JPH0233258Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本本考案は、電子写真方式を利用した印刷装置
におけるヨーク機構に関するものであり、特にヨ
ーク機構に備えたトラクタ部への連続状の印刷用
紙の装填作業を簡便に行えるようにするものであ
る。

以下、第５図を用いて従来技術を説明する。

第５図において、１は電子写真印刷装置を示
し、この印刷装置１は、感光体２と、この感光体
２を帯電させる帯電器３と、感光体２上に情報を
書き込む光学部４と、現像機５と、連続状の印刷
用紙６を一定速度で送り出し感光体２上の像を印
刷用紙６上に転写させるヨーク機構７と、印刷用
紙６上に転写された像を印刷用紙６に定着させる
定着部８と、定着部８から送り出された印刷用紙
６を折りたたむスタツカ９とから構成されてい
る。ヨーク機構７は、転写の際、感光体２に対向
する転写器１２と、転写器１２の方へ印刷用紙６
を送り込み且つ転写器１２を通過した印刷用紙６
と定着部８の方へ送り出すトラクタ１０と、転写
時に印刷用紙６を感光体２に離接するリトラクタ
１１とを備え、印刷装置１内に立設されたフレー
ム１３上端部に軸７ａにより回動自在に取り付け
られており、第５図中実線で示す転写位置と、同
図中鎖線で示す退避位置とを持つようにフレーム
１３に形成したストツパピン１４あるいはストツ
パ１３ａで各位置に支持される。なお、上記ヨー
ク機構７に設けたトラクタ１０のようにトラクタ
の両面を使つて印刷用紙６の給送する構成（ダブ
ルフエイス式トラクタ）は、ヨーク機構のコスト
低減および小型化のために一般に使用されてい
る。

ところで、従来、こうした構成のヨーク機構に
連続状の印刷用紙６を装填する場合には、まず、
ヨーク機構７をフレーム１３に設けたストツパ１
３ａに当接するまで回動させ、ヨーク機構７を退
避位置（第５図中鎖線で示す）に保持させ、この
退避位置において上側に出たトラクタの用紙抑え
１０ａに印刷用紙６を装填し、次に、ヨーク機構
７を閉じてトラクタの用紙抑え１０ｂに印刷用紙
６を装填するという作業が行われていた。従つ
て、装填作業時において、退避位置にあるヨーク
機構７を閉じる場合は、印刷用紙６がトラクタ１
０の片側のみ、すなわち用紙抑え１０ａのみに固
定された状態でヨーク機構７が閉じられることに
なるため、用紙抑え１０ｂ側に開放された、たる
んだ印刷用紙６が感光体２に接触し、軟らかい感
光体表面に傷をつけてしまうという問題を生じさ
せていた。

本考案は、上記従来技術の問題点を解消する如
く、転写位置手前においてヨーク機構を係止させ
る準備位置を設け、退避位置と準備位置とを使つ
て連続状の印刷用紙の装填作業を完了させるヨー
ク機構を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を第１図〜第４図を用
いて説明する。

ヨーク機構７の先端部側面にはクランプレバー
１６がピン１７により回動自在に軸支されてい
る。クランプレバー１６の回動支点（ピン１７）
上部には穴１８が設けられ、ヨーク機構７に植え
込んだピン１９と遊嵌している。従つて、クラン
プレバー１６の回動範囲は前記穴１８とピン１９
との間隔によつて規制される。また、クランプレ
バー１６の中央部に設けた突起２０とピン１９と
の間には引張バネ２１が張られており、クランプ
レバー１６を常時時計回り方向に付勢している。
従つて、クランプレバー１６は穴１８の内周がピ
ン１９に突き当たつた状態で保持される。クラン
プレバー１６の上部には操作用のハンドル２２が
形成され、下部には側方に開口する溝２３が形成
され、下端部には突当面２４が設けられている。

一方、フレーム１３の前部には、クランプレバ
ーの穴１８の内周がヨーク機構に植え込まれたピ
ン１９に突き当たつている状態においてクランプ
レバーの突当面２４と係合するようにストツパピ
ン２５が植え込まれている。従つて、ヨーク機構
７を退避位置から転写装置へ単に回動させて場
合、クランプレバーの突当面２４はストツパピン
２５を係合し、この状態でヨーク機構７の先端は
感光体２から少し離れた準備位置で停止される。

上記構成において、印刷用紙をヨーク機構に装
填する場合、まず初めに第３図Ａに示すようにヨ
ーク機構７を退避位置まで開き、トラクタの用紙
抑え１０ａに印刷用紙６をセツトする。次にヨー
ク機構７を第３図Ｂで示す準備位置まで閉じ、ト
ラクタの用紙抑え１０ｂに印刷用紙６をセツトす
る。なお、準備位置での用紙抑え１０ｂの配置状
態については、用紙抑え１０ｂに印刷用紙６をセ
ツトする前の段階において用紙抑え１０ｂ側に開
放された印刷用紙６を感光体２に接触する方向へ
たるませないようにするために用紙抑え１０ｂ側
の印刷用紙支持面を水平もしくはわずかに前記退
避位置へ傾斜させた位置で係止できるようにフレ
ームのストツパピン１４を設置することが好まし
い。

上記操作後は、ハンドル２２によりクランプレ
バー１６を第１図に示した矢印方向へ回動させ、
クランプレバー下端の突当面２４とストツパピン
２５との当接状態を解除し、ヨーク機構７をさら
に感光体２側へ回動させ、第３図Ｃに示す所定の
転写位置においてヨーク機構７を保持させる。こ
のときヨーク機構７はストツパピン１４との係止
状態に加えて、クランプレバーの溝２３とストツ
パピン２５との係合により確実に転写位置に固定
されることになる。

以上述べた如く、本考案によればヨーク機構を
転写位置より手前の準備位置にて一時的に係止さ
せる係止機構を設け、連続状の印刷用紙を前記ヨ
ーク機構の退避位置と準備位置との併用によつて
装填し、そのあとで所定の転写位置にヨーク機構
を保持させるようにしたので、従来、感光体に印
刷用紙が接触しないように慎重に行われていたヨ
ーク機構への印刷用紙装填作業を容易に行え、あ
わせて装置の信頼性を向上できるという実用上優
れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案となるヨーク機構を準備位置に
係止させた状態を示す側面図、第２図は本考案と
なるヨーク機構を転写位置に係止させた状態を示
す側面図、第３図は本考案となるヨーク機構の移
動状態を示す側面図、第４図は本考案ヨーク機構
の正面図、第５図は従来の電子写真印刷装置を示
す模式図である。 図において、２は感光体、６は印刷用紙、７は
ヨーク機構、１０はトラクタ、１１はリトラク
タ、１６はクランプレバーを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連続状の印刷用紙を給送するダブルフエイス式
   トラクタと、この印刷用紙を転写位置において感
   光体に離接させるリトラクタと、転写器とを備え
   たヨーク機構を前記感光体に接近する転写位置と
   前記感光体から遠ざかる退避位置との間で回動自
   在にフレーム上に軸支してなる電子写真印刷装置
   において、前記ヨーク機構を前記転写位置より手
   前の準備位置にて一時的に係止させる為に、ヨー
   ク機構の先端部側面に設けたクランプレバーの突
   当面と、フレームに植え込まれたストツパピンと
   を係合させる係止機構を前記ヨーク機構と前記フ
   レームとの間に設け、前記ヨーク機構の退避位置
   及び準備位置を併用して前記印刷用紙を装填する
   ことを特徴とするヨーク機構。