JPH0235099A - プラスミノーゲンアクティベーターインヒビターに対するモノクローナル抗体 - Google Patents

プラスミノーゲンアクティベーターインヒビターに対するモノクローナル抗体

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JPH0235099A
JPH0235099A JP1081544A JP8154489A JPH0235099A JP H0235099 A JPH0235099 A JP H0235099A JP 1081544 A JP1081544 A JP 1081544A JP 8154489 A JP8154489 A JP 8154489A JP H0235099 A JPH0235099 A JP H0235099A
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plasminogen activator
monoclonal antibody
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pai
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野呂 篤
Yataro Ichikawa
市川 弥太郎
Yoichi Sakata
洋一 坂田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 a、産業上の利用分野 ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーターの活性を抑
制する因子としてPlasminogen activ
a−tor 1nhibitor  −1(PAI −
1)、 Urokinase 1n−hibitor(
PAI  −2)及びIJrokinase 1ike
(PAI −3)が知られている。本発明はPAI  
・1すなわちヒトブラスミノーゲンアクティベーターイ
ンヒビタ1 (Plasminogen activa
tor 1nhibitor ・l;以後PAIと略す
)を特異的に認識するモノクローナル抗体、それを産生
するハイブリドーマ、その抗体の製造方法及びFAIの
分離方法に関する。
b、従来技術 Loskutoffらにより、ウシ大動脈血管壁内皮細
胞の培養上清より、分子量50.000のウシFAIが
生成された[Mourik、J、A、 et at J
、Boil、 Chem、。
yム14914−14921 <19841]。
このウシFAIは、種々の蛋白変性剤、 pl、加熱な
どに対して極めて安定であり、activeなFAIと
quiescentなPAIの存在が示唆されている。
このPAIは、セリンプロテアーゼインヒビターの一種
であり、組織型プラスミノーゲンアクティベーター(T
issue plasminogen activat
or;以降tPAと略記する〉と速やかに複合体を形成
し、tPA活性を抑制することが知られている。
[Levin、E、G、、  Proc、  Natl
、  Acad、  Sci、、  tlsA80、6
804−6808 (1986)、 Ph1lips 
M、 et at。
Biochem、 Biophys、 Acta、、 
802.99−110 (1984)参照]また、同様
のFAI−tPA複合体は血漿中にも存在することが知
られている[Booth、 N、 A。
et al Thromb、 Res、、 38.26
1−267 (1985)参照]さらに、血中FAI活
性値と血栓症との相関が示唆されており[Ni1sso
n、  et at Br1t、  Med、  J、
290、 1453−1456 (1985)、  P
aramo、  J、A、  et、alThromb
、 Haemost、、 54.713−716 (1
985)参照]PAIは血液凝固線溶系の開始機構の重
要な制御因子であることが明らかにされている。
したがってPAIの作用機構を明らかにすること、また
、FAIの血中における抗原量、活性量を測定し、その
動向を把握することができれば、それは基礎医学、臨床
医学の領域において非常に重要な意味を持つと考えられ
る。
一方モツクローナル抗体は単一の抗原決定基に対して特
異的であり、かつ同一の特異性を有する抗体を安定的に
産生できるという利点から抗原蛋白質の機能及び構造の
解析、或いは免疫測定(EIA、RIA)に近時−船釣
に広く利用されるようになってきた。特に抗原蛋白質の
機能解析1分子解析には抗原蛋白の機能に関与する部位
、又は特殊な構造部位を認識する抗体を見出すことが有
力な手段となり得る。
従来、FAIのモノクローナル抗体は、ヒト血漿由来P
AIを抗原としたもの[tlrden、G、 et a
l。
Thromb、 Haemost、、 55.383−
387 (1986)] 、ヒト胎盤由来FAIを抗原
としたもの[Ph1lips、M。
et al、 Thromb、 Haemost、、 
55.213−217 (19861参照コ、ヒトFi
brosarcoma cell 1ine由来FAI
を抗原としたもの[N1elsen、L、S、  et
 al、Thromb)laemost、、 55.2
06−212 (1986)参照]が報告されている。
そこで本発明者は、ヒト血管壁内皮細胞由来PAIを抗
原としたモノクローナル抗体を作製し、あわせてウシ血
清含有ヒト血管壁内皮細胞培養上清よりのFAI精製法
を確立した。
C0発明の構成 本発明者はヒト血管壁内皮細胞由来のPAIを特異的に
認識するモノクローナル抗体、ヒト血管壁内皮細胞由来
のPAIを特異的に認識するモノクローナル抗体を産生
するハイブリドーマ、このモノクローナル抗体を用いて
