JPH0235989Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は走行用のレールに吊下げられているパ
ネルによつて室内を間仕切ることのできる間仕切
壁に関する。

（背景技術） 従来の間仕切壁にあつては、パネルを開いて畳
んである場合には第３図に示すようにパネル３′
が傾き、更にはパネル３′の下面が床等に当つた
り摺れたりするという問題があつた。これはパネ
ル３′が第１図のように一対のランナー４′によつ
て上レール１′に吊下げられており、畳むときに
は第２図のように上レール１′の開口１a′より一
方のランナー４′を脱出させてパネル３′を開くよ
うになつており、上レール１′内に残つたランナ
ー４′は上レール１′内を動き易いためにランナー
４′の位置が移動するためであつた。

（考案の目的） 本考案は叙上の従来例の欠点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところはパネルを開
いて畳んだときにパネルが傾かないよう、真直ぐ
に支持できるようにすることにある。

（考案の開示） 本考案の間仕切壁は、上レール１′内に納入さ
れたパネル３上面のランナー４と下レール２内へ
突出させられたパネル３下面のピボツト５によつ
てパネル３が上下レール１，２に沿つて走行自在
となり、収納時にはランナー４とピボツト５を中
心としてパネル３を回動させて畳むことのできる
間仕切壁において、パネル３が上下レール１，２
と平行になつているときには下レール２から離れ
且つパネル３が上下レール１，２と直角に開いて
いるときには下レール２上面に乗り上げてパネル
３を上方へ持ち上げるカム材６をパネル３下面に
設け、カム材６によつてパネル３が上方へ持ち上
げられたときに上レール１下面に圧接する係止部
材７をパネル３上面に設けたものであり、これに
よつてパネルをレールと直角に開いたときに係止
部材を上レール下面に圧接させてパネルが動いて
傾かないように固定するものである。

以下本考案の実施例を添付図により詳述する。
第４図にはパネル３の外観を示してあり、パネル
３の一側部上面には水平面内で回動自在な（方向
転換自在な）ランナー４が突出させられており、
下面にはピボツト５が突出させられている。又、
ランナー４下方においてパネル３上面にはゴム製
係止部材７が固着されており、ピボツト５上方に
おいてパネル３下面には略半円状のカム材６が固
着されている。又、パネル３の他側部上面及び下
面にはピン８が突出させられ、開閉操作金具９の
操作によつてピン８は突出させられ、あるいは引
つ込められ、更に下面には転動自在なガイドころ
１０が取着されている。又、パネル３のピン８側
の側面には上下全長に亘つてゴム又は軟質合成樹
脂製の目地スペーサ１１が取着されている。目地
スペーサ１１はパネル３の凹溝１２内に引込みあ
るいは突出するようになつており、ばね１３によ
つて突出付勢されている。第５図にはこのパネル
３を上レール１と下レール２との間に施装したと
きの状態を示してある。ランナー４は上レール１
内に納められ、ピボツト５は下レール２内に納め
られ、ガイドころ１０は下レール２上面に転動自
在に載置され、係止部材７は上レール１下面に離
れて対向し、カム材６は第６図ａのように一部下
レール２内に遊嵌している。しかして、パネル３
はランナー４とガイドころ１０によつて支持さ
れ、ランナー４とガイドころ１０によつて上下レ
ール１，２に沿つてスムーズに走行できるように
なつている。更にピン８が上レール１内に挿入さ
れてピン８とピボツト５によつてパネル３を上下
レール１，２に沿つて真直ぐに揺動させることな
く走行させられるようにしてある。ピン８は開閉
操作金具９の操作によつて引込み、上レール１内
から抜け出るようになつている。

しかして、通常は第５図のようにピン８が上レ
ール１内に突出し、パネル３はランナー４とガイ
ドころ１０によつて支持されており、パネル３は
上下レール１，２に沿つてスムーズに走行するよ
うになつている。パネル３を開いて畳む場合に
は、第９図の左の部分のようにパネル３を端の収
納位置へ移動させ、開閉操作金具９を操作してピ
ン８を上レール１から引込ませ、パネル３を90度
回動させて開くと第６図ｂのようにカム材６が下
レール２上面に乗り上げて固定し、これに伴つて
パネル３がカム材６によつて持ち上げられ、第７
図のように係止部材７が上レール１下面に弾接
し、パネル３が動かなくなる。

尚、パネル３はランナー４とピボツト５を中心
にして360度回転自在であるから、第９図の右の
部分のように引いてあけることもでき、押してあ
けることもでき、又180度回して表裏を逆にもで
きるものである。

（考案の効果） 本考案は叙述の如く構成されているから、パネ
ルをレールと直角に開くとカム材が下レールに乗
り上げ、これに伴つてパネルが持ち上げられて係
止部材が上レール下面に圧接し、パネルの上下が
上下レールに固定され、パネルを開いたときにパ
ネルが動くことがなく、きつちりと畳めるという
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の正面図、第２図は同上の収納
方法を示す概略平面図、第３図は同上の欠点を示
す正面図、第４図は本考案の一実施例を示す斜視
図、第５図はパネルを上下レール間に立てたとき
の正面図、第６図ａ，ｂはカム材の作用説明図、
第７図は係止部材が上レール下面に圧接した状態
を示す断面図、第８図は同上の全体外観図、第９
図はパネルの動きを示す概略平面図である。 １……上レール、２……下レール、３……パネ
ル、４……ランナー、５……ピボツト、６……カ
ム材、７……係止部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上レール内に納入されたパネル上面のランナー
   と下レール内へ突入させられたパネル下面のピボ
   ツトによつてパネルが上下レールに沿つて走行自
   在となり、収納時にはランナーとピボツトを中心
   としてパネルを回動させて畳むことのできる間仕
   切壁において、パネルが上下レールと平行になつ
   ているときには下レールから離れ且つパネルが上
   下レールと直角に開いているときには下レール上
   面に乗り上げてパネルを上方へ持ち上げるカム材
   をパネル下面に設け、カム材によつてパネルが上
   方へ持ち上げられたときに上レール下面に圧接す
   る係止部材をパネル上面に設けて成る間仕切壁。