JPH0234406A - タイヤおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トレッド部における段差摩耗の発生を抑制す
ることによりタイヤ寿命を延長でき、特にトラック、バ
ス等の重車両用タイヤとして好適に使用しうるタイヤｉ
よびその製造方法に関する。

（従来の技術〕 高速道路網の整備とともに、車両、特にトラック、バス
等の重車両においても、高速道路の使用の機会が増し、
高速性能と同時に、摩耗寿命の延長が望まれている。

しかしながら、高速耐久性は、トレッド部の特にショル
ダー側部分における内部発熱による温度上昇によって使
用限界が制約されるものであり、従って高速耐久性の向
上のためには、トレッド部のゴム厚さを減じることが望
ましい、しかしながら、このようなゴム厚さの減少は、
タイヤの許容摩耗厚さを減じることとなり、摩耗寿命が
低下する。このように、高速耐久性と摩耗寿命とは二律
背反の特性となる。

他方、タイヤには、ショルダー側部分がクラウン側部分
に比して発熱が大、しかも路面との滑り量が相対的に大
となることに起因して、該シッルダー側部分の摩耗量が
クラウン側部分に比して大となる、いわゆる肩落ち摩耗
が発生する。タイヤ寿命は、この肩落ち摩耗によっても
制約されることとなり、従って、高速耐久性、耐摩耗性
に加えて、耐肩落ち摩耗性を、バランスよく向上させる
ことが望まれる。

かかる課題の一端を解決しうるものとして、本出願人は
、特開昭６１−２３５２０６号公軸によって、重車両用
空気入りラジアルタイヤに関して、ショルダー側部分に
切込み溝を並設するごとによって、パターンの周方向剛
性指数を３０〜７０、切り込み溝容積指数を２．５〜１
５とすること）Ｅ：基本としたタイヤを提案した。

なおパターンの周方向剛性指数とは、切り込み溝を有し
ない場合のトレッド部の周方向の剛性と、切り込み溝を
設けたことによる該切り込み溝間のブロックの周方向剛
性との比であり、又切り込み溝容積指数とは、切り込み
溝の全容積と、トレッド面から溝底までのショルダー側
部分の体積との比であって、これらを前記範囲とするこ
とによって、周方向剛性を凍じ発熱を抑制するとともに
、周方向剛性をｗｉしたことによる耐摩耗性の低下を最
小限に抑止することによって、高速耐久性と耐摩耗性と
を高めると同時に、ショルダー側部分における接地なじ
み性を改善することにより７Ｆ！Ｉ落ち摩耗を減じるこ
とを意図している。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、前記提案のように、ショルダー側部分に
多数の切り込み溝を並設したタイヤを、例えば後輪駆動
の車両における前輪、即ち遊輸側に装着したときにおい
ては、第８図に例示するごとく、切す込み溝Ａ間のブロ
ックＢにおける進行方向Ｓ側の端縁部分Ｃが摩耗する、
いわゆる段差摩耗が、使用の比較的初期に生じる場合が
あることが判明した。これは、遊輪に装着されるタイヤ
には、軸荷重に基づき、その接地面には進行方向に対し
て逆向きの抵抗が作用し、従って車両の加速、減速、定
常走行に係わらず、ブロックＢが、路面との間の接触力
に基づき、タイヤ進行方向Ｓ反対側の切り込み溝Ａ内に
倒れ込む変形を生じる。

又この倒れ込み変形は、前記端縁部分Ｃにおける接地圧
力を局部的に高める結果、該端縁部分Ｃにおいて、いわ
ゆるヒールアンドトウ摩耗と同様な前記段差摩耗を生じ
させるものと准定される。又この段差摩耗はタイヤ寿命
に悪影響を及ぼす。

