。このことは
事実本発明者が行つた下記の実験からも極めて明
らかであり、その結果は表−2に示される通りで
ある。勿論これらのデータは、各成分の濃度、温
度、フツ素添加量、その他の条件により当然変わ
りうるものであるが、不純物が初留に集中し濃縮
されるという強い傾向そのものについては全ての
実験を通じて不変であつた。
〔実施例〕
本発明者らは多数の実験を行なつて、本発明を
完成し、本発明の優秀性を確認したのであるが、
それらの中から代表的な数例を実施例として抽出
し以下に示すことにする。したがつて本発明は、
以下に記載された実施例のみに限定されるもので
はなく、本発明の精神と趣旨とを逸脱しない限り
任意に実施態様を変更して実施しうることは当然
である。以下の実施例に使用されたフツ化水素酸
原料は少なくとも表−1に示した不純物を含んで
いるものである。 実施例 1 還流冷却器および蒸留管をつけたポリクロロト
リフルオロエチレン製容器(容量1)にフツ化
水素酸800grを入れ、フツ素ガス(F298.6%、
HF1.4%)をボンベから原料に対して80ppmにな
るように室温で吹き込んで溶解させたのち、容器
を加熱して精留し、まず初留分を除去した後フツ
化水素酸留分(bp、20℃)を主留として捕集す
る。この精製フツ化水素酸は下記の量の不純物し
か含んでおらず電子材料用のフツ化水素酸として
誠に好適なものであつた。
【表】 実施例 2 実施例1と同じ装置を用い、容器にフツ化水素
酸800grを入れ、フツ素電解槽から発生させたフ
ツ素ガス(F289.8%、HF10.2%)をF2として
0.4gr吹き込んで−10℃で溶解させたのち、容器
を加熱してフツ化水素酸を蒸留し精製フツ化水素
酸を得た。この精製フツ化水素酸の不純物の量を
測定したところ次のとおりであつた。
【表】 実施例 3 ポリテトラフルオロエチレン製の冷却器と充填
塔を有する連続操業できる精留装置を用いる。原
料フツ化水素酸をこの装置に仕込むために装置の
下部に設けられた連続供給部に接続して、フツ素
用電解槽(20)からのフツ素ガス導入用の細い
管がつけられてある。原料フツ化水素酸を80Kg/
時間で連続的に仕込みながら、フツ素用電解槽か
らフツ素ガス(F288.6%、HF11.4%)をガス供
給口より原料フツ化水素酸に対してフツ素で
100ppmになるように連続的に吹き込んで20℃前
後に加熱し、精留する。精留塔の頂部の留出管か
らは軽質留分を抜きとり、頂部から下の2〜3番
の留出管からフツ化水素酸を留出し捕集する。こ
の方法で10時間連続運転して得られた精製フツ化
水素酸中の不純物の量を測定したところ次のとお
りであつた。
〔発明の効果〕
フツ素によるフツ化水素酸の精製法は、不純物
の含量を従来のppmレベルからppbレベルまで低
下させた点でまさに画期的な発明であり、この方
法の開発によつて超高純度フツ化水素酸を必要と
する電子材料とかフアインケミカルズを取扱う諸
産業分野の要求にも充分応えることができるよう
になり、また先端技術の各領域における精密さを
重んずる研究用等の材料として需要者の期待に沿
うことができるようになつた。またこのフツ化水
素酸を原料として超高純度フツ素化合物が合成で
きるようになつたのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ホウ素、ケイ素、リン、イオウおよび塩素よ
    りなる群から選ばれた少なくとも一つの非金属元
    素の化合物が溶存しているフツ化水素酸にフツ素
    を添加して反応させたのち蒸留によつて精製する
    ことを特徴とするフツ化水素酸の精製法。
JP19414085A 1984-12-25 1985-09-02 Futsukasuisosannoseiseiho Expired - Lifetime JPH0238522B2 (ja)

Priority Applications (2)

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JP19414085A JPH0238522B2 (ja) 1985-09-02 1985-09-02 Futsukasuisosannoseiseiho
US06/813,219 US4668497A (en) 1984-12-25 1985-12-24 Process for purifying hydrogen fluoride

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JP19414085A JPH0238522B2 (ja) 1985-09-02 1985-09-02 Futsukasuisosannoseiseiho

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JPS6256306A JPS6256306A (ja) 1987-03-12
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