JPH0231606B2 - Koirusentanjudosochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は造管機などにおける鋼板コイルの先端
誘導装置に関する。

従来の技術 造管機などにおいて、新しく仕掛けられた鋼板
コイルの巻き戻し端を探し出すための従来の装置
は、コイル外周面外方に該コイルを外側面から加
工するとともに該コイルに接触回転して該コイル
のばらけ防止用押えロールを進出させこれとは別
に前記コイルの外周面に対しコイル繰出側切線方
向からコイヲ端引き起し用のオープナを進出させ
てコイル先端を引き起すようにしていた。また、
コイルを積極回転させるための駆動装置も別に設
けられていた。

発明が解決しようとする問題点 併し、この従来装置では押えロール装置および
オープナが別個の装置であり、操作に手間がかか
るとともに、夫々の装置が大型で設備費も高くつ
く等の問題があつた。本発明は上記問題点を解決
するもので、押えロール、オープナが１つの装置
にまとめられ、操作が容易で、小型化でき、かつ
設備費も低減可能なコイル先端誘導装置を提供す
ることを目的とする。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するため本発明は次の構成から
なる。即ち、水平軸線回りに積極回転可能とされ
た外輪１２と、該外輪１２と同心にとりつけら
れ、逆方向へ回転が付与されるととも該装置がア
ンコイラ２０と組付いた際、アンコイラのリール
片１５ｂをもつ内輪１５と、積極回転しながら鋼
板コイル外周面に圧接する押えロール１７ｂをも
つ押え機構１７と、外輪１２から外向きに突設さ
れた摺動本体１９ｂに鋼板コイル端を引き起すた
めの爪部材１９ａを取付けたオープナ１９を有す
ることである。

作 用 本発明のコイル先端誘導装置は新しく仕掛けら
れた鋼板コイルのアンコイラ位置まで並列状態と
なるよう進出して該アンコイラと組付き、アンコ
イラを回転させるとともにオープナを逆回転さ
せ、コイル外周面を押圧しながら爪部材によりコ
イル先端を採り出すようにしたものである。

実施例 以下本発明を図面に示す一実施例にもとづいて
説明する。

第１図は本発明のコイル先端誘導装置１０の正
面図を示し、第２図はその側面図、第４図は第１
図の―端面図である。これらの図に示される
ようにコイル先端誘導装置１０は、第３図示の如
くアンコイラ２０の正面方向（第３図左方）から
近接して該アンコイラ２０と組付き可能とされて
いる。そして、該装置１０は、水平軸線回りに積
極回転する外輪１２と、該外輪と同心にとりつけ
られ、外輪と逆方向への回転が付与される内輪１
５と、アンコイラ２０と組付いた際、積極回転し
ながら鋼板コイル外周面に押えロール１７ｂを圧
接させるようにした押え機構と、前記外輪１２か
ら外向きに突設された摺動本体１９ｂに、鋼板コ
イル端を引き起すための爪部材１９ａを取付けた
オープナ１９とを有する。これら外輪１２および
内輪１５は装置本体１１の半円形をなす収納部１
１ａに支持された受ロール１４，ガイドロール１
６ａによつて支承される。更に詳述すれば、外輪
１２は、断面四角の管体が輪状に曲回されてな
り、その内外周面を複数組実施例では５組）のフ
ランジ受付ロール１４によつて支承されている。
外輪の内周面に沿つて駆動チエーン１２ａが固着
され該駆動チエンには図示省略の油圧モータによ
り駆動されるスプロケツト１３が噛合している。

内輪１５は、前記外輪１２の内側においてその
外周面を複数（実施例では６個）のガイドロール
１６ａによつて支承されている。内輪１５の外周
面には外歯１５ａが刻設され、内周面には対向す
る２つの駆動片１５ｂが突設されている。また、
該内輪１５は、前記外歯１５ａと噛み合う駆動ギ
ヤ１６ｂ、該駆動ギヤを駆動する動力伝導チエン
１６ｃおよび変速機１６ｄ、モータ１６ｅからな
る内輪駆動部１６により回転が付与される。

押え機構１７は、一方端を枢支され、他方端に
押えロール１７ｂが支承された弧状のレバー１７
ａが上下に１組宛設けられ、これらレバー１７は
油圧シリンダ１７ｃにより前記他方端部が鋼板コ
イルＡの外周面に対して押え方向に付勢されてい
る。そして前記押えロール１７ｂはギヤードモー
タ１８ａ、チエン１８ｂを有する押えロール駆動
部１８によつて前記内輪１５と逆方向にコイルの
周速度より稍早い周速度で回転するようなされて
いる。

次にオープナ１９は、装置本体１１の前記収納
部１１ａの反対側へ外輪より突設固定される摺動
本体１９ｂの外縁に沿つて摺動ロール１９ｃを介
して摺動本体１９ｂが移動自在とされる。爪部材
１９ａは鋼板コイルの巻き方向に従つて上下何れ
の方向にも作用するよう上下に向いて一対が設け
られる。爪部材１９ａは油圧モータ１９ｅからベ
ルト１９ｆを経てねじ棒１９ｄが回動されること
により、外輪１２の半径方向に沿い摺動して鋼板
コイルＡの外周面にその先端が接触するよう位置
決めされる。摺動本体１９ｂは外輪１２の回転に
ともない本体基部に取付けられた摺動ロール１９
ｃを装置本体１１の反収納部側に形成した円弧状
の爪ガイド面１１ｂに接してコイル先端の反繰出
方向に向つて（例えば第１図の正面視において、
コイルを右まわりに繰出さねばならぬ場合は爪部
材１９ａは左まわり）移動する。爪部材１９ａは
第２図示の如く、装置１０の側面視両側に対称状
態で設けられる。