従って、本発明は、このような切り込み溝を用いること
なく、タイヤ周方向の剛性を適度に緩和しかつ放熱効果
を高めることによって、高速耐久性と耐摩耗性とを、向
上しかつ肩落ち摩耗、段差摩耗を軽減するとともに、し
かも摩耗後期におけるウェットグリップ性、トランクシ
四ン性能の低下をも防止することができ、特にトラック
、バス等の重車両用のタイヤとして好適に用いる他、そ
の他のラジアルタイヤ、バイヤスタイヤ、さらにはソリ
ッドタイヤにも適用でき、前記諸性能を改善しうるタイ
ヤの提供を目的としている。

（１１ｍを解決するための手段） 本発明のタイヤは、タイヤのトレンド部にタイヤ円周方
向に連続しかつ前記トレンド部をクラウン側部分とショ
ルダー側部分とに区分する縦溝を形成するとともに、タ
イヤのバットレス部に、前記ショルダー側部分を通り前
記縦溝に内端が通じる横孔を並設している。

又本発明は、側面側バットレス部を形成しうるとともに
前記側面からタイヤ円周方向に連続してのびる縦溝に通
じる溝を下面に並設したトレンドシートを、台タイヤに
設けた貼着面に添着することにより、前記縦溝に内端が
通じる横孔をバットレス部に形成している。

〔作用〕

クラウン側部分とショルダー側部分とに区分する縦溝に
内端が通じるバットレス部に設けた横孔は、タイヤの転
勤により生じるショルダー側部分の内部で生じる発熱を
放散させ、空冷することによって、タイヤの高速耐久性
を高める。又この横孔は、ショルダー側部分における周
方向の剛性を適度に緩和し、肩落ち摩耗を減じる他、発
熱自体を抑制する。しかもこのような横孔は、前記のご
とくショルダー側部分における温貫上昇を抑制しうる結
果、トレンド部のゴム厚さを増加させることが可能とな
り、摩耗寿命を延長できる。又、摩耗後期において、横
孔がトレッド面に露出するため、摩耗後期におけるウェ
ットグリップ性、トラクション性能の低下を防止できる
。さらに切り込み溝を減じ又はなくすこともでき、その
結果、前記段差摩耗を滅じうる。

又下面に溝を有するトレッドシートを、台タイヤに添着
することによって、前記横孔を有するタイヤを容易に製
造しうる。

〔実施例〕

以下本発明の一実施例を図面に基づき説明する。

第１図はサイズ１０．０ＯＲ２０のタイヤである本発明
の一実施例を示しており、タイヤｌはビードコア２が通
るビード部３と、該ビード部３に連なりタイヤ半径方向
外向きにのびるサイドウオール部４と、該サイドウオー
ル部４の外縁を継ぐトレンド部５とを具えている。又ト
レッド部５には、クラウン側部分５Ａと、ショルダー側
部分５Ｂとに区分する縦溝６．６とともに、本例では、
タイヤ赤道を通る他の縦溝７が設けられる。

なお縦溝６．７は、直線状の他、ジグザグ状、波状等、
円周方向に連続する種々な形状のものが採用しうる。又
トレッド部５の外縁ａに連なるサイドウオール部４の上
方部、即ちバントレス部９には、前記縦溝６に内端が導
通する横孔８を並設している。

さらにタイヤ１には、ビードコア２をタイヤの内側から
外側に折返す金属コードからなる複数枚のカーカスプラ
イを用いたカーカス１０と該カーカス１０の折返し部１
０Ａを覆う第１の補強層ｌｌと、第２の補強層１２とが
配置される。第１の補強層１１は、金属コードを用いて
おり、ビード部３の底部からタイヤ外側にのびることに
よって、ビード部３を補強する。なお第１の補強Ｊｌｌ
ｌｌの端末１１ａをカーカス１０の端末１０ａよりも高
所とすることもできる。又第２の補’＞１１１１１２は
、カーカス１０の端末１０ａとともに第１の補強層１１
の端末１１ａを包むことによって、カーカスｌＯの吹き
抜けを防ぐとともに、各端末１０ａ、１１ａにおける応
力集中を防ぐ、なお第２の補強Ｊ１１２として、有機繊
維コードを用いるのがよい。

