JPH0350854Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は回動自在の集塵室蓋を有する電気掃除
機に関するものである。

従来の技術 従来、この種の電気掃除機の集塵室蓋は例えば
第６図に示すような構造になつていた。すなわ
ち、紙袋１を装着する集塵室２の上方開口部を回
動軸３を中心に回動自在に開放、閉塞する集塵室
蓋４と、前記回動軸３に合致し回軸中心を形成す
る軸受部５を一体的に形成した本体外かく６と、
前記集塵室蓋４に回動自在に取付けられた提手７
とを有し、軸受部５への回動軸３の取付けおよび
集塵室蓋４への提手７の取付けはそれぞれの剛性
を利用して一端変形させて行なうようにしたもの
が一般的であつた。

考案