JPH0236671B2 - - Google Patents

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JPH0236671B2
JPH0236671B2 JP58189389A JP18938983A JPH0236671B2 JP H0236671 B2 JPH0236671 B2 JP H0236671B2 JP 58189389 A JP58189389 A JP 58189389A JP 18938983 A JP18938983 A JP 18938983A JP H0236671 B2 JPH0236671 B2 JP H0236671B2
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JP
Japan
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coating
strip
wear
resistant
reel
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JP58189389A
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Ibaaru Barusuten Hansu
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Inventing AB
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Publication date
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Publication of JPS5985867A publication Critical patent/JPS5985867A/ja
Publication of JPH0236671B2 publication Critical patent/JPH0236671B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C4/00Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
    • C23C4/12Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge characterised by the method of spraying
    • C23C4/14Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge characterised by the method of spraying for coating elongate material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B7/00Spraying apparatus for discharge of liquids or other fluent materials from two or more sources, e.g. of liquid and air, of powder and gas
    • B05B7/16Spraying apparatus for discharge of liquids or other fluent materials from two or more sources, e.g. of liquid and air, of powder and gas incorporating means for heating or cooling the material to be sprayed

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えばスクレーバ、ブレードなどを
製造するための帯状の金属材料へ耐摩耗性被覆を
施す方法に関するのものである。
本発明は、スクレーバ、ブレードなどを製造す
ることを目的とし、特に移動紙ウエブに対するコ
ーテイング用かつ均し用のスクレーバもしくはブ
レードを目的とするが、本発明はこれのみに限定
されない。
紙コーテイング技術は、増々高い生産速度を有
するコーテイング装置に向けられている。現在、
1500m/minもしくはそれ以上という紙ウエブ速
度を有するコーテイング装置が存在し、紙ウエブ
の巾はしばしば8mもしくはそれ以上にも達す
る。この種のコーテイング装置は、特に塗布する
コーテイング剤の量が一般に紙表面1m2当り5〜
25g以下であるため、この種のコーテイングに使
用されるドクターは相当な精度を必要とする。こ
の分野においては、紙ウエブへのコーテイング剤
層は完全に均一でなければならない。
この種のコーテイング装置のコーテイング結果
は、可撓性ブレードに適用されるばね力との関連
においてウエブの移動方向におけるブレード斜面
の長さにより著しく影響を受ける。印加される表
面圧力、すなわち紙の表面に対し傾面を介して及
ぼされる単位表面積当りの圧力(比表面圧力)
は、ウエブ上に残留するコーテイング剤の量に関
し決定的意味を有する。従つて、斜面の長さとブ
レードの降伏特性との間には特定の比率が存在す
る。従つて、コーテイング工程の摩耗によるベベ
ル表面の長さ変化を防止するため、現在ではコー
テイングブレードは一般に予備研磨されて、コー
テイング工程における実際の条件に対してできる
だけ合致する斜面長さと斜面角度とを確保する。
さらに、ブレードの可撓性をばね力に対し調整し
て、ブレードがウエブの不均一性に適合しかつ紙
ウエブにおける例えば塊または厚いつぎはぎのよ
うな欠陥をも許容しうるようにすることが重要で
ある。
従来のドクターブレードは良好なコーテイング
結果を与えるが、急速かつ不均一な摩耗を受ける
という欠点を有し、従つてブレード材料の小部分
のみが摩耗されただけでも交換せねばならない。
実用上の理由で、コーテイングされた紙ウエブの
一面とこの紙ウエブの巾より広いゴム被覆支持ロ
ーラとに一般に接触している被覆用ブレードはこ
の紙ウエブよりも巾広である。さらに、紙をコー
テイングするには一般に水中における粘度の顔料
分散物が使用され、このことはコーテイング剤と
紙ウエブとの両者がブレードの刃に対し極めて大
きい摩耗作用を示すことを意味する。他方、紙ウ
エブの外部に位置するブレード部分、すなわち単
にコーテイング工程の際にゴム被覆支持ローラと
のみ接触する部分は殆んど摩耗を受けない。この
ことは、初期に真直であつたブレードの刃が摩耗
して紙ウエブの走行する部分に沿つて若干くぼ
み、暫くたつとウエブに対するコーテイングが不
均一になることを意味する。従つて実際上、従来
のブレードは僅か数時間使用した後にさえ交換せ
ねばならない。これは材料の観点ならびに運転停
止および再開に要する経費の面から高価につく。
従来、コーテイングブレードの使用寿命を増大
させるべく多くの研究がなされており、従来、ブ
レードの諸性質は鋼材組成および例えばアニール
のようなその他の処理を適当に選択して最適化さ
れている。
理論的には、慣用のばね鋼よりも耐摩耗性の大
きいブレード材料を使用することによりこの種の
コーテイング用ブレードの使用寿命を増大させる
ことも可能である。例えば硬い金属およびサーメ
ツトのような外見上、適当な材料は必ずしも可撓
性が充分でない、実際に、この種の材料はしばし
ば極めて脆く、従つてドクターブレードの使用中
に一般に生ずる応力のためしばしば容易に破壊さ
れるであろう。
コーテイング以外の技術分野において、従来、
使用するキヤリ材料に対し耐摩耗性の大きい材料
の帯片を付着させることにより摩耗問題を解決す
る試みがなされている。硬いクロムメツキまたは
その他の金属によるメツキが本質的に柔かいキヤ
リア材料に耐摩耗表面を付与する手段として示唆
されている。このドクターブレードにおける摩耗
