JP2010185854A - 位置検出センサ及び位置検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出対象物の移動位置を正確に検出するための煩雑な作業を要することなく、検出対象物の正確な移動位置を簡単に検出することができると共に、小型化及び軽量化することが可能な位置検出センサ及び位置検出装置を提供すること。
【解決手段】位置検出センサ1は、検出対象物4に設けられ当該検出対象物4の移動に伴い移動する可動磁石72と、可動磁石72の第1の極性側に対向する対向面を有する第1の対向部74aと可動磁石72の第2の極性側に対して所定距離離間して対向する対向面を有する第2の対向部74bと第1の対向部74a及び第2の対向部74bを連結する連結部74cとを有する磁性体74と、磁性体74の第2の対向部74bと可動磁石72との間に設けられ磁場角方向の変化に基づいて可動磁石72の位置を検出するセンサ部76と、を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】位置検出センサ1は、検出対象物4に設けられ当該検出対象物4の移動に伴い移動する可動磁石72と、可動磁石72の第1の極性側に対向する対向面を有する第1の対向部74aと可動磁石72の第2の極性側に対して所定距離離間して対向する対向面を有する第2の対向部74bと第1の対向部74a及び第2の対向部74bを連結する連結部74cとを有する磁性体74と、磁性体74の第2の対向部74bと可動磁石72との間に設けられ磁場角方向の変化に基づいて可動磁石72の位置を検出するセンサ部76と、を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、移動する検出対象物の位置を検出する位置検出センサ及びこれを備えた位置検出装置に関する。
従来、この種の位置検出センサとして、磁場の強さの変化により検出対象の位置を検出するリニア型位置検出センサが知られている(特許文献1参照)。このリニア型位置検出センサにおいては、矩形形状の磁石と、この磁石上に設けられると共に磁石の短手方向の幅が異なるように形成された磁性板と、ホール素子を有し磁性板上を長手方向に移動可能なセンサアセンブリと、を備え、磁性板上を移動するホール素子の出力が磁場の強さに伴って変化することにより、磁性板に対するセンサアセンブリの移動位置を検出している。
しかしながら、従来の位置検出センサにおいては、ホール素子が磁束密度を読み取る構造であるため、磁性板に機械的な寸法誤差があると磁束密度の変化に影響してしまい、ホール素子の出力が変動し易い構造になっている。従って、検出対象物であるセンサアセンブリの移動位置を正確に検出するためには、各位置に対する安定した磁束密度に対応する磁性板の寸法精度が要求されるため、検出対象物の正確な移動位置を簡単に検出することができない問題があった。
また、移動(ストローク)距離の長い検出対象物の位置を検出する場合には、ストローク距離に対応させて磁石及び磁性板を長くする必要があり、小型化及び軽量化することができない問題があった。
また、移動(ストローク)距離の長い検出対象物の位置を検出する場合には、ストローク距離に対応させて磁石及び磁性板を長くする必要があり、小型化及び軽量化することができない問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、検出対象物の移動位置を正確に検出するための煩雑な作業を要することなく、検出対象物の正確な移動位置を簡単に検出することができると共に、小型化及び軽量化することが可能な位置検出センサ及び位置検出装置を提供することを目的とする。
本発明の位置検出センサは、検出対象物に設けられ当該検出対象物の移動に伴い移動する可動磁石と、前記可動磁石の第1の極性側に対向する対向面を有する第1の対向部と前記可動磁石の第2の極性側に対して所定距離離間して対向する対向面を有する第2の対向部と前記第1の対向部及び前記第2の対向部を連結する連結部とを有する磁性体と、前記磁性体の第2の対向部と前記可動磁石との間に設けられ磁場角度の方向の変化に基づいて前記可動磁石の位置を検出するセンサ部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、磁性体の第2の対向部と可動磁石との間に設けられたセンサ部が磁場角度の方向の変化に基づいて可動磁石の位置を検出するので、可動磁石の位置を介して当該可動磁石の設けられた検出対象物の位置を検出することができる。