JPH023456Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、カセツによる自動給紙機構を採用し
た複写機の給紙装置における記録紙の残量検知装
置の改良に関する。

一般に、複写機を用いての連続コピーの途中で
カセツト内の記録紙がなくなつてしまうと、コピ
ー途中で記録紙の補給を行わなくてはならない煩
わしさがあるために、特に多量の連続コピーをと
る必要があるときなどには、オペレータにカセツ
ト内における記録紙の残量を的確に把握させる必
要がある。

従来、カセツト内における記録紙の量を検知表
示させる手段としては、カセツト内の記録紙の量
が基準枚数以下になるとそれを光電的に検知させ
て警告ランプを点灯させるもの、またはカセツト
内の記録紙がなくなつたときにそれを光電的に検
知させて記録紙無しの表示ランプを点灯させるも
のなどが採用されている。

しかし、このような従来の記録紙の検知表示手
段にあつては、オペレータにカセツト内における
記録紙の残量が少なくなつたこと、または記録紙
無しを知らせる警告に止まつて、記録紙の残量の
程度をコピーの進行状況に応じて的確に把握する
ことができないという問題があつた。

これらの問題を解決するものとして、特開昭56
−118616号公報による提案がある。これはカセツ
ト内における記録紙の枚数変化を回転力に変換
し、その回転量をポテンシオメータにて電気信号
に変換することで記録紙の量を検知して段階的に
表示を行わせる、記録紙の残量検知装置を提案し
たものであるが、この場合に於てはポテンシオメ
ータの回転力の伝達機構が複雑となり、ポテンシ
オメータの耐久性の面から接触子の接触不良によ
る誤動作は避けられないという危惧がある。

本考案はカセツト内の記録紙の残量をその量に
応じて検出可能であつて、信頼性と耐久性のある
残量検知装置を提供することを目的としたもの
で、この目的はカセツトによる自動給紙機構を採
用した自動給紙機構において、カセツト内の記録
紙を押し上げるように配置されたアームの傾動の
程度を前記アームに取付けられた磁性体と磁気セ
ンサによつて検知し、その検知信号にもとずいて
表示器を作動させるようにしたことを特徴とする
記録紙の残量検知装置により達成される。

即ち本考案は、上記アームに取付けられた磁性
体と磁気センサの距離変化量を磁気的に検出し、
非接触状態で記録紙の使用状況を表示するように
したもので、非接触に作動することにより信頼性
と耐久性を高めるようにしたものである。

以下、図面を用いて本考案の詳細な説明を行
う。

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図であ
る。カセツト１の差入口の両側板２，３間に回動
自在に取付けられ、かつカセツト１の底部に形成
された窓４からその内部に収められた記録紙５と
接触するアーム６が一体に設けられたロツド７
と、一方の側板３の外方においてそのロツド７に
一体に取付けられたバネ座８を介して側板３との
間に付勢して張設されたコイルバネ９と、同じく
そのロツド７の一端に取付けられたアーム１０
と、アーム１０上に設けた磁性体（磁石）１１が
あり、磁性体１１に対向した位置に固定して設け
た磁気センサ１２がある。またカセツト１内の記
録紙５がなくなつたことを検知するペーパーエン
ド検知器１３が設けてある。第２図はアーム１０
上にあつて回動する磁性体１１と、磁気センサ１
２の関係を示す側面図である。

このように構成されたものでは、カセツト１を
所定の位置に差し込むと、その内部に収められた
記録紙５に押圧されかつコイルバネ９のバネ力に
抗してアーム６が矢印Ａ方向に傾倒され、記録紙
５の枚数が減少していくに従つてそのアーム６が
コイルバネ９の復帰力によつて矢印Ｂ方向に傾動
していくこととなる。従つて、カセツト１内にお
ける記録紙の枚数変化に応じてロツド７と之に取
付けたアーム１０が時計方向または反時計方向に
回動し、之が磁気センサ１２によつて検知され
る。またカセツト１内の記録紙がなくなつてしま
うと、マイクロスイツチ等のペーパーエンド検知
器１３により検知されることとなる。

ここに用いる磁気センサ１２は、強磁性金属磁
気抵抗素子と呼ばれるもので、電流と磁化方向が
平行になつたときが抵抗最大で、直交したときが
最小になる特性を利用したものである。第２図に
おける記録紙残量をあらわすアーム１０の回転角
θと、Ｅ型コア１２１にコイル１２２を巻回した
磁気センサ１２との間で磁気センサ１２のコイル
１２２ａ−ｂ端子間のインダクタンスＬとの関係
を示したものが第３図である。

磁気センサ１２のコイル１２２ａ−ｂ端子間の
インダクタンスは、例えば特開昭52−131729号公
報等によつて公知となつている。例えばコルビツ
ツ型発振回路を用いた電気回路によつて、予め設
定した記録紙の残量枚数に応じた設定電圧と比較
して、数段階に分類した残量記録紙枚数が表示さ
れる。

以上説明した磁性体１１と磁気センサ１２を用
いた記録紙の残量検知装置は、装置が非接触に作
動するので信頼性と耐久性があり、かつこの電気
回路は構成が簡単で精度も高いものである。本考
案以外にも光電式のセンサを用いて記録紙の残量
検知を行なうことができるが、之等のセンサの設
置される給紙装置部は紙粉を生じ易く、光電式セ
ンサを用いた場合には誤作動がなされ易い。本考
案の磁性体と磁気センサを用いる残量検知装置は
優れた効果を得ることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による記録紙の残量検知装置の
一実施例を示す要部斜視図で、第２図は本考案の
磁性体と磁気センサの関係を示す側面図で、第３
図はアームの回転角θと磁気センサのインダクタ
ンスＬとの関係を示す。 １……カセツト、２……記録紙、６……アー
ム、９……コイルバネ、１０……アーム、１１…
…磁性体、１２……磁気センサ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 カセツトの装填部を形成する２つの側板と、 装填される前記カセツトの中の記録紙を押し上
   げる押し上げ部材と、 該押し上げ部材を保持し、かつ前記一方の側板
   に対して、一端が突出する長さを有する軸と、 記録紙を押し上げるように前記軸および前記押
   し上げ部材を付勢する付勢手段と、 前記軸の突出部と装置の固定位置に互いに対向
   して設けられた磁性体および磁気センサと、 前記記録紙の減少に伴い前記磁性体と磁気セン
   サとの相対的な角度変化により変化する前記磁気
   センサからの出力を数段階にわけた設定電圧と比
   較する比較手段と、 該比較手段の出力に対応して数段階の表示を行
   う表示手段と、 を有する記録紙の残量検知装置。