ヒト血管壁内皮細胞由来PAIを免疫吸着し精製する方
法、PAI及びPAI−tPA複合体を測定する方法を
見出し、本発明に到達しな。すなわち、本発明者は、血
管壁内皮細胞由来のFAIを精製し、クーラーとミルシ
ュタインの方法[K11hler & Milstei
nNature; 256.495−497 (197
5)参照]として知られた方法によって血管壁内皮細胞
由来FAIを特異的に認識するモノクローナル抗体を得
な。ヒト血管壁内皮細胞由来FAIでマウスを免疫した
後このマウスのgm細胞をマウス・ミエローマ細胞と融
合させ、得られたハイブリドーマ細胞はマイクロタイタ
ープレートに固定されなPAIと反応する抗体に対し、
系統的に検査し、選択される。
FAIに陽性を示すハイブリドーマを選別することによ
り、目的とする抗体を合成し分泌するハイブリドーマを
単離することができる。
本発明のモノクローナル抗体は抗体はががる新規なハイ
ブリドーマ細胞が産生する産生物がら得られ、FAI分
子上の特定の抗原決定基に対して単一特異的に作用する
本発明のモノクローナル抗体はその特性からPAIの精
製に利用する場合非常に有利である。すなわち、不溶性
担体に本発明におけるモノクローナル抗体を固定化し、
ウシ胎児血清を含むヒト血管内皮細胞培養上清、または
他のFAIを含む試料、あるいはそれらの粗抽出物、″
m精製物及び遺伝子発現によるrecombinant
 −PA Iを含む溶液からFAIを吸着1分離し、吸
着体を洗浄後quiescent PA Iをacti
vePA Iに活性化することがない様な条件下(例え
ば0.2Mグリシン/塩酸溶液)でPAIを溶出するこ
とができる。また本発明のモノクローナル抗体を用いれ
ばFAI−tPA複合体の精製にとっても有利である。
すなわち不溶性担体に本発明におけるモノクローナル抗
体を固定化し、FAI−tPA複合体を含む溶液からP
AI−tPA複合体を吸着分離し、吸着体を洗浄後適当
な条件下(例えば0.2Mグリシン/塩酸溶液)でPA
I−tPA複合体を溶出することができる。またこのF
AIを認識するモノクローナル抗体を用いて免疫学的手
段、例えばEIA(Enzyme immuno as
say)やRI A (Radio immun。
assaylにより血漿中あるいはその他試料中のPA
■抗原量を測定することができる。また、tPAを認識
する抗体と組合せることにより、血漿中あるいはその他
試料中のFAI−tPA複合体の抗原量を測定すること
ができる。
本発明者は、さらに研究を勧めた結果、得られなPAI
を認識するモノクローナル抗体の中に次のような特徴を
有するものがあることを確認した。
すなわち、PAI及びPAI−tPA複合体には結合す
るが、FAIに対する他のモノクローナル抗体が結合し
ているFAI−tPA複合体には結合しないという特殊
な性舅を有する抗PAIモノクローナル抗体を見出した
。この特殊なモノクローナル抗体を利用すると、PAI
、tPA、PAI−tPA複合体の混在する溶液の中か
ら、FAIのみを測定する系を作製することができる。
また、FAIを人工的に処理して、tPAと複合体形成
能を有するようにしたFAI、あるいは活性形FAIの
どちらの場合でも抗PAIモノクローナル抗体が結合し
た場合、複合体形成を抑制する性質を有する抗PAIモ
ノクローナル抗体を見出した。
本発明においては前記モノクローナル抗体あるいはその
Fab部分を少くとも有する抗体の断片を有効成分とし
て含有するものであれば、それを血栓に接触させること
によりそれがPAIにおけるtPAとのPAI−tPA
複合体形成を抑制し、結果的に血栓を溶解させるので、
血栓溶解促進剤として利用できる。例えば本発明の血栓
溶解促進剤は、静注用製剤として使用することができ、
その場合、上記モノクローナル抗体あるいはそのFab
部分を少くとも有する抗体断片は広い範囲の含有割合で
よく、またこれらは通常静注用として使用されている水
性媒体中に溶解乃至分散して使用することができる。
すなわち本発明は下記の発明を包含する。
(1)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベータの結合
によっては結合を阻害されないヒトプラスミノーゲンア
クティベーターインヒビター・1の抗原決定部位を認識
するヒトプラスミノーゲンアクティベーターインヒビタ
ー・1に対するモノクローナル抗体。
(2)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベータ単独の
結合によっては結合を阻害されないが、ヒト組織プラス
ミノーゲンアクティベーターと1種のヒトプラスミノー
ゲンアクティベーターインヒビター・1に対するモノク
ローナル抗体が両方結合した場合には結合を阻害される
ヒトプラスミノーゲンアクティベーターインヒビター・
1の抗原決定部位を認識するヒトプラスミノーゲンアク
ティベーターインヒビター・1に対するモノクローナル
抗体。
(3)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーター単独
の結合によっても、ヒト組織プラスミノーゲンアクティ
ベーターと1種のヒトプラスミノーゲンアクティベータ
ーインヒビター・1に対するモノクローナル抗体が両方
結合しfS場合にも結合を阻害されないヒトプラスミノ
ーゲンアクティベーターインヒビター・1の抗原決定部
位を認識するヒトプラスミノーゲンアクティベーターイ
ンヒビター・1に対するモノクローナル抗体。
(4)ヒト組織プラスミノーゲンの結合によっては結合
を阻害されない抗原決定部位であるが、その部位にその
モノクローナル抗体が結合するとヒト組織プラスミノー
ゲンアクティベーターの結合が阻害されるような抗原決
