JPH0232106Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はスーパーマーケツト等の商品載架用
棚、その他一般の棚において使用される棚板に係
るものである。

（従来の技術） 従来のこの種の棚板は、方形の水平主板の左右
両側縁及び前後両側縁より下方に夫々垂直板が曲
成された金属製棚板主体の左右両側裏面に、棚の
左右両側において夫々前後支柱間に横架された水
平棚受部材に係合するように構成されたた溝型部
材が配設されている。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来の棚板においては、金属製棚板主体を
構成するのに際して、方形の水平主板の左右両側
縁及び前後両端縁より夫々垂直板を延設するた
め、前記水平主板のコーナー部に切欠部を設けた
のち、同切欠部によつて切り離された水平主板の
前後左右の各端部片の折曲加工及び溶接が必要と
なり、更に前記溝型部材の加工及び金属製棚板主
体に対する溶接作業が必要となる。

このように前記従来の棚板は加工工程が多く、
製作に多くの時間とコストとを要し、特に棚板が
ステンレス鋼板より構成されたとき、棚板の水平
主板の端部折曲加工、溶接に多大の手間を要する
という問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような問題点を解決するために提
案されたものであつて、左右両端が切放された水
平主板の前後両端部に夫々垂直折曲片が曲成され
るとともに、裏面に左右方向に延びる溝型補強部
片が配設された金属製棚主板と、垂直片の上端縁
からは上部水平片が突設され、下端縁近傍からは
自由端部に垂直折曲片が延設された下部水平片が
突設され、同下部水平片及び折曲片と前記垂直片
との間に溝型部が形成されるとともに、前記垂直
片の前後両側縁からは側部取付片が、また前記垂
直片と下部水平片との間に亘つては溝型取付片及
び垂直リブが、夫々の上端縁と前記上部水平片と
の間に間隙を存するように水平に突設されてなる
合成樹脂製サイドカバーとよりなり、同サイドカ
バーにおける前記間隙及び前記溝型取付片に、前
記棚主板の水平主板の切放し端部並に溝型補強部
片を夫々嵌合するとともに、前記サイドカバーの
下部水平片上に前記棚主板の前後両垂直折曲片を
載架し、前記サイドカバーの溝型取付片及び前後
両側部取付片を夫々前記棚主板の溝型補強部片及
び前後両垂直折曲片に固着してなることを特徴と
する棚板に係るものである。

（作用） 本考案においては前記したように金属製棚主板
の水平主板の左右両端部が従来のように曲加工さ
れることなく切放され、この切放し端部が前記合
成樹脂製サイドカバーにおける垂直片の上端縁よ
り突設された上部水平片と、同垂直片の前後両側
縁から突設された側部取付片、及び同垂直片と下
部水平片との間に亘つて突設された溝型取付片並
に垂直リブの各上端縁との間に形成された間隙に
嵌入されるとともに、前記サイドカバーの下部水
平片上に棚主板の前後両垂直折曲片が載架され、
且つ前記溝型取付片に水平主板裏面の溝型補強部
片が嵌着されることによつて、合成樹脂製サイド
カバーが棚主板の左右側縁に簡単に、しかも前後
方向及び上下方向に動揺することのないように取
付けることができる。

更に本考案においては前記サイドカバーの溝型
取付片、及び垂直片の前後両側縁より突設された
側部取付片が、夫々前記棚主板の溝型補強部片並
に前後垂直折曲片に固着されているので、前記サ
イドカバーは棚主板に対して前後、左右及び上下
各方向に亘つて剛固に取付けられるものである。
なおこの際、前記垂直リブはサイドカバーを補強
するとともに、棚主板における水平主板の切放し
端部の挟着部材を兼ねるものであり、また前記水
平主板の裏面に配設された溝型補強部片がサイド
カバー取付用部材をも兼用するものである。

更にまた前記サイドカバーにおける垂直片と、
同垂直片の下端縁近傍から突設された自由端部に
垂直折曲片が延設された下部水平片との間に形成
された溝型部が、棚の左右両側において夫々前後
の支柱間に横架された水平棚受部材に係合し、同
部材に棚板が安定した状態で支持されるものであ
る。

（実施例） 以下本考案を図示の実施例について説明する。

Ａは金属製棚主板で、左右両端が切放された水
平主板１の前後両端縁に夫々垂直折曲片２が曲成
され、前記主板１の裏面に左右方向に延びる一双
の溝型補強部片３が固着されている。

Ｂは合成樹脂製サイドカバーで、垂直片４の上
端縁からは上部水平片５が突設され、下端縁近傍
からは、自由端縁に垂直折曲片６ａが延設された
下部水平片６が突設され、同下部水平片６及び垂
直折曲片６ａと前記垂直片４との間に溝型部が形
成されている。なお下部水平片６には軽量化を図
るため複数の透孔６ｂが穿設されている。

前記垂直片４の前後両側縁から水平の側部取付
片７が突設され、また同垂直片４と下部水平片６
との間に亘つて一双の溝型取付片８が突設され、
同取付片８間、及び同取付片８と側部取付片７と
の間にリブ９が突設され、前記側部取付片７、溝
型折曲片８及びリブ９の各上端縁と上部水平片５
との間には間隙ａが設けられている。

前記サイドカバーＢの溝型取付片８及び金属製
棚主板Ａの溝型補強部片３の各底部片の対応位置
に取付孔８ａ，３ａが穿設され、また側部取付片
７の内側面より上下一双の水平条片１０ａ，１０
ｂが突設され、同両水平条片１０ａ，１０ｂ間に
ナツト１１が嵌着され、同ナツト１１は前記側部
取付片７に穿設された取付孔７ａに連通してい
る。更にまた前記前後垂直取付片２には夫々前記
取付孔７ａの対応部位に取付孔２ａが穿設されて
いる。

