JPH0236530B2 - Gariumuoyobiinjiumunobunbetsukaishuhoho - Google Patents

Gariumuoyobiinjiumunobunbetsukaishuhoho

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JPH0236530B2
JPH0236530B2 JP2052886A JP2052886A JPH0236530B2 JP H0236530 B2 JPH0236530 B2 JP H0236530B2 JP 2052886 A JP2052886 A JP 2052886A JP 2052886 A JP2052886 A JP 2052886A JP H0236530 B2 JPH0236530 B2 JP H0236530B2
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JP
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indium
gallium
solution
chelate resin
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Toshiro Yokoyama
Toshishige Suzuki
Tetsuo Kimura
Hideyuki Matsunaga
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野] 本発明はキレート樹脂を用いたガリウム及びイ
ンジウムの分別回収方法に関し、更に詳しくはキ
レート性配位子としてヒドロキサム酸基を結合し
て成るキレート樹脂を用い、アルミニウム()
イオン又は亜鉛()イオンなどの共存金属イオ
ン溶液の中から、ガリウム()イオン又はイン
ジウム()イオンを選択的に吸着分離すること
により、半導体などの素材として重要なガリウム
及びインジウムを効果的に分別回収する方法に関
するものである。 [発明の技術的背景とその問題点] 近年、ガリウム及びインジウムはガリウムヒ−
ヒ素、インジウム−リンなど、半導体材料の重要
な原料金属として注目されており、急速な需要の
増大に伴い、これらの金属の安定した確保が不可
欠になつてきている。このガリウムあるいはイン
ジウムを主成分とする鉱床はいまだ発見されてお
らず、例えば、アルミニウム鉱であるボーキサイ
トや氷晶石、又は亜鉛鉱などに微量含有されてい
るにすぎない。そこで、アルミニウム精錬や亜鉛
精錬の残査中からこれらの金属を取り出すために
は、多量のアルミニウムや亜鉛の中からの回収技
術が必要とされている。 また、ガリウム及びインジウムは天然における
賦存量が極めて少ないことから、産業廃棄物とし
て排出される半導体等の加工クズや合金クズから
の回収も重要視されており、この場合にも多種の
共存金属の中から、目的金属を選択的に回収する
技術が必要である。 従来、これら微量含有されるガリウム及びイン
ジウムを分離・回収する方法として溶媒抽出法、
水銀アマルガム法、あるいは炭酸ガス吹込法など
が用いられている。しかしながら、溶媒抽出法で
は、大量の有機溶媒を必要とし、かつ操作が煩雑
である上に、有機溶媒や抽出試薬の流出による水
の汚染などの問題がある。水銀アマルガム法で
は、水銀による種々の汚染、また炭酸ガス吹込法
では、操作が煩雑であるという問題がある。さら
に、これら既存の方法は共通してガリウムやイン
ジウムの回収効率が悪いという欠点を有してい
る。このような現状から、最近では取り扱いが容
易で、かつ再生により繰り返し使用することがで
き、その上特殊な試薬を必要としないなど、実用
上の利点の多いキレート樹脂による吸着法が注目
されており、イミノ二酢酸をキレート性配位子と
して有するキレート樹脂によるガリウムの分別回
収方法が提案されている(例えば、特開昭58−
42737、特開昭58−58186)。しかしながら、上記