定部位を認識するヒトプラスミノーゲンアクティベータ
ーインヒビター・1に対するモノクローナル抗体。
(5)上記第1項、第2項、第3項又は第4項のモノク
ローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
(6)上記第5項のハイブリドーマを遷択し、そのハイ
ブリドーマの産生するモノクローナル抗体を他の産生物
と分離し、精製し取得することを特徴とするモノクロー
ナル抗体の製造方法。
(7)上記第2項のモノクローナル抗体を不溶性担体に
固相化し、これにヒトプラスミノーゲンアクティベータ
ーインヒビター・1及び/又はヒトプラスミノーゲンア
クティベーターインヒビター・1−ヒト組織プラスミノ
ーゲンアクティベーター複合体を含有し、ヒトプラスミ
ノーゲンアクティベーター・1−ヒト組織プラスミノゲ
ンアクティベーターー抗プラスミノーゲンアクティベー
ターインヒビター・1モノクローナル抗体複合体の含有
が予想される混合物を接触させてヒトプラスミノーゲン
アクティベーターインヒビター・1及び/又はヒトプラ
スミノーゲンアクティベーターインヒビター・1−ヒト
組織プラスミノーゲンアクティベーター複合体を特異的
に結合させることを特徴とするヒトプラスミノーゲンア
クティベーターインヒビタ・1及び/又はヒトプラスミ
ノーゲンアクティベーターインヒビター・1−ヒト組織
プラスミノーゲンアクティベーターの複合体分離除去方
法又は分離精製方法。
(8)上記第2項のモノクローナル抗体を不溶性担体に
固相化した免疫吸着体。
(9)該不溶性担体が、プラスチック容器、プラスチッ
クビーズ、ラテックスビーズ、ガラスピーズ又は金属粒
子である上記第8項記載の免疫吸着体。
(10)サンドイッチ法による免疫学的測定キットにお
いて、不溶性担体に結合した抗体と標識抗体とのいずれ
か一方或いは両方が上記第2項記載のモノクローナル抗
体であることを特徴とするヒトプラスミノーゲンアクテ
ィベーターインヒビター・1の免疫学的測定のためのキ
ット。
(11)サンドイッチ法による免疫学的測定キットにお
いて、不溶性担体に結合した抗体と標識抗体とのいずれ
か一方が、上記第2項記載のモノクローナル抗体であり
、他方がヒト組織プラスミノーゲンアクティベーターに
対する抗体であることを特徴とするヒトプラスミノーゲ
ンアクティベーターインヒビター・1−ヒト組織プラス
ミノーゲンアクティベーター複合体の免疫学的測定のた
めのキット。
(12)該不溶性担体が、プラスチック容器、プラスチ
ックビーズ、ラテックスビーズ、ガラスピーズ又は金属
粒子である第10項又は第11項記載のキット。
(13)該標識抗体が、酵素、放射性同位元素又は蛍光
物質で標識化された抗体である第10項又は第11項記
載のキット。
(14)不溶性担体に結合した抗体と標識抗体を含み、
これらの抗体のいずれか一方又は両方が第2項記載のモ
ノクローナル抗体であり、これに(a)溶解剤、(b)
洗浄剤及び酵素で8識化した抗体を用いる場合には、(
c)酵素活性を測定するための基質及びその反応停止剤
を組合せてなる免疫学的測定のためのキット。
(15)不溶性担体に結合した抗体と標識抗体を含み、
これらの抗体のいずれか一方は第2項記載のモノクロー
ナル抗体であり、他方はヒト組織プラスミノーゲンアク
ティベーターに対する抗体であり、これに(a)溶解剤
、(b)洗浄剤及び酵素で標識化した抗体を用いる場合
には、tc>酵素活性を測定するための基質及びその反
応停止剤を組合せてなる免疫学的測定のためのキット。
(16)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーターの
結合によっては結合を阻害されない抗原決定部位である
が、その部位にそのモノクローナル抗体が結合するとヒ
ト組織プラスミノーゲンアクティベーターの結合が阻害
されるような抗原決定部位を認識するヒトプラスミノー
ゲンアクティベーターインヒビター・1に対するモノク
ローナル抗体を有効成分とする血栓溶解促進剤。
(17)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベータの結
合によっては結合を阻害されない抗原決定部位であるが
、その部位にそのモノクローナル抗体が結合するとヒト
組織プラスミノーゲンアクティベーターの結合が阻害さ
れるような抗原決定部位を認識するヒトプラスミノーゲ
ンアクティベーターインヒビタ〜・1に対するモノクロ
ーナル抗体のFab部分を少くとも有するモノクローナ
ル抗体又はその断片を有効成分とする血栓溶解促進剤。
次に本発明におけるモノクローナル抗体を作製する方法
について詳細に説明する。
Δ、抗原の単離・精製 抗原に用いるPAIはvan Mourik J、A、
  らの方法[van Mourik J、A、 et
 at、、 J、 Biol、 Chem。
259、 14914−14921 (19841参照
]を応用しヒト血管壁内皮細胞の培養上清から単離・精
製した。
r3.PAIによるマウスの免疫 1Balb/Cマウスを用いることができるが他の系(
Strain)のマウスを使用してもよい。その際、免
疫計画、及びFAIの濃度は十分な量の抗原刺激を受け
た、リンパ球が形成されるよう選ばれるべきである。例
えばマウスに50μgのFAIを2週間間隔で腹腔に3
回免疫の後、さらに30μgを静脈に投与する。最終免
疫の数日後に融合の為に肺臓細胞をとり出す。
C0MA胞融合 上記の如く免疫したマウスの牌膿を無菌的に取り出し、
そこから単細胞懸濁液を調製する。それらの肺臓細胞を
適当なラインからのマウス骨髄腫細胞と適当な融合促進
剤の使用により、細胞融合させる。押臓細胞・対、骨髄
腫細胞の好ましい比率は約20:1〜約2:1の範囲で
ある。約108個の牌lVi細胞について0.5〜1.
