JPH023603B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、材料を切削するとともに圧搾するこ
とによりジユース加工を行なう一般家庭用の調理
機器に関するものである。

従来例の構成とその問題点 第１図は、従来の圧搾絞り方式のジユーサを示
したもので、図において、１は螺旋状溝２を有す
るスクリユーで、このスクリユー１は投入口３を
有する絞り容器４に内包されている。この絞り容
器４の端は着脱自在な蓋５によつて閉じられてい
る。そして、この絞り容器４は本体６の絞り容器
支持部７に着脱自在に取り付けられる。８は本体
６に内包されたモータで、このモータ８は同じく
内包された減速機９、カツプリング１０を介して
スクリユー１の軸１１に連結されている。１２は
フイルター、１３は押し込み棒、１４はジユース
受け用コツプである。

上記従来のジユーサにおいて、圧搾絞り方式に
適した材料である葉菜類等を投入口３より入れ、
押し込み棒１３でスクリユー１に押し付けると、
その材料はスクリユー１の螺旋状溝２により先端
部１６に向つて送られる。そして、その間に絞り
容器４とスクリユー１の間の隙間１５で材料は粉
砕、切削されて先端部１６へ送られる。そして材
料をここで圧搾し、ジユース成分と粕に分離し、
ジユース成分のみをフイルター１２を通して抽出
する。

上記従来の構成は隙間１５が葉菜類の葉の厚み
に比べて小さいため、充分微細に切削する事が可
能であり、しかもスクリユー１による材料を送る
圧力は遠心分離方式等に比べて非常に大きく、し
たがつて葉菜類から効率良くジユースを抽出する
のに適している。

しかしながら、この方式の欠点は材料を螺旋状
溝２に押し付ける必要があるため、垂直方向を向
いた投入口３に対しスクリユー１は水平方向の軸
１１を持つ必要があり、当然、絞り容器４も水平
置きになる。このため、材料を押し込むときの圧
力が全て絞り容器４と本体６の結合部、すなわち
絞り容器支持部７にモーメントとして作用するこ
とになり、その結果、この絞り容器支持部７の強
度をかなり大きくする必要があるため、構成が複
雑になり、したがつて廉価で構造の簡単な事をめ
ざす家庭用機器としては不向きであつた。

発明の目的 本発明の調理機器は、このような従来のジユー
サの問題点を解消して、簡単な構成で葉菜類を効
率良く絞る事ができるようにすることを目的とす
るものである。

発明の構成 上記目的を達成するために本発明の調理機器
は、従来水平方向に置かれていたスクリユーを縦
置き構成するとともに上、下部スクリユーおよび
圧搾部を設け、上部スクリユーと圧搾部間にテー
パ状の切削部を設けたもので、これにより、構成
簡単にして、葉菜類から効率良くジユースを抽出
することができるものである。

実施例の説明 以下、本発明の実施例を第２図、第３図にもと
づいて説明する。図において、２０は略円筒形の
上部スクリユーであり、材料を切削、粉砕して下
方へ送る螺旋状溝２１を有している。そして、こ
の上部スクリユー２０の下端には、上部スクリユ
ー２０から送られてきた材料をさらに微細に切削
するための外周に複数個の縦方向のリブ２２を有
するテーパ状の切削部２３が設けられている。さ
らに続いて切削部２３の下端には、ほぼ水平に延
設され、かつ切削部２３から送られた材料を圧搾
する圧搾部２４が連設されている。また上部スク
リユー２０と圧搾部２４との間には、略円筒形の
下部スクリユー２５が固着されており、この下部
スクリユー２５には、前記上部スクリユー２０の
螺旋状溝２１とは逆方向の螺旋状溝２１′が設け
られている。

また前記下部スクリユー２４には軸穴２６が設
けられており、駆動用モータ２７に取付けられた
減速機２８の出力軸２９と着脱自在に連結される
ように構成されている。３０は絞り容器であり、
前記上部スクリユー２０、圧搾部２４、下部スク
リユー２５を内包している。また絞り容器３０の
上面３１には材料投入口３２が固着されており、
そして材料投入口３２の投入方向、上、下部スク
リユー２０，２５の軸方向、駆動用モータ２７の
軸方向は一致しているもので、すべて縦置きに構
成されている。このため、押し込み力を軸方向で
受ける事ができ、したがつて、上、下部スクリユ
ー２０，２５、駆動用モータ２７、絞り容器３０
の支持を簡単にする事ができる。

３３は本体で、この本体３３は、駆動用モータ
２７、減速機２８を内包し、その上に、ジユース
受３４、絞り容器３０が載置されている。また絞
り容器３０の側壁の下部スクリユー２５と対峙す
る位置には、多孔性のフイルタ３５が設置されて
いる。３６はジユース受け用ガラスコツプ、３７
は材料を押し込むための押し込み棒である。

