JP2009187704A - 揺動操作型スイッチ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】信頼性が高く部品コストも抑制しやすい磁気検出方式の揺動操作型スイッチ装置を提供すること。
【解決手段】揺動操作可能で非操作時に中立姿勢に自動復帰する操作体3と、操作体3に連動して所定平面に沿って移動する永久磁石4と、永久磁石4の移動に伴う磁界の変化に応じて電気抵抗が変化するGMR素子(磁気抵抗素子)5a〜5dを有するGMRセンサ5とを備え、GMR素子の抵抗変化に基づいて永久磁石の移動量を検出する。この永久磁石4は操作体3の非操作時に中立位置に配置され、前記所定平面に沿って磁極面4a,4bが延在するように着磁されている。また、GMR素子5a〜5dは、中立位置にある永久磁石4の高さ方向に対して略直交する平面内に形成されており、中立位置において永久磁石4の一方の磁極面4bがGMR素子5a〜5dの側方に近接して位置するようにした。
【選択図】図2
【解決手段】揺動操作可能で非操作時に中立姿勢に自動復帰する操作体3と、操作体3に連動して所定平面に沿って移動する永久磁石4と、永久磁石4の移動に伴う磁界の変化に応じて電気抵抗が変化するGMR素子(磁気抵抗素子)5a〜5dを有するGMRセンサ5とを備え、GMR素子の抵抗変化に基づいて永久磁石の移動量を検出する。この永久磁石4は操作体3の非操作時に中立位置に配置され、前記所定平面に沿って磁極面4a,4bが延在するように着磁されている。また、GMR素子5a〜5dは、中立位置にある永久磁石4の高さ方向に対して略直交する平面内に形成されており、中立位置において永久磁石4の一方の磁極面4bがGMR素子5a〜5dの側方に近接して位置するようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば車両のパワーウィンド用スイッチ装置のように、操作体を揺動操作することによってスイッチング動作を行わせる揺動操作型スイッチ装置に係り、特に、磁気検出方式の揺動操作型スイッチ装置に関する。
パワーウィンド用スイッチ装置などの揺動操作型スイッチ装置においては、操作体を揺動操作すると可動接点が固定接点に接離してスイッチ切換えが行われるという構成のものが一般的である。しかしながら、この種の揺動操作型スイッチ装置は、接点に塵埃等が付着したり、接点が摩耗や酸化する虞があるため、長期に亘って高い信頼性を保つことが困難であるという難点があった。
そこで従来より、操作体に連動して揺動する永久磁石と、この永久磁石の移動に伴う磁界の変化に応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗素子とを備えた磁気検出方式の揺動操作型スイッチ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる従来のスイッチ装置では、図8に示すように、磁気抵抗素子、すなわちMRE素子(Magneto Resistance Element)を内蔵する磁気抵抗センサ21が回路基板20上に実装されており、この磁気抵抗センサ21の近傍で永久磁石22が図示せぬ操作体に連動して、図8の紙面と平行な平面に沿って揺動するようにようになっている。図8において、矢印は永久磁石22の磁界ベクトルを示しており、この磁界ベクトルが磁気抵抗センサ21内の磁気抵抗素子の形成面を通過するため、操作体の揺動操作に伴って永久磁石22が移動すると、その磁界ベクトルの向きや強さに応じて磁気抵抗素子の電気抵抗が変化し、その結果、磁気抵抗センサ21の出力電圧が変化する。それゆえ、操作体の揺動操作時に磁気抵抗センサ21の出力に基づいて該操作体の操作位置を検出できるようになり、可動接点を固定接点に接離させる必要がなくなるため、接点の摩耗や酸化あるいは塵埃等の付着に起因する信頼性の低下が防止できることとなる。
なお、パワーウィンド用スイッチ装置などの揺動操作型スイッチ装置では、操作体は非操作時に中立姿勢に自動復帰するようになっているため、永久磁石22も非操作時に中立位置に配置されて磁気抵抗センサ21に最も近接している。
特許第3783271号公報