問題を同様に解決すべく行なつた広範囲にわたる
実験は、紙製造中に使用される薄いコーテイング
用ブレードについては不成功であつた。
これらの公知の解決方法は薄いブレード材料を
使用する技術面から実施困難であることが判明
し、また薄い基本ブレード材料の望ましい性質、
例えば良好なコーテイング結果を得るのに必要な
可撓性が耐摩耗性を改良するため講ずる処置によ
り著しく低下することが判明した。適用される場
合には、勿論、改良した耐摩耗性を有するコーテ
イング用ブレードは従来のブレードと比較してよ
り長い使用寿命を有するだけでなく完全に満足し
うるコーテイング結果を与えることが重要であ
る。
このような結果は、耐摩耗性を増大させるべく
講じられた処置の結果、ブレードの可撓性と表面
の均一性とが低下すれば達成されない。
本発明の目的は、金属材料の帯片に耐摩耗性被
覆を施す方法を提供することであり、この方法は
改良された耐摩耗性を付与すると共に使用に際し
満足しうる結果を与えるコーテイング用かつ均し
用のブレードの製造を容易化させる。
本発明によれば、耐摩耗性被覆を施すべき薄い
金属の帯片を、耐摩耗性被覆材を溶融噴霧してい
る被覆帯域に長手方向に複数回通過せしめ、か
つ、それぞれの被覆工程で帯片に与えられた熱を
次の被覆工程までの間に十分に除去し、帯片の温
度が該帯片の熱変質を起さないようにすることか
らなり、各被覆工程で帯片に施す被覆剤の層厚さ
を金属材料の帯片の1/10未満とし、複数の被覆工
程の全てを単一の被覆装置で行ない、帯片をこの
被覆装置中を交互に前進後退させることにより複
数の被覆工程を実施することを特徴とする薄い金
属の帯片上に複数回の順次の被覆工程により耐摩
耗性被覆を施す方法。
本発明による方法の実施例においては、2.0mm
の最大厚さを有する薄い可撓性の金属帯片を使用
し、予備表面処理を行つた後に複数工程にて最高
0.35mmの全厚さまで耐摩耗性材料の被覆を施す。
以下、添付図面を参照して本発明を実施例につ
き詳細に説明する。
図面を参照して、第1図は金属材料の帯片1に
耐摩耗性被覆を施すための本発明の方法を実施す
る装置を示している。紙をコーテイングするため
可撓性の鋼ブレードを製作するに際してこの装置
を使用する場合、好ましくは0.10〜0.70mmの厚さ
と少なくとも22ロツクウエルCの硬度とを有する
金属材料が使用される。この金属材料は、好まし
くは例えば下記の組成を有するばね鋼の表面焼戻
しされた炭素鋼である: C 1.02% Si 0.20% Mn 0.40% P max. 0.03% S max. 0.025% 帯片1は先ずリール2から案内ローラ4を介し
て、矢印3の方向へ回転軸支ローラ5まで移送さ
れ、次いで他の案内ローラ6を介してリール7ま
で移送される。ローラ5の表面に対する巻取り角
度はδで示される。所望ならば、ローラ5を水冷
することもできる。ここで、前記ローラ5は被覆
装置の一部を構成するもので、さらにこの装置
は、2つの駆動ローラ8および9を備え、これら
を案内ローラ4および6の僅か上方に配置する。
これら駆動ローラ8および9は、例えば空気モー
タのような回転速度および回転方向を調整しうる
適当な手段により駆動される。被覆噴霧装置10
をローラ5の上方に調節自在な間隔で配置し、こ
の工程から放出される溶融被覆材料のジエツト流
を参照符号11で示す。帯片1をジエツト流11
の下を通過させる前に、これを例えば回転式研磨
ホイールまたは鋼製ブラシの形態の表面処理手段
12と係合させ、前記表面処理手段を適切な力に
より帯片に押圧させる。この表面処理手段は、帯
片に対し押圧されたその作動状態において破線1
2で示されている。
予備表面処理のため注意深く研磨し、および/
またはブラシがけする代りに、或る場合りは0.2
mm未満の粒度を有するカーボランダム粉末などで
特殊の吹付けを行なうことも好適であることが判
明した。この場合、吹付けは好ましくは帯片の表
面に対し最大45゜の角度で行なうべきである。
第2図は第1図による本発明の方法を実施する
装置の平面図であり、簡略化するため被覆装置1