このため、従来のように検出対象物の移動位置を正確に検出するための煩雑な作業を要することなく、検出対象物の移動位置を簡単に検出することができる。また、移動(ストローク)距離の長い検出対象物の位置を検出する場合であっても、従来のようにストローク距離に対応させて磁石及び磁性板を長くする必要がないので、位置検出センサの小型化及び軽量化を図ることができる。したがって、可動体を高速動作させる可変バルブ機構に適用した場合でも、この高速動作に伴うイナーシャが低減するので、可動体等のセンサの構成部品の破損を抑制することができる。また、可動磁石から流れる磁束を、第1の対向部、連結部及び第2の対向部を介して再び可動磁石に戻すため、磁性体から可動磁石への磁場の流れを安定させることができる。
本発明は、上記位置検出センサにおいて、前記第1の対向部の対向面は、前記可動磁石の移動方向の寸法が、前記第2の対向部の対向面に比べて大きいことを特徴とする。
この構成によれば、可動磁石が移動した場合でも、磁性体の第1の対向部の対向面が可動磁石からの磁場フラックスを確実に受け止め、連結部を介して第2の対向部に伝えることができるので、可動磁石から流れる磁束を、第1の対向部、連結部及び第2の対向部を介して再び可動磁石に戻し、磁性体から可動磁石への磁場の流れをさらに安定させることができる。
本発明の位置検出装置は、ケーシングと、当該ケーシング外部からの駆動力により駆動するシャフトを有すると共に当該シャフトの駆動に伴いケーシング内を移動する可動体と、付勢力により前記可動体の前記ケーシング内での移動を付勢支持する支持体と、前記可動体に設けられ当該可動体の移動に伴い移動する可動磁石と、前記可動磁石の第1の極性側に対向する対向面を有する第1の対向部と前記可動磁石の第2の極性側に対して所定距離離間して対向する対向面を有する第2の対向部と前記第1の対向部及び前記第2の対向部を連結する連結部とを有する磁性体と、前記磁性体の第2の対向部と前記可動磁石との間に設けられ磁場角度の方向の変化に基づいて前記可動磁石の位置を検出するセンサ部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、磁性体の第2の対向部と可動磁石との間に設けられたセンサ部が、磁場角度の方向の変化に基づいて可動磁石の位置を検出するので、可動磁石の位置を介して当該可動磁石の設けられた可動体の位置を検出することができる。また、従来のようにストローク距離に対応させて磁石及び磁性板を長くする必要がないので、位置検出センサの小型化及び軽量化を図ることができる。したがって、この位置検出装置を、可動体を高速動作させる可変バルブ機構に適用した場合でも、この高速動作に伴うイナーシャが低減するので、可動体等のセンサの構成部品の破損を抑制することが可能である。
本発明によれば、検出対象物の移動位置を正確に検出するための煩雑な作業を要することなく、検出対象物の正確な移動位置を簡単に検出することができると共に、小型化及び軽量化することが可能な位置検出センサ及び位置検出装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る位置検出センサを有する位置検出装置は、移動する検出対象物の位置を検出する装置であり、例えば、自動車のエンジンにおいて、ピストンの移動速度と吸排気のエアーの流速に合わせて、吸排気バルブの開閉タイミングを制御する可変バルブ(VVT:Variable Valve Timing)機構に用いられるものである。以下、本発明の実施の形態に係る位置検出センサを有する位置検出装置を、可変バルブ機構に用いた場合を例に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る位置検出センサを示す分解斜視図である。図2は、位置検出センサのセンサユニット周辺部を示す斜視図である。図3は、位置検出センサを前面側から見た状態を示す断面図である。図4は、位置検出センサのセンサユニット周辺部を上面側から見た状態を模式的に示した図である。なお、説明の都合上、図2には、位置検出装置の上面側を一部省略したものが示されている。以下、前後、左右、上下は、図1に示す方向に従うものとして説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る位置検出センサを示す分解斜視図である。図2は、位置検出センサのセンサユニット周辺部を示す斜視図である。図3は、位置検出センサを前面側から見た状態を示す断面図である。図4は、位置検出センサのセンサユニット周辺部を上面側から見た状態を模式的に示した図である。なお、説明の都合上、図2には、位置検出装置の上面側を一部省略したものが示されている。以下、前後、左右、上下は、図1に示す方向に従うものとして説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る位置検出センサ1は、下面が開口されたケース2と、ケース2の開口に装着されて収容部を形成する蓋体3とを備え、ケース2及び蓋体3が組み合わされて略円筒形状の箱状体をなしている。ケース2及び蓋体3により形成される収容部内には、後述する可動体4、センサユニット7及びセンサユニット支持体8が収容される。