ところで、図8に示す従来の揺動操作型スイッチ装置において、磁気抵抗センサ21内の磁気抵抗素子の形成面を通過する永久磁石22の磁界ベクトルのうち、磁気抵抗素子が反応するのは該形成面に対して平行なベクトル成分である。そして、操作体が操作されておらず永久磁石22が中立位置に配置されているとき、磁気抵抗素子に作用する永久磁石22の磁界は最も強くなるが、永久磁石22の磁界ベクトルは磁気抵抗素子の形成面を斜めに通過しており、該形成面に対して垂直なベクトル成分も多く存在し平行なベクトル成分が少なくなるので、磁気抵抗素子の出力に作用する永久磁石22の磁界が不所望に弱くなる虞がある。ところで、該スイッチをパワーウィンドの開閉動作を行うために用いた場合、操作体が操作されるのは開閉の際の短い時間だけであって殆どの時間においては操作されておらず、よって操作体は中立位置に位置する頻度が最も高い。したがって、前述した従来例では、磁気ノイズの影響を受ける確率が高くなり信頼性が低下したり、磁力の強い特別な永久磁石の使用により部品コストが増大するといった問題を招来してしまう。なお、中立位置において平行なベクトル成分が小さい場合には、該中立位置から移動した位置においても同様の問題が生ずる。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、信頼性が高く部品コストも抑制しやすい磁気検出方式の揺動操作型スイッチ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、揺動操作可能で非操作時に中立姿勢に自動復帰する操作体と、この操作体に連動して所定平面に沿って移動し該操作体の非操作時に中立位置に配置される永久磁石と、この永久磁石の移動に伴う磁界の変化に応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗素子とを備え、前記磁気抵抗素子の抵抗変化に基づいて前記操作体の操作位置を検出可能な揺動操作型スイッチ装置において、前記永久磁石は、前記所定平面に沿って磁極面が延在するように着磁されており、かつ、前記中立位置における前記永久磁石の高さ方向に対して略直交する平面内に前記磁気抵抗素子が形成されていると共に、前記中立位置で前記永久磁石の一方の磁極面が前記磁気抵抗素子の側方に近接して対向位置するように構成した。
このように構成された揺動操作型スイッチ装置は、操作体の非操作状態で永久磁石が中立位置に配置されているときに、磁気抵抗素子の形成面を通過する永久磁石の磁界ベクトルの向きは該形成面に対して略平行となり、磁気抵抗素子の形成面に対して垂直なベクトル成分は極めて少ないため、通常の磁力の永久磁石であっても強い磁界を磁気抵抗素子に作用させることができる。よって、最も位置する頻度の高い非操作状態における磁気ノイズの影響を防止できる。また、該構成とした場合には、操作体の揺動操作に伴って永久磁石が中立位置から移動しても、永久磁石の高さ方向が磁気抵抗素子の形成面に対して大きく傾かないように永久磁石の移動範囲を規定することが容易に可能であり、そのようにしておくことにより、磁気抵抗素子の形成面に対して平行なベクトル成分が多い磁界を磁気抵抗素子に作用させることができる。したがって、永久磁石の磁界を常に効率良く磁気抵抗素子に作用させることができて、永久磁石の移動に伴う磁界の変化を磁気抵抗素子で精度良く検出することが容易となり、磁気ノイズの影響を受けにくくなってスイッチ装置の信頼性が向上する。
上記の構成において、永久磁石が操作体に連動して所定平面に沿って揺動するようにしてあると、永久磁石を操作体に一体化させた簡素な構造の揺動操作型スイッチ装置が得られるため好ましい。この場合において、磁気抵抗素子の形成面を延長した平面が永久磁石の一方の磁極面と常に交わるように、永久磁石の揺動可能な角度範囲を規定しておけば、永久磁石の高さ方向が磁気抵抗素子の形成面に対して大きく傾かない範囲内で永久磁石を揺動させることができるため、磁気抵抗素子の形成面を通過する永久磁石の磁界ベクトルのうち、該形成面に対して垂直なベクトル成分が不所望に増大する虞がなくなって、永久磁石の磁界を常に効率良く磁気抵抗素子に作用させることができる。また、この場合において、永久磁石の高さの範囲内に磁気抵抗素子が位置するように、永久磁石の揺動可能な角度範囲を規定しておけば、永久磁石の平行な磁界が磁気抵抗素子に加わることとなって、永久磁石の磁界を常に効率良く磁気抵抗素子に作用させることができる。ただし、永久磁石が揺動操作時の操作体に駆動されて移動するようにしても良く、その場合、永久磁石が操作体に駆動されて直線状にスライド移動するという構成であっても良い。
