JPH0232115B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般に、機械上の基準点に対し回転工
具を位置変えする必要のある機械に係るものであ
る。

更に詳細にいえば、本発明はしばしば少くとも
２個の回転工具を使用しこれら工具間の軸線方向
距離を定期的に変えることが望ましい研削および
フライス削り機械の如き工作機械に係るものであ
る。

従来の技術 心なしグラインダの如き機械では、同様な部品
が研削される同じ直径を有していることもある
が、研削後の直径すなわち陸部は液圧弁スプール
の如きある特定の部類に入る部品は互いに軸線方
向寸法が異なることがある。といし車は典型的に
は研削スピンドルに受けられた共通のといし車コ
レツトに位置決めしコレツトはといし車間を拡げ
るためリング状のスペーサを使用する。といし車
間の距離を変える必要のある場合には、コレツト
を全く異なるコレツトとといし車との組と取り替
えることがあるかまたはといし車間のスペーサリ
ングを取り替えるためコレツトを取り外す必要が
ある。

発明が解決しようとする問題点 といし車間の拡がつた軸線方向寸法を変える前
記した技術は面倒でまた所要部品とといし車の装
着時間との点で費用がかさむ。

問題を解決するための手段 本発明者はといし車の如き１対の回転工具の軸
線間の距離寸法を変えて工具を使用する際に特有
の困難を工具の組を締め付けたりするため組み込
んだ円錐形ばねを使用するねじ状機構により一方
のといし車を他方のといし車に対し十分に容易に
可調節にする新規な工具配列により取り除いた。

従つて、本発明の１つの目的は工作機械のスピ
ンドルに敏速に効率的方法により可調節に位置決
めできる工具ホルダーを提供することである。

本発明の他の１つの目的は、工作機械のスピン
ドルに工具ホルダーを締め付けたりゆるめたりす
るばね機構を具体化する可調節の回転工具ホルダ
ーを提供することである。

本発明は工具ホルダーが機械のスピンドルにす
べりばめにして受けられる孔を有し軸線方向のリ
ードを有する内部溝が工具ホルダーの孔のまわり
に設けてある機械のスピンドルに回転可能な工具
を位置決めするのに有用な可調節の工具台に具体
化してある。ピンがスピンドルに固定され工具ホ
ルダーの溝内に半径方向に延びている。工具ホル
ダーとスピンドルに相対的に種々の固定位置に締
め付ける手段が設けてありまた工具ホルダーをス
ピンドルに相対的に回転させて工具ホルダーをス
ピンドル上の第１の軸線方向位置から第２の軸線
方向位置に調節する手段が設けてある。

唯一の添付図面には工作機械に位置決めした可
調節の回転工具台が断面図で示してある。

実施例 図面には、たとえば、といし車１１を支持し駆
動する工作機械の回転可能なスピンドル１０が示
してあり、このといし車１１はスピンドルのフラ
ンジ１２に装着されスピンドル１０にねじ受けさ
れた錠止めナツト１３により固定されている。と
いし車１１はこれもまたスピンドル１０に支持さ
れている可調節の工具台１４を軸線方向に位置決
めする基準点として役立つ。

可調節の工具台１４も同様にといし車１５を支
持し、このといし車１５は後ろ側フランジリング
１６と前側フランジリング１７との間に固定さ
れ、これらフランジリングは複数のねじ１８によ
り締め付け合わされ剛強なアセンブリを形成して
いる。後ろ側フランジリング１６はフランジ部分
１９とこのフランジ部分に隣接している直径が縮
少した工具パイロツト部分２０とを有している。
後ろ側フランジリング１６を貫通している精密な
中心孔２１が工作機械のスピンドル１０に受けら
れている。工具パイロツト部分２０には中心の座
ぐり孔２２が設けてあり座ぐり孔座部２３で終つ
ている。前側フランジリング１７はフランジ部分
２４とそれに隣接している直径が縮少していて後
ろ側フランジリング１６の工具パイロツト部分と
同じ寸法の工具パイロツト部分２５とを有してい
る。フランジ部分２４の外端２６には外面にねじ
山が設けてある。前側フランジリング１７は後ろ
側フランジリング１６の中心座ぐり孔２２と同じ
直径の中心孔２７を有していて、フランジ部分２
４には座ぐり孔２８が設けてありフランジ部分２
４のほぼ中間の座ぐり孔座部２９で終つている。