ケース2の上面の略中心位置には開口部2aが形成され、開口部2aには可動体4のシャフト4aが挿通される。また、ケース2の内周面には、後述する一対のバネ5を保持する一対のバネ保持部2b,2bが対向して設けられている(図2)。蓋体3上面には凹部が形成されており、凹部内に信号処理用の回路基板6が収容される。この信号処理用の回路基板6は、図示しないエンジンコントロールユニット(ECU:Engine Control Unit)に接続されている。
可動体4は、位置検出センサ1の検出対象物となるものであり、上方に突設した略円筒形状のシャフト4aと、シャフト4aを支持するシャフト支持部4bと、シャフト支持部4bの一端部に設けられた収容ケース4cと、から一体形成されている。
シャフト4aは、ケース2の開口部2aに挿通し、図示しない吸気又は排気バルブの駆動により上下に往復動可能に構成されている。シャフト支持部4bは、前後方向に延在した略矩形形状の板状部材で形成されている。板状部材の上面中央部にはシャフト4aが設けられ、裏面両端部には下方に突出した一対の突出部4dが形成されている。この一対の突出部4dには、可動体4とセンサユニット支持体8を付勢する一対のバネ5の一端がそれぞれ係止される。
収容ケース4cは、ケース2の内側部分と外側部分の一部とが開口した略方形形状の箱状体に形成され、可動側磁石(可動磁石)72が、一部を外部に露出させた状態で収容される。この収容ケース4cは、センサユニット支持体8に設けられたガイド部8cに案内可能に構成されており、シャフト4aの往復動に伴い収容ケース4cがガイド部8cに案内されて、可動磁石72がケース2内を往復動する。
センサユニット7は、可動体4の移動に伴って移動する可動磁石72と、磁気抵抗効果素子(GMRセンサ)76を有した磁気検出部材73と、センサユニット支持体8に設けられ可動磁石72を保護する保護板74と、を備えている。
可動磁石72は、略直方体形状に形成されており、センサユニット支持体8に設けられた収容ケース4cに取り付けられている。可動磁石72は、保護板74の側板部74bと対向する面がS極(第2の極性)に着磁され、側板部74aと対向する面はN極(第1の極性)に着磁されている。したがって、ケース2の収容部内には、矢印で示す方向に、保護板74の側板部bから可動磁石72に磁束が流れ、この磁束が保護板74の側板部74aから側板部74bに再び戻るように磁界が形成されている(図4)。
保護板74は、平面視略コ字状に形成されており、可動磁石72のN極(第1の極性)側に対向する対向面を有する側板部(第1の対向部)74aと、可動磁石72のS極(第2の極性)側に対して所定距離離間して対向する対向面を有する側板部(第2の対向部)74bと、側板部74a及び側板部74bを連結する連結部74cとで構成されている。保護板74は、可動磁石72の外側面及び基板75の背面側を覆うように、センサユニット支持体8に取り付けられている。この保護板74は、鉄等の軟磁性材料で形成されており、可動磁石72の側板部74bから流れる磁束を、側板部74a及び連結部74cを介して再び可動磁石72に戻すためのバックヨークとして機能する(図4)。すなわち、可動磁石72及び保護板74は磁気回路として機能する。したがって、可動磁石72から流れる磁束は、側板部74a及び連結部74cを経由して側板部74bに伝えられ、側板部74bから可動磁石72への磁場を安定させることができる。
また、側板部74aの可動磁石72との対向面は、可動磁石72の移動方向の寸法が、側板部74bの対向面に比べて大きく形成されており、ガイド部8cの外側部分全体を覆うように構成されている。これにより、可動磁石72が取り付けられた収容ケース4cがガイド部8cに案内されて上下動した場合でも、側板部74aの対向面が可動磁石72からの磁束を確実に受け止め、連結部74bを介して側板部74cに伝えることができる。したがって、可動磁石72から流れる磁束を、側板部74a、連結部74c及び側板部74bを介して再び可動磁石72に戻し、保護板74から可動磁石72への磁場の流れをさらに安定させることができる。
