JPH0233625B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば複写機、レーザプリンタ、
液晶プリンタ、イオンプリンタ、印刷装置などの
画像形成装置から排出される用紙を、グループ毎
に互い違いに収容する用紙積載装置に関する。

〔従来技術〕

複写機やレーザプリンタの排紙トレイは、一定
量の用紙を積載できるように排紙口から所定の落
差を設けて取付けられている。

しかし、大量の用紙を排紙トレイに積載するた
めには、排紙口よりかなり下に排紙トレイを取付
けなければならない。

この場合、排紙位置から積載位置までの落差が
大きいため、排出された用紙が一時的に宙に舞う
形となり、整列性が著しく悪くなり、通常の使用
に耐えない。

このため、排紙トレイを用紙の積載量に応じて
下降させ、整列性を向上させた大容量の積載装置
がある。

一方、複写機などから連続して搬出される一連
の用紙を簡単に区分けするものには、排紙トレイ
を各部数の区切り毎に右側位置と左側位置との間
でシフトさせたり、部数の区切り毎に排紙トレイ
が回動され、例えば所定ページ数の一連の用紙
と、次の部数の一連の用紙とが異なつた姿勢で積
み重ねられ、使用者が一部ずつ用紙を取り易くし
たものが知られている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、排紙トレイが上下動する積載装置と排
紙トレイがシフトする積載装置とを組み合わせた
ものは、現在見当らない。

これは両者が比較的高価であり、コストダウン
をはからなければならない現状において、さらに
スペツクが大きく変更され高価となる機能を追加
することは考えられないことが１つの理由であ
る。

また、後者の積載装置は排紙トレイに用紙を積
載した状態でシフトするため、すでに積載されて
いる用紙が荷崩れ現象を起し、部数毎の区切りが
判然としなくなりがちであり、従つて前者のよう
に多量の用紙を収容する場合には、ソータを使用
しているためである。

ところが発明者は両者を組み合わせることによ
り、多量の用紙をソータを使用することなく区分
けして収容できるという着装に基づき実施化の検
討を行つた。

しかし、両者を組み合わせた場合、排紙トレイ
を下降させるタイミングと排紙トレイをシフトさ
せるタイミングが問題となり、タイミングが悪い
と用紙の整列性が悪くなつてしまう。

〔発明の目的〕

この発明は、シフト動作と下降動作を速やかに
完了して用紙を整列性よく収容できる用紙積載装
置を得ることを目的とする。

〔発明の概要〕

そこでこの発明は上記目的を達成するために、
排紙トレイのシフト時、排紙トレイをシフトさせ
ながら所定量下降させるように制御するようにし
たものである。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例について図面を参照
して説明する。

第１図および第２図に示すように、画像形成装
置例えば複写機１の排紙口には回転軸３，５が設
けられ、排紙手段例えば複数の排紙ローラ７，９
が取付けられている。なお排紙手段はベルトなど
でもよい。

また排紙口にはレバー式の満杯検知センサ１１
が設けられ、所定時間連続してオンすると後述す
るモータ５３を所定量回動させる。

さらにフレーム１３，１５が平行に設けられ、
昇降装置の一部をなす例えばガイドシヤフト１
７，１９および送りねじシヤフト（ボールねじ）
２１が支持されている。なお、ガイドシヤフト１
９には長手方向にキー溝２３が設けられている。

ガイドシヤフト１７，１９および送りねじシヤ
フト２１には、ガイドシヤフト１７，１９に案内
されながら送りねじシヤフト２１の昇降作用によ
つて上下動を行う昇降フレーム２５および支持フ
レーム２７が取付けられている。

なお、送りねじシヤフト２１は雌ねじユニツト
２９、ガイドシヤフト１７はリニアボールベアリ
ング３１および３２、ガイドシヤフト１９はリニ
アボールベアリング３３および３５を介して昇降
フレーム２５に取付けられている。