5mlの融合媒体の使用が適当である。
細胞融合に用いるマウス骨髄腫細胞は、よく知られてい
るが、本発明では、P 3− X63−Ag8U1細胞
(P3−Ul )  [Yelton、D、T、 et
 al。
Current、 Topics in Microb
iology andImmunologL 81.1
 (1978)参照]を用いた。
好ましい融合促進剤としては、例えば、平均分子Jt1
000〜4000のポリエチレングリコールを有利に使
用できるが、この分野で知られている他の融合促進剤を
使用することもできる。本発明においては、平均分子1
4000のポリエチレングリコールを用いた。
D、融合した細胞の選択 別の容器内(例えばマイクロタイタープレート)で未融
合の肺臓細胞、未融合のマウス骨髄腫細胞および融合し
たハイブリドーマ細胞の混合物を未融合のマウス骨髄腫
細胞を支持しない選択培地で希釈し、未融合の細胞を死
滅させるのに十分な時間(約1週間)培養する。培地は
、薬物抵抗性(例えば8−アザグアニン抵抗性)で未融
合のマウス骨髄腫細胞を支持しないもの、(例えばHA
T培地)が使用される。この選択培地中では、未融合の
骨髄腫細胞は死滅する。この未融合の肺臓細胞は非腫瘍
性細胞なので、ある一定期間後(約1週間後)死滅する
。これらに対して融合した細胞は骨髄腫の親細胞の腫瘍
性と親牌1細胞の性質をあわせ持つなめに選択培地中で
生存できる。
E、各容器中のP、lに対する抗体の確認かくしてハイ
ブリドーマ細胞が検出された後、その培養上清を採取し
、PAIに対する抗体について酵素免疫定量法(Enz
yme Linked Immun。
5orbent As5ay)によりスクリーニングす
る。
目的の抗体を産生するハイブリドーマ細胞を適当な方法
(例えば限界希釈法〉でクローン化すると、抗体は2つ
の異なった方法で産生される。その第1の方法によれば
ハイブリドーマ細胞を一定時間、適当な培地で培養する
ことにより、その培養上清からそのハイブリドーマ細胞
の産生ずるモノクローナル抗体を得ることができる。第
2の方法によればハイブリドーマ細胞は同質遺伝子、又
は半同賀遺伝子を持つマウスの腹腔に注射することがで
きる。一定時間後の宿主動物の血液中および腹水中より
、そのハイブリドーマ細胞の産生ずるモノクローナル抗
体を得ることができる。
G、FAI含有液からのFAIの分離 まず前記FAIに対するモノクローナル抗体を不溶性担
体に固定化又は結合させて吸着体を得る。
その際使用される不溶性担体としては、モノクロナル抗
体を用いた測定試薬又は測定用キットの基材として一般
的使用されるものであればよい。
例えば材質としてセファロース、ポリアクリルアミド、
セルロース、デキストラン、又はマレイン酸ポリマーあ
るいはこれらの混合物が好ましく用いられる。これら不
活性担体の形態としては、粉末状5粒状、ペレット状、
ビーズ状、フィルム状。
繊維状など種々の形態であることができる。また一般に
血漿、又はその分画成分の測定や分離に用いられる多数
の凹状のくぼみを有するプレート(ウェル)を用いるこ
とが有利である。
前記吸着体を用い、これにFAI含有混合物を接触せし
めると、該吸着体に固定化したモノクロナル抗体とFA
Iとが結合して、結果的にFAIが該吸着体に結合する
。かくすることによりPAIを分離、除去することが可
能である。
また前記の如くしてFAIを吸着体に結合させ、できれ
ば残余の混合物を洗浄して除去する。次いで吸着体に結
合したFAIを酸性条件(0,2Mグリシン塩酸)で離
脱し、これを取得することによってPAI単離すること
ができる。
かくして前記本発明の分離法によれば、PAIを含有す
る混合物からのFAIの除去、該混合物からのFAIの
分離および精製、該混合物中のPAIの含有量の測定な
どが極めて簡単な操作で達成される。
H,FAI−tPA複合体含有液からのヒトFAIの分
離 まず前記FAIに対するモノクローナル抗体を不溶性担
体に固定化又は結合させて吸着体を得る。
その際使用される不溶性担体としては、モノクロナル抗
体を用いた測定試薬又は測定用キットの基材として一般
的使用されるものであればよい。
例えば材質としてセファロース、ポリアクリルアミド、
セルロース、デキストラン、又はマレイン酸ポリマーあ
るいはこれらの混合物が好ましく用いられる。これら不
活性担体の形態としては、粉末状5粒状、ペレット状、
ビーズ状、フィルム状。
繊維状など種々の形態であることができる。また一般に
血漿、又はその分画成分の測定や分離に用いられる多数
の凹状のくぼみのプレート(ウェル)を用いることが有
利である。
前記吸着体を用い、これにFAI−tPA複合体含有混
合物を、接触せしめると、該吸着体に固定化したモノク
ローナル抗体とFAI−tPA複合体とが結合して、結
果的にFAI−tPA複合体が該吸着体に結合する。か
くすることによりPAI−tPA複合体を分離・除去す
ることが可能である。また前記の如くしてPAI−tP
A複合体を吸着体に結合させ、できれば残余の混合物を
洗浄して除去する。次いで吸着体に結合したFAI−t
PA複合体を酸性条件(0,2Mグリシン塩酸)で離脱
し、これを取得することによってPAItPA複合体を
単離することができる。
かくして前記本発明の分離法によれば、PAItPA複
合体を含有する混合物からのPAILPA複合体の除去
、該混合物からのPAI−tPA複合体の分離および精
製、該混合物中のPAl−tPA複合体量の含有量の測
定などが極めて簡単な操作で達成される。
d1発明の効果 FAIは血液凝固線溶系の開始機構の重要な制御因子で
あり、FAIの作用機構を明らかにすること、またFA
Iの血中における抗原量、活性量を測定し、その動向を
把握することは基礎医学。
臨床医学の領域において非常に重要な意味を持つ。
本発明のFAIを認識するモノクローナル抗体によれば
血漿中あるいはその他の試料中のFAI抗原量を測定す
ることができ、またtPAを認識する抗体と組合せるこ
とにより、血漿中あるいはその他試料中のPAI−tP
A複合体の抗原量を測定することができる。また本発明
のモノクローナル抗体を用いればFAIあるいはFAI
−tPA複合体の精製も容易に行なうことができる。
e、実施例 以下実施例を掲げ本発明の詳細な説明する。
実施例1(モノクローナル抗体の取得)精製したFAI