0を省略している。第2図における円領域13
は、被覆材料が噴霧装置10から噴霧される装置
10下方の帯片レベルにおける円形領域に対応す
る。噴霧装置10は、領域13が帯片1の縁部1
4に位置するように調整されている。帯片1が矢
印3の方向へ連続的に長手方向に移動する際、被
覆材料の層が帯片1の縁部に沿つたハツチング部
分15に沿つて付着される。
第1図および第2図に示した装置は、さらに反
対方向、すなわち矢印16の方向にも走行せしめ
ることができる。下記する理由で、数層を蓄積さ
せる被覆についてはこれを達成するのに、帯片材
料が矢印3の方向へ初めて噴霧装置10を通過す
る際に第1の被覆層を帯片材料に施し、その後移
動方向を逆転させ、帯片を矢印16の方向にリー
ル2まで戻す際に第2の層を既に帯片上に施され
ている第1の層の上に施すことが有利であると判
明した。このように帯片材料は、所望厚さの被覆
が得られるまでリール2と7との間を前進および
後退する。
耐摩耗性被覆は、被覆すべき表面に対し溶融被
覆材料を噴霧する熱噴霧技術により施される。こ
の場合、プラズマまたは火炎噴霧が適する方法で
ある。プラズマ噴霧の場合、好ましくは多くの場
合、ガスをアークにより強烈に加熱してガスをプ
ラズマ状態に達せしめる。このプラズマ状態にお
いてガスをノズルからジエツトとして噴霧し、被
覆として使用すべき材料をキヤリアガスにより粉
末状でプラズマジエツトへ供給する。粉末は即座
に溶融し、この溶融状態で被覆すべき表面上へジ
エツトにより吹付けられる。被覆されている極め
て薄い鋼ブレードに対す熱損傷を防止するため、
自体極めて薄い被覆を複数工程で蓄積させると共
に、各工程後に帯片を冷却する。
第3図に示した本発明の方法を実施する装置
は、回転自在に軸支したローラ5とリール2およ
び7と、駆動ローラ8および9と金属噴霧装置1
0(第1図および第2図に示されたのと同様)と
を備える。被覆されている際における帯片1の巻
取りの問題を避けるため、第3図に示されている
ように幾つかの付帯設備を使用することができ
る。被覆は帯片の1縁部に沿つてのみ施されるの
で、これらの問題は帯片をリール上に巻取る際に
生ずる。従つて、2つの巻取部の間における帯片
の非被覆部分に対する空間を埋めるため、例えば
厚紙のような帯状の中間層17を、リール上に巻
取られた帯状金属材料1の各巻取物の間に挿入す
る。図示した配置において、第1の材料17は巻
戻されて1つのリール18から案内ローラ19を
介して連続的に巻取られ、リール2上の巻取物の
間に連続的に挿入され、同様に第2の材料17を
巻取りかつ他のリール18から他のローラ19を
介して連続的に巻戻し、リール7上の巻取物の間
に繰返して除去および挿入する。
第1図乃至第3図に示した支持ローラ5は、或
る場合に省略することもできる。しかしながら、
帯片を調節しながら被覆工程に供給しうることが
重要である。被覆装置は、特殊の被覆効果を与え
うるよう横方向に変位することもできる。
第4図は、中間層を伴つて巻取られた帯片材料
1の巻取物の断面を示している。帯片1の1縁部
に施された被覆層を参照符号20で示す。
中間層17が被覆層20よりも若干厚くかつか
なり巾広であれば、被覆20を有する帯片1の部
分が支持されていなくてもこの帯片1は安全なロ
ーラを形成するであろう。好ましくは、中間層1
7を被覆20の内縁部から若干離間させるべきで
ある。
第5図は、本発明の方法を実施する種々異なる
装置の作用を示している。それぞれの長手縁部2
1,21′を互いに対面させかつ接近させた金属
材料1および1′の2つの帯片を被覆工程に供給
し、この被覆工程の配置は原理的に第1図および
第2図に示した装置と同じであり、帯片の上表面
を互いに同じ共通円筒状に位置せしめる。被覆装
置10のジエツト流11から得られる円型被覆領
域をここでは参照符号22で示し、帯片1,1′
の移動により被覆された領域をそれぞれ参照符号
23,24で示す。図面から判るように、これに
よればほぼ全体の被覆領域22が利用されて、帯