磁気検出部材73は、保護板74の側板部74bと可動磁石72との略中間位置に設けられ、正面視L字状の基板75と、基板75に取り付けられた磁気抵抗効果素子76及び複数の接続端子77と、から構成されている。
基板75は、磁気抵抗効果素子76の実装面が前面を向く状態で、その両側部がセンサユニット支持体8の支持部本体8bに取り付けられている。複数の接続端子77は、基板75の下方に取り付けられており、センサユニット支持体8の支持板部8aを貫通して、回路基板6に接続されている(図3)。
磁気抵抗効果素子76は、基板75の実装面において、保護板74の側板部74bと可動磁石72との間であって、かつ側板部74b及び可動磁石72間の磁束の流れの影響を受ける位置に取り付けられている(図4及び図5)。この磁気抵抗効果素子76は、作用する磁束方向の影響に応じて電気抵抗値が変化するように構成されている。
ここで、磁気抵抗効果素子76について簡単に説明する。磁気抵抗効果素子76は、巨大磁気抵抗効果(GMR効果)を利用したGMR素子であり、基板上に下から絶縁層、下地層、反強磁性層、固定磁性層、非磁性中間層、フリー磁性層及び保護層の順に、薄膜プロセスを用いて形成されている。反強磁性層と固定磁性層とが接して形成されているため、磁場中熱処理を施すことにより両磁性層の界面に交換結合磁界が生じ、固定磁性層の磁化方向は一方向に固定される。一方、フリー磁性層の磁化方向は、固定磁性層と違って磁化方向が固定されておらず、外部磁界の侵入方向の変化によって磁化変動するように構成されている。
したがって、磁気抵抗効果素子76が、保護板74の側板部74bから可動磁石72へ流れる磁束の影響を受けると、固定磁性層の磁化方向に対するフリー磁性層の磁化方向の角度(磁場角度)が変化し、この磁場角度の変化に基づいて電気抵抗値が変化する。この磁場角度の変化に応じた電気抵抗値に基づく出力信号により、可動体4の移動に伴い移動する可動磁石72の移動位置(つまり可動体4の移動位置)を検出することが可能となる。磁気抵抗効果素子76が検出した出力信号は、基板75の接続端子77を介して回路基板6に出力され、図示しないECUに出力される。
センサユニット支持体8は、蓋体3と上面視略同一形状に形成された支持板部8aと、支持板部8aの略中央から立設した支持部本体8bと、支持部本体8bの側部に設けられたガイド部8cと、を備えている。
支持板部8aは、蓋体3との間に回路基板6を挟み込むようにして、ケース2内部に収容されている。支持板部8aの上面には、支持部本体8bを挟んで上方に突出した一対の突出部8d,8dが形成されている。この突出部8dには、一対のバネ5の他端がそれぞれ係止される。また、ガイド部8c及び支持部本体8bの背面側であって、支持板部8a上面には、保護板74を保持する保護板保持部8eが形成されている(図3)。
支持部本体8bは、上方が開口した略箱状体に形成されており、箱状体内部を左右方向に仕切る仕切り壁8f,8gが設けられている(図4)。この仕切り壁8f,8gに基板75の両端部がそれぞれ取り付けられて、基板75が支持部本体8bに固定される。また、ガイド部8cが設けられた側と反対側の支持部本体8bの側部には、保護板74を取り付けるための切り欠き部8jが形成されている。保護板74は、上記保護板保持部8e及び切り欠き部8jに取り付けられて、センサユニット支持体8に固定される(図3)。
ガイド部8cは、支持板部8aの上面に立設した一対のガイド板8k,8kで形成されている。ガイド板8k,8kの内側、支持部本体8bの側壁8h及び保護板74の側板74aで形成される空間に、収容ケース4cが収容され、収容ケース4cの上下動が案内されるように構成されている。
このように構成された位置検出センサ1は、蓋体3の凹部に回路基板6が収容され、支持部本体8b内部に磁気抵抗効果素子76が実装された基板75が取り付けられる。このとき、基板75に取り付けられた接続端子77は、支持板部8aを介して回路基板6に接続される。支持部本体8bに基板75が取り付けられると、保護板74が、ガイド部8cの開口部分及び基板75の背面側を覆うように支持部本体8bに取り付けられる。収容ケース4cに可動磁石72が取り付けられた可動体4が、一対のバネ5に付勢されながらセンサユニット支持体8に対して取り付けられ、ケース2が蓋体3に装着されて、位置検出センサ1が組み立てられる。