上記構成において、次に作用について述べる。
葉菜類等の材料を投入し、押し込み棒３７で上部
スクリユー２０へ押し付けると、この押し込まれ
た材料は回転する上部スクリユー２０の螺旋状溝
２１に沿つて下方へ送られ、絞り容器側壁３８と
すりあいながら切削、粉砕される。これらの材料
は続いてテーバ状の切削部２３に送られ、上部ス
クリユー２０と絞り容器側壁３８との間の第１の
隙間３９により更に小さい第２の隙間４０を通過
する事により、材料は更に微細に粉砕、切削され
る。この粉砕、切削効果を更に良くするため、テ
ーパ状の切削部２３の外周には複数個のリブ２２
が設けられている。前記テーパ状の切削部２３は
材料を微細に切削、粉砕する効果の他に上部スク
リユー２０より送られてきた材料を圧搾部２４へ
スムーズに送るつなぎの役目も果している。すな
わち、圧搾部２４は水平に置かれてるため、上部
スクリユー２０より送られた材料は、ほぼ90゜方
向を変えて圧搾部２４へ送られる。この場合、テ
ーパ状の切削部２３がないと、材料は急な方向転
換を強いられるため、大きな抵抗を受ける。そし
て、材料は、圧搾部２４へ移動しにくくなり、そ
の結果、材料投入に無理な力が生じ、ジユース加
工に手間どる結果となる。

その点、テーパ状の切削部２３があると、上部
スクリユー２０から送られた材料は、急な方向転
換をする事なく、しかも材料が非常に微細となつ
ているため、スムーズに圧搾部２４へ送られるこ
とになり、その結果、材料投入が容易になり、速
やかにジユース加工ができる。

そしてテーパ状の切削部２３を通り、圧搾部２
４へ送られた材料は、非常に微細に切削されてい
るため、繊維質と水分がほとんど遊離して混合し
ている状態となつている。そして次々に送り込ま
れる材料により圧搾部２４に溜つた材料の圧力が
高くなり、ジユース成分が絞り出されて粕と分離
される。この粕は圧搾部２４に対峙した絞り容器
３０の小孔４１により押し出され、ジユース成分
は下部スクリユー２５へと落下していく。この下
部スクリユー２５には、上部スクリユー２０とは
逆向きの螺旋状溝２１′が設けられているので、
ジユースは上方へ送られる。すなわち、上部スク
リユー２０から下方へ送る圧力と、下部スクリユ
ー２５による上方へ送る圧力とにより、ジユース
は多孔性フイルター３５に押し付けられ、最終的
な微細な粕が除かれて飲用に適したジユースを抽
出することができる。

発明の効果 上記実施例から明らかなように、本発明の調理
機器は次のようなすぐれた効果を奏するものであ
る。

(1) 材料投入口の投入方向、駆動用モータの軸方
向、上、下部スクリユーの軸方向を縦方向に一
致させているため、各部の支持方法が容易であ
り、構造が簡単になる。

(2) 上部スクリユーと圧搾部の間に、外周に縦方
向の複数個のリブを有するテーパ状の切削部が
設けられているので、材料がより微細に切削、
粉砕され、しかも材料が圧搾部へ移動する際の
方向転換が急でなくなるため、圧搾部への材料
移動がスムーズになり、その結果、ジユース加
工が速やかに行なわれるとともにジユースの抽
出効率が良くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の調理機器を示す破断側面図、第
２図は本発明の一実施例を示す調理機器の破断側
面図、第３図は同調理機器に装備した上部スクリ
ユーの斜視図である。 ２０……上部スクリユー、２１，２１′……螺
旋状溝、２２……リブ、２３……テーパ状の切削
部、２４……圧搾部、２５……下部スクリユー、
２７……駆動用モータ、３０……絞り容器、３２
……材料投入口、３３……本体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 材料を切削、粉砕し下方へ送る螺旋状溝を有
   する略円筒形の上部スクリユーと、この上部スク
   リユーの下端よりほぼ水平に延設され、かつ上部
   スクリユーより送られた材料を圧搾する圧搾部
   と、この圧搾部の下方に位置し、かつ前記スクリ
   ユーとは逆向きの螺旋状溝を有する下部スクリユ
   ーと、これら両スクリユーおよび圧搾部を内包
   し、かつ上部に材料投入口を有する絞り容器と、
   前記上、下部スクリユーおよび圧搾部を駆動する
   駆動用モータと、この駆動用モータを内包し、か
   つ前記絞り容器を載置する本体とを備え、前記材
   料投入口の投入方向、上、下部スクリユーの軸方
   向および駆動用モータの軸方向を縦方向に一致さ
   せるとともに前記上部スクリユーと圧搾部の間に
   はテーパ状の切削部を設けた調理機器。 ２ テーパ状の切削部は、その外周に複数個の縦
   方向のリブを有する特許請求の範囲第１項記載の
   調理機器。