JPH0231456B2 - - Google Patents

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JPH0231456B2
JPH0231456B2 JP53016005A JP1600578A JPH0231456B2 JP H0231456 B2 JPH0231456 B2 JP H0231456B2 JP 53016005 A JP53016005 A JP 53016005A JP 1600578 A JP1600578 A JP 1600578A JP H0231456 B2 JPH0231456 B2 JP H0231456B2
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JP
Japan
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weight
target
cao
coating
zro
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JP53016005A
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Yuugen Hyuesuchen Robaato
Aren Jenzu Richaado
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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Publication date
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Publication of JPH0231456B2 publication Critical patent/JPH0231456B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/08Anodes; Anti cathodes
    • H01J35/10Rotary anodes; Arrangements for rotating anodes; Cooling rotary anodes
    • H01J35/105Cooling of rotating anodes, e.g. heat emitting layers or structures

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はX線管陽極の熱放射率を改善するため
の被膜に関するものである。
X線ターゲツトを衝撃する電子ビームに含まれ
る全エネルギーのうち、X線に変換されるのは僅
か約1%に過ぎないのであつて、約99%のエネル
ギーは熱になることが知られている。回転陽極X
線管の場合、このような熱エネルギーは主として
ターゲツトから周囲の流体冷却ケーシングへの放
射により散逸させなければならない。ロータを通
じて実質的な量の熱を除去すれば軸受温度が上昇
することになるため、伝導によつて除去し得る熱
の量はほんの僅かに過ぎない。通例、軸受温度は
約500℃に制限しなければならないのであつて、
さもないと軸受合金が軟化して動作不能となる。
現在常用されている診断用X線技術の中には、
ターゲツトおよび陽極構造物の蓄熱容量を越える
危険があるほどの時間にわたつて高い電圧および
大きい電子ビーム電流をX線管に印加するものが
ある。たとえば映画撮影技術の場合、ターゲツト
を冷却させずに一連の照射を最後まで続けるとそ
れの破壊を招くため、所望の時間に達しないうち
に撮影を停止することが多い。このように、ター
ゲツトの熱放射能力がX線管定格の制限因子とな
つているのである。典型的な回転陽極X線管につ
いては、多くの診断技術の場合、ターゲツトの焦
点軌跡の温度は約3100℃、またターゲツトの本体
温度は約1350℃にも上ることがある。高真空のX
線管では対流冷却が起り得ないから、ケーシング
内を循環する油に対しガラス管球を通して莫大な
量の熱を放射させなければならない。
X線管陽極ターゲツトの熱放射率は、公知のご
とく、焦点軌跡外のターゲツト表面を粗面化した
りかかる表面を各種の化合物で被覆したりするこ
とによつてある程度高めることができる。理想的
な被膜は1.0の熱放射率を有するものであるが、
この値は黒体の理論的な最大熱放射率を表わして
いる。熱放射率を高めるため、炭化タンタルおよ
び各種酸化物の混合物(たとえばアルミニウム、
カルシウムおよびチタンの酸化物)をはじめとす
る色々の被膜が使用されてきた。かかる被覆材料
は、通例、耐熱性金属ターゲツト本体上に吹付け