次に、図4及び図5を用いて、本実施の形態に係る位置検出センサ1の作用について説明する。図5は、本実施の形態に係る位置検出センサ1を正面側から模式的に示した断面図である。ここでは、図5における可動磁石72の位置P1を初期位置として説明する。なお、図5においては、説明の都合上、バネ5等の一部の構成部材を省略している。
図5に示す初期位置P1において、保護板74の側板部74bから可動磁石72への磁束は、矢印Aで示す方向に流れている。そして、図示しない吸気又は排気バルブの駆動によりシャフト4aがケース2内を上方に移動すると、これに伴って収容ケース4cに取り付けられた可動磁石72も位置P2に移動する。このとき、可動磁石72の上方への移動に伴い保護板74の側板部74bから可動磁石72への磁束が矢印Bで示す方向に変わり、ケース2内の磁場が変化する。磁気抵抗効果素子76は、この磁場の変化の影響を受けると磁場角度が変化し、この磁場角度の変化に基づいて電気抵抗値が変化し、変化した電気抵抗値に基づく出力信号を出力する。これにより、可動磁石72の移動位置P2を介して検出対象である可動体4の移動位置を検出することができる。同様に、シャフト4aがケース2内を下方に移動すると、これに伴って可動磁石72も位置P3に移動する。このとき、可動磁石72の下方への移動に伴い保護板74の側板部74bから可動磁石72への磁束が矢印Cで示す方向に変わり、ケース2内の磁場が変化する。磁気抵抗効果素子76は、この磁場の変化の影響を受けると磁場角度が変化し、これにより変化した電気抵抗値に基づく出力信号を出力する。
このように本実施の形態の位置検出センサ1によれば、磁性材料で形成された保護板74の側板部74bと可動磁石72との間に設けられた磁気抵抗効果素子76が、磁場の変化による磁化方向の変化に基づいて可動磁石72の位置を検出するので、可動磁石72の位置を介して検出対象物である可動体4の位置を検出することができる。このため、従来のように検出対象物の移動位置を正確に検出するための煩雑な作業を要することなく、検出対象物の移動位置を簡単に検出することができる。また、移動(ストローク)距離の長い検出対象物の位置を検出する場合であっても、従来のようにストローク距離に対応させて磁石及び磁性板を長くする必要がないので、位置検出センサ1の小型化及び軽量化を図ることができる。したがって、可動体4を高速動作させる可変バルブ機構に適用した場合でも、この高速動作に伴うイナーシャが低減するので、可動体4等のセンサの構成部品の破損を抑制することができる。また、可動磁石72から流れる磁束を、側板部74a、連結部74c及び側板部74bを介して再び可動磁石72に戻すため、保護板(磁性体)74から可動磁石72への磁場の流れを安定させることができる。
次に、図6、図7及び図8を用いて、比較例と比較しながら、本実施の形態に係る位置検出センサ1の出力及び磁場回転角度(磁場角度)と可動磁石の移動(ストローク)距離とのシミュレーション結果について説明する。図6(a)は、比較例に係る位置検出センサを模式的に示した図であり、同図(b)は、本実施の形態に係る位置検出センサを模式的に示した図である。ここで、比較例に係る位置検出センサは、磁気抵抗効果素子を挟んで可動磁石と対向する位置に固定磁石が備えられ、固定磁石及び可動磁石の移動方向における長さ寸法が4mmに構成されている。一方、本実施の形態に係る位置検出センサは、可動磁石72の移動方向における長さ寸法が8mmに構成されている。図7は、比較例及び本実施の形態に係る位置検出センサの出力とストローク長とのシミュレーション結果を示した図である。図8は、比較例及び本実施の形態に係る位置検出センサの磁場回転角度とストローク長とのシミュレーション結果を示した図ある。図7及び図8において、(a)は比較例に係るシミュレーション結果を示し、(b)は本実施の形態に係るシミュレーション結果を示している。
図7(a)及び図8(a)に示すように、比較例に係る位置検出センサにおいては、位置検出のリニア出力の領域は狭く、供用領域は約4mm程度である。一方、図7(b)及び図8(b)に示すように、本実施の形態に係る位置検出センサにおいては、位置検出のリニア出力の領域は広くなり、供用領域が比較例に比べて約3倍以上(図7においては約3倍、図8においては約6倍)となることが確認できた。このように、本実施の形態によれば、同サイズの位置検出センサにおいて、位置検出の直線近似性(リニアリティ)をより確保し、位置検出センサの供用領域(位置検出範囲)をさらに拡大することが可能となる。