キレート樹脂のキレート性配位子であるイミノ二
酢酸と、ガリウム()イオン、インジウム
()イオン、アルミニウム()イオン及び亜
鉛()イオンとのキレート安定度定数の差は小
さい(例えば、Stability Cons tants of Metal
−Complexes and Supplement、The Chemical
Society、London1971年)ことから、上記混合金
属イオン間における分離効率は必ずしも満足され
るものではない。 かかる事情に鑑み、本発明者らは上記問題点を
解決したガリウム及びインジウムの分別回収方法
を見出すべく、鋭意研究を重ねた結果、特定の官
能基を有するキレート樹脂がガリウム()イオ
ンやインジウム()イオンを選択的に吸着する
ということを見出し、この知見に基ずいて本発明
を完成するに至つた。 [発明の目的] 本発明の目的は、上記した問題点を解消し、操
作が簡単で工業的に利用しうる分別回収方法とし
て、キレート樹脂を用いガリウム()イオン又
はインジウム()イオンを含む各種混合金属イ
オン溶液中より、該ガリウム又はインジウムを選
択的かつ高純度で分別回収する方法を提供するこ
とにある。 [発明の概要] 本発明のガリウム及びインジウムの分別回収方
法は、キレート性配位子であるヒドロキサム酸基
を結合して成るキレート樹脂を使用することを特
徴とするものである。 既に同様のヒドロキサム酸基を配位子とするキ
レート樹脂が鉄()イオンの除去や海水中のウ
ランイオンの回収に有効であることが報告されて
いる(例えば、特開昭49−72382、Chemical
Abstracts 97−22674q)。しかして、ヒドロキサ
ム酸基を配位子とするキレート樹脂によりガリウ
ム()イオンやインジウム()イオンが吸着
されるということは、従来全く提案されていない
ことからして、本発明のキレート樹脂がアルミニ
ウム()イオン又は亜鉛()イオンの共存金
属イオン溶液中に存在するガリウム()イオン
やインジウム()イオンの分別回収に極めて有
効であるこことは全く予期しえないことであつ
た。 以下において本発明を更に詳しく説明する。 本発明において使用されるキレート樹脂の母体
については、活性官能基としてカルボン酸、カル
ボン酸クロリド、カルボン酸エステル、又はカル
ボン酸アミドを有するフエノール系、スチレン
系、エポキシ系、アクリル酸系、及びアクリル酸
エステル系の架橋高分子樹脂が望ましい。また樹
脂母体の構造であるが、樹脂内部への物質移動速
度が速い多孔質なマクロポーラス型が望ましい。 この樹脂母体へのヒドロキサム酸基の導入は公
知の方法(例えば、特開昭49−72382、
Analytica Chimica Acta第82巻369頁1976年、
及び同誌第139巻237頁1982年など)によつて行な
われる。 本発明において用いられるヒドロキサム酸基を
有するキレート樹脂はPH2〜3の酸性溶液中でガ
リウム()イオン及びインジウム()イオン
をそれぞれ良好に吸着する。一方、アルミニウム
()イオン、亜鉛()イオンに対する上記酸
性溶液中での吸着能は極めて低い。したがつて、
該キレート樹脂を用い、PHを2〜3の領域に制御
することにより、これらの共存金属イオンの中か
ら、選択的に目的とするガリウム()イオン及
びインジウム()イオンを吸着することが可能
である。さらに、このキレート樹脂は1Kg当り最
大105g(1.6モル)のガリウム()イオンを、
また195g(1.7モル)のインジウム()イオン
を吸着することができる。 本発明の実施に当り、上記キレート樹脂とガリ
ウム()イオン又はインジウム()イオンを
含有する金属イオン溶液との接触方法であるが、
例えば、金属イオン溶液中にキレート樹脂を浸せ
きする方法、キレート樹脂を充填した塔へ金属イ
オン溶液を通液する方法が用いられる。しかしな
がら、処理操作が簡単であることや、処理能力の
点から、キレート樹脂を充填した塔に金属イオン
溶液を通液する方法が好ましい。 キレート樹脂と金属イオン溶液の接触温度は通
常10〜90℃の温度で実施される。 キレート樹脂の使用量は処理対象とする金属イ