支持フレーム２７にはシフト手段の一部をなす
例えばスライドシヤフト３７，３９を介してスラ
イドユニツト４１が左右移動自在に取付けられて
いる。スライドユニツト４１は下部に駆動連結部
４３を有し、上部に取出し凹部４５を備えた排紙
トレイ４７が取付けられている。なお、排紙トレ
イ４７には下降準備完了および上昇開始を指令す
る例えばレバー式のトレイセンサ４９が取付けら
れている。

送りねじシヤフト２１の下端には、歯車５１お
よび駆動源例えばステツピングモータ（パルスモ
ータ）５３が直結されている。またガイドシヤフ
ト１９の下端には電磁クラツチ５５が取付けら
れ、通電時歯車５１，５７，５９を介してモータ
５３の駆動力により、ガイドシヤフト１９を回転
するようになつている。

なお、ガイドシヤフト１９には１回転指令カム
６１が取付けられ、このカム６１の１回転をセン
サ６３が検出する間、電磁クラツチ５５を通電す
るようになつている。

フレーム１３，１５の近傍には、リミツトスイ
ツチなどの最下点センサ６５および最上点センサ
６７が設けられ、排紙トレイ４７の移動範囲を規
制している。すなわち、センサ６５または６７が
オンすると排紙トレイ４７の上下動が停止するよ
うにねつている。

ガイドシヤフト１９にはキー溝２３に嵌合した
状態で、ねじ歯車６９がリニアボールベアリング
３３，３５間に取付けられ、昇降フレーム２５の
上下動にともなつてガイドシヤフト１９に沿つて
ねじ歯車６９が上下にスライドする。このため、
上下どの位置にあつても、また昇降中であつて
も、ガイドシヤフト１９の回転はねじ歯車６９に
伝達される。

ねじ歯車６９には第３図のようにねじ歯車７１
がかみ合つており、クランクシヤフト７３を介し
てクランクデイスク７５に駆動を伝達するように
なつている。クランクデイスク７５とスライドユ
ニツト４１の下部に設けられた駆動連結部４３と
は、リンク７７を介して駆動連結されている。

このように構成された用紙積載装置のセンサ１
１，４９，６３，６５，６７、モータ５３、電磁
クラツチ５５および複写機１は第４図のように制
御装置７９に連結されている。この制御装置７９
はセンサ１１，４９，６３，６５，６７および複
写機１などからの情報をもとに例えば第５図〜第
７図のようにしてモータ５３や電磁クラツチ５５
を制御するものである。

上記のような構成において、この装置は次のよ
うに動作する。

まず、リニアボールベアリング３５が最上点セ
ンサ６７をオンさせた状態で、排紙トレイ４７が
最上位置（第１の位置）に停止している。すなわ
ち、排紙トレイ４７は排紙ローラ７，９から排出
される用紙が舞い上がらずに収容できる所に位置
している。

この状態において第５図のようにステツプＳ１
で複写機１のコピーが開始されると、排紙ローラ
７，９から用紙が１枚ずつ排出される。この用紙
はその先端が満杯検知センサ１１のレバーに当た
り、レバー１１をはね除けて排紙トレイ４７上に
落下する。このためステツプＳ３で排紙トレイ４
７上のセンサ４９がオンし、排紙トレイ４７の下
降が可能となる。

排紙口から排出された用紙は、排紙トレイ４７
に順次積載される。ステツプＳ５では複写機１か
らの情報によりコピーが継続中であるか否かを判
断し、コピーが終了すればステツプＳ２１へ移行
し、コピーが継続中であればステツプＳ７へ移行
する。

ステツプＳ７では満杯検知センサ１１が所定時
間以上連続してオンしているか否かを判断する。
すなわち、排紙トレイ４７に用紙が積載されて行
くと用紙面が上昇し、センサ１１が連続してオン
しなければステツプＳ５にもどり、用紙が満杯に
なりセンサ１１が連続してオンすればステツプＳ
９へ移行する。

ステツプＳ９ではステツピングモータ５３を所
定量回転させる。これにより送りねじシヤフト２
１が回転し、昇降フレーム２５に固定された雌ね
じユニツト２９がねじ送り作用により下降する。
このため、排紙トレイ４７も所定量下降して停止
する。