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明は、自動車のエンジンの吸排気バルブの開閉タイミングを制御する可変バルブ機構や車体の高さの検出、シートの位置検出など、30mm以下程度の比較的短距離の直線位置の検出に適用可能である。また、本発明は、ピアノの等の鍵盤楽器などその他、位置を変化する機能のきわめて微小な距離の位置検出などにも適用可能である。
1 位置検出センサ
2 ケース(ケーシング)
3 蓋体
4 可動体
4a シャフト
4b シャフト支持部
4c 収容ケース
7 センサユニット
72 可動磁石
73 磁気検出部材
74 保護板(磁性体)
74a 側板部(第1の対向部)
74b 側板部(第2の対向部)
74c 連結部
75 基板
76 磁気抵抗効果素子(センサ部)
8 センサユニット支持体(支持体)
8a 支持板部
8b 支持部本体
8c ガイド部
2 ケース(ケーシング)
3 蓋体
4 可動体
4a シャフト
4b シャフト支持部
4c 収容ケース
7 センサユニット
72 可動磁石
73 磁気検出部材
74 保護板(磁性体)
74a 側板部(第1の対向部)
74b 側板部(第2の対向部)
74c 連結部
75 基板
76 磁気抵抗効果素子(センサ部)
8 センサユニット支持体(支持体)
8a 支持板部
8b 支持部本体
8c ガイド部
Claims (3)
- 検出対象物に設けられ当該検出対象物の移動に伴い移動する可動磁石と、
前記可動磁石の第1の極性側に対向する対向面を有する第1の対向部と前記可動磁石の第2の極性側に対して所定距離離間して対向する対向面を有する第2の対向部と前記第1の対向部及び前記第2の対向部を連結する連結部とを有する磁性体と、
前記磁性体の第2の対向部と前記可動磁石との間に設けられ磁場角度の方向の変化に基づいて前記可動磁石の位置を検出するセンサ部と、を備えたことを特徴とする位置検出センサ。 - 前記第1の対向部の対向面は、前記可動磁石の移動方向の寸法が、前記第2の対向部の対向面に比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の位置検出センサ。
- ケーシングと、
当該ケーシング外部からの駆動力により駆動するシャフトを有すると共に当該シャフトの駆動に伴いケーシング内を移動する可動体と、
付勢力により前記可動体の前記ケーシング内での移動を付勢支持する支持体と、
前記可動体に設けられ当該可動体の移動に伴い移動する可動磁石と、
前記可動磁石の第1の極性側に対向する対向面を有する第1の対向部と前記可動磁石の第2の極性側に対して所定距離離間して対向する対向面を有する第2の対向部と前記第1の対向部及び前記第2の対向部を連結する連結部とを有する磁性体と、
前記磁性体の第2の対向部と前記可動磁石との間に設けられ磁場角度の方向の変化に基づいて前記可動磁石の位置を検出するセンサ部と、を備えたことを特徴とする位置検出装置。
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JP2009031901A JP2010185854A (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 位置検出センサ及び位置検出装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009031901A JP2010185854A (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 位置検出センサ及び位置検出装置 |
Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017015549A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | 日本精機株式会社 | ストロークセンサ |
JP2017125681A (ja) * | 2016-01-11 | 2017-07-20 | 日本精機株式会社 | ストロークセンサ |
-
2009
- 2009-02-13 JP JP2009031901A patent/JP2010185854A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017015549A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | 日本精機株式会社 | ストロークセンサ |
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