片1,1′上の縁部21,21′にそれぞれ被覆が
施される。これは、被覆材料の相当な節約を可能
にする。さらに、第5図に示した2つの帯片の被
覆は相当な生産性増大をもたらす。
或る場合には、第5図に示した2帯片の被覆
は、帯片の2つの隣接する長手縁部の調節案内に
影響されることがある。
本方法の別の実施例によれば、単一の被覆操作
で「2帯片」の製造が可能であり、この方法にお
いては第2図に示したよりも大きい幅を有する金
属材料の単一帯片に、この帯片の中央に沿つて延
在する長手帯域にわたり耐摩耗性被覆を施し、そ
の後、この帯片を中央被覆部に沿つて切断するこ
とにより、2個のブレードブランクが得られる。
この「2帯片」法は、さらに、初期のすなわち
被覆工程前のキヤリヤ材料にほぼV状の長手溝部
を中央に沿つて設け、この帯片中央部には前記長
手溝部を含めて耐摩耗性被覆を施し、次いでかく
被覆された帯片を前記溝部の底部に沿つて切断す
ることにより、それぞれ上平面が被覆されかつエ
ツヂ部まで延在する隣接ベベル表面が被覆された
2つの帯片を形成するよう改良することもでき、
この場合各ベベル表面はV状溝部の1部となる。
プラズマ装置を使用する単一帯片の被覆におい
ては、通常5mmの被覆巾を与えるノズルが選択さ
れる。このことは、帯片の縁部に完全に被覆を得
る場合、円型の被覆領域が約8mmの直径を有する
べきであることを意味する。すなわち、単一帯片
の被覆の場合、被覆領域の僅か約2/3が用いられ
るだけであるからである。第5図に示したよう
に、2つの帯片を同時に被覆する場合には、好ま
しくは被覆装置のノズルは10〜20mmの全被覆領域
を与えうるものと交換する。これにより、各帯片
につき約5mmの被覆巾が得られ、著しい材料の節
約が達成される。両者の場合、同量の熱を加える
とすれば、帯片の移動速度は同じとなるが、2つ
の帯片が同時に処理されるため生産量は2倍とな
るであろう。
被覆領域の所望幅が円形噴霧領域13もしくは
22の直径より大であれば、帯状材料に対する被
覆装置の横方向変位を帯片材料の供給方向を逆転
させる際に行なつて被覆を被覆領域の対向側面に
交互に施すことがきる。
本発明の他の実施例(図示せず)において、金
属材料の帯片における両対向平面を耐摩耗性被覆
で被覆する。次いで、被覆帯片の傾斜表面を得る
べく機械加工することにより(傾斜表面は帯片の
対向表面の一方から他方まで前記表面に対し傾斜
して延在する)、ドクターブレードには耐摩耗性
材料が帯片の一表面上に施された硬質導入部と金
属材料が露出された軟質中央部と帯片の反対表面
に耐摩耗性被覆が施された導出部とを備える傾斜
表面を設ける。
耐摩耗性材料としては、金属、サーメツト材
料、金属酸化物および/または金属炭化物を単独
でまたは組合せて使用することができる。
被覆が施されている間、帯片が付着材料により
加熱され過ぎて帯片の変形または物理特性の変化
を生ぜしめないよう格別の注意が払われる。この
ような加熱は、使用金属材料の薄い帯片がその低
い熱容量のため極めて急速に極めて多量の熱を吸
収して材料の性質に変化が生ずる温度限界を越え
てしまうので極めて危険である。
耐摩耗性材料の噴霧において単位時間当りに供
給される熱量は、噴霧装置の容量および設定値に
つき比較的一定である。本発明による被覆の段階
的蓄積は、0.002〜0.04mmの極めて薄い層を幾層
か順次に塗布して0.05〜0.35mmの全厚さを有する
全被覆を形成すことのにより行なわれる。実際の
実験は、個々の層の厚さが好ましくは金属材料の
厚さの10%を越えてはならないことを示してい
る。
帯片材料が被覆装置内を通過する速度は、被覆
装置の容量に対して、この被覆装置が各被覆層に
より金属材料へ供給する熱を金属材料の熱容量に
比較して充分に小さくし、金属材料における温度
上昇が金属材料の物理的性質を何ら変化させるこ
とがないような速度に設定する。このようにして
金属材料へ各被覆工程で供給される熱は、例えば
外部への熱損失により、次段の被覆工程前にそこ
から除去することがきる。所望ならば、帯状金属