さらにビードコア２には、カーカス１０の折返し部１０
Ａと本体部１０Ｂとの間に位置して半径方向にのびる断
面三角形のビードエーペックス１３を設け、ビード部の
剛性を高める。

さらにトレンド部５には、カーカス５の半径方向外側に
位置するベルト層１４が設けられる。ベルト層１４を、
トレンド部５の前記外縁端ａ、ａ間の長さであるトレン
ド中の８０〜９５％の範囲であり、該トレッド部５を補
強する。又ベルト層１４は、金属コードなどの低伸張性
コードを用いた少なくとも３枚のプライを用いており、
又２つのプラ、イのコードは、タイヤ赤道ＣＯに対して
１０〜２５度の範囲で互いに逆に傾けることにより、ト
ライアングル構造とし、又他のブライのコード４０〜７
０度の範囲に傾けることによって、トレッド部の剛性を
増し、又その剛性の向上は、トレッドゴムの耐摩耗性の
向上にも寄与できる。

又トレンド部５には、前記のごとく、ショルダー側部分
５Ｂを通る横孔８が設けられ、該横孔８によって、トレ
ッド部５の周方向の剛性を適度に低下させることも可能
となる。なおこのように、パターン周剛性、即ちタイヤ
回転方向におけるトレッドの曲げ剛さを減じることによ
って、接地時のトレッドの変形に伴う発熱を低減しうろ
ことは、特開昭６１−２３５２０６号公報が示すように
、実験により確かめられているのである。

さらにこの横孔８は、接地に伴うトレンド部５の圧縮変
形に伴う断面形状の縮小、又接地開放に伴う膨張による
呼吸作用によって、空気を導通させ、内部発熱を放熱で
きる。又タイヤの回転に伴う空気の過通によって、さら
に放熱効果を高める。

又ショルダー側部分５Ｂの放熱性を高めることは、直ち
に該部分における温度を低下させることは明らかである
。しかもタイヤが荷重下において走行した際には、クラ
ウン側部分５Ａよりも、ショルダー側部分５Ｂの温度が
大となるのであり、又横孔８はショルダー側部分５Ｂに
設けられることによって、効果的にトレッド５を放熱す
る。

なおタイヤの回転による放熱効果の助長のためには、横
孔８を、タイヤ赤道ＣＯに対して傾けるのが好ましく、
従って、横孔８はタイヤ赤道ＣＯに対して０〜４５度の
傾き角度で配される。

又横孔８の円周ピッチＰ８は、トレンド厚さと、該横孔
８による冷却作用を及ぼしうる距離とに基づいて、横孔
８．８の向き合う側壁８ａ、８Ｂ間で熱の滞留が生じな
い長さに設定する。

又第２図に一点ａ＆ｌで示すごとく、ショルダー側部分
５Ｂに、ウェットグリップ性能、トラクション性能を維
持するべく、前記縦溝６からトレンド部の外縁ａに至る
横溝１６を設けるときには、該横溝１６の側壁１６ａと
隣り合う横孔８の側壁８ａとの間において、熱の滞留を
生じないように、前記ビフチＰ８が設定される。なお横
溝１６．１６間に複数個の横孔８・・・を設けてもよく
、又隣り合う横孔８．８間に複数個の横溝１６・・・を
設けるのもよい。

又横孔８の断面形状は、真円形、楕円形等の円弧の他、
矩形、三角形などの非円形形状など種々なものが採用で
きる。

さらに横孔８の巾Ｗ８も種々な寸法に設定できる。巾Ｗ
８を６１ａｌｌ以下とすることによって、ショルダー側
部分５Ｂの摩耗によりトレッド面に吐出した該横孔８に
よってスリット、乃至サイピング状の細溝を形成させる
。文中Ｗ８を横溝１６の溝巾Ｗ１６と同程度とすること
によって、摩耗の進行とともに、該横孔８により横溝を
再成させることもできる。