を雌のBa1b/Cマウス(4周齢)2匹に対して14
日間隔で4回免疫した。初回の免疫はPBSに溶解した
。50μgのFAIを等量のフロイントの完全アジュバ
ント(completeFreund’s adjuv
ant)と混合し、そのエマルジョンを、腹腔内に投与
しな(0,5mg /head) 、2回目。
3回目は、同じ<50μgのFAIをフロイントの不完
全アジュバント(Freund’s imcomple
teadjuvant)と混合し、同じく腹腔内に投与
した。
最終免疫は10μgのPAIをPBS溶液のまま、マウ
ス尾静脈から追加投与した。最終免疫の3日後に免疫し
たマウスの肺臓細胞を細胞融合に用いた。
免疫したマウスの牌!ii!i細胞と、同系マウスの骨
髄腫細胞(P3U1)を約2二1〜約15:1の割り合
いで混合し、50%ポリエステルグリコール4000 
(Merck)を融合促進剤としてKohlerとMi
lsteinの方法に従い細胞融合を行なった。融合後
の細胞は、1 xlOe cell/mlの細胞濃度と
なるように10%FC3・−RPM I −1640培
地に懸濁し、96wellsマイクロプレート(cos
ter)に1ウェル当り100μβずつ分注した。
融合細胞は、CO2インキユベータ−(5%C02゜3
7°C〉中で培養し、ヒボキサンチン、アミノプテリン
;チミジンを含む培地(HAT培地〉で培地交換を行な
い、HAT培地中で増殖させて、肺臓細胞と、骨髄腫細
胞からなるハイブリドーマのスクリーニングを行なった
ハイブリドーマの培養上清中の抗体は抗原PA■をコー
ティングしたマイクロタイタープレートを用いELIS
A法により検出した。第2抗体には、西洋ワサビペルオ
キシダーゼ(以降HRPと略す)標識ウサギ抗マウスI
gG抗体を用いた。
融合細胞をまいた合計570のウェルのうち511のウ
ェルにコロニーの形成が認められる。このうち抗体産生
陽性ウェルは下記衣1に示すように8ウエルであった。
これらの抗体産生陽性ウェルについて限界希釈法による
クローニングを2回繰り返して行ない4個のクローンを
得た。このクローンから産生されるモノクローナル抗体
をそれぞれJTI−1,JTI−2,JTI−3,JT
I4とする。得られたクローンは90%FC3−10%
DMSO中に懸濁させ液体窒素生保存した。各クローン
の産生するモノクローナル抗体は、クローンをBa1b
/Cマウス腹腔内で増殖させ、その腹水からプロティン
A −5epharose 4 Bカラムを用いて精製
した。
表 1  (al胞融合) 月中臓糸田胞 [cell/m!]         
9.OXIO’骨髄腫細胞[cell/m!]  1.
3X10’牌!ii細胞 比      6.9 骨髄HMA胞 細胞数[cell/well]   1.58X105
well数        570 コロニーを形成した 陽性5ell数    511 (89,6%)抗体酸
性陽性well数    8(1,57%)実施例2 くドデシル硫酸ナトリウム活性化FAIとモノクローナ
ル抗体とのエンザイムイムノアッセイ法での結合能) ドデシル硫酸ナトリウム(以後SDSと略す)で活性化
したFAIへのモノクローナル抗体結合能を、抗原固定
化エンザイムイムノアッセイ法を用いて検定した。qu
iescent PA I溶液に、終濃度0.1%とな
るようにSDSを加え、37℃で1時間静置しな。その
後終濃度1%となるようにトライトンX−100を加え
、水冷上で1時間静置した。
この操作でSDS活性化PAIが得られた。
このSDS活性化PAIを抗原とし、また比較のために
FAI−tPA複合体、 quiescent FAI
も抗原とし、エンザイムイムノアッセイを行なった。
ポリスチレンプラスチックウェルを1夜4℃で、各々の
抗原を1μg/mlのタンパク濃度に調製し、これをコ
ーティングした。表2に示すように抗原との結合能を検
定した。ウェルを洗浄し、BSAでブロックし、37℃
で2時間、5μg/mlのタンパク濃度に調製した4種
のモノクローナル抗体とともに保温しな。洗浄後、HR
P標識ウサギ抗マウス抗体とともに保温した。洗浄後、
ウェルに残存しているペルオキシダーゼ活性を定量し、
結合能を検定した。4種のモノクローナル抗体とともに
FAI−tPA複合体、 quiescent PA 
I 、 SDS活性化PAIに結合能を示したが、JT
I−1はquiescent PA Iへの結合がより
強く、JTI−2はSDS活性化PAIへの結合がより
強かった。JTI−3,−4はともに3種の抗原に強く
結合した。
表 3Kd(解離定数) qPA I    Complex JTI−19,1xlO−9M  4.4 X10−9
MJTI−24,7X10−9M  1.03X10−
8MJTI−32,lX10−9M  5.OXlo−
8MJTI−49,2X10−9M  2.8X10−
8MqPA I ; quiescent PA IC
omplex; PA I−tPA複合体また、抗原固
定化法で、モノクローナル抗体の抗原への結合能を分析
した結果、表3に示した解離定数(Dissociat
ion Con5tant、以後Kdと略す)を得た。
実施例3 (JT I−2のイムノブロッティングでの結合能)P
AI又はPAI−tPA複合体の各々30Qngを、S
DSスラブゲル電気泳動し、この後電気的にニトロセル
ロースメンブレン上にタンパクを転移しな。このニトロ
セルロースメンブレンをBSAでブロックし、洗浄後、
室温で2時間10μg/m1のタンパク濃度になるよう
調製したJTI−2溶液中で保温した。洗浄後HRP標
識ウサギ抗マウス抗体とともに保温した。洗浄後、ニト
ロセルロース上に、抗原と結合して残存しているHRP
標識抗体のペルオキシダーゼ活性を検出した。結果を図
1に示した。JTI−2は、PAI単独。
PAI−tPA複合体ともに結合能を示した。
実施例4 (PAI単独とPAI−tPA複合体との全PA■抗M
量の測定) JTI−3をタンパク濃度50μ、g/mlでポリスチ
レンプラスチックウェル上に4℃で一夜静置し、コーテ
ィングした。次に1%BSAを含むトリス塩酸緩衝液(
以後TBSと略す)を加え、37℃で2時間静置した後
0.05%Tween 20を含むトリス塩酸緩衝液(
以後TBS−Twと略す)で4回洗浄した。次にFAI
あるいはFAI−tPA複合体を、タンパク濃度i0.