オン溶液中のガリウム()イオン濃度及びイン
ジウム()イオン濃度によつて適宜選択すれば
よい。 キレート樹脂と接触させる金属イオン溶液中の
ガリウム()イオン濃度及びインジウム()
イオン濃度についても特に制限はないが、本キレ
ート樹脂はガリウム()イオン及びインジウム
()イオンに対する親和力が極めて強いために
0.1mmol/lという低濃度でも使用が可能であ
る。 本キレート樹脂と接触させる金属イオン溶液の
PHは2.0〜3.5が望ましく、PH2未満ではガリウム
()イオンやインジウム()イオンの吸着量
が低下し、PH3.5を超えるとガリウムやインジウ
ムの水酸化物の沈殿が生じる場合がある。 また、キレート樹脂を充填した塔中への金属イ
オン溶液の通液速度であるが、空間速度(SV)
10hr-1以上では分離効率や樹脂の金属イオン吸着
量が低下することから、空間速度で1〜10hr-1
好ましくは1〜5hr-1が望ましい。 以上の工程により、ガリウム()イオンやイ
ンジウム()イオンはキレート樹脂層に選択的
に吸着され、一方アルミニウム()イオンや亜
鉛()イオンなどの他の共存金属イオンは塔か
ら漏出する。キレート樹脂層に吸着されたガリウ
ム()イオンやインジウム()イオンは、鉱
酸溶液を通液することにより、容易にキレート樹
脂から分離され、濃縮液として回収される。鉱酸
としては塩酸、硫酸、硝酸などが用いられ、その
濃度は1〜6規定が望ましい。 このような鉱酸を用いて吸着イオンを分離する
工程により、キレート樹脂は再生され、水洗後再
び吸着工程に用いられる。なおキレート樹脂は10
数回の再生、繰り返し使用後も、吸着能力は何ら
低下することがなかつた。 このようにして分離・回収されたガリウム
()イオン及びインジウム()イオンは、次
いで電解などの公知の方法によつてガリウム金属
及びインジウム金属として回収することができ
る。 [発明の効果] 以上詳述したような本発明によれば、極めて低
濃度のガリウム()イオンやインジウム()
イオンを含む混合金属イオン溶液から、簡便な操
作方法により工業的原料金属として重要なガリウ
ム及びインジウムを分離・回収することができる
ことから、その工業的価値は大なるものである。
さらに本発明のキレート樹脂はガリウム()イ
オン及びインジウム()イオンにたいする吸着
量や選択吸着性が市販のキレート樹脂に比較して
著しく優れているという利点を有している。 [発明の実施例] 次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。なお、実施例において用いるヒドロキサム酸
基を導入したキレート樹脂は多孔質のアクリル酸
−ジビニルベンゼン共重合体のビーズ(32〜60メ
ツシユ)を母体としたものであり、1g当り3.3
mmolのヒドロキサム酸基を有するものである。 実施例 1 ガリウム()イオン、インジウム()イオ
ン、アルミニウム()イオン、及び亜鉛()
イオンをそれぞれ濃度0.02M含有する水溶液100
ml中に、キレート樹脂500mgを加え、所定のPHに
調整し室温で24時間振とうしたのち、樹脂をロ別
し水洗後2規定塩酸で吸着された金属イオンを溶
離した。溶離液中の金属イオンの濃度を測定し、
該樹脂1g当りに吸着された金属イオンの量とPH
の関係を求めた。その結果を第1図にグラフで示
す。第1図において横軸は溶液のPHを、縦軸は樹
脂1g当りに吸着された金属イオンのmmol数を
表わし、実線はガリウム()イオン、破線はイ
ンジウム()イオン、点線はアルミニウム
()イオン、一点鎖線は亜鉛()イオンであ
る。 実施例 2 ガリウム()イオン、インジウム()イオ
ン、アルミニウム()イオン、及び亜鉛()
イオンをそれぞれ濃度0.001M含有する水溶液100
ml中に、キレート樹脂500mgを加え、所定のPHに
調整し室温で7日間振とうしたのち、溶液中に残
留する金属イオンの濃度を測定し、該樹脂の各金
属イオンに対する分配係数(樹脂1g当りに吸着
された金属イオン量/1cm3の溶液中に残留する金