てから真空中(すなわち極めて低い圧力下)にお
いて高温で焼成することによつてターゲツト表面
に密着させられる。このようなターゲツト被覆材
料の中には、吹付けた時点では十分に高い熱放射
率を有するものもあるが、密着させるために必要
な温度で焼成した後には熱放射率が実質的に低下
する。実際、0.85もの固有熱放射率を有する材料
が加工後には0.70にまで低下してしまうことも珍
しくない。
これまでに使用されてきたことが知られるター
ゲツト被覆材料の主たる欠点は、それらの熱放射
率が黒体に関する1.0の理論的極限値に比べて余
りに低過ぎること、そしてまた被膜が粒子から成
るためX線管の使用時にターゲツトからはげ落ち
る恐れがあることである。かかる粒子はX線管の
動作時には正に帯電し、そして電気的に陰性の陰
極に引き寄せられる。その結果、陰極上に高強度
の電界が生じるため、X線管の動作にとつて必要
な150kVのピーク値を陽極と陰極との間に保ち続
ける能力が低下することになる。
さて本発明は、(a)二酸化チタン(TiO2)、(b)二
酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ハフニウム
(HfO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ストロ
ンチウム(SrO)、二酸化セリウム(CeO2)、酸
化ランタン(La2O3)およびそれらの混合物の中
から選ばれた高融点酸化物並びに(c)酸化カルシウ
ム(CaO)、酸化イツトリウム(Y2O3)およびそ
の他の適当な酸化物中から選ばれた安定剤から成
る適正比率の混合物で陽極を被覆し、次いでかか
る被覆陽極を真空中で焼成することにより、陽極
の蓄熱容量および冷却速度を増加させるような熱
放射率の高い緻密な融合被膜を得るというもので
ある。
本発明がいかにして達成されるかは、添付の図
面に関連してなされる以下の詳細な説明を読めば
自ら明らかとなろう。
第1図に例示されたX線管はガラス管球1を有
していて、その一端には陰極支持体2が接合され
ている。支持体2には、電子放出フイラメント4
および集束カツプ5から成る陰極構造物3が取付
けられている。また、フイラメント4に加熱電流
を供給するための1対の導線6およびX線管のタ
ーゲツトに対して陰極を大地電位または負電位に
維持するための導線7も備わつている。
陰極からの電子ビームによる衝撃を受けてX線
を発生する陽極ターゲツトは参照番号8によつて
表わされている。通列、ターゲツト8は耐熱性金
属たとえばモリブデン、タングステンまたはそれ
らの合金から作られるが、最高の定格出力を有す
るX線管のターゲツトはほとんどタングステンで
ある。ターゲツトの回転中に電子ビームの衝撃を
受けてX線を発生する表面層9は、第1および2
図中に断面で示されている。表面層9は、公知の
理由により、タングステン・レニウム合金から作
られているのが普通である。
この実施例の場合、ターゲツト8の後面10は
くぼんでいるが、この面上に熱放射率の大きい新
規な被膜を形成すればよい。かかる被膜はまた、
焦点軌跡外のターゲツト領域たとえばターゲツト
の前面11および外周面12上に形成してもよ
い。
第1図からわかる通り、ターゲツト8はロータ
14から伸びた軸13上に固定されている。ロー
タ14は内部軸受支持体15上に回転可能に支持
され、また支持体15はガラス管球1の末端に接
合されたフエルール16によつて支持されてい
る。誘導電動機としてロータ14を駆動する固定
子コイルは図面から省略してある。陽極構造物お
よびターゲツト8には、コネクタ17に接続され
た給電線路(図示せず)によつて高い電圧が印加
される。
公知のごとく、回転陽極X線管はケーシング
(図示せず)の内部に封入されているのが通例で
ある。かかるケーシングは互いに分離した外壁を
有していて、それらの間を循環する油が回転する
ターゲツト8から放射された熱を運び去る。前述
の通り、X線管の動作時におけるターゲツトの本
体温度はしばしば1350℃にも達するが、かかる熱
の大部分は管球1内部の真空を通してケーシング
内の油へ放射させることにより発散させなければ
ならない。なお、その場合の油は熱交換器(図示
せず)に通して冷却すればよい。熱放射率を高め
ることによつてロータを支持する軸受の過熱を防
止するため、微細組織を示す(textured)物質
(たとえば二酸化チタン)でロータを被覆するの
が通例である。ターゲツト8の蓄熱容量が十分に
大きくなかつたり、あるいはそれの冷却速度が小
さかつたりすると、動作サイクルを短縮しなけれ
ばならない。すなわち、ターゲツトが安全温度に
到達するまでX線管を休止させなければならない
わけである。その結果、一連のX線診断作業に必
要な時間がしばしば延長される。従つて、ターゲ
