JPH023394A - 熱転写インク画像受容シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写インク画像受容シートに関するものであ
る。更に詳しく述べるならば、本発明は、熱溶融性イン
クシートに、サーマルヘッドを用いて所望画像に対応す
る加熱操作を施すことによりインク画像を熱転写するた
めの熱転写プリンター用インク画像受容シートに関する
ものである。

〔従来技術〕

最近、→カーマルヘッドを用いたコンバクｈな熱溶融型
転写方式プリンターや、染料昇華型転写方式プリンター
が、ファクシミリ、コピーマシン、カラーコンピュータ
ークラフィックス用プリンタ、カラーヒテオ用プリンタ
ーなとの用途に、用いられ、その鮮明な印字・画像が注
目されている。

熱溶融型転写方式プリンターは、熱溶融性インク層を持
つインクシートにインク画像受容シートを重ね合おせ、
画像信号に応してサーマルヘッドにより加熱操作を施し
て、受容シートに熱溶融したインク画像だけを転写し、
所望の画像を形成するものである。モノクロムプリンタ
ーの場合は、ｍ色のインクを転写して、また、カラープ
リンターの場合は、イエロー、マセンタ、シアン、黒な
どの色別の画像を転写し、重ね合わせて所望色彩の画像
を得ることができる。カラープリンターの場合熱転写記
録方式に面積階調、および濃度階調などの処理を採用す
ることにより、フルカラー画像を得ることができる。

しかしながら、熱溶融インク転写方式プリンターにおい
ては、受容シート表面の平滑さ、およびインクとの接着
性などによって、転写画像の鮮明さが左右される。この
ため高品質な印字・画像形成を可能にするには、それぞ
れのプリンターの方式に適合した画像受容性を受容シー
トに付与するための様々な技術か開発されている。

例えば、面積階調のデイザ法では、画素よりも高い解像
度、すなわち１６〜３２Ｉ・ツ）　／　ｍｍが要求され
ており、また、転写ドツトのサイズを１０μｍ以下の精
度で制御し得る面積階調方式が開発されている。

フルカラーなどの高解像度熱転写プリンター用受容シー
トとしては、ベック平滑度１０〜５０秒程度の通常の上
質紙に、スーパーカレンダー等を用いて平滑化処理を施
し、そのベック平滑度を１００秒以上として転写画像の
鮮明度を改善したものが知られている。

更に熱転写受容性を改善する為、本発明者らは、吸油性
顔料を紙基材上に設け、それによって濃淡ムラのない転
写画像を得ることを提案した（特開昭６２−１６２５８
９）。

〔発明が解決しようとする課題〕

サーマルヘッドからの溶融インクの転写量を制御する濃
度階調方式のプリンターでは、熱転写方式て中間調フル
カラー画像を得るための受容シートに対する要求事項か
一段と厳しくなっていて、単にベック平滑度か１００秒
以上の上質紙を用いるだけでは、これらの要求を満すこ
とは困難である。

サーマルペットの加熱による溶融インクの転写量を制御
する方式のプリンターにおいては、受容シー　ｌ−のイ
ンク受理能の均一性の程度か、画像の再現性に重大な影
響を与えている。例えば吸油性顔料を塗工した熱転写受
容シートを用いても、中間濃度におけるインクの重ねム
ラ、ヘタ部での濃度ムラ、Ｉ・ツＩ・径が小さいことに
起因する画像の低濃度、網点の不安定な転写なとかみら
れ、良好な中間調を再現し、かつ高解像度を有する画像
を得ることは困難であった。

一般に、熱転写のみならず、通常の印刷においても、基
本的には、ドッＩ〜径が大きく、確実に転写されれば、
高品位な画像が得られるということが知られている。

そこで本発明は、上記基本的原則に基いて、低濃度から
高濃度までの各種濃度において、鮮明な熱転写インク画
像を高解像度をもって、かつ、安定して受容することの
できる熱転写インク画像受容シーｌ〜を提供しようとす
るものである。