材料を回転ローラに通す際に冷却ローラ表面と機
械的に接触させることにより、さらに冷却するこ
ともできる。冷却は、例えばローラ5へ冷却剤を
内部から供給することにより行なうことができ
る。勿論、金属材料は、その自然の冷却が不充分
であれば、液体二酸化炭素の使用、或いは空気冷
却による冷却剤の直接的供給により冷却すること
もできる。
第1図に示した本発明の方法を実施する装置は
次のようにして操作される: 厚さ0.305mmおよび帯巾76mmを有する焼戻し炭
素鋼の帯片を使用した。この帯片を400mのロー
ルとして巻回した。被覆にはプラズマ装置を使用
した。第1の場合、金属材料の単一帯片を装置に
通し、帯片を矢印3の方向に通すと共に、ローラ
9を駆動させかつローラ8を制動した。予備処理
は、半径方向に突出する布やすりからなる柔らか
い可撓性の回転研磨ホイールによつて行なつた。
この予備処理は、材料が初めて装置を通過する時
に行なつた。プラズマ装置のノズルは帯片の表面
から約80mmの位置に設け、円型被覆領域は約12mm
の直径を有した。これは、金属材料の帯片に沿つ
て巾8mmの被覆をもたらした。最初の被覆工程に
おける層厚さは0.01mmであると推定され、帯片速
度は40m/minであつた。熱による被覆帯片の変
色も変形も検出されず、帯片の局部的過熱は明ら
かに存在しなかつた。被覆装置を通過する帯片の
最初の通過時間は約10分間であつた。噴霧装置に
おける被覆粉末を更新した後、駆動ローラの回転
方向を逆転させかつ帯片と回転ローラとが駆動ロ
ーラ8により駆動されかつローラ9が制動される
ようにローラを調整して第2の被覆層を施した。
予備処理表面層における被覆の改善は、第1の層
として結合剤の層を施すことにより達成すること
もできる。帯片速度は約40m/minであり、施し
た層の厚さは約0.01mmであつた。帯片温度は、被
覆装置の第1回の通過時とほぼ同じであつた。被
覆装置に帯片をさらに15回通した後、被覆の全厚
さは0.150mmとなつた。
このように被覆した帯片を次いで約0.5μRaの
表面仕上げまで研磨し、その後帯片を適当な長さ
に切断した。
3.0μRa未満の仕上げまで被覆表面を最終的に
研磨することは、好ましくはダイヤモンド研磨ホ
イールによつて達成され、この場合研磨表面は
0.1mm以下、好ましくは0.01〜0.05mmの範囲の粒子
寸法を有する粒子を適当な結合剤中に埋込んだも
のである。
上記のように、本発明による被覆に使用される
耐摩耗性材料は好適にはサーメツト、金属酸化物
または金属炭化物より構成することができる。し
かしながら、紙コーテイング用ブレードの場合、
特定の目的に最も適するブレード被覆材料は例え
ば所望の紙コーテイングの品質を考慮して選択す
ることができる。例えば酸化クロムのような或る
種の被覆材料が良好な耐摩耗性を与えるが、何時
間か使用した後被覆性能に僅かの劣化が生ずるこ
とが認められた。
驚くことに、主としてアルミナからなるブレー
ド被覆は、幾つかの目的に必要とされる高品質の
紙コーテイングを行なうブレードの製造に特に適
することが判明した。アルミナ(Al2O3)と少量
の金属酸化粉物、例えば酸化チタン(TiO2)よ
りなるブレード被覆を用いて特に良好な結果が得
られた。
別の実施例(図示せず)においては、帯片1を
それぞれ複数の被覆装置に順次通過させて、帯片
に複数の被覆層を施すこともできる。
この種の実施例においては、帯片を各被覆装置
を通過した後でかつ次段の被覆装置に通す前に冷
却して熱くなり過ぎないようにする。
本発明により制作したブレードに関する以下の
実験は、従来のブレードにおける所望の改善が達
成されることを確認した。
実験1 アルミナと酸化チタンからなる耐摩耗性表面被
覆を有する本発明によつて得られた紙コーテイン
グ用かつ均し用ブレードを使用して、ウツド−フ
リー(wood−free)印刷用紙をコーテイング処
理した、ウエブ速度は500m/minであり、かつ
使用したコーテイング剤は20%のカオリンと80%
