JPH0231097Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は上方開放状の集塵室を設けた主体ケー
スを備え、この集塵室を覆う回動自在な蓋と、回
動自在なハンドルとを設けた電気掃除機に関する
ものである。

従来の技術 従来、上方開放状の集塵室を覆う蓋を有する電
気掃除機においては、第６図に示すように、蓋１
のヒンジ部２の回動軸３を上部ケース４に嵌合さ
せ、ハンドル５の回動軸６はケースカバー７と上
部ケース４によつてはさみ込んで支持していた。

さらに前述のような構成のため、蓋１及びハン
ドル５両方のヒンジ部分が上面に表われている。

考案が解決しようとする問題点 しかし、このような構造のものでは、蓋１のヒ
ンジ部２とハンドル５の２つの部品が外観に表わ
れておりボデー本体の分割が複雑なものとなつて
いた。

また、蓋１の回動軸３を上部ケース４に設けた
穴に嵌合させる時に、蓋１の回動軸３が上部ケー
ス４の嵌合部付近を傷付けたり、けずれたりする
問題があつた。

さらに、蓋１の組立て及びハンドル５の組立て
を上部ケース４やケースカバー７などの別部品を
数個用いて行つたり、それぞれの回動軸の受け部
を別構成で設けているため、上部ケース４の構造
が複雑になつたりして、組立性が悪かつた。

そこで、本考案は蓋及びハンドルの組立時に傷
を付けることなく、かつ組立性を向上させるとと
もに、外観上蓋やハンドルのヒンジ部分割線が多
く露出しないようにしたものである。

問題点を解決するための手段 そして上記問題点を解決する本考案の技術的な
手段は、蓋とハンドルの回動軸を同心軸にし、か
つハンドルが蓋のヒンジ部をつつんだ状態で嵌合
し回動するようにする。

さらに、上部ケース側に蓋用の回動軸を形成し
たものである。

作 用 この技術的手段による作用は、次の通りであ
る。すなわち、蓋開成時には、ハンドルが蓋のヒ
ンジ部と重つているため、同蓋と同じ動きをす
る。

さらに、上部ケース側に蓋用回動軸を設けてい
るため、蓋組立て時、上部ケース側の外観露出面
に組立てによる傷を付けることはない。またハン
ドルを蓋と一体的に設けていることにより、外観
上はハンドルの分割線だけが表われず、非常に外
観上のみばえがよくなるのである。

さらにまた、蓋用回動軸とハンドル回動軸を同
心軸としていることにより、前記２軸がそれぞれ
単独に回動しても、その影響が回動していない側
のヒンジ部に発生することはない。

実施例 以下、本考案の一実施例を添付図面にもとづい
て説明する。第１図〜第５図において、８は前側
に上方開放状の集塵室９を、また隔壁１０で仕切
られた後側にフアンモーター（図示せず）を内蔵
するモーター室１１を設けた主体ケースである。

前記集塵室９には集塵袋１２が支持体１３を介
して装着され、またその上方開放部は着脱及び回
動自在な蓋１４で開閉されるようにしてある。蓋
１４の閉状態は尾錠１５により保たれるようにし
てある。

前記蓋１４の前部には主体ケース８より形成さ
れた把手１６が位置している。

前記主体ケース８の後部上方に取り付けられた
上部ケース１７は前記フアンモーターを内蔵保持
するとともに、蓋１４の回動を支持する蓋用回動
軸１８を有している。

前記蓋１４の後部上方には、掃除機を水平にし
て持ち運ぶ時に使用するコ字状で、しかも断面逆
Ｕ字状のハンドル１９が蓋用回動軸１８をおおう
ようにして位置してある。

２０はバンパー、２１，２２は主体ケース８の
下部に配設した移動用の前輪と後輪である。

次に、蓋１４及びハンドル１９の詳細な構成に
ついて第３図〜第５図にもとづいて説明する。

上記蓋用回動軸１８は上部ケース１７の前部両
側部に設けられている。また蓋１４の断面逆Ｕ字
状の突出部２３の外壁には、蓋用回動軸１８に嵌
合させるための回動穴２４が設けられている。同
じくこの蓋１４の突出部２３の内壁にはハンドル
１９の回動穴２５に嵌合してこのハンドル１９を
枢支するハンドル用回動軸２６が形成してある。

上記ハンドル１９は蓋１４の突出部２３の上方
にあつて、これをほとんど覆うように設定してあ
る。２７は蓋１４の最大開度を決定するストツパ
ーである。

上記の構成において、第４図に示すように、蓋
１４は蓋用回動軸１８を中心として矢印Ａ方へ回
動し、ストツパー２７とその突出部２３とが当接
すると止まるようになつている。

この時、ハンドル１９はその回動軸２６が蓋用
回動軸１８と同心であるため、蓋と同じく矢印Ａ
方向へ回動する。

一方、ハンドル１９は第５図に示すように、蓋
１４と無関係に矢印Ｂ方向へ回動することができ
る。

以上述べた様に、蓋１４及びハンドル１９は回
動動作を行うが、一方、各々の組立性については
まず、上部ケース１７に蓋用回動軸１８を設ける
ことにより、蓋１４の嵌合時にこの上部ケース１
７に傷をつけることがない。

次に蓋１４にハンドル用回動軸２６を設けるこ
とにより、同蓋１４を上部ケース１７に組込んだ
後に嵌合させることができる。

これにより、蓋１４の取付け時にハンドル１９
の剛性に影響をうけることなく容易に取付けるこ
とができる。

なお、本実施例においては、回動穴をハンドル
に、回動軸を蓋側に設けたがこれは逆であつても
よく、要は各々２つの回動軸が同心軸となつてい
ればよい。

考案の効果 このように本考案は、上部ケース側に蓋用回動
軸を、蓋側にハンドルの回動軸支部を設けて互い
の軸を同心軸とし、かつ、蓋のヒンジ用突出部に
ハンドルを重ねた構成を採つているので、次のよ
うな効果がある。

上部ケース側に蓋用回動軸があるため、組立
時に蓋によつて上部ケースに傷が付くことはな
い。

蓋装着後にハンドルの組立ができるので、上
記蓋組立時にはハンドルによる剛性の影響を受
けず、組立性が向上する。

蓋のヒンジ部にハンドルを重ねているため、
外観上はハンドルのヒンジ部だけしか見えず、
よつて複雑な分割線がなくなり、外観性が向上
する。

蓋とハンドルを同心軸で、かつ重ねた構成を
しているため、小スペースに回動部分を収納で
き、小型軽量化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す電気掃除機の要
部断面図、第２図は全体の一部欠截側面図、第３
図は同平面図、第４図，第５図は要部拡大断面
図、第６図は従来例の平面図である。 ８……主体ケース、９……集塵室、１１……モ
ーター室、１４……蓋、１７……上部ケース、１
８……蓋用回動軸、１９……ハンドル、２６……
ハンドル用回動軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部に上方開放状の集塵室を、後部にモーター
   室をそれぞれ有する主体ケースの上部に、前記集
   塵室及びモーター室を覆う蓋と上部ケースとを配
   設し、前記蓋上面にはハンドルを設け、前記蓋と
   ハンドルの回動軸を同軸とするとともに、ハンド
   ルのヒンジ部を蓋に設定し、かつ蓋用回動軸は上
   部ケースに形成した電気掃除機。