なお、上記の構成において、磁気抵抗素子はAMR素子(Anisotropic Magneto Resistance Element)であっても良いが、巨大磁気抵抗効果素子、いわゆるGMR素子(Giant Magneto Resistance Element)であると、永久磁石の移動に伴う磁界の方向の変化をGMR素子で精度良く検出できるようになるため、より好ましい。またTMR素子(Tunnel Magneto Resistance Element)であっても良い。
本発明の揺動操作型スイッチ装置によれば、操作体の非操作状態で永久磁石が中立位置に配置されているときに、磁気抵抗素子の形成面を通過する永久磁石の磁界ベクトルの向きが該形成面に対して略平行となるため、通常の磁力の永久磁石であっても強い磁界を磁気抵抗素子に作用させることができる。したがって、最も位置する頻度の高い非操作状態における磁気ノイズの影響を防止できる。また、該構成とした場合には、操作体の揺動操作に伴って永久磁石が中立位置から移動しても、永久磁石の高さ方向が磁気抵抗素子の形成面に対して大きく傾かないように永久磁石の移動範囲を規定することが容易に可能であり、そのようにしておくことにより、磁気抵抗素子の形成面に対して平行なベクトル成分が多い磁界を磁気抵抗素子に作用させることができる。したがって、永久磁石の磁界を常に効率良く磁気抵抗素子に作用させることができて、永久磁石の移動に伴う磁界の変化を磁気抵抗素子で精度良く検出することが容易となり、磁力の強い特別な永久磁石を使用する必要もない。それゆえ、磁気ノイズの影響を受けにくくて信頼性が高く、かつ部品コストも抑制しやすい、磁気検出方式の揺動操作型スイッチ装置を提供することができる。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係る揺動操作型スイッチ装置の分解斜視図、図2は該スイッチ装置の内部構造を示す説明図、図3は同実施形態例における永久磁石とGMRセンサの相対位置関係を示す説明図、図4は同実施形態例における永久磁石の磁界ベクトルを示す特性図、図5は同実施形態例における永久磁石の中立位置および最大移動時の位置を示す説明図、図6は同実施形態例におけるGMRセンサの回路構成図、図7は同実施形態例における永久磁石の移動量とGMRセンサの出力電圧との関係を示す特性図である。
図1および図2に示すスイッチ装置は、車両のパワーウィンド用スイッチ装置などとして使用される磁気検出方式の揺動操作型スイッチ装置である。このスイッチ装置は、開口2を有するケース1と、ケース1に揺動操作可能に取り付けられた操作体3と、操作体3の垂下片3bに固着され該操作体の回転軸と直交する所定の平面に沿って移動する板状の永久磁石4と、GMRセンサ5が実装されてケース1の内部に設置されたプリント基板6と、操作体3の垂下筒部3c内に収納されたスプリング7および球体8とを備えて概略構成されている。
ケース1には開口2を囲むように立壁9が一体成形されており、この立壁9の外壁面の2箇所に支軸1aが突設されている。また、ケース1には開口2内に露出する略V字形状のクリック用カム面10が形成されており、操作体3の垂下筒部3c内で昇降可能な球体8がスプリング7に弾性付勢されてクリック用カム面10に常時弾接している。
操作体3は、操作ノブ3aの天井部から下向きに垂下片3bおよび垂下筒部3cが突出する形状に成形されており、操作ノブ3aの両側壁には軸孔3dが穿設されている。この操作体3は、一対の軸孔3dにそれぞれ対応する支軸1aをスナップインさせることによって、開口2を蓋閉するようにケース1に揺動可能に取り付けられている。そして、非操作時にはスプリング7に弾性付勢される球体8がクリック用カム面10の谷部と係合しているため、操作体3は中立姿勢に保持されている。この操作体3はスプリング7の反力に抗する操作力を付与することによって、支軸1aを回動軸として揺動させることができ、操作体3が揺動すると垂下筒部3cが傾倒して球体8がクリック用カム面10に沿って移動するようになっている。また、揺動させた操作体3から操作力を除去すると、スプリング7の反力で球体8がクリック用カム面10に沿って移動して再び該カム面10の谷部と係合するため、操作体3は元の中立姿勢に自動復帰する。
