JPH0236010Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は天井裏等に配設された空気調和装置の
熱交換ユニツトに関するものである。

（従来の技術） 従来、第３図に示すように、非居住空間に設置
された縦長の室内側熱交換ユニツト１と、部屋
Ａ，Ｂにそれぞれ臨む２個の室内ユニツト２ａ，
２ｂと、該各室内ユニツト２ａ，２ｂと該室内側
熱交換ユニツト１とを連結する２本の給気ダクト
３ａ，３ｂ及び２本の還気ダクト４ａ，４ｂとを
備えた空気調和装置において、前記室内側熱交換
ユニツト１のケース体５内に室内側熱交換器６と
送風機７とダンパ８ａ，８ｂとをそれぞれ配設
し、該室内側熱交換器６側の該ケース５には前記
給気ダクト３ａ，３ｂに連結する連通孔９ａ，９
ｂを、該送風機７側の該ケース体２には前記還気
ダクト４ａ，４ｂに連結する連通孔１０ａ，１０
ｂをそれぞれ設け、該各給気側連通孔９ａ，９ｂ
及び該各還気側連通孔１０ａ，１０ｂはそれぞれ
給気側ダンパ８ａ及び還気側ダンパ８ｂにより開
閉制御される空気調和装置が提案されている。

かかる空気調和装置の前記室内側熱交換器６及
び前記送風機７を駆動し、前記給気側ダンパ８ａ
が前記給気側連通孔９ｂを、前記還気側ダンパ８
ｂが前記還気側連通孔１０ｂをそれぞれ閉鎖する
ときは前記部屋Ａが空調され、また、該給気側ダ
ンパ８ａが前記給気側連通孔９ａを、該還気側ダ
ンパ８ｂ前記還気側連通孔１０ａをそれぞれ閉鎖
するときは前記部屋Ｂが空調される。更に、該各
ダンパ８ａ，８ｂが該各連通孔９ａ，９ｂ、１０
ａ，１０ｂをそれぞれ開放するときは、該各部屋
Ａ，Ｂが空調されることとなる。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来の熱交換ユニツトでは、前記部屋Ａ，
Ｂの空調制御として前記給気側ダンパ８ａと前記
還気側ダンパ８ｂとを前記ケース体５に２個設け
ていることから、製造コストが割高となるという
問題点を有していた。

（考案の目的） 本考案は前記従来の問題点に鑑み、一個のダン
パのみで複数の空調領域の空調を制御することが
でき、製造コストの割安な熱交換ユニツトを提供
しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記目的を達成するため、ケース体２
０の一面２０ａで給気ダクト３０ａ，３０ｂ及び
還気ダクト３１ａ，３１ｂをそれぞれ一対連結す
る複数の連通孔２１ａ，２１ｂ，２２ａ，２２ｂ
と、該各還気ダクト３１ａ，３１ｂ側の各連通孔
２１ａ，２１ｂが臨む還気流通部２５ａ，２５ｂ
と、該還気流通部２５ａ，２５ｂに連通するとと
もに熱交換空気を形成し該給気ダクト３０ａ，３
０ｂ側の連通孔２２，２２ｂが臨む給気流通部２
６と、可逆駆動形駆動源６０と、該駆動源６０に
連動するとともに、該駆動源６０の順方向駆動に
より該一方の給気ダクト３０ｂ及び還気ダクト３
１ｂの該各連通孔２１ｂ，２２ｂを閉鎖し、該駆
動源６０の逆方向駆動により該他方の給気ダクト
３０ａ及び還気ダクト３１ａの該各連通孔２１
ａ，２１ｂを閉鎖するダンパ７０とを備えてな
る。

（作用） 本考案によれば、駆動源の順方向駆動により一
方の給気ダクト及び還気ダクトの該各連通孔を閉
鎖し、他方の各ダクトに連結する部屋の空調を行
なう。また、駆動源の逆方向駆動により該他方の
給気ダクト及び還気ダクトの該各連通孔を閉鎖
し、一方の各ダクトに連結する部屋の空調を行な
う。

