JPH0237174Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は回転される円板状磁気記録体の表面に
沿つて磁気ヘツドを移動して、磁気記録体に対し
て記録・再生を行う磁気記録再生機におけるステ
ツプモータ取付装置に関するものである。

［従来技術］ 従来、この種のステツプモータ取付装置として
は、例えば、実公昭49−14581号公報に示されて
いるようにパルスモータの枠体にモータ取付用長
穴が設けられ、その長穴を介して取付ネジによる
パルスモータがフレームに回動調整し得る程度に
仮止めされ、その状態において、パルスモータを
回動調整してトラツク合せを行つた後、取付ネジ
を締め込んでパルスモータをフレームに取付ける
ようにされていた。

然しながら、従来のものにおいては、複数個の
長穴を設けると共に、それに挿通してフレームに
締付ける取付ネジを用意しなければならないの
で、部品点数が増えると共に、取付ネジの取付け
が極めて面倒であり、更に、トラツク合せを行つ
た後に取付ネジを締付ける際に、その締付け力に
よりパルスモータがフレームに対して回動されて
しまいトラツク合せをした正確な位置に確実に取
付けることができない等の問題点を有していた。

［目的］ 本考案は、上記問題点を解消するようにしたも
のであつて、部品点数を少なくして構成を簡単に
し得ると共に、ステツプモータを調整した位置に
確実に且つ容易に取付けることができる磁気記録
再生機におけるステツプモータ取付装置を提供す
るものである。

［解決手段］ 上記目的を達成するために本考案においては、
ヘツド移送台の移送方向に沿つて延びる送りネジ
をヘツド移送台に螺合し、の送りネジをフレーム
のモータ取付部に回動可能に支持されたステツプ
モータに連結し、そのステツプモータの取付部側
にそのステツプモータを回動調整するためのフラ
ンジを設けると共に、そのフランジと前記フレー
ムのモータ取付部とを少なくとも二箇所において
挟持するための挟持部を有するバネ体によりステ
ツプモータをフレームに取付けるように構成して
いる。

［実施例］ 以下に本考案を具体化した一実施例を示す図面
に基いてその詳細を説明する。

フレーム２上には、円板状磁気記録体１を支持
する回転体４を備えた回転駆動機３が配設され、
その回転体４の回転によつて磁気記録体１は回転
駆動される。前記回転駆動機３の近傍に位置し
て、前記フレーム２上には、断面略字状の案内
軸取付枠５が配設され、その取付枠５には、互い
に平行に延びる案内軸６，６が取付けられてい
る。その案内軸６，６上には、ヘツド移送台７が
摺動可能に支持され、その移送台７上に設けられ
た磁気ヘツド８が磁気記録体１の下面に当接して
その磁気記録体１の半径方向に移動し得るように
されている。

前記案内軸取付枠５の前記磁気記録体１よりも
離れた側のモータ取付部としての側壁５ａには、
ステツプモータ９が配設され、そのステツプモー
タ９は前記側壁５ａ側にフランジ１０が設けられ
ると共に、そのフランジ１０より突出する円筒部
１１が設けられ、その円筒部１１が前記側壁５ａ
に設けられた貫通孔１２中に回動可能に嵌合さ
れ、ステツプモータ９の取付位置を変更調整し得
るようにされている。フランジ１０の外周にはス
テツプモータ９を回動調整するための調整歯車
（図示せず）が係合される複数の歯１０ａが設け
られている。

前記フランジ１０及び前記側壁５ａ上には、そ
れらを一緒に挟持するバネ体１３が配設され、そ
のバネ体１３は、二個の挟持部１４を有しそれら
の挟持部１４によりフランジ１０が側壁５ａに保
持されている。

前記ステツプモータ９は前記側壁５ａより磁気
記録体１側に突出するロータ軸１５を有し、その
ロータ軸１５上には前記案内軸６，６の中間に位
置してそれらと平行に延びるように送りネジ１６
が取付けられており、その送りネジ１６の開放端
は、前記案内軸取付枠体５上に取付けられた板バ
ネ１７により常に前記ステツプモータ９側に付勢
されている。