また、本発明は、１画素ごとに、その濃度、形状を確実
に再現性よく受容し、また中間濃度の重ねにより所望の
画素濃度を均一に再現し得る熱転写インク画像受容シー
トを提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の熱転写インク画像受容シートは、シート状基体
と、このシート状基体の少なくとも１面上に形成され、
１０〜９０重量％の、１μｍ以上の平均粒子径と５０ｍ
ｌ７１００ｇ以上の吸油度とを有するカルサイト系炭酸
カルシウムと、残余の量の接着剤との混合物を主成分と
して含みかつ、２００秒以上のベック平滑度を有する、
熱転写インク画像受容層とを含んでなるものである。

本発明の熱転写インク画像受容シートにおいて、シート
状基体の少なくとも１面上に、平均粒子径１μｍ以上、
吸油度が５０ｍＮ／　１．００ｇ以上のカルサイ１−系
炭酸カルシウムが１０〜９０重量％の含有率で、好まし
くはＢＥＴ比表面積か１０ｍ２／ｇ以上でカルサイ■・
系炭酸カルシウムが５０〜８０重量％の含有率で含まれ
る接着剤混合物を主成分とするインク画像受容層を形成
すると、得られる受容シー１−は、濃度階調、或いは面
積階調方式等の中間調画像を再現する方式に好適なもの
であって、１ドツトごとの濃度、確実な転写性と再現性
、これに起因するハーフドラｌ−（市松）部の画像濃度
、及びベタ印字における濃度などが高く、かつ画像再現
の均一性がすぐれている。即ち本発明のインク画像受容
紙を用いることにより低濃度から高濃度までの各種濃度
において鮮明な画像を、高解像度をもって安定して得る
ことかでき、従来方式の問題点を改善できる。

本発明に用られるカルサイト系炭酸カルシウムとしては
平均粒子径が１μｍ以上で、粒径分布がシャープなもの
がさらに好ましい。

一般に炭酸カルシウムは大きく分けて重質炭酸カルシウ
ムと、軽質（沈降性）炭酸カルシウムに分けられる。

重質炭酸カルシウムは天然に産出する石灰石を乾式又は
湿式で粉砕して得られるものである。沈降性炭酸カルシ
ウムは生石灰を水に溶解し、この中に炭酸ガスを吹き込
み反応させて得ることが出来る。重質炭酸カルシウムは
その粒径とその分布とを粉砕条件によって制御すること
ができる。沈降性炭酸カルシウムは、その粒子形状、粒
径やその分布、結晶形などを、反応条件によって変化さ
せることが出来る。

沈降性炭酸カルシウムの結晶形は、カルサイト（六方晶
形）、アラゴナイト（斜方晶形）、バテライト（六方晶
形）の３種類に分けられる。これらの内、バテライトは
、結晶が不安定なため工業的にほとんど用いられていな
い。本発明で用いられる好ましい炭酸カルシウムは、カ
ルサイト結晶である。

カルサイト結晶には、紡錘形、立方形なとの各種形状の
粒子があり、本発明に用いることができる。

アラゴナイ１へは紡錘形よりも細長い（アスペクト比か
大きい）柱状である。又重質炭酸カルシウムは、当然粒
子形状が不規則であって、本発明には不適当である。

一般に、炭酸カルシウムには、各種の一次粒子と凝集な
どによる２次粒子の形状によって、粒径、吸油度、比表
面積、細孔容積などにおいて異なる種々の品種がある。

熱転写プリンターを用いて、これらの各種炭酸カルシウ
ムを含むインク画像受容層を設けた受容シートを比較評
価した結果、粒径が大きく吸油量が大きい炭酸カルシウ
ムを含む、インク画像受容層を有する受容シートの性能
か優れてることが見出された。その詳細な理由は明らか
ではないが、顔料粒子がスペーサーとなり、適度なイン
ク受容空間が受容層中に形成される為と推定される。粒
径が小さいと受容層表面が緻密になり、インクの転写吸
収が悪化する。また重質炭酸カルシウムを用いると、そ
の結晶形が不規則で吸油量も小さいためか、受容層のイ
ンクの転写吸収が不良であるものと推定される。