なお横孔８の上壁８ｃを横溝１６の溝底１６ｂと高さを
揃えることにより、摩耗による横溝１６の消失とともに
横孔８が横溝を再成するようにも、又横溝１６を予め深
く形成することによって浅底となる摩耗後期において、
横溝数を増し、ウェットグリップ性を維持させるように
も構成しうる。

又横孔８は、直線孔の他、く字状等適宜の折曲り形状と
することもできる。又横溝８は、第３図に示すように、
同一半径方向断面において、上下に２つの横孔８Ａ、８
Ｂを設けるなど、同一断面において複数個の横孔８を設
けることもできる。

そのとき、横孔８の半径方向の高さＨｌ、Ｈ２・−・の
合計高さと、縦溝６の深さＴとの比、ΣＨｉ／Ｔは０．
２以上かつ０．８以下とするのがよく、さらに望ましく
は０．４以上かつ０６６以下に設定する。

前記比が０．２よりも小では、横孔８による放熱効果が
不足しがちであり、０．８をこえるときには、横孔８の
露出によって、側壁８ａの該横孔８への倒れ込みを防ぐ
効果に劣り、前記した段差摩耗が発生しやすくなる。

又第４図に示すごと（、横溝８の溝底８ｂは、前記縦溝
６の溝底６ｂよりも半径方向内側に位置させることもで
きる。

タイヤ１のこのような横孔８は、加硫金型の両側に、横
孔８形成用のビン２０を植設する移動自在な金型枠を付
設することによっても形成しうる。

又横孔８は、タイヤ成形後にドリル加工などによる後加
工によっても形成しうる。

さらに、横孔８は、好ましくは、第５〜７図に示すごと
く、台タイヤ２０に、トレッドシート２１を貼着するこ
とによって形役しつる。

台タイヤ２０は、前記カーカス１０、第１の補強層１１
、ベルト層１４等が配されるタイヤの基体であって、第
５図に示す場合には、標準タイヤに比して、トレンド部
５を比較的深（切除した貼着面２３を具え、又この台タ
イヤ２０は、加硫金型によって予め一体に成形される。

前記貼着面２３は平坦に形成されるとともに、前記トレ
ッドシート２１は貼着面２３に配する下のトレンドシー
ト２１Ａとその上面に取付く上のトレンドシート２１Ｂ
とを含む。

又トレッドシート２１Ａ、２１Ｂは、夫々その貼着によ
って、その側面２５．２６を、台タイヤ２０のサイドウ
オール部４に連なり、前記バットレス部９をなす斜面と
した長尺シート状をなし、さらに上のトレンドシート２
１Ｂには、その上面に、前記縦溝６．７をなす凹部６Ａ
、７Ａが設けられるとともに、下面には、断面半円形か
つ前記凹部６Ａに連通する半円状の溝２７・−が、前記
円周ピッチＰ８で並設される。

さらに下のトレンドシート２１Ａには、その斜面に、前
記溝２７と位置合わせ可能かつ溝２７と略同形、同長の
溝２９が凹設される。

なおトレッドシート２１Ａ、２１Ｂは、加硫金型内にお
いて、前記形状に予め成形される。なおシート２１は、
直線状にも、貼着面２３にあう円弧折曲りの長尺体とし
ても形成される。

このようなトレンドシート２１Ａ、２１Ｂは、台タイヤ
との間及びシー）２１Ａ、２１Ｂ間に加硫ゴムを介在さ
せ、かつタイヤ全体又はトレッド部分５のみを再加硫す
ることによって接着する。

なおこのために、台タイヤ２０、シート２１は、半加硫
の状態とすることもでき、このような接着によって、前
記溝２７．２９は位置合わせされることにより、略円形
をなしかつ縦溝６に連なる、例えば第４図に示す横孔８
が形成される。なお溝２７．２９の形状をかえることに
より、横孔８の断面形状を自在に設定できる。