永久磁石4は、例えば縦6mm、横6mm、厚さ1mmの四角い板状体で、図3に示すように板厚方向の両端面が磁極面4a,4bとなるように着磁されている。すなわち、この永久磁石4は、垂下片3bに固着される側の平面部(磁極面4a)がS極で他側の平面部(磁極面4b)がN極となるように着磁されている。このように着磁された永久磁石4の磁界ベクトルは、中心を横切る同一高さ面内では図4(a)に示すようになる。なお、図4(b)は永久磁石4の上端面(または下端面)を含む同一高さ面内での磁界ベクトルを示しており、図4(c)は永久磁石4の上方(または下方)3mm地点を含む同一高さ面内での磁界ベクトルを示しており、永久磁石4と対向していない地点での磁界ベクトルを示している。すなわち、該永久磁石4の高さ方向の範囲において磁界は大きいが、高さ方向から外れた位置においては、向きが反転する部分が生じ小さくなることがわかる。また、操作体3の非操作時には垂下片3bが傾倒していないため、永久磁石4は図5の実線で示す中立位置に配置されており、この状態で永久磁石4は一方の磁極面4bの中央部がGMRセンサ5の側方に近接して対向位置している(図3参照)。また、操作体3が揺動操作されると垂下片3bが傾倒するため、永久磁石4はその磁極面4a,4bが所定の平面に沿うよう平行に移動し、例えば図5の2点鎖線で示す位置まで揺動(円弧状に移動)する。なお、かかる永久磁石4の揺動動作は図5の紙面と平行な平面(図3の紙面と直交する平面)に沿って行われ、永久磁石4の磁極面4a,4bは該平面に沿って延在している。
GMRセンサ5は、永久磁石4の移動に伴う磁界の変化に応じて電気抵抗が変化する巨大磁気抵抗効果素子(以下、GMR素子と称する)を基板上に形成してパッケージ化したものである。GMR素子は、非磁性の中間層を介して固定磁化層と自由磁化層とが積層された構造の磁気抵抗素子であり、積層面(形成面)と平行な面内で外部磁界が変化すると自由磁化層の磁化方向が変化する。図6に示すように、GMRセンサ5は同等の特性を持った4つのGMR素子5a〜5dで構成され、GMR素子5a,5dの固定磁化層の磁化方向が同じ方向を向き、GMR素子5b,5cは逆方向を向くように配置され、ブリッジ回路を構成するように接続されている。このGMRセンサ5は図3と図5に示すように、永久磁石4が中立位置に配置されているときに磁極面4bの中央部がGMRセンサ5の側面に対峙するという位置関係で、プリント基板6上に実装されている。そして、中立位置にある永久磁石4の高さ方向に対して略直交する平面(プリント基板6に対して略平行な平面)内にGMR素子5a〜5dが形成されている。図6中の矢印は各GMR素子5a〜5dの固定磁化層の磁化方向を示しており、中立位置にある永久磁石4の磁極面4a,4bに対して垂直方向を向くように固定磁化層の磁化方向が設定される。永久磁石4の移動に伴う磁界の変化に応じて各GMR素子5a〜5dの電気抵抗が変化するため、GMRセンサ5に所定電圧Vddを印加した状態では、永久磁石4の移動量(揺動位置)に応じて出力電圧(V1−V2)が図7に示すように変化する。なお、図7において横軸の移動量ゼロの地点は、永久磁石4が中立位置に配置されている状態を示している。したがって、図7の破線で囲まれた直線に近い部分の出力電圧に基づいて、操作体3の揺動操作位置に対応する永久磁石4の移動量が検出可能となり、それゆえ操作体3の複数の揺動操作位置に対応する出力電圧(±E1,±E2)が検出された時点でスイッチ切換えを行わせることができる。
すなわち、操作体3が揺動操作されていない非操作状態において、永久磁石4は図5の実線で示す中立位置にあり、GMRセンサ5には最も大きな磁界が加わる。その際、GMRセンサ5内の各GMR素子5a〜5dは自由磁化層の磁化方向が固定磁化層の磁化方向に対して平行となっているため、各GMR素子5a〜5dの電気抵抗は磁界が加わっていない場合の抵抗値と同じであり、磁界が加わっていない場合には抵抗値が同等となるように製造されているので、GMRセンサ5からの出力電圧は供給電圧となる。そして、該中立位置は、操作体3が操作されていない状態であり、最も該位置となる頻度が高いが、この状態においては、ノイズなどが外部から入り込んで不所望の磁界成分がGMRセンサ5に加わっても、相対的に大きな磁界が加わることとなるので、このノイズの影響を少なくでき、よって、誤動作する可能性を低減できる。