なお、排紙トレイ４７の下降中も排紙動作は行
われ、下降中の排紙トレイ４７に用紙が積載され
る。

以後、ステツプＳ１１でセンサ６５がオンする
まで、排紙トレイ４７に積載された用紙が満杯検
知センサ１１をオンさせるごとにモータ５３が所
定量回転し、排紙トレイ４７が所定量ずつ下降す
る。

排紙トレイ４７が最下位置（第２の位置）に達
し、ステツプＳ１１でリニアボールベアリング３
３がセンサ６５をオンさせるとステツプＳ１３で
モータ５３を停止させる。すなわち、排紙トレイ
４７の下降はストツプする。

排紙トレイ４７の下降はストツプするが排紙動
作は行われ、ステツプＳ１５でコピー終了となる
とステツプＳ２１へ移行する。

コピー継続中の場合、ステツプＳ１７で積載紙
により満杯検知センサ１１がオンすると、トレイ
満杯指令が発せられ、ステツプＳ１９でコピー動
作を一旦停止する。

ステツプＳ２１で排紙トレイ４７から積載紙を
取り除くと、センサ４９がオフし、ステツプＳ２
３で所定時間後にモータ５３を逆転させ、ステツ
プＳ２５でセンサ６７がオンするまで上昇させ
る。排紙トレイ４７がホームポジシヨンに復帰す
ると、ステツプＳ２７でモータ５３を停止し、ス
テツプＳ２９でコピーが終了したか否かを判断
し、終了していなければステツプＳ３１でコピー
を再開し、ステツプＳ３にもどり、終了していれ
ば制御がストツプする。

一方、第６図のように排紙トレイ４７の下降中
に用紙のシフト指令が複写機１から出さえた場
合、電磁クラツチ５５が通電される。このため歯
車５９に伝達されている回転力がガイドシヤフト
１９に伝わり、１回転指令カム６１が回転する。
このため１回転検知センサ６３がオンとなり、１
回転指令カム６１が１回転すると１回転検知セン
サ６３がオフする。このため電磁クラツチ５５が
オフとなり、ガイドシヤフト１９の回転が停止す
る。

電磁クラツチ５５の通電によりガイドシヤフト
１９が回転すると、ねじ歯車６９が１回転する。
この１回転したねじ歯車６９はねじ歯車７１へ回
転を伝達するにあたつて、回転方向を２軸非交差
にて直角に変換すると同時に、両者のギヤ比によ
りねじ歯車７１が1/2回転して停止する。この1/2
回転はクランクシヤフト７３を介してクランクデ
イスク７５に伝えられる。

リンク７７に結合されたスライドユニツト４１
は、クランクデイスク７５がどの位置からどの方
向へ回転しようとも1/2回転して右から左あるい
は左から右へとスライドシヤフト３７，３９をガ
イドとしてシフトする。

すなわち、スライドユニツト４１に取付けられ
た排紙トレイ４７は、シフト指令にともなつて右
から左あるいは左から右へとシフトする。

積載紙のシフト指令が第７図のように排紙トレ
イ４７の停止中に出された場合、ステツピングモ
ータ５３がガイドシヤフト１９を１回転させるの
に要する量だけ回転し、電磁クラツチ５５がカム
６１とセンサ６３によつて１回転の通電がなされ
る。後は前述のようにして排紙トレイ４７がシフ
トする。

このようにしてシフトされた用紙は排紙トレイ
４７に、第８図のように奇数部目Ｐ１，Ｐ３，Ｐ
５…と偶数部目Ｐ２，Ｐ４…とが互い違いに収容
される。

以上説明したこの実施例によれば、次のような
効果が得られる。

(1) 排紙トレイ４７の下降中にシフト指令が与え
られると、排紙トレイ４７を下降させながら排
紙トレイ４７をシフトさせるようにしたので、
下降動作とシフト動作を速やかに完了すること
ができる。従つて、排出される用紙を排紙トレ
イ４７が停止した安定状態で収容することがで
き、整列性が向上する。