（実施例） 第１図及び第２図ａ、ｂ、ｃは本考案の一実施
例を示すもので、２０はビルデイングの非居住域
である天井等に設置された室内側熱交換ユニツト
のケース体、３０ａ，３０ｂは可撓性を有する給
気ダクト、３１ａ，３１ｂは同じく可撓性を有す
る還気ダクトで、該給気ダクト３０ａ及び該還気
ダクト３１ａは図示しない一方の部屋に、該給気
ダクト３０ｂ及び該還気ダクト３１ｂは図示しな
い他方の部屋にそれぞれ連通している。４０はシ
ロツコフアン、５０は室内側熱交換器、６０は可
逆駆動形駆動源、例えば可逆転駆動のモータ、７
０は板状のダンパである。

前記ケース体２０は横長偏平状に形成してな
り、長手方向一側板（以下、前板と称する）２０
ａには両側寄りの略上部に前記還気ダクト３１
ａ，３１ｂの一端を連結する連通孔２１ａ，２１
ｂを、中央寄り下部には前記給気ダクト３０ａ，
３０ｂの一端が連結する連通孔２２ａ，２２ｂを
それぞれ設けている。また、該ケース体２０内の
幅方向の両側板２０ｂ，２０ｃ寄りには、前記各
還気連通孔２１ａ，２１ｂと前記各給気連通孔２
２ａ，２２ｂとの間で長手方向他側板（以下後板
と称する）２０ｄ寄りに延びる仕切り板２３ａ，
２３ｂをそれぞれ設け、該各仕切り板２３ａ，２
３ｂの前板２０ａ側の略中央から上端には切り欠
き２４ａ，２４ｂを設け、該切り欠き２４ａ，２
４ｂと該前板２０ａとの間を前記ダンパ７０の後
述する上片７１が貫通するようになつている。

また、前記各仕切り板２３ａ，２３ｂと前記各
両側板２０ｂ，２０ｃとの間には還気流通部２５
ａ，２５ｂを、該各仕切り板２３ａ，２３ｂ間に
は給気流通部２６をそれぞれ設け、該給気流通部
２６内には前記後板２０ｄ寄りに前記シロツコフ
アン４０を、該シロツコフアン４０と前記前板２
０ａとの間には前記室内側熱交換器５０をそれぞ
れ介装している。

前記モータ６０は前記給気流通路２６内の前記
前板２０ａ寄りに設置され、その駆動軸６１は上
方に延び、該駆動軸６１の先端には歯車６２を取
付けている。

前記ダンパ７０は横長長方形状の上片７１と該
上片７１の横方向中央から下方向に延びる下片７
２とからなり、該上片７１の上端は前記前板２０
ａの上端に取付けられた横長の支持枠７３に摺動
自在に支持され、また、該上片７１寄りの横方向
には複数の貫通孔７１ａを設け、貫通孔７１ａは
前記モータ６０の歯車６２に歯合するようになつ
ている。また、該下片７２は該モータ６０の非通
電時は前記各給気連通孔２２ａ，２２ｂ間に位置
し、且、該上片７１が該モータ６０の駆動により
いずれかの前記各還気連通孔２１ａ，２１ｂを閉
鎖するときは、該下片７２により該閉鎖側寄りの
前記各給気連通孔２２ａ，２２ｂを閉鎖するよう
になつている。

本考案によれば、前記シロツコフアン４０及び
前記室内側熱交換器５０を駆動し、前記モータ６
０を非通電状態とするときは、第２図ａに示すよ
うに、前記各連通孔２１ａ，２１ｂ，２２ａ，２
２ｂはそれぞれ開放状態となり、前記還気ダクト
３１ａ，３１ｂを流通する還気は前記各還気連通
孔２１ａ，２１ｂを通つて前記還気流通路２５
ａ，２５ｂに流入し、更に、前記給気流通路２６
に流入して熱交換され、前記各給気連通孔２２
ａ，２２ｂを通つて前記各給気ダクト３０ａ，３
０ｂに流入する。これにより、該各給気ダクト３
０ａ，３０ｂに連通する２部屋の空調が行なわれ
る。