20あるいは40ng/mlになるようにTBS−Tw
で希釈した溶液を加え37℃で2時間静1した。TBS
−Twで4回洗浄後、ペルオキシダーゼで標識したJT
I−4を、TBSTwで2μg / mlになるように
希釈した溶液を加え、37℃で2時間静置した。TBS
−Twで4回洗浄後、ペルオキシダーゼ基質溶液を加え
室温で反応後、波長495nmで吸光度を測定した。結
果を図2に示す。この図より、FAI単独でのタンパク
濃度あるいはPAI−tPA複合体のタンパク濃度と吸
光度の関係は、同様の直線関係になることが示された。
以上のことから、この測定系では、PAI単独とPAI
−tPA複合体をあわせた全PAI抗原量を測定しうろ
ことが示された。
実施例5 (PAI単独の抗原量の測定) JTI−2をタンパク濃度50μg / mlでポリス
チレンプラスチックウェル上に4℃で一夜静置しコーテ
ィングした。次に1%BSAを含むTBSを加え、37
℃で2時間静置した後、TBS−Twで4回洗浄した。
次にFAIあるいはFAI−tPA複合体をタンパク濃
度10.20あるいは40ng/mlになるようにTB
S−Twで希釈した溶液を加え、37°Cで2時間静1
した。TBS−Twで4回洗浄した後、ペルオキシダー
ゼで標識したJTllを、TBS−Twで2μg/ml
になるように希釈した溶液を加え、37℃で2時間静置
した。TBS−Twで4回洗浄後、ペルオキシダーゼ基
質溶液を加え室温で反応後、波長495nmで吸光度を
測定した。結果を図3に示す。この図よりFAI単独で
はタンパク濃度と吸光度は直線関係になることが示され
たが、FAI−tPA複合体については、タンパク量の
増加に伴う吸光度の増加はみられなかった。以上のこと
から、この測定系では、FAI単独での抗原量は測定し
うるが、PAItPA複合体の抗原量は測定しないこと
が示された。
実施例6 (FAI−tPA複合体の抗原量の測定)測定系■ tPA単独およびPAI−tPA複合体ともに結合しろ
る抗tPAモノクローナル抗体を、タンパク濃度50μ
g / mlでポリスチレンプラスチックウェル上に4
℃で一夜静置し、コーティングした。
次に1%BSAを含むTBSを加え、7℃で2時間静置
した後、TBS−Twで4回洗浄した。次にPAI−t
PA複合体をタンパク濃度10.20あるいは40ng
/mlになるようにTBS−Twで希釈した溶液を加え
、37℃で2時間静置した。TBSで4回洗浄後、ペル
オキシダーゼで標識しなJTI−1,−3あるいは−4
をTBS−Twで2μg/mlになるように希釈した溶
液を加え、37℃で2時間静置した。TBS−Twで4
回洗浄後ペルオキシダーゼ基質溶液を加え、室温で反応
後、波長495nmで吸光度を測定した。結果を図4に
示す。
この図より、いずれのペルオキシダーゼ標識化抗体でも
、FAI−tPA複合体量と吸光度の関係は、直線関係
になることが示された。以上のことからこの測定系では
、PAI−tPA複合体の抗原量を測定しうろことが示
された。
測定系■ JTI−1,−3あるいは−4を、タンパク濃度50μ
g/mlでポリスチレンプラスチックウェル上に4℃で
一夜静置し、コーティングしな。次に1%BSAを含む
TBSを加え、37℃で2時間静置した後、TBS−T
wで4回洗浄した。次にFAI−tPA複合体をタンパ
ク濃度10.20あるいは40ng/mlになるように
TBS−Twで希釈した溶液を加え、7℃で2時間静置
した。TBS−TWで4回洗浄後、ペルオキシダーゼで
標識しなtPA単独およびPAI−tPA複合体に結合
しうる抗tPAモノクローナル抗体をTBS−Twで2
μg/mlになるように希釈した溶液を加え、37℃で
2時間静置した。TBS−Twで4回洗浄後、ペルオキ
シダーゼ基質溶液を加え、室温で反発後波長495nm
で吸光度を測定した。結果を図5に示す。この図より、
いずれの抗PAIモノクローナル抗体を用いてコーティ
ングした場合でも、FAI−tPA複合体量と吸光度の
関係は直線関係になることが示された。以上のことから
この測定系では、PAI−tPA複合体の抗原量を測定
しうろことが示された。
実施例7 (抗PAIモノクローナル抗体による、試験管内でのP
AI−tPA複合体形成抑制) QuiscentP A Iを、SDSを用いて活性化
し、SDS活性化PAIを得た。このSDS活性化PA
 I 1100nにJTI−1,−2,−3,−4,マ
ウスIgGあるいはウサギ抗PAIポリクローナル抗体
をモル比にして10倍又は100倍加え37℃で1時間
M装置した。次に125工標識化tPAを0. lng
(I X 10’ cpm)加え、37℃で30分間静
置した。このものをSDSスラブゲル電気泳動し、ゲル
を乾燥後オートラジオグラフィーを行なった。ここで検
出されなtPA単独あるいはFAI−tPA複合体に相
当するーにある放射活性を測定し、tpA単独とPAI
−tPA複合体の放射活性の比を百分率表示で表4に示
した。表に示されたように、抗PAIポリクローナル抗
体をFAIの100倍モル量加えた場合、はぼ完全に複
合体形成が抑制された。またJTI−3を10倍量ある
いは100倍量加えた場合も、強く複合体形成が抑制さ
れた。まなJTI−2も複合体形成を抑制する傾向を示
した。以上のことより少くともJTI−3は試験管内で
のPAI−tPA複合体形成を抑制することが示された