ツト表面の熱放射率を最大にすることは重要であ
る。
ロータ14用の従来の被覆材料の典型例として
はTiO2がある。これは約0.85の熱放射率を有し
ていて、ロータ14のごとき部用品としては適し
ている。その結果、ターゲツト8が熱を十分に良
く放射しさえすれば、ロータ14は500℃以下の
安全温度で動作することになる。しかしながら、
高出力X線管のターゲツトが到達するような温度
では劣化が起るため、かかるターゲツトを純粋な
TiO2で被覆することは適当でない。つまり、こ
れを真空中において融合温度まで加熱すれば劣化
が避けられないのである。
さて本発明に従えば、熱放射率の高い新規な被
膜は(a)TiO2、(b)ZrO2、HfO、MgO、CeO2
La2O3、SrOおよびそれらの混合物の中から選ば
れた高融点酸化物並びに(c)CaOおよびY2O3の中
から選ばれた安定剤から成る。
安定剤としてCaOが選ばれた場合、それは4〜
5(重量)%の量で存在すべきである。また、
TiO2は2.5〜20(重量)%の量で使用すべきであ
る。残りの75〜93.5(重量)%はそれ以外の全て
の酸化物すなわちZrO2、HfO、MgO、CeO2
La2O3、SrOまたはそれらの混合物によつて占め
られるべきである。酸化物の量が75〜93.5(重量)
%の規定範囲内で変化する場合には、TiO2が2.5
〜20(重量)%の範囲内に留まる限り、TiO2の量
を加減してそれを補償すればよい。
安定剤としてY2O3が選ばれた場合、それは5
〜10(重量)%の量で存在すべきである。また、
TiO2は2.5〜20(重量)%の量で使用すべきであ
る。残りの70〜92.5(重量)%はそれ以外の全て
の酸化物すなわちZrO2、HfO、MgO、CeO2
La2O3、SrOまたはそれらの混合物によつて占め
られるべきである。この場合にもまた、TiO2
2.5〜20(重量)%の範囲内に留まる限り、酸化物
の量の変化はTiO2の量の加減によつて補償すれ
ばよい。
上記範囲内の被膜のうち、価格の安さおよび材
料の入手可能性の点から見て好適と考えられる熱
放射率の高い被膜は、75〜93.5(重量)%のZrO2
から成る酸化物に4〜5(重量)%のCaOおよび
2.5〜20(重量)%のTiO2を添加したものである。
0.92〜0.94の熱放射率を有する黒色の融合被膜
を与えることが実証された被膜組成の若干の実例
を挙げれば下記の通りである。なお、いずれの成
分も重量百分率で示されている。
1 76%ZrO2−4%CaO−20%TiO2 2 80.75%ZrO2−4.25%CaO−15%TiO2 3 85.5%ZrO2−4.5%CaO−10%TiO2 4 87.88%ZrO2−4.62%CaO−7.5%TiO2 本発明の実施に当つては、TiO2、それ以外の
酸化物、およびCaOまたはY2O3又は両方の安定
剤から成る白色の粉末混合物を焦点軌跡外にある
任意のターゲツト表面上に薄層として付着させ
る。次いで、高真空環境中においてターゲツトを
下記のごとき温度で焼成すれば、熱放射率の高い
緻密で平滑で均質な薄い被膜が得られる。
ターゲツト上に混合物を付着させるための望ま
しい方法のひとつは、空気中においてプラズマガ
ンにより混合物を吹付けることである。プラズマ
ガンは公知の装置であつて、それによればタング
ステン電極とそれを包囲する銅電極との間にアー
クが発生される。酸化物はアルゴンガス流に乗つ
てアーク中を通過する。イオン化したガス原子の
再結合によつて生じたプラズマ中を通過する際、
粒子は融解され、そしてガス流によりターゲツト
表面に向つて投射される。溶融した粒子が被覆す
べき表面に衝突する結果、この時点では融合した
光沢のある外観ではなく微細組織を示す被膜が得
られる。
かかる被膜はその他の方法によつて形成するこ
ともできる。たとえば、酸化物を適当な結合剤ま
たはその他の揮発性液状ビヒクル中に分散させて
から、ターゲツト表面上に吹付けたり塗布したり
してもよい。また、不活性ガス中で酸化物の真空
スパツタリングを行つたり、あるいは一定分圧の
酸素中で酸化物を構成する金属の真空スパツタリ
ングを行つて酸化物被膜を形成させたりしてもよ
い。
プラズマガンによる吹付けの場合、プラズマア
ークの温度が極めて高いため、初めは白色を呈す
るTiO2から酸素が部分的に除去される。この段
階において、混合物中のTiO2は白色から暗青色
に変化する。混合物中におけるTiO2の量に応じ、
吹付け後の被膜は約0.6〜0.85の範囲内の熱放射
率を有する。肉眼または非常に低い倍率で検査し
た場合、かかる被膜は微細組織を示しかつ粒状を
成すように見える。このような情況の下では、タ
ーゲツト表面の金属との間の拡散および結合はま
だ最大にはなつていない。しかし、このような状
態のままでも、動作温度が比較的低い場合(たと