アンコイラ２０は第３図示の如く円板状の本体
２１と、該本体と一体形成された駆動軸２２と、
前記本体２１に植設されて鋼板コイルＡを支持す
る４本のリール片２３からなる。

次いで、上記による使用状態を説明する。仕掛
中のコイルが空になり、新しいコイルが補充され
るにおよび、該コイルのセツトされたアンコイラ
２０に対して本発明のコイル先端誘導装置１０が
第３図示に示す如く移動して組付く。この組付き
により、リール片２３のまわりに装置１０の内輪
が外嵌される。そしてアンコイラ２０は内輪１５
の駆動片１５ｂによつて回り止めされる。また、
装置１０の押えロール１７ｂは新しい鋼板コイル
A₁の外周面に当接して該コイルを締める方向へ
回転して、いわゆる、ばらけ防止がなされる。内
輪１５がコイル繰出し方向へ緩やかに回転し、外
輪１２が更にそれよりも緩やかに内輪の逆方向に
回転するが、この回転に先立ち、油圧モータ１９
ｅが作動して爪部材１９ａの内向先端がコイル外
周面に当接している。従つて、オープナ１９が爪
ガイド面１１ｂに沿つてゆつくりと揺動するにと
もない、前記爪部材１９ａがコイル先端を容易に
ひき起こす。このときも押えロール１７ｂはコイ
ルのばらけ防止に役立つ。

鋼板コイルＡの巻き方向によつて内筒１５およ
び押えロール１７ｂの回転方向が決定され、この
決定によつて外輪１２の回転方向即ち、爪部材１
９ａが右まわりに移動するか、左まわりに移動す
るかが定められる。

新しいアンコイラ２０が装置１０の右側にあつ
ても（第３図）、その反対側にある場合でも該コ
イル先端誘導装置１０は自由に移動して組付くこ
とができる。

該装置によつて採り出されたコイル先端は図示
外の引出し装置によつて引き出される。

発明の効果 本発明は以上の如く、アンコイラを回転させる
内輪、鋼板コイル外周面に接触しながら前記内輪
の回転と逆方向へ揺動するオープナ、該オープナ
を揺動させる外輪、鋼板コイル外周面上を回転し
ながら押圧する押えロールおよびこれらの駆動手
段が一体に組込まれているので、操作が容易であ
り、機構も小型にまとめられるとともに簡素化さ
れた。また、設備費も低減されるなど大きな効果
が得られた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す一部切欠正面
図、第２図は第１図の右側面図、第３図はアンコ
イラと組付状態を示す側面図、第４図は第１図の
―端面図である。 Ａ……鋼板コイル、１０……コイル先端誘導装
置、１１……装置本体、１２……外輪、１４……
受ロール、１５……内輪、１６……内輪駆動部、
１７……押え機構、１７ｂ……押えロール、１８
……押えロール駆動部、１９……オープナ、１９
ａ……爪部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ アンコイラ２０と組付くことにより該アンコ
   イラの鋼板コイルＡ先端を探り出す装置であつ
   て、該装置は、水平軸線回りに積極回転可能とさ
   れた外輪１２と、該外輪と同心にとりつけられ、
   逆方向へ回転が付与されるとともに該装置がアン
   コイラ２０と組付いた際、アンコイラのリール片
   ２３と係合する駆動片１５ｂをもつ内輪１５と、
   積極回転しながら鋼板コイル外周面に圧接する押
   えロール１７ｂをもつ押え機構１７と、前記外輪
   １２から外向きに突設された摺動本体１９ｂに、
   鋼板コイル端を引き起すための爪部材１９ａを取
   付けたオープナ１９とを有するコイル先端誘導装
   置。 ２ 外輪１２は内外周面を複数組の受ロール１４
   で支持され、内周面には、駆動用スプロケツト１
   ３が噛み合う駆動チエーン１２ａが固着された特
   許請求の範囲第１項記載のコイル先端誘導装置。 ３ 内輪１５は外周面を複数のガイドロール１６
   ａで支持され、外周面には、駆動ギヤ１６ｂが噛
   み合う外歯１５ａが刻設された特許請求の範囲第
   １項記載のコイル先端誘導装置。 ４ 押え機構１７は一方端を枢支され、他方端部
   に押えロール１７ｂが支承された弧状のレバー１
   ７ａが、その他方端部を鋼板コイル外周面に対し
   て押え方向に付勢された特許請求の範囲第１項記
   載のコイル先端誘導装置。 ５ オープナ１９は爪部材１９ａがモータ１９ｅ
   により回動されるねじ棒１９ｄと噛み合い外輪１
   ２の半径方向に沿い摺動して位置決め可能とされ
   た特許請求の範囲第１項記載のコイル先端誘導装
   置。