表4 試験管内でのFAI−tPA 複合体形成抑制 t P A   Complex 41%   59% 抗体 なし マウスIgG  100倍 JTI−110倍 100倍 JTI−210倍 100倍 JTI−310倍 100倍 JTI−410倍 100倍 ポリクロ−100倍 ナル抗体 Complex ; PA I −t PA複合体実施
例8 (抗PAIモノクローナル抗体による、FAIのtPA
依存性プラスミノーゲン活性化阻害の抑制〉Quisc
entP A Iを、SDSを用いて活性化し、SDS
活性化PAIを得た。このSDS活性化PA I 20
ngに、JTI−1,−2,−3,−4あるいはウサギ
抗PAIポリクローナル抗体をモル比にして10倍又は
100倍加え、37℃で1時間静置した。次にtPAを
0.25ng加え、37℃で30分間静置した。次にプ
ラスミノーゲン22μg、プラスミンの合成発色基質で
あるS−2251を0.15mMになるように加え、3
7℃で3時間静置した後、波長405nmで吸光度を測
定した。なお、ここで用いたSDS活性化PAIの量は
、tPA活性の90%を阻害する量だった。結果を表5
に示した。表5は残存するtPA活性が、SDS活性化
PAIを含まない場合の何%に当るかを表示しな。表に
示されたように抗PAIポリクローナル抗体をFAIの
100倍モル量加えた場合、tPA活性はほぼ完全に回
復した。またJTI−3を100倍モル量加えた場合も
約50%tPA活性が回復した。以上のことよりJTI
−3はSDS活性化PAIによるtPA依存性プラスミ
ノーゲン活性化阻害を抑制することが示された。
表5 抗PAIモノクローナル抗体によるPAIのtP
A依存性プラスミノーゲン活性化阻害の抑制杭木   
      残存tPA活性活性上         
  5.9% マウスIgG   100倍   5.9JTI−11
0倍  7.1 100倍  4.7 JTI−210r音   5.4 100倍  4,8 JTI−310倍 11.9 100倍 48.9 JTI−410倍  5.9 100倍  7.1 ポリクロ−10倍   5.9 ナル抗体   100倍  95.2 木tPA単独で活性測定した場合を100%とした。
実施例9 (抗PAIモノクローナル抗体による、血管壁内皮細胞
上でのFAI−tPA複合体形成の抑制)血管壁内皮細
胞を、直径35mmの細胞培養皿上にコンフルエントに
なるよう培養した。細胞を無血清199培地で洗浄後2
mlの無血清199培地、終濃度1100n /mlの
tPAおよび終濃度10μg、/mlのJTI−1,−
2,−3,−4,マウスIgGあるいはウサギ抗PAI
ポリクローナル抗体を加え37°Cで3時間静置し、上
清を回収した。この上清をSDSスラブゲル電気泳動を
行なった後フィブリンオートグラフィーで分析した。結
果を図6に示した。図6において記号1〜5はそれぞれ
以下の場合を示す。
1;JTI−1を加えた場合、2.JTI−3を加えた
場合、3;ポリクローナル抗体を加えた場合、4;JT
I−4を加えた場合、5;実験に用いたtPA。
図6より、ウサギ抗PAIポリクローナル抗体を加えた
場合、FAI−tPA複合体形成は完全に抑制されたこ
とがわかる。まなJTI−1,JTI−3を加えた場合
もPAI−tPA複合体形成の抑制がみられた。以上の
ことから、JTll、JTI−3は血管壁内皮細胞が作
る活性形PA1によるPAI−tPA複合体形成を抑制
することがわかった。
実施例10 (ヒト血管壁内皮細胞PA■の精製) ヒト血管壁内皮細胞培養上清11に、pH7,0に調製
した飽和硫安11を、1時間かけ水冷撹拌しながら加え
た。すべての硫安溶液を加えおえなのら、2時間撹拌を
する。この溶液を10.0OOX G 。
30分間4℃で遠心分離し、沈澱を分離しな。
この沈澱を20mM Tris  −HC2pH7,4
−0,15MNaC9−0,01%Tween 80 
(以後Tw80と略す)に1mM Benzamidi
ne緩衝液100 mlに溶解し同緩衝液に対して4°
Cで透析した。
透析を終えた試料を、前記抗PAIモノクロナル抗体J
TI−1を、1mg/ml・抗体の濃度で結合させた杭
木−担体結合体10m1と混合、撹拌し4°C118時
間の反応をおえた抗体−担体結合体を集め、これを10
0 mlの20mM Tris  −HG−1,0MN
aG−0,01%Tw 8o −1mM Benzam
idin 緩衝液で洗浄し、さらに20mM Tris
  −HG9−0.15M Na(JO601%Tw 
80−1 mM Benzamidine 100m1
で洗浄する。PAIを吸着している抗体・担体結合体が
ら0.2Mグリシン・塩酸pH2,5−〇、01%Tw
80!i!I液を用いてFAIを溶出した。
カラムからの溶出液は3mlずつ分画しな。また溶出後
各分画はI M Tris pH9,0を加えてpH7
,4に調製した。
得られた試料に存在するPA I−t、 PA複合体を
除くために抗tPAポリクローン抗体を不溶化した担体
と4℃、18時間撹拌しその上清を得た。
上記の実施例において、FAIの精製を確認のためのS
DS電気泳動を行ない、タンパク染色と抗PAIモノク
ローナル抗体JTI−2およびHRP標識標識化ウサギ
抗マウス1奢Gいたイムノブロッティングの結果を図7
に示しな。
図7において記号A〜Fはそれぞれ以下の銀染色を示す
A;培養上清、B;抗体カラム素通りl C;分画1.