一般に、顔料粒子の粒径が小さいと吸油量が大きくなり
、転写されたインクの吸収性が良くなるが、粒径が小さ
すぎると、受容層の接着強度が低下し、実質的に実用し
得ないものになる。また、過小粒子が多くなると、得ら
れる受容層の転写性、および画質などが悪化するものと
推定される。従って、カルサイト系炭酸カルシウムとし
ては、その平均粒子径が１μｍ以上で、かつその分布曲
線がシャープな形状を示すものであることが好ましい。

本発明に用いられる炭酸カルシウムは、５０ｇ７１００
ｇ以上の吸油度を有するもので、また、その粒子表面積
も大きいほうが良く、２０ｍ２／ｇ以上であることが好
ましい。

本発明のインク画像受容層には、受容したインク画像の
画質を悪化させない範囲で、炭酸カルシウムに、前記平
均粒径および吸油度条件を満足しない各種填料、例えば
六角柱状や紡錘形等の各種沈降性炭酸カルシウム、重質
炭酸カルシウム、各種のクレー、焼成りレー、二酸化チ
タン、水酸化アルミニウム、タルク、珪酸カルシウム、
硫酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成無定形シリカ
等を含有していてもよい。

本発明のインク画像受容シートに用いられる基体はシー
ト状であれば、その材質等に格別の制限はなく、中性紙
、木材パルプ及び顔料を用いた紙、合成繊維紙、又は、
合成バルブ紙などを利用してもよいが、ポリオレフィン
を主成分とし、延伸多層構造を有する合成紙が特に好ま
しい。シートの秤量は、２０〜１８０ｇ／ｎ＋２である
こと、およびその厚さは２０〜２００μｍであることが
好ましい。

シート状基体の片面、又は両面上に形成されたインク画
像受容層の表面は、スーパーカレンダー等を用いてその
平滑度を２００秒以上にされる。この平滑度が２００秒
未満であると、得られるインク画像受容シー１へは、画
質の均一性などの点で不満足なものとなる。

〔実施例〕

次に実施例をあげて本発明のインク画像受容シートを更
に説明する。なお実施例中の「部」は固形分重量部であ
る。

火厳鯉揮 顔料として軽質炭酸カルシウム （商標：　Ｕｎｉｂｕｒ７０、白石工業社製）（平均粒
子径：２．５μ） （吸油量：　　　　５５ｍｎ／　１００ｇ）（表面積：
　　　　１３ｍ２７ｇ） （イガ状カルサイト） を用いた。

」二記炭酸カルシウム１００部に、分散剤および水を加
えて高速分散混合を行った後、接着剤としてポリビニル
アルコール（日本合成化学ＮＩ’１１７）　２０部を加
えて塗工用混合塗料を調製した。この塗料を、６５ｇ／
ｍ２の上質紙に２０ｇ／ｍ２の塗布量（乾燥重量）で塗
工し、乾燥後スーパーカレンターて平滑化し、その表面
のベック平滑度を２５０秒として、インク画像受容シー
トを得な。このインク画像受容シートを用いて下記のよ
うに熱転写テス１〜を行った。

市販の溶融熱転写カラープリンターを用いた。

また、厚さ６μＩｎのポリエステル基材の」二にイエロ
ー、マセンタ、シアン３色それぞれのインク層を設けた
３種のインクシートを用いた。上記インク画像受容シー
トに上記カラープリンターおよびインクシーＩ・を用い
て熱転写させ画像をプリントした。この画像について、
形成された各ドラＩ〜の、欠落やかすれなどを示す尺度
として、画像鮮明度を、再現性良くインク画像が受容紙
にのっているかどうかを示す尺度として、中間濃度にお
けるドツトの乗りムラを、受容紙に乗るインクの量か多
い、つまり熱効率やインクと受容層の親和性が良いこと
を示す尺度として、１〜ツ１〜径を、ｌた受容層の大き
なむらを見るためにヘタ部のインクの乗（Ｉ２） リムラなどを、目視で評価し、それによって受容シート
のインク画像受容性の品質を表示した。