而して前記金属製棚主板Ａにおける水平主板１
の切放し端部を前記サイドカバーＢにおける前記
側部取付片７、溝型取付片８及びリブ９の各上端
縁と上部水平片５との間に形成された間隙ａに嵌
入するとともに溝型補強部片３を溝型取付片８に
嵌合し、且つサイドカバーＢの下部水平片６上に
棚主板Ａの前後両垂直折曲片２を載架し、前記溝
型取付片８及び溝型補強部片３の各取付孔８ａ，
３ａに亘つてフアスナ１２を連綴するとともにサ
イドカバーＢの側部取付片７の取付孔７ａに挿通
したボルト１３を前記ナツト１１に螺着緊締し、
かくして前記金属製棚主板Ａの左右両端部に合成
樹脂製サイドカバーＢを確固と取付けるものであ
る。

なお図中１４は相隣るリブ９間に配設された補
助リブである。

（考案の効果） 本考案に係る棚板は前記したように金属製棚主
板と合成樹脂製サイドカバーとより構成され、金
属製棚主板の左右両端部は従来のように曲げ加工
を施されることなく切放され、この切放し端部
が、前記合成樹脂製サイドカバーにおける垂直片
の上端縁より突設された上部水平片と、同垂直片
の前後両側縁より突設された側部取付片及び同垂
直片と下部水平片との間に突設された溝型取付片
及び垂直リブの各上端縁との間に形成された間隙
に嵌入され、且つ前記サイドカバーの下部水平片
上に金属製棚主板の前後両端縁に曲成された前後
各垂直折曲片が載架され、且つ前記サイドカバー
の溝型取付片に金属製棚主板の裏面に配設された
左右方向に延びる溝型補強部片が嵌着されること
によつて、合成樹脂サイドカバーが金属製棚主板
の左右切放し端部に簡単、且つ確実に装着される
ものであり、しかも前記サイドカバーの溝型取付
片及び垂直片の前後両側縁より突設された側部取
付片が、夫々前記棚主板の溝型補強部片、並に前
後垂直折曲片に固着されたことによつて、前記サ
イドカバーは棚主板に対して前後、左右及び上下
各方向に亘つて強固に取付けられるものである。

この際サイドカバーの垂直リブは同サイドカバ
ーの補強と棚主板における水平主板の切放し端部
の挟着部材を兼ね、また前記棚主板における水平
主板の裏面に配設された溝型補強部片は棚主板の
補強部材サイドカバー取付用部材とを兼ね、構造
が簡略化される。

また前記サイドカバーにおける垂直片と、同垂
直片の下端縁近傍から突設された自由端部に垂直
折曲片が延設された下部水平片との間に形成され
た溝型部が、棚の水平棚受部材に係合し、同部材
に棚板が安定した状態で支持され、従来のようう
に棚板主体と別個に加工された溝型部材を同棚板
主体に溶接する必要がなくなる。

このように本考案によれば、水平主板の左右両
端が切放された金属製棚主板の左右両端部に合成
樹脂製サイドカバーを簡単に、しかも剛強に取付
けることができ、棚主板の左右両端部の曲げ加
工、コーナー部の切欠加工を省略し、また棚受部
材に対する溝型係合部材の加工及び同部材の棚主
板に対する溶接作業が不要になり製作が著しく簡
略化され製作コストが低減される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る棚板の一実施例を示す端
部分解斜面図、第２図はその端部斜面図、第３図
は棚板端部を示す右半部縦断側面図、第４図上半
部及び下半部は夫々棚板端部の平面図並に底面
図、第５図は棚板端部の正面図、第６図及び第７
図は夫々第３図の矢視−図並に−図であ
る。 Ａ……金属製棚主板、ｂ……合成樹脂製サイド
カバー、１……水平主板、２……垂直折曲片、３
……溝型補強部片、４……垂直片、５……上部水
平片、６……下部水平片、６ａ……垂直折曲片、
７……側部取付片、８……溝型取付片、９……リ
ブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右両端が切放された水平主板１の前後両端縁
   に夫々垂直折曲片２が曲成されるとともに、裏面
   に左右方向に延びる溝型補強部片３が配設された
   金属製棚主板Ａと、垂直片４の上端縁からは上部
   水平片５が突設され、下端縁近傍からは自由端部
   に垂直折曲片６ａが延設された下部水平片６が突
   設され、同下部水平片６及び折曲片６ａと前記垂
   直片４との間に溝型部が形成されるとともに、前
   記垂直片４の前後両側縁からは側部取付片７が、
   前記垂直片４と下部水平片６との間に亘つては溝
   型取付片８、及び垂直リブ９が、夫々の上端縁と
   前記上部水平片５との間に間隙ａを存するように
   水平に突設されてなる合成樹脂製サイドカバーＢ
   とよりなり、同サイドカバーにおける前記間隙ａ
   及び前記溝型取付片８に、前記棚主板Ａの水平主
   板１の切放し端部並に溝型補強部片３を夫々嵌合
   するとともに、前記サイドカバーＢの下部水平片
   ６上に前記棚主板Ａの前後両垂直折曲片２を載架
   し、前記サイドカバーＢの溝型取付片８及び前後
   両側部取付片７を夫々前記棚主板Ａの溝型補強部
   片３及び前後両垂直折曲片２に固着してなること
   を特徴とする棚板。