前記ヘツド移送台７上には、前記送りネジ１６
と係合する係合体１８が設けられ、その係合体１
８は、板バネ材よつて形成され、基端には前記ヘ
ツド移送台７上に設けられた位置決め用突起１９
に係合する凹部２０が形成されると共に、開放端
には鋼球２１がロー付けされ、ネジ２２によりヘ
ツド移送台７上に基端が取付けられており、前記
鋼球２１が係合体１８のバネ力により前記送りネ
ジ１６に圧接されるように構成されている。

従つて、送りネジ１６が前記ステツプモータ９
の回転によつて回転されると、送りネジ１６の作
用によりそれに係合している係合体１８を介して
ヘツド移送台７が案内軸６，６に沿つて移送さ
れ、磁気ヘツド８が磁気記録体１に記録再生を行
なう。

次に、ステツプモータの取付方法について説明
する。予め、フレーム２に取付けられた案内軸取
付枠体５の側壁５ａの貫通孔１２中に、ロータ軸
１５に取付けられた送りネジ１６を挿通して円筒
部１１を貫通孔１２に嵌合させると共に、送りネ
ジ１６上にヘツド移送台７上の係合体１８を係合
させた後、側壁５ａの上方よりその側壁５ａとフ
ランジ１０とを挟持するようにバネ体１３の挟持
部１４を側壁５ａ側に押圧してステツプモータ９
を側壁５ａに保持させる。その後、ステツプモー
タ９の所定の励磁相を励磁させて、送りネジ１６
とステツプモータ９とを一体化した状態において
磁気ヘツド８が磁気記録体１の所定のトラツクに
相対するように調整歯車（図示せず）をフランジ
１０の歯１０ａに係合させてフランジ１０を回動
調整することにより、ステツプモータ９と送りネ
ジ１６とが一体に回動されて、ヘツド移送台７が
送りネジ１６の作用により任意の方向に移動さ
れ、磁気ヘツド８が磁気記録体１の所定のトラツ
クに位置される。このようにして、ステツプモー
タ９の取付位置が調整され、その後、調整歯車
（図示せず）をフランジ１０の歯１０ａより解離
すればよい。尚、ステツプモータ９の取付位置の
調整後、フランジ１０と側壁５ａとの間に接着剤
を付着することにより、それらをより強固に固着
することができる。

［効果］ 本考案は以上詳述したように、バネ体によりフ
レームにステツプモータを取付けるようにしたも
のであるから、ステツプモータの取付位置を容易
に調整し得ると共に所定の位置に確実に取付ける
ことができ、しかも部品点数を少なくし得て全体
の構成を簡単にできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を断面にして示す正面図、第２図
は平面図、第３図は分解斜視図、第４図は第２図
のＡ−Ａ線断面図である。 図中１は磁気記録体、２はフレーム、７はヘツ
ド移送台、８は磁気ヘツド、９はステツプモー
タ、１０はフランジ、１３はバネ体である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 磁気記録体１の表面に沿つて磁気ヘツド８が移
   送されるようにその磁気ヘツドを支持するヘツド
   移送台７がフレーム２に摺動可能に支持された磁
   気記録再生機において、 前記ヘツド移送台の移送方向に沿つて延び、そ
   のヘツド移送台に螺合された送りネジ１６と、 その送りネジに連結されると共にフレームのモ
   ータ取付部５ａに回動可能に支持されたステツプ
   モータ９と、 そのステツプモータの前記モータ取付部側に設
   けられ、前記ステツプモータの取付状態を回動調
   整するためのフランジ１０と、 そのフランジと前記フレームのモータ取付部と
   を少なくとも二箇所において挾持するための挾持
   部１４を有するバネ体１３ とを備えてなる磁気記録再生機におけるステツプ
   モータ取付装置。