しかる後に、操作体3が揺動操作されて永久磁石4が図6の右方向または左方向に移動すると、各GMR素子5a〜5dに対する永久磁石4の磁界の向きが次第に斜めに傾いてくるため、各GMR素子5a〜5dの電気抵抗が固定磁化層の磁化方向に応じて変化し、その結果、GMRセンサ5からの出力電圧は所定のマイナス値または所定のプラス値に変化する。例えば、操作体3が中立姿勢から時計回りに所定角度回転すると、永久磁石4の移動に伴って出力電圧が印加電圧から+E1となり、操作体3が同じ向きにさらに一定角度回転すると、永久磁石4のさらなる移動に伴って出力電圧が+E2となる。同様に、操作体3が中立姿勢から反時計回りに所定角度回転すると出力電圧が印加電圧から−E1となり、操作体3が同じ向きにさらに一定角度回転すると出力電圧が−E2となる。
また、本実施形態例においては、GMR素子5a〜5dの形成面を延長した平面が永久磁石4の磁極面4bと常に交わるように、この永久磁石4の揺動可能な角度範囲を規定している。図5の2点鎖線で示す永久磁石4は中立位置から一方向へ最も移動させた状態を示しており、永久磁石4を中立位置から他方向へ最も移動させた状態は、図示はしていないが該2点鎖線位置と線対称な位置となる。そして、永久磁石4が図5の2点鎖線位置にあって揺動角度が最大のときにも、GMRセンサ5の形成面を通過する永久磁石4の磁界ベクトルのうち、該形成面に対して垂直なベクトル成分が不所望に増大する虞がなくなって、永久磁石4の磁界を常に効率良くGMRセンサ5に作用させることができる。つまり、永久磁石4を図5の2点鎖線位置よりもさらに大きく揺動させたと仮定すると、GMR素子の形成面方向の永久磁石4のベクトル成分が減少するため、ノイズの影響を受けやすくなってしまう。また、同時に永久磁石4が図5の2点鎖線位置にあって揺動角度が最大のときにも、永久磁石4の高さの範囲内にGRMセンサ5が位置するように、永久磁石4の揺動可能な角度範囲が規定されている。このため、各GMR素子5a〜5dに作用する永久磁石4の磁界ベクトルは図4(b)のようになるため、GMR素子の形成面に対して水平なベクトル成分が多い磁界に該GMR素子を反応させることができ、よって良好な検出精度が確保しやすい。つまり、永久磁石4を図5の2点鎖線位置よりもさらに大きく揺動させたと仮定すると、GMR素子に作用する永久磁石4の磁界ベクトルは図4(c)のようになるため、GMR素子の形成面に対して水平なベクトル成分が少ない磁界に該GMR素子を反応させなければならず、その場合、磁気ノイズの影響を受けやすくなってしまう。
このように構成された揺動操作型スイッチ装置は、操作体3が操作されておらず中立姿勢に保持されている状態で、ユーザが操作ノブ3aの一側部を押し込むと操作体3が時計回りに回転し、その一側部を手指等で持ち上げると操作体3が反時計回りに回転する。そして、かかる操作体3の揺動動作に伴い、操作体3の一部である垂下片3bが傾倒するため、この垂下片3bに固着されている永久磁石4が揺動(円弧状に移動)して、GMR素子5a〜5dに対する永久磁石4の磁界が変化し、その結果、GMRセンサ5からの出力電圧が変化する。したがって、前述したように、この出力電圧に基づいて操作体3の複数の揺動操作位置を検出でき、各揺動操作位置において異なるスイッチ切換えを行わせることができる。
例えば、この揺動操作型スイッチ装置が車両のパワーウィンド用スイッチ装置である場合には、GMRセンサ5から+E1の電圧(図7参照)が出力されたときにウィンドのマニュアルアップ動作を実行するスイッチ切換えが行われるようにし、同様に+E2の電圧が出力されたときにはオートアップ動作、−E1の電圧が出力されたときにはマニュアルダウン動作、−E2の電圧が出力されたときにはオートダウン動作を実行するスイッチ切換えが、それぞれ行われるようにしておけば良い。
また、上記の揺動操作型スイッチ装置は、操作体3が揺動操作されると、垂下筒部3cが傾倒して球体8がクリック用カム面10に沿って移動し、このクリック用カム面10の山部を球体8が乗り越えたときにクリック感触が生起されるようになっている。そして、操作体3が中立姿勢から時計回りまたは反時計回りに大きく回転してGMRセンサ5から+E2または−E2の電圧が出力されるタイミングで、このクリック感触が生起されるようにしてあるため、ユーザは、操作体3の回転角度の大小に応じて異なるスイッチ切換えをクリック感触の有無によって明瞭に識別することができる。