属イオン量)とPHの関係を求めた。その結果を第
2図にグラフで示す。第2図において横軸は溶液
のPHを、縦軸は分配係数の常用対数を表わし、実
線はガリウム()イオン、破線はインジウム
()イオン、点線はアルミニウム()イオン、
一点鎖線は亜鉛()イオンである。 第1図及第2図から分るように、該キレート樹
脂はPH2〜3の領域ではガリウム()イオン及
びインジウム()イオンを良好に吸着するが、
PH3以下ではアルミニウム()イオンや亜鉛
()イオンなどは吸着しない。 実施例 3 表1に示すような組成のガリウム()イオン
とアルミニウム()イオンの混合金属イオン溶
液をPH2.5に調整したのち、キレート樹脂5g
(13.2cm3)を充填した内径1cmのカラムに
SV6.6hr-1で通液した。樹脂体積の150倍を通液
後、カラムを水洗し、2規定塩酸をSV6.6hr-1
50cm3通液しガリウムを濃縮回収した。アルミニウ
ム塩溶液中のガリウムの除去率は64%であつた。
その結果を表1に示す。
【表】 実施例 4 表2に示すような組成のガリウム()イオン
と亜鉛()イオンの混合金属イオン溶液をPH
3.0に調整したのち、キレート樹脂5g(13.2cm3
を充墳した内径1cmのカラムにSV6.6hr-1で通液
した。樹脂体積の150倍を通液後、カラムを水洗
し、2規定塩酸をSV6.6hr-1で50cm3通液しガリウ
ムを回収した。亜鉛溶液中のガリウムの除去率は
94%であつた。その結果を表2に示す。
【表】 実施例 5 表3に示すような組成のインジウム()イオ
ンとアルミニウム()イオンの混合金属イオン
溶液をPH3.0に調整したのち、キレート樹脂5g
(13.2cm3)を充填した内径1cmのカラムに
SV6.6hr-1で通液した。樹脂体積の150倍を通液
後、カラムを水洗し、2規定塩酸をSV6.6hr-1
50cm3通液しインジウムを回収した。アルミニウム
塩溶液中のインジウムの除去率は30%であつた。
その結果を表3に示す。
【表】 実施例 6 表4に示すような組成のインジウム()イオ
ンと亜鉛()イオンの混合金属イオン溶液をPH
3.0に調整したのち、キレート樹脂5g(13.2cm3
を充填した内径1cmのカラムにSV6.6hr-1で通液
した。樹脂体積の150倍を通液後、カラムを水洗
し、2規定塩酸をSV6.6hr-1で50cm3通液しインジ
ウムを回収した。亜鉛溶液中のインジウムの除去
率は83%であつた。その結果を表4に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るキレート樹脂を用いた場
合における金属イオン吸着量と溶液のPHとの関係
を、また第2図は本発明に係るキレート樹脂を用
いた場合の各金属イオンに対する分配係数とPHの
関係をそれぞれ示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 キレート性配位子として、下式 で示されるヒドロキサム酸基を結合して成るキレ
    ート樹脂を用い、ガリウム()イオン又はイン
    ジウム()イオンと他の金属イオンとを少なく
    とも含有する混合金属イオン溶液中の該ガリウム
    ()イオン又はインジウム()イオンを選択
    的に吸着分離し、次いで該キレート樹脂に吸着さ
    せた該ガリウム()イオン又はインジウム
    ()イオンを溶離させることを特徴とするガリ
    ウム及びインジウムの分別回収方法。 2 他の金属イオンがアルミニウム()イオン
    又は亜鉛()イオンである特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
JP2052886A 1986-02-01 1986-02-01 Gariumuoyobiinjiumunobunbetsukaishuhoho Expired - Lifetime JPH0236530B2 (ja)

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