また、前記モータ６０を通電し時計回りに回転
させるときは、第２図ｂに示すように、前記還気
連通孔２１ｂ及び前記給気連通孔２２ｂは閉鎖さ
れ、前記還気流通路２５ａに流通する還気のみが
前記給気流通路２６で熱交換され前記給気ダクト
３０ａに流入する。これにより、該給気ダクト３
０ａに連通する一方の部屋のみが空調される。

更に、前述とは逆に前記モータ６０を反時計回
りに回転させるときは、第２図ｃに示すように、
前記還気連通孔２１ａ及び前記還気連通孔２２ａ
は閉鎖され、前記給気ダクト３０ｂに連通する他
方の部屋のみが空調される。

更にまた、それぞれ一個の前記モータ６０及び
前記ダンパ７０により複数の連通孔２１ａ，２１
ｂ，２２ａ，２２ｂの開閉が行なわれ、且、該モ
ータ６０により該ダンパ７０は直線運動を行い、
該連通孔２１ａ，２１ｂ，２２ａ，２２ｂを開閉
することから、従来の如き２個の回転式のダンパ
８ａ，８ｂと比較し、設置スペースは勿論のこと
駆動スペースも小さくなるし、また、コストも割
安となる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案はケース体の一面
で給気ダクト及び還気ダクトをそれぞれ一対連結
する複数の連通孔と、該各還気ダクト側の各連通
孔が臨む還気流通部と、該還気流通部に連通する
とともに熱交換空気を形成し該給気ダクト側の連
通孔が臨む給気流通部と、可逆駆動形駆動源と、
該駆動源に連動するとともに、該駆動源の順方向
駆動により該一方の給気ダクト及び還気ダクトの
該各連通孔を閉鎖し、該駆動源の逆方向駆動によ
り該他方の給気ダクト及び還気ダクトの該各連通
孔を閉鎖するダンパとを備えてなるから、一個の
ダンパで２部屋の空調を行なうことができ、製造
コストの割安な熱交換ユニツトを提供することが
できるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図ａ、ｂ、ｃは本考案の一実施
例を示すもので、第１図は熱交換ユニツトを示す
一部切り欠き斜視図、第２図ａは２部屋を同時に
空調するときのダンパの状態を示す説明図、第２
図ｂは一方の部屋を空調するときのダンパの状態
を示す説明図、第２図ｃは他方の部屋を空調する
ときのダンパの状態を示す説明図、第３図は従来
の空気調和装置を示す断面図である。 図中、２０……ケース体、２０ａ……一面（前
板）、２１ａ，２１ｂ，２２ａ，２２ｂ……連通
孔、２５ａ，２５ｂ……還気流通路、２６……給
気流通路、３０ａ，３０ｂ……給気ダクト、３１
ａ，３１ｂ……還気ダクト、６０……駆動源（モ
ータ）、７０……ダンパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース体の一面で給気ダクト及び還気ダクトを
   それぞれ一対連結する複数の連通孔と、該各還気
   ダクト側の各連通孔が臨む還気流通部と、該還気
   流通部に連通するとともに熱交換空気を形成し該
   給気ダクト側の連通孔が臨む給気流通部と、可逆
   駆動形駆動源と、該駆動源に連動するとともに、
   該駆動源の順方向駆動により該一方の給気ダクト
   及び還気ダクトの該各連通孔を閉鎖し、該駆動源
   の逆方向駆動により該他方の給気ダクト及び還気
   ダクトの該各連通孔を閉鎖するダンパとを備えて
   なる熱交換ユニツト。