以上説明したように、本実施形態例に係る揺動操作型スイッチ装置では、操作体3が操作されておらず永久磁石4が中立位置に配置されているときに、GMR素子5a〜5dの形成面を通過する永久磁石4の磁界ベクトルの向きが該形成面に対して略平行となるため、通常の磁力の永久磁石4であっても強い磁界を各GMR素子に作用させることができる。また、操作体3が揺動操作されて永久磁石4が中立位置から移動しても、永久磁石4の高さ方向がGMR素子5a〜5dの形成面に対して大きく傾かないように永久磁石4の移動範囲が規定してあるため、該形成面に対して平行なベクトル成分が多い磁界を各GMR素子に作用させることができる。したがって、永久磁石4の磁界を常に効率良くGMR素子5a〜5dに作用させることができて、永久磁石4の移動に伴う磁界の変化をGMRセンサ5で精度良く検出することが容易となり、それゆえ磁気ノイズの影響を受けにくくなって信頼性の高いスイッチ装置が得られる。また、磁力の強い特別な永久磁石を使用する必要がないため、部品コストも抑制しやすい。
また、本実施形態例に係る揺動操作型スイッチ装置は、永久磁石4が操作体3に一体化されているため、永久磁石4の移動量を操作体3の揺動操作位置と正確に対応させることが容易であると共に、スイッチ装置全体の構造が簡素化しやすくなっている。ただし、永久磁石が揺動操作時の操作体に駆動されて移動するようにしても良く、その場合、永久磁石が操作体に駆動されて該操作体の回転軸と平行な面上を直線状にスライド移動するという構成であっても良い。
なお、上記実施形態例では、永久磁石4の移動に伴う磁界の変化を検出するために4つのGMR素子を使用しているが、GMR素子の数が4つに限定されるわけではなく、磁気抵抗素子としてGMR素子ではなくMRE素子を使用することも可能である。
1 ケース
3 操作体
3a 操作ノブ
3b 垂下片
4 永久磁石
4a,4b 磁極面
5 GMRセンサ
5a〜5d GMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)
6 プリント基板
7 スプリング
8 球体
10 クリック用カム面
3 操作体
3a 操作ノブ
3b 垂下片
4 永久磁石
4a,4b 磁極面
5 GMRセンサ
5a〜5d GMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)
6 プリント基板
7 スプリング
8 球体
10 クリック用カム面
Claims (5)
- 揺動操作可能で非操作時に中立姿勢に自動復帰する操作体と、この操作体に連動して所定平面に沿って移動し該操作体の非操作時に中立位置に配置される永久磁石と、この永久磁石の移動に伴う磁界の変化に応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗素子とを備え、前記磁気抵抗素子の抵抗変化に基づいて前記操作体の操作位置を検出可能な揺動操作型スイッチ装置であって、
前記永久磁石は、前記所定平面に沿って磁極面が延在するように着磁されており、かつ、前記中立位置における前記永久磁石の高さ方向に対して略直交する平面内に前記磁気抵抗素子が形成されていると共に、前記中立位置で前記永久磁石の一方の磁極面が前記磁気抵抗素子の側方に近接して対向位置するようにしたことを特徴とする揺動操作型スイッチ装置。 - 請求項1の記載において、前記永久磁石が前記操作体に連動して前記所定平面に沿って揺動することを特徴とする揺動操作型スイッチ装置。
- 請求項2の記載において、前記磁気抵抗素子の形成面を延長した平面が前記永久磁石の一方の磁極面と常に交わるように、前記永久磁石の揺動可能な角度範囲を規定したことを特徴とする揺動操作型スイッチ装置。
- 請求項2の記載において、前記永久磁石の高さの範囲内に前記磁気抵抗素子が位置するように、前記永久磁石の揺動可能な角度範囲を規定したことを特徴とする揺動操作型スイッチ装置。
- 請求項1〜4のいずれかの記載において、前記磁気抵抗素子が巨大磁気抵抗効果素子であることを特徴とする揺動操作型スイッチ装置。
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