えば陽極ロータ14上における用途)にはかかる
被膜を有利に使用することができる。
熱放射率を最適化すると同時に、粉末粒子の識
別できない平滑な融合被膜を形成するためには、
上記に記載された任意の方法によつて被覆材料を
一様に付着させた後に続く工程が肝要である。か
かる工程は、真空中(実際には10-5Torr以下の
圧力下)で被覆後のX線ターゲツトを焼成するこ
とにより、TiO2から更に酸素が除去された黒色
の融合被膜を形成するというものである。その場
合の焼成温度は少なくとも1650℃でなければなら
ず、しかも1900℃を越えてはならない。最も好適
な実施態様に従えば、かかる加熱はターゲツトの
本体温度が1650℃に達するのに十分な時間にわた
つて行われるのであつて、そのためには通例15分
を要する。なお、加熱があまり長過ぎると、溶融
した被膜が被覆する予定でない領域にまで流れる
ことがある。
真空中で融合させた後の被覆材料は、X線管の
高真空中において少なくとも1650℃の温度に対し
安定な被膜となるが、この値は焦点軌跡外のター
ゲツト部分について予想されるいかなる温度より
も高い。本発明方法に従つて形成された被膜は
0.92〜0.94の熱放射率を一貫して有する。
ロータ14の銅製部分および鋼製部分はそれぞ
れ1083℃および1450℃で融解するから、ターゲツ
ト8をロータ14に取付けたままでは、焼成でき
ないことは当業者にとつて自明であろう。
CaOまたはY2O3で安定化された場合、ZrO2
HfO、MgO、CeO2、SrOおよびLa2O3のごとき
酸化物はX線管ターゲツトの本体の使用温度より
高い温度で融解するのが望ましい。こうして得ら
れた被膜はX線管の管球内に存在する10-10Torr
の真空中のごとき酸素欠乏状態においても安定に
保たれる。すなわち、かかる被膜は黒色に保たれ
かつ0.90を越える高い熱放射率を示し続ける。
TiO2および安定剤以外の酸化物の量はTiO2
量よりも多くしなければならない。なぜなら、
TiO2が1800℃で融解するのに対し、かかる酸化
物は一般に2700℃を越える温度で融解する高融点
物質だからである。TiO2の量は常に20(重量)%
以下とすべきである。約5(重量)%という比較
的少ない量で使用されるCaOは2600℃で融解する
もので、これはZrO2およびその他の酸化物が低
い温度において望ましくない単斜晶を生成するの
を防止する。単独で使用されたTiO2(すなわち他
の酸化物の添加を受けないTiO2)は真空中にお
いては約1200℃で解離するが、この値はターゲツ
トの所要使用温度よりも実質的に低い。たとえば
ZrO2およびHfOの単斜晶が生成すると熱膨張率
の変化が起ることが知られている。かかる場合に
は、異なる組成を持つた数多くの従来被膜におい
て見られたごとく、ターゲツト本体と被膜との間
における熱膨張率の違いのために被膜がターゲツ
トからはげ落ちる傾向を生じるのである。
前述の通り、CaOの代りにY2O3を使用して
ZrO2、HfO、MgO、CeO2、SrOおよびLa2O3
ごとき酸化物を安定化することもできる。Y2O3
は2400℃で融解する。この場合には、前述の通
り、5〜10(重量)%のY2O3を使用すべきであ
り、従つてTiO2およびその他の酸化物の量はい
くらか削減する必要がある。CaOまたはY2O3
安定化された上記酸化物の評価に際し、黒色の被
膜が得られるのはTiO2から酸素が除去されるた
めであることが証明された。なぜなら、TiO2
含有しないようなCaOまたはY2O3で安定化され
た酸化物試料を吹付けてから真空中で焼成したと
ころ、いずれの場合にも融合が起らないで黄灰色
の被膜が得られたからである。かかる被膜の熱放
射率は、上記量のTiO2を含有する場合の値が0.9
を越えていたのに比べ、約0.6の値を有するに過
ぎなかつた。
0.9よりやや低い熱放射率を持つた未融合被膜
が十分に有用であるような用途に対しては、
TiO2、その他の酸化物および安定剤から成る新
規な混合物をプラズマガンによつて吹付け、次い
で真空中において1600℃より低い温度で焼成する
ことも本発明の範囲内にある。1600℃よりやや低
い温度で焼成した場合にもやはり熱放射率の高い
黒色の被膜が得られるが、ただしそれは粒状を呈
する。
前述のごとくに1650℃以上の温度で焼成した場
合には、X線管ターゲツト用として望ましい性質
を有する緻密で平滑で均質な薄い被膜が得られ
る。薄い被膜は有利である。なぜなら、被膜を横
断する温度勾配が極めて小さく、そのため被膜と
ターゲツト本体とは(別個にではなく)一緒に膨
張収縮を行う傾向を示すからである。高密度によ
り被膜の熱伝達が改善される。また、被覆後に融
合温度まで加熱されたターゲツト表面の横断面の
顕微鏡写真によれば、かかる被膜は本質的にセラ