の炭酸カルシウムとよりなる水性分散物とした。
ブレードを30時間使用して、良好なコーテイン
グ結果を得ることができた。
同じ条件下で使用した被覆を持たない従来のコ
ーテイングブレードは、4時間の使用後に交換せ
ねばならなかつた。
実験2 アルミナの耐摩耗性被覆を有する本発明によつ
て得られた紙コーテイング用かつ均し用ブレード
を使用して、ウツド−フリー(wood−free)紙
をコーテイング処理した。この場合顔料の水性分
散物よりなるコーテイング剤を使用した。ウエブ
速度は400m/minとした。ブレードは完全に満
足しうるコーテイング結果を60時間にわたつて与
えた。
耐摩耗性被覆を持たない従来のブレードを使用
した比較実験においては、この従来のブレードは
8時間の使用時間の後に交換せねばならなかつ
た。
実験3 アルミナの耐摩耗性被覆を有する本発明による
ブレードを使用して、ヤンキー装置でクレープテ
イシユ紙を製造した。ばね鋼よりなるブレード
は、1.2mmの厚さを有し、かつ巾10mmおよび厚さ
0.200mmの被覆を有した。帯片の巾は3mであり、
その移動速度は900m/minとした。製紙装置の
ブレードホルダに挿入されたブレードは、10時間
にわたつて完全に満足しうるクレープ結果を与え
た。
耐摩耗性被覆を施しても、図面を参照して説明
したように被覆した帯状材料からのスクレーバも
しくはブレードは非被覆キヤリヤ材料とほぼ同じ
可撓性を示し、完全に満足しうるコーテイング結
果が保証される。提案のように極めて薄い表面被
覆の段階的蓄積は、被覆層自身における良好な可
撓性と最小の脆さとを確保する。
【図面の簡単な説明】
第1図は金属帯片を耐摩耗性材料で被覆するた
めの本発明の方法を実施する装置の略側面図であ
り、第2図は第1図に示した装置の平面図であ
り、第3図は第1図に示した装置の改変型の略側
面図であり、第4図は第3図の装置のA−A線拡
大断面図であり、第5図は2つの帯片を同時に被
覆するための本発明の方法を実施する改変装置の
略平面図である。 1……帯片、2……リール、4,5,6……ロ
ーラ、7……リール、8,9……ローラ、10…
…噴霧装置、11……ジエツト流、12……表面
処理手段、13……領域、14……縁部、17…
…中間層、18……リール、19……ローラ、2
0……被覆層、21……縁部、22,23,24
……領域。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 耐摩耗性被覆を施すべき薄い金属の帯片を、
    耐摩耗性被覆材を溶融噴霧している被覆帯域に長
    手方向に複数回通過せしめ、かつ、それぞれの被
    覆工程で帯片に与えられた熱を次の被覆工程まで
    の間に十分に除去し、帯片の温度が該帯片の熱変
    質を起さないようにすることからなり、各被覆工
    程で帯片に施す被覆剤の層厚さを金属材料の帯片
    の1/10未満とし、複数の被覆工程の全てを単一の
    被覆装置で行ない、帯片をこの被覆装置中を交互
    に前進後退させることにより複数の被覆工程を実
    施することを特徴とする薄い金属の帯片上に複数
    回の順次の被覆工程により耐摩耗性被覆を施す方
    法。 2 被覆工程前に、帯片の少なくとも被覆すべき
    領域を予備表面処理にかける特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 3 第1被覆工程の直前に帯片が2.0mmの最大厚
    さを有し、最高0.35mmの耐摩耗性材料の厚さとな
    るまで複数回の被覆工程により耐摩耗性被覆を施
    す特許請求の範囲第1項または第2項記載の方
    法。 4 各被覆工程で施す被覆剤の層厚さが0.002〜
    0.04mmの範囲内である特許請求の範囲第3項記載
    の方法。 5 被覆工程後に、被覆の表面へ少なくとも部分
    的な研磨によつて3.0μRa未満の仕上げを施す特
    許請求の範囲第3項記載の方法。 6 被覆装置中を通過させるに際し、帯片をリー