D;分画2.E;分画3.F;分画4゜またGはイムノ
ブロッティング発色を示す。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例3におけるゲル電気泳動結果を示す。図2
は実施例4における全PAI抗原量の測定結果を示す。 図3は実施例5におけるFAI単独の抗原量の測定結果
を示す。図4は実施例6における測定系工のFAI−t
PA複合体抗原量の測定結果を示す。図5は実施例6に
おける測定系■のFAI−tPA複合体の測定結果を示
す。図6は実施例9におけるゲル電気泳動結果を示す。 図7は実施例10におけるゲル電気泳動結果を示す。 力、r函L(I層の視’i! O汀 抗原壕t(’≠1) 1目午、PAl−ぜA籟g4I”1扉14′1気7櫂を
廓5工−−−噌ゴ丁Z−3 4た 滑、 t(・にヱ) l?′13 ピAL  第4% q4n−Q i n;l’l U4
台、 8歇 t(”/ζ4又) 凹ダ。 f’AI・丸fAオ少有4本イへNの躍り定Cρ11舒
1 仇 t(”3/、fL) う φ ダ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーターの結
    合によっては結合を阻害されないヒトプラスミノーゲン
    アクティベーターインヒビター・1の抗原決定部位を認
    識するヒトプラスミノーゲンアクティベーターインヒビ
    ター・1に対するモノクローナル抗体。
  2. (2)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーター単独
    の結合によっては結合を阻害されないが、ヒト組織プラ
    スミノーゲンアクティベーターと1種のヒトプラスミノ
    ーゲンアクティベーターインヒビター・1に対するモノ
    クローナル抗体が両方結合した場合には結合を阻害され
    るヒトプラスミノーゲンアクティベーターインヒビター
    ・1の抗原決定部位を認識するヒトプラスミノーゲンア
    クティベーターインヒビター・1に対するモノクローナ
    ル抗体。
  3. (3)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーター単独
    の結合によっても、ヒト組織プラスミノーゲンアクティ
    ベーターと1種のヒトプラスミノーゲンアクティベータ
    ーインヒビター・1に対するモノクローナル抗体が両方
    結合した場合にも結合を阻害されないヒトプラスミノー
    ゲンアクティベーターインヒビター・1の抗原決定部位
    を認識するヒトプラスミノーゲンアクティベーターイン
    ヒビター・1に対するモノクローナル抗体。
  4. (4)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーターの結
    合によっては結合を阻害されない抗原決定部位であるが
    、その部位にそのモノクローナル抗体が結合するとヒト
    組織プラスミノーゲンアクティベーターの結合が阻害さ
    れるような抗原決定部位を認識するヒトプラスミノーゲ
    ンアクティベーターインヒビター・1に対するモノクロ
    ーナル抗体。
  5. (5)請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載
    のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
  6. (6)請求項5記載のハイブリドーマを選択し、そのハ
    イブリドーマの産生するモノクローナル抗体を他の産生
    物と分離し、精製し取得することを特徴とするモノクロ
    ーナル抗体の製造方法。
  7. (7)請求項2記載のモノクローナル抗体を不溶性担体
    に固相化し、これにヒトプラスミノーゲンアクティベー
    ターインヒビター・1及び/又はヒトプラスミノーゲン
    アクティベーターインヒビター・1−ヒト組織プラスミ
    ノーゲンアクティベーター複合体を含有し、ヒトプラス
    ミノーゲンアクティベーター・1−ヒト組織プラスミノ
    ーゲンアクティベーター−抗プラスミノーゲンアクティ
    ベーターインヒビター・1モノクローナル抗体複合体の
    含有が予想される混合物を接触させてヒトプラスミノー
    ゲンアクティベーターインヒビター・1及び/又はヒト
    プラスミノーゲンアクティベーターインヒビター・1−
    ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーター複合体を特
    異的に結合させることを特徴とするヒトプラスミノーゲ
    ンアクティベーターインヒビター・1及び/又はヒトプ
    ラスミノーゲンアクティベーターインヒビター・1−ヒ
    ト組織プラスミノーゲンアクティベーター複合体の分離
    除去方法又は分離精製方法。
  8. (8)請求項2記載のモノクローナル抗体を不溶性担体
    に固相化した免疫吸着体。
  9. (9)該不溶性担体が、プラスチック容器、プラスチッ
    クビーズ、ラテックスビーズ、ガラスビーズ又は金属粒
    子である請求項8記載の免疫吸着体。
  10. (10)サンドイッチ法による免疫学的測定キットにお
    いて、不溶生担体に結合した抗体と標識抗体とのいずれ
    か一方或いは両方が請求項2記載のモノクローナル抗体
    であることを特徴とするヒトプラスミノーゲンアクティ
    ベーターインヒビター・1の免疫学的測定キット。
  11. (11)不溶生担体に結合した抗体と標識抗体を含み、
    これらの抗体のいずれか一方又は両方が請求項2記載の
    モノクローナル抗体であり、これに(a)溶解剤、(b
    )洗浄剤及び酵素で標識化した抗体を用いる場合には、
    (c)酵素活性を測定するための基質及びその反応停止
    剤を組合せてなる免疫学的測定のためのキット。
  12. (12)不溶生担体に結合した抗体と標識抗体を含み、
    これらの抗体のいずれか一方は請求項2記載のモノクロ
    ーナル抗体であり、他方はヒト組織プラスミノーゲンア
    クティベーターに対する抗体であり、これに(a)溶解
    剤、(b)洗浄剤及び酵素で標識化した抗体を用いる場
    合には、(c)酵素活性を測定するための基質及びその
    反応停止剤を組合せてなる免疫学的測定のためのキット
  13. (13)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーターの
    結合によっては結合を阻害されない抗原決定部位である
    が、その部位にそのモノクローナル抗体が結合するとヒ
    ト組織プラスミノーゲンアクティベーターの結合が阻害
    されるような抗原決定部位を認識するヒトプラスミノー
    ゲンアクティベーターインヒビター・1に対するモノク
    ローナル抗体を有効成分とする血栓溶解促進剤。
  14. (14)ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーターの
    結合によっては結合を阻害されない抗原決定部位である
    が、その部位にそのモノクローナル抗体が結合するとヒ
    ト組織プラスミノーゲンアクティベーターの結合が阻害
    されるような抗原決定部位を認識するヒトプラスミノー
    ゲンアクティベーターインヒビター・1に対するモノク
    ローナル抗体のFab部分を少くとも有するモノクロー
    ナル抗体又はその断片を有効成分とする血栓溶解促進剤
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114686441A (zh) * 2020-12-31 2022-07-01 广州万孚生物技术股份有限公司 一种能分泌tPAI-C单克隆抗体的杂交瘤细胞株及其应用

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