又第６図は１枚のトレッドシート２１を用いる他の製造
方法を示している。

本例では、トレッドシート２１は、前記上のトレッドシ
ート２１Ｂと略同構成を具えるとともに、台タイヤ２０
の前記貼着面２３には、シート２１の溝２７にあう溝２
９を並設している。なおシート２１を厚肉に形成し、か
つ前記溝２７を例えば矩形かつ高さを大としたときには
、台タイヤ２゜の前記凹溝２９を省略することもできる
。

又第７図は、前記縦溝６の外側、即ちショルダー側部分
５Ｂを切除して該部分に貼着面２３を設けた他の製法を
示し、該貼着面２３の上面に、トレンドシー）２１を配
する。又貼着面２３の上面には、バットレス部から縦溝
６に通じる溝２９を並設する。又トレンドシート２１の
下面にも、前記溝２９にあう溝２７を設けるとともに、
このシート２　ＩＣを、添設することによって、第１２
図に示す横孔８を有するタイヤｌを形成する。さらにシ
ート２１に透孔を並置することにより、半径方向の断面
において２段に重なる横孔８．８を形成しうる。

〔発明の効果〕

このように本発明のタイヤは、横孔が、タイヤの転勤に
より生じるショルダー側部分の内部で生じる発熱を放散
させ、空冷することによって、タイヤの高速耐久性を高
めるとともに、この横孔は、ショルダー側部分における
周方向の剛性を適度に緩和し、発熱自体を抑制するのに
も役立つ、又ショルダー側部分における温度上昇を抑制
しうる結果、トレンド部のゴム厚さを増加させることが
可能となり、摩耗寿命を延長でき、さらに摩耗後期にお
いて、横孔がトレッド面に露出するため、ウェットグリ
ップ性、トラフシラン性能の低下を防止するとともに、
肩落ち摩耗、段差摩耗をも減じることができる。

又台タイヤとトレッドシートを用いることにより、横孔
を存するタイヤを容易に製造しうる。

なお本発明のタイヤは、ラジアルタイヤ、バイヤスタイ
ヤなどの空気入リタイヤの他、フォークリフトなどに用
いる中実のいわゆるソリッドタイヤ等、各種のタイヤに
適用しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図、第２図は、バ
ットレス部を拡大して示す斜視図、第３．４図は横孔の
他の例を示す断面図、第５〜７図は本発明のタイヤの製
法の実施例を夫々示す分解斜視図、第８図は段差摩耗を
例示する正面部分図である。 ２・−・ピードコア、　　　　　３−・ビード部、４・
・・サイドウオール部、　　５−−　）レッド部、５Ａ
−・・クラウン側部分、 ５Ｂ−ショルダー側部分、　６・・・縦溝、８・−・横
孔、１０−・カーカス、１１・・・補９！ＪＷｊ、ｔａ
・−ベルト層、２０・・−台タイヤ、 ２１　２１Ａ、２１Ｂ、２１Ｃ−）レッドシート、２７
．２９−・溝。 特許出願人　　　　　住友ゴム工業株式会社代理人　弁
理士　　　苗　　村　　　　　正第４ 図 第６ 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　タイヤのトレッド部にタイヤ円周方向に連続しかつ
   前記トレッド部をクラウン側部分とショルダー側部分と
   に区分する縦溝を形成するとともに、タイヤのバットレ
   ス部に、前記ショルダ側部分を通り前記縦溝に内端が通
   じる横孔を並設してなるタイヤ。 ２　側面がタイヤのバットレス部を形成しうるとともに
   、前記側面から、タイヤ円周方向に連続してのびる縦溝
   に通じる溝を下面に並設したトレッドシートを、直接又
   は他のトレッドシートを介して台タイヤに設けた貼着面
   に添着することにより、前記縦溝に内端が通じる横孔を
   前記バットレス部に形成することを特徴とするタイヤの
   製造方法。