    ルから供給すると共に一方のリール上へ巻取り、
    各リールの回転方向を順次の通過の間に逆転させ
    て或る方向への通過の際に巻取リールとして作用
    するリールを次の他の方向への通過の際は供給リ
    ールとして作用させる特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 7 鋼ブラシでのブラツシングにより予備表面表
    面処理を行なう特許請求の範囲第2項記載の方
    法。 8 0.2mm未満の粒度を有する研磨剤の吹付けに
    より予備表面処理を行なう特許請求の範囲第2項
    記載の方法。 9 研磨剤がカーボランダム粉末などである特許
    請求の範囲第8項記載の方法。 10 順次の被覆工程の際および/またはそれら
    の間に、帯片を冷媒との直接接触により冷却する
    特許請求の範囲第1項乃至第9項のいずれかに記
    載の方法。 11 被覆装置を通過する際、帯片材料の被覆す
    べき表面とは反対の表面を支持するローラによつ
    て帯片を支持し、前記ローラを帯片と良好に熱接
    触かつ機械接触させる特許請求の範囲第1項乃至
    第10項のいずれかに記載の方法。 12 溶融被覆剤をプラズマ噴霧により施す特許
    請求の範囲第1項乃至第11項のいずれかに記載
    の方法。 13 金属材料の2枚の帯片を被覆装置中に同時
    に長手方向に通過させ、これら2枚の帯片を互い
    にそれぞれの縁部対縁部の関係で平行に配置する
    特許請求の範囲第1項乃至第12項のいずれかに
    記載の方法。 14 耐摩耗性材料の被覆を帯片の中央に沿つて
    延在する帯域に施し、被覆工程の後に帯片を前記
    中央に沿い長手方向に切断して2枚の小帯片とな
    し、各小帯片はそれぞれの切断縁部に隣接して前
    記耐摩耗性材料で被覆された領域を有する特許請
    求の範囲第1項乃至第12項のいずれかに記載の
    方法。 15 被覆工程前の帯片にその両縁部の中央に位
    置する長手方向のV状溝部を設け、被覆工程で耐
    摩耗性被覆剤を前記溝部を含む長手方向に延在す
    る被覆領域に施し、被覆工程の後に帯片を前記溝
    部の底部に沿つて長手方向に切断することによ
    り、それぞれ被覆された傾斜エツヂと帯片の主要
    表面の隣接被覆部とを備えた2枚の小帯片を形成
    させる特許請求の範囲第14項記載の方法。 16 被覆工程の際、帯片の対向する主要表面に
    被覆する特許請求の範囲第1項乃至第15項のい
    ずれかに記載の方法。 17 耐摩耗性被覆剤を金属、セラミツク、サー
    メツト、金属酸化物および金属炭化物よりなる群
    から単独でまたは組合せて選択する特許請求の範
    囲第1項乃至第13項のいずれかに記載の方法。 18 被覆をアルミナで形成する特許請求の範囲
    第17項記載の方法。 19 被覆をアルミナ(Al2O3)と比較的少量の
    他の金属酸化物との混合物で形成する特許請求の
    範囲第17項記載の方法。 20 他の金属酸化物が酸化チタン(TiO3)で
    ある特許請求の範囲第18項記載の方法。 21 アルミナと酸化チタンとを97%対3%の割
    合で存在させる特許請求の範囲第20項記載の方
    法。 22 帯片に対する耐摩耗性材料の被覆を帯片の
    片の幅の1部に制限し、被覆工程の間に帯片をリ
    ール上に巻取ると共に所定厚さの材料の帯片より
    なる中間層をリール上の巻取物の間に連続的に供
    給し、前記中間層を巻取帯片の対向表面における
    非被覆表面にのみ係合させることにより、帯片を
    前記リール上に均一に巻取りおよび巻戻ししうる
    ようにした特許請求の範囲第1項乃至第21項の
    いずれかに記載の方法。
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