外側の圧縮リング３０が前側フランジリング１
７の座ぐり孔２８に滑動可能に収容され通常のア
センブリではフランジリング１７外に部分的に延
びている。外側の圧縮リング３０は円筒形で工作
機械のスピンドル１０に滑動可能に受けられた中
心孔３１を有している。中心の座ぐり孔３２が圧
縮リング３０に機械加工され座ぐり座部３３で終
つている。座ぐり孔３２は前側フランジリング１
７の中心孔と同じ直径で後ろ側フランジリング１
６に向け開口して配置されている。円筒形の内側
圧縮リング３４が工作機械のスピンドル１０に受
けられる緊密にはまる孔３５を有している。内側
圧縮リング３４の緊密にはまる外面３６は後ろ側
フランジリングの座ぐり孔２２、前側フランジリ
ング１７の中心孔２７および外側圧縮リング３０
の座ぐり孔３２に滑動可能に受けられている。内
側圧縮リング３４は外側キイ３７を有し、このキ
イは後ろ側フランジリング１６に設けたキイ溝３
８に収容されリング３４，１６間の相対的回転を
防止する。外側圧縮リング３０は外側のキイ３９
を有し、このキイは前側フランジリング１７に設
けたキイ溝４０に収容されリング３０，１７間の
相対的回転を防止する。内側圧縮リング３４の孔
３５には内部のらせん形溝４１が機械加工され、
工作機械のスピンドル１０に着座したピン４２が
内部溝４１内に半径方向に突出している。ピン４
２と溝４１との断面はそれらが互いに共働するよ
う形成されている限り重要ではない。複数の半径
方向に延びる孔６０が前側フランジリング１７の
周囲に設けてあり、従つて、可調節の工具台１４
を回転させるのにスパナレンチ（図示せず）を使
用できる。従つて、前側フランジリング１７が回
転すると後ろ側フランジリング１６と内外の圧縮
リング３４，３０を一緒に回転させまたねじ１８
とキイ３７，３９とのトルク伝達により工作機械
のスピンドル１０上を軸線方向に運動させる。

可調節の工具台１４の運動を許容するためにお
のずと存在する間隙のため、精密な切削工具アセ
ンブリではそれから半径方向の間隙すなわち「揺
れ」を取り除く必要がある。この目的を果すため
と可調節の工具台１４を確実に定位置に固定す
る。締め付け手段を形成するため、後ろ側フラン
ジ１６と外側圧縮リング３０の座ぐり孔２２，３
２のそれぞれに同数の組み込んだ円錐形のばねリ
ング４３が収容されている。

ばねリング４３は厚味を拡大して示してある
が、このばねリングの数と共に厚味を変えること
ができる。ばねリング４３はそれぞれ精密に機械
加工した孔４４と精密に機械加工した外面４５と
を有している。ばねリング４３を特定の座ぐり孔
２２，３２内に閉じ込め工作機械のスピンドル１
０上に滑動可能に置くことにより、積み重ねたリ
ングに軸線方向の負荷をかけると、ばねリングが
その外径が拡大されその孔４４が減少せしめられ
る傾向のあることは理解できよう。従つて、ばね
リング４３に衝合している向かい合わせに配置し
た座ぐり孔座部２３，３３により軸線方向の負荷
をかけると、可調節の工具台１４は工作機械のス
ピンドル１０と摩擦係合して固定に締め付けられ
る。

円錐形のばねリング４３は種々の材料で作れる
が、そのようなばねはいくつかの商品名で市販さ
れている。「Ringfeder」の商品名で売られてい
るものは、歯車、スプロケツト等をシヤフト上に
一定位置に締め付けるようにした市販の中実のリ
ングである。「Ringspann」の商品名で売られて
いるものは、錠止めリングとして市販されている
他のばねリングであり、このばねリングは中実の
リングよりも屈折が大となるようにその円周のあ
る個所が除去してある。

工具台１４を締め付けたりゆるめたりするた
め、錠止めナツト４６が前側圧縮リング３０に衝
合する内面４８で終る内面ねじ山４７を有してい
る。間隙８４，４９が錠止めナツト４６の中心を
貫通した機械加工され、複数の半径方向に延びた
孔５０が錠止めナツト４６の円周に機械加工され
従つて、スパナレンチを使用してナツト４６を回
転させることができる。錠止めナツト４６は摩擦
力によりその調節位置にとどまることができる
が、錠止めナツト４６を貫通して設けてある狭い
間隔にした複数の間隙孔５２の１つに錠止めねじ
５１を差し込むことにより一層きついアセンブリ
にでき、これら孔５２の任意の１つを前側フラン
ジリング１７のねじ孔５３に並べることができ
る。