テスト結果を第１表に示す。

Ｘ１鯉λ 実施例１記載の操作と同様の操作を行った。但し下記軽
質炭酸カルシウム （商標：ＰＸ、白石工業社製） （平均粒子径＝１８μｍ） （表面積：　　　２４．０ｍ２７ｇ） （吸油量：　　　５５ｍｊ！／　１００１？）（立方状
カルサイト） １００部を用い、接着剤として、ＳＤＲ（ＪＳＲＯ６５
９日本合成ゴム日本合成ゴム用２０部れに澱粉（エース
八王子コーンスターチ）５部を加えて塗料を製造した。

また、スーパーカレンタ゛−で平滑化して得られたイン
ク画像受容層の表面のベック平滑度は３００秒であった
。

テスト結果を第１表に示す。

を試作した。

（平均粒子径　１３μ） （吸油量：　　　６０＋ｎｆ／１００ｇ）（表面積：　
　　２０ｍ２／ｇ） （塊状カルサイト） この炭酸カルシウム１００部に分散剤および水を加金し
て塗料を調製した。この塗料を、ポリオレフィンを主成
分とし、延伸多層構造の合成紙（商標：ユボＦＰＧ　９
５、厚さ”９５ミクロン王玉子化合成紙社製）に２０ｇ
／＋ｏ２の乾燥塗布量で塗工した。得られた塗布層の表
面をスーパーカレンダーで平滑化し、そのベック平滑度
を１５０００秒として、インク画像受容シートを得た。

テスト結果を第１表に示す。

比１１１一 実施例１記載の操作と同様の操作を行った。但し顔料と
して下記性能形状の軽質炭酸カルシウムを用いた。

（商標：アルハ゛フィル、ファイサ°−ＭＳＰ社製）（
平均粒子径・０．８μｍ） （表面積：　　　９．５ｍ２／ｇ） （吸油量：　　　４０ｍβ／１００ｇ）（６角柱状カル
サイｌ−） この顔料１００部に分散剤および水を加えて高速分散混
合を行った後、これに接着剤としてポリビニルアルコー
ル（日本合成化学Ｎｌ＋１７）　２０部を加えて塗料を
調製した。またスーパーカレンターで平滑化して得られ
た画像受容層のベック平滑度は２３０秒であった。

テスト結果を第１表に示す。

圧潰」Ｌ乙 実施例１記載の操作と同様の操作を行った。但し顔料と
して下記性能、形状の重質炭酸カルシウムを用いた。

（ホワイトンＰ−１０東洋ファインケミカル製）〈平均
粒子径　２，０μｍ） （吸油量　　　２６ｍ／／　１００ｇ）く表面積　　　
５．８鉛２／ｇ） この顔料１００部に分散剤および水を加えて高速分散混
合を行った後、これに接着剤としてポリビニルアルコー
ル（日本合成化学Ｎｌ１１７）　２０部を加えて塗料を
調製した。また、スーパーカレンターで平滑化して得ら
れた画像受容層表面のベック平滑度は２００秒であった
。

テスト結果を第１表に示す。

第１表 〔発明の効果〕 本発明の熱転写インク画像受容シートは、得られる画像
の鮮明度、インク転写性、ドツト径の大きさ、濃度、均
一性のいずれにおいても優秀なものであり、従来のイン
ク画像受容シートの欠点を解消して、高解像度の熱転写
インク画像プリン１〜を可能ならしめるものであって、
正確な画像情報の伝達を可能にし、産業界に寄与すると
ころが大である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、シート状基体と、 このシート状基体の少なくとも１面上に形成され、１０
   〜９０重量％の、１μｍ以上の平均粒子径と５０ｍｌ／
   １００ｇ以上の吸油度とを有するカルサイト系炭酸カル
   シウムと、残余の量の接着剤とからなる混合物を主成分
   として含み、かつ、２００秒以上のベック平滑度を有す
   る熱転写インク画像受容層とを含んでなる熱転写インク
   画像受容シート。