JPS6326496Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の組立式壁体は、通常、方形枠体の両垂直
杆の要所間に、補強用の連結杆を架設して、ねじ
止めあるいは溶着し、かつ枠体と連結杆の両面
に、壁面板をねじ止めあるいは接着して形成して
いた。

従つて、組立てに熟練を要するとともに面倒で
あり、また、壁体があまり強度を必要としない場
合、あるいは壁体の内部に、配線用ボツクス等の
補強を兼ねる部材や機構を組込みたい場合等に
は、前記連結杆は、不要もしくは邪魔となるの
で、連結杆を備えるものと、備えないものとの２
種類の枠体を用意する必要があつた。

本考案は、組立てが極めて簡単であるととも
に、補強杆と壁面板等が着脱自在であり、従つ
て、１種類の枠体で、補強杆のない壁体をも提供
しうる組立式壁体に関するもので、以下添付の図
面に基いて具体的に説明する。

方形の枠体１は、左右方向を向き、かつ上面開
口するチヤンネル状の上下の水平枠杆２，２の両
端を、角筒状の垂直枠杆３，３をもつて連結して
形成され、各垂直杆３の対向面中央部には、それ
ぞれ取付孔４が穿設されている。

５は、補強用の左右方向を向く角筒状の連結杆
で、第３図に示すように、その両端は上記取付孔
４に嵌入され、かつ両端付近の下面より上方に向
けて切設した取付溝６を、各取付孔４の下縁に係
合してある。

連結杆５の上面中央部には、係合板７が固着さ
れ、係合板７の上面には、前後に対をなし、かつ
左右２列に並ぶ上向きの係合突片７ａ，７ａが曲
設されている。

壁面板８の上縁には、内方に向かつた後下方に
向かう折曲縁８ａが曲設され、同じく下縁には、
内方に向かつた後上方に向かう折曲縁８ｂが曲設
され、かつ壁面板８の内面下部要所には、所要数
の下向鉤片９が突設されている。

また、壁面板８の内面における上記係合板７の
直上方に相当する個所には、左右方向を向く係合
杆１０が横設されており、該係合杆１０の下面に
おける各係合突片７ａに対応する個所には、係合
孔１１が穿設されている。

１２は、枠体１の上方水平枠杆２と平行をなす
押圧杆で、その前後両側縁には、下向押圧片１２
ａ，１２ａが形成され、同じく下面には、押圧杆
１２の長手方向に２列に並び、かつ互いに平行を
なす、係合片１３，１３が垂設されており、各係
合片１３の下端には、外上方に向かう鉤部１３ａ
が形成されている。

壁面板８の上方の折曲縁８ａと各下向鉤片９
を、それぞれ枠体１の上下の両水平枠杆２，２の
開口端縁２ａ，２ａに係合させ、かつ下方の折曲
縁８ｂを下方水平枠杆２の外側面下部に当接させ
るとともに、係合杆１０の各係合孔１１を、連結
杆５の各係合突片７ａに係合させ、さらに、上記
押圧杆１２の各係合片１３を、上方水平枠杆２の
開口部に強制的に押込んで、鉤部１３ａを開口端
縁２ａの下端に係合させることにより、上方折曲
縁８ａは、押圧杆１２の押圧片１２ａにより下方
に押圧されて、壁面板８は枠体１に取付けられて
いる。

上述の本考案の壁体は、これを構成する枠体１
と連結杆５と両壁面板８と押圧杆１２が、すべて
相互係合により結合されているので、組立てが極
めて簡単であるとともに、迅速に行うことができ
る。

しかして連結杆５は、壁体が小型で必要のない
場合にはこれを省略したり、あるいは連結杆５に
代えて、補強を兼ねる配線箱を取付けたりするこ
とができる。また必要に応じ、垂直枠杆３に取付
孔４を増設することにより、連結杆５を増設する
ことも容易である。

このようにして組立てられた壁体は、押圧杆１
２により、各部材の相対的な上下移動が阻止さ
れ、かつ壁面板８と押圧杆１２は、それぞれ、そ
れらの上方の折曲縁８ａと左右両端の鉤片９と係
合片１３を、垂直枠杆３の内面に接するように設
けることにより、各部材の相対的な側方移動が阻
止されるので、各方向の荷重に対して強固であ
る。

また、各部材の取外しが簡単であるから、壁面
板８の模様変えや、壁体内の補修点検が容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案壁体の一実施例を示す正面
図、第２図は、第１図におけるＡ−Ａ線一部切欠
拡大縦断面図、第３図は、第２図中のＢ−Ｂ線に
おいて見た正面図である。 １……枠体、２……水平枠体、２ａ……開口端
縁、３……垂直枠杆、４……取付孔、５……連結
杆、６……取付溝、７……係合板、７ａ……係合
突片、８……壁面板、８ａ，８ｂ……折曲縁、９
……鉤片、１０……係合杆、１１……係合孔、１
２……押圧杆、１２ａ……押圧片、１３……係合
片、１３ａ……鉤部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上面開口するチヤンネル状の上下の水平枠杆の
   両端を、左右両垂直枠杆をもつて連結して形成し
   た方形の枠体と、 内面上縁に曲設した下向折曲縁が、枠体の上方
   水平杆の開口端縁に係合し、かつ内面に曲設した
   上向折曲縁が、枠体の下方水平杆の側面に当接す
   るとともに、内面下部に設けた適数の下向鉤片
   が、下方水平杆の開口端縁に係合する壁面板と、 枠体の上面と平行をなし、両側縁に設けた下向
   押圧片が、壁面板の上方の折曲縁を上方より押圧
   し、かつ下面より垂設した適数の係合片が、上方
   水平枠杆の開口縁に係合する押圧杆、 とよりなる組立式壁体。