本発明を複数のといし車を使用する機械に関連
して示したが、回転フライス削りカツターの如き
他の工具も使用できることは理解できよう。

更にまた、基準点が機械テーブル等である場合
には１個だけの切削工具も使用できることは理解
できよう。

本発明を１つの好ましい具体例に関連して示し
たが、本発明はそのような具体例のみに限定され
るものではなく本発明は前記した特許請求の範囲
内に入る構造も変形したものにも及ぶようにして
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は工作機械のスピンドルに装着した可調節
の回転工具台の断面図である。 １０…スピンドル、１４…工具台、１６…後ろ
側フランジリング、１７…前側フランジリング、
１８…フランジリングの固着手段、１９…後ろ側
フランジリングのフランジ部分、２０…後ろ側フ
ランジリングのパイロツト外面、２１…内側フラ
ンジリングの中心孔、２２…後ろ側フランジリン
グの座ぐり孔、２４…前側フランジリングのフラ
ンジ部分、２５…前側フランジリングの外面、２
６…ねじ状端部、３０…外側の圧縮リング、３４
…内側の圧縮リング、３７，３８…内側の圧縮リ
ングのキイ手段、３９，４０…外側の圧縮リング
のキイ手段、４１…内側の圧縮リングの内部溝、
４２…ピン、４３……ばねリング、４６…ナツ
ト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (a) 機械のスピンドルにすべりばめするよう
   形成した孔を有する工具ホルダーと、 (b) 前記孔の内周面に形成された螺旋溝と、 (c) スピンドルに固定されスピンドルから前記螺
   旋溝内に半径方向に延びて螺旋溝と摺動自在に
   係合している係合手段と、 (d) 工具ホルダー内の端部孔と、 該端部孔内でスピンドルのまわりに配置さ
   れ、それぞれがスピンドルにきつく嵌まり且つ
   端部孔にきつく嵌まる外面を有する複数の組み
   込んだ円錐形のばねリングと、 該ばねリングを互いに軸線方向に圧縮し、そ
   れによりばねリングの外径を拡大するとともに
   ばねリングの孔を縮径させる肩手段と、から成
   る工具ホルダーをスピンドルに相対的に一定位
   置に解放可能に締め付ける手段と、 (e) 工具ホルダーをスピンドルに相対的に回転さ
   せることによりスピンドル上で工具ホルダーを
   第１の軸線方向位置から第２の軸線方向位置に
   調節する手段と、 から成ることを特徴とする機械にスピンドル上に
   回転工具を位置決めする可調節の工具台。 ２ (a) フランジ部分、フランジ部分の付近に設
   けられた工具受けパイロツト部分およびパイロ
   ツト部分の内側に設けた中心の座ぐり孔を有す
   る後ろ側フランジリングと、 (b) フランジ部分、このフランジ部分に隣接し後
   ろ側フランジリングのパイロツト部分に向け配
   置された工具受けパイロツト部分、中心孔、フ
   ランジ部分の内側に設けられた座ぐり孔および
   フランジ部分の端部に形成されたねじ部を有す
   る前側フランジリングと、 (c) 後ろ側と前側のフランジリングを互いに固着
   する手段と、 (d) 前側フランジリングの座ぐり孔内に配設され
   該座ぐり孔との間に配設されたキー手段に沿つ
   て軸線方向に滑動可能で、後ろ側フランジリン
   グに向け開口している中心の座ぐり孔を有する
   外側の圧縮リングと、 (e) 後ろ側フランジリングと外側の圧縮リングの
   両中心座ぐり孔内に配設され、後ろ側フランジ
   リングのキー手段に沿い滑動可能とされ、且つ
   スピンドルに滑動可能に受けられた中心孔を有
   する内側の圧縮リングと、 (f) 前記両中心座ぐり孔内に収容され上記内側の
   圧縮リングの両端にそれぞれ圧接するそれぞれ
   が複数の第１および第２の組み込んだ円錐形の
   ばねリングと、 (g) 内側の圧縮リングの中心孔内にあり軸線方向
   のリードを有する内部螺旋溝と、 (h) スピンドルに固定され上記内部螺旋溝の断面
   に対応する輪郭を有しているピンと、 (i) 後ろ側および前側フランジリングと内側およ
   び外側の圧縮リングとを一緒に回転させ、それ
   により圧縮リングをスピンドル上で第１の軸線
   方向位置から第２の軸線方向に移動させる手段
   と、 (j) 前側フランジリングの端部のねじ部にねじ受
   けされ、複数の入り組んだ円錐形のばねを締め
   付けるため外側の圧縮リングに圧接して圧縮負
   荷をかける調節ナツトと、 から成ることを特徴とする機械のスピンドル上に
   回転工具を位置決めする可調節の工具台。 ３ 上記調節ナツトを前側フランジリングに相対
   的に所定の回転位置に錠止めする手段を備えてい
   る特許請求の範囲第２項の工具台。