JPH0234539Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、鋼管杭、立て孔掘削用ケーシング
等各種の管の継足しに使用される管の重ねネジ継
手に関する。

本案の管の重ねネジ継手は、強固な接続を果す
と共に十分なゆるみ止めを行うことができるよう
に構成したもので、以下図面を参照して本案の詳
細を説明する。

第１図において、接続すべき一対の鋼管１、１
ａのうち１方の鋼管１の端部に該鋼管と同径の鋼
管からなるメス継手管２を、他方の鋼管１ａの端
部に上記メス継手管２内に挿脱自在に嵌入できる
鋼管からなるオス継手管２ａをそれぞれ同心的に
接合し、両継手管２，２ａを嵌合すると共に、そ
の重合部分に内側へ先細りの連続するテーパー孔
４，４ａを貫通し、該テーパー孔４，４ａにネジ
ロツク体３を貫入してある。

上記ネジロツク体３は、上記テーパー孔４，４
ａと同一テーパーのほぼ切頭円錐状のロツクピー
ス５と、上記ロツクピース５に挿通した締着ネジ
６と、上記オス継手管２ａに固定され、上記締着
ネジ６と螺合するナツトピース７とからなる。上
記ロツクピース５は、上記両継手管２，２ａのテ
ーパー孔４，４ａにまたがつて嵌合できる厚さの
もので、その中心にネジ通し孔８を貫通すると共
に、大径がわ端面に上記締着ネジ６のヘツド１１
用沈み穴９を、小径がわ端面には上記ネジ通し孔
８よりも大径のほぼ正四角形の係止穴１０をそれ
ぞれ凹設してある。

締着ネジ６のヘツド１１は上記沈み穴９に回転
可能に嵌合できる円盤状体に形成されている。１
２は角穴である。

ナツトピース７は、筒状ナツト本体１３とその
一端のフランジ部１４からなり、該ナツト本体１
３は中心にメネジ孔を有すると共に、外周面を上
記ロツクピース５の係止孔１０と摺動自在かつ回
転不能に嵌合できる正四角筒の係止筒面１５に形
成したもので、そのナツト本体１３を上記オス継
手管２ａのテーパー孔４ａ内に位置させた状態で
フランジ部１４を該オス継手管２ａの内側面がわ
に溶接１６により固定してある。

接続においては、互に嵌合したオス、メス継手
管２，２ａのテーパー孔４，４ａにロツクピース
５を挿入し、その四角の係止穴１０をナツトピー
ス７におけるナツト本体１３の四角形係止筒面１
５に回転不能に被嵌し、その状態で締着ネジ６を
角孔１２に差しこんだ工具により上記ロツクピー
ス５のネジ通し孔８を通して上記ナツト本体１３
のメネジ孔に螺入していく。上記締着ネジ６の螺
入が進むにつれ、該締着ネジ６のヘツド１１がロ
ツクピース５の沈み穴９の底部を内方へ押圧し、
それによりロツクピース５がテーパー孔４，４ａ
内へ強く圧入し、その円錐形のテーパー面を上記
テーパー孔４，４ａ内面に圧接させる。なお、締
着ネジ６の抜け止めとして上記沈み穴９にスナツ
プリング１７を嵌める。

上記のように締着すると、ロツクピース５は、
その係止穴１０とナツトピース７の係止筒面１５
との係合により回転不能に保持された状態でテー
パー孔４，４ａ内面に圧接するから、このように
接続された鋼管を鋼管杭や立て孔掘削用ケーシン
グとして使用し、該鋼管を地上から回転トルクを
加えて強力な土圧抵抗に抗しつつ回転させて地中
に圧入する場合に、該鋼管に生ずる不規則に変動
する捩れによりテーパー孔４，４ａに生じる歪み
又は変形に基因してロツクピース５に回転ズレを
生起させようとするとき、この回転ズレを阻止
し、それに付随する締着ネジ６の回転ズレをも阻
止してロツクピース５ののテーパー孔４，４ａ内
での圧着を確保する。

接続を解く場合は、上記締着ネジ６を回してロ
ツクピース５の締着をゆるめ、該ロツクピース５
をテーパー孔４，４ａから抜き出せばよい。

この考案の管の重ねネジ継手によれば、締着ネ
ジを強く締めることによりロツクピースが、その
係止穴とナツトピースの係止筒面との係合により
回転不能に保持された状態で両継手管のテーパー
孔内面に円錐面を強く圧接し、それにより鋼管杭
や立て孔掘削用ケーシングのように回転させて地
中に圧入する管の接続に使用した場合、該管の捩
れによつて生起するロツクピースの回転ズレを阻
止して、ロツクピースのテーパー孔内への圧入状
態を確保し、ゆるみのない強固な接続を維持する
ことができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は管の
接続部分の縦断面図、第２図はネジロツク体部分
の拡大縦断面図、第３図は第２図の−線断面
図、第４図はネジロツク体の分解状態の一部切欠
拡大側面図である。 １，１ａ……鋼管、２……メス継手管、２ａ…
…オス継手管、３……ネジロツク体、４，４ａ…
…テーパー孔、５……ロツクピース、６……締着
ネジ、７……ナツトピース、８……ネジ通し孔、
１０……係止穴、１１……ヘツド、１３……筒状
ナツト本体、１５………係止筒面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 接続すべき一対の管のうち一方の管の端部に設
   けた鋼管からなるメス継手管に他の端部に設けた
   鋼管からなるオス継手管を挿脱自在に嵌入し、両
   継手管の重合部分に貫設した内側へ先細りで連続
   するテーパー孔にネジロツク体を貫入し、 上記ネジロツク体は、上記テーパー孔に挿脱自
   在に嵌入される切頭円錐状体であつて中心にネジ
   通し孔を有すると共に小径がわ端面に係止穴を設
   けたロツクピースと、上記オス継手管のテーパー
   孔内に筒状ナツト本体を位置させた状態で上記オ
   ス継手管に固定され且上記ナツト本体の外周面を
   上記ロツクピースの係止孔と回転不能に係合する
   係止筒面に形成したナツトピースと、上記ロツク
   ピースのネジ通し孔を通して上記ナツト本体と螺
   合するヘツドつき締着ネジと、から構成される、 管の重ねネジ継手。