(2) 排紙トレイ４７の下降動作とシフト動作を同
一の駆動源すなわちステツピングモータ５３で
行つているので、制御が簡単になると共に、コ
ストダウンが可能である。

また、排紙トレイ４７が停止している状態で
シフト指令が出されると、電磁クラツチ５５を
通電すると共に排紙トレイ４７を下降させるス
テツピングモータ５３を回転させて、排紙トレ
イ４７をシフトさせているので、シフト動作を
させるたびに必ず排紙トレイ４７がわずかに下
降する。このため満杯検知センサ１１がオンす
るのをまたずにシフト動作ごとに排紙トレイ４
７を下降させることができ、排紙口と積載用紙
との落差を自動的に補正（調整）でき、用紙の
整列性がいつそう向上する。

〔変形例〕

この発明は前記実施例に限定されるものではな
く、例えば次のような変形が可能である。

(1) 前記実施例では排紙トレイ４７が幅方向へシ
フトする例を示したが、グループ毎に回動して
区分けするものでもよい。

(2) 前記実施例では排紙トレイをボールねじによ
り昇降させたが、ベルトやワイヤなどにより昇
降させてもよい。

(3) モータ５３や電磁クラツチ５５を制御装置７
９で制御したが、複写機１の制御装置で制御し
てもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したようにこの発明によれば、排紙手
段により排出される一連の用紙を排紙トレイに積
載収容する用紙積載装置において、前記排紙トレ
イを昇降せる昇降指令および排出用紙のグループ
毎に用紙の排出方向とは異なる方向に前記排出ト
レイをシフトさせるためのシフト指令をそれぞれ
発生する制御装置と、前記昇降指令またはシフト
指令によつて回転する単一の回転動力源と、この
回転動力源からの回転力によつて排紙トレイを所
定の昇降範囲内で昇降させる昇降装置と、排紙ト
レイをシフトさせるシフト機構と、前記シフト指
令が発生された時のみ前記回転動力源の回転力を
前記シフト機構に伝達し、排紙トレイをシフトさ
せるクラツチ機構とを設けたので、シフト動作と
下降動作を速やかに完了して用紙を整列性よく収
容する用紙積載装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第８図はこの発明の一実施例を説明す
るための図で、第１図が用紙積載装置の正面図、
第２図がその側面図、第３図が支持フレーム周辺
の構造を示す断面図、第４図が制御装置の制御関
係を示すブロツク図、第５図が制御装置の主な制
御内容を示すフローチヤート、第６図および第７
図が制御装置の制御内容を示すタイミングチヤー
ト、第８図が排紙トレイ上の用紙積載状態を示す
図である。 １……複写機、７，９……排紙ローラ、１１…
…満杯検知センサ、１７，１９……ガイドシヤフ
ト、２１……送りねじシヤフト、２５……昇降フ
レーム、２７……支持フレーム、３７，３９……
スライドシヤフト、４１……スライドユニツト、
４７……排紙トレイ、５３……ステツピングモー
タ、５５……電磁クラツチ、６１……１回転指令
カム、６３……１回転検知センサ、６５……最下
点センサ、６７……最上点センサ、７９……制御
装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 排紙手段により排出される一連の用紙を排紙
   トレイに積載収容する用紙積載装置において、前
   記排紙トレイを昇降させる昇降指令および排出用
   紙のグループ毎に用紙の排出方向とは異なる方向
   に前記排紙トレイをシフトさせるためのシフト指
   令をそれぞれ発生する制御装置と、前記昇降指令
   またはシフト指令によつて回転する単一の回転動
   力源と、この回転動力源からの回転力によつて排
   紙トレイを所定の昇降範囲内で昇降させる昇降装
   置と、排紙トレイをシフトさせるシフト機構と、
   前記シフト指令が発生された時のみ前記回転動力
   源の回転力を前記シフト機構に伝達し、排紙トレ
   イをシフトさせるクラツチ機構とを備えたことを
   特徴とする用紙積載装置。