ミツクであり、しかもそれはターゲツト表面の細
孔に流れ込んで十分な密着をもたらしていること
も注目に値する。なお、被膜とターゲツト本体と
の境界部には層状化も分離層の形成も見られな
い。
本明細書中に記載された熱放射率の高い新規な
被膜の有効性をX線管業界の当業者が理解できる
ようにするため、同様なターゲツトが標準的な炭
化タンタル(TaC)および上記のごとき新規な
混合物によつてそれぞれ被覆された。TaCで被
覆されたターゲツトは、ピーク40キロボルト70ミ
リアンペアの連続印加によつて1120℃に維持され
た。熱放射率の高い新規な被膜を有するターゲツ
トの方は、1120℃に維持するためにピーク44キロ
ボルト80ミリアンペアという遥かに高いエネルギ
ー入力を必要とした。当業界において最も広く受
入れられている熱量測定方法の使用によれば、も
つぱら被膜の熱放射率の違いのため、新規な被膜
を有するターゲツトの熱発散度はTaCで被覆さ
れたターゲツトの場合に比べて26%も大きいこと
が判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は新規なターゲツト被覆材料を使用し得
る典型的な回転陽極X線管の断面図、そして第2
図はX線管陽極ターゲツトの断面図である。 図中、1はガラス管球、3は陰極構造物、4は
フイラメント、8はターゲツト、9は表面層、そ
して14はロータを表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電子による衝撃を受けてX線を発生する表面
    領域を持つ本体および該本体の熱放射率を高める
    ために前記表面領域外に形成された被膜を有する
    X線管陽極を作る方法において、 次の微粒状混合物すなわち(a)約2.5〜20(重量)
    %のTiO2、(b)70〜93.5(重量)%の量のZrO2、並
    びに(c)CaOまたはY2O3から成る安定化用酸化物
    を含む微粒状混合物を、前記陽極の特定表面領域
    上に付着させ、次いで 前記陽極を10-5Torr以下の圧力下で1650℃〜
    1900℃の範囲内の温度に加熱して粒子同士を融合
    させることにより、粒状でない平滑なほぼ黒色の
    被膜を得る各工程を含むことを特徴とする方法。 2 前記ZrO2の量が75〜93.5(重量)%の範囲内
    にあり、かつ前記安定化用酸化物が実質的に4〜
    5(重量)%のCaOである、特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 3 前記ZrO2の量が70〜92.5(重量)%の範囲内
    にあり、かつ前記安定化用酸化物が実質的に5〜
    10(重量)%のY2O3である、特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 4 前記混合物が2.5〜20(重量)%のTiO2、5
    〜10(重量)%のY2O3、並びに残部のZrO2から
    成る、特許請求の範囲第3項記載の方法。 5 前記混合物が約2.5〜20(重量)%のTiO2
    4〜5(重量)%のCaO、並びに残部のZrO2から
    成る、特許請求の範囲第2項記載の方法。 6 前記混合物が約76(重量)%のZrO2、4(重
    量)%のCaOおよび20(重量)%のTiO2から成
    る、特許請求の範囲第5項記載の方法。 7 前記混合物が約80.75(重量)%のZrO2、4.25
    (重量)%のCaOおよび15(重量)%のTiO2から
    成る、特許請求の範囲第5項記載の方法。 8 前記混合物が約85.5(重量)%のZrO2、4.5
    (重量)%のCaOおよび10(重量)%のTiO2から
    成る、特許請求の範囲第5項記載の方法。 9 前記混合物が約87.88(重量)%のZrO2、4.62
    (重量)%のCaOおよび7.5(重量)%のTiO2から
    成る、特許請求の範囲第5項記載の方法。
JP1600578A 1977-02-16 1978-02-16 X ray target coating having high heat emissivity coefficient Granted JPS53108796A (en)

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JPS53108796A JPS53108796A (en) 1978-09-21
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DE (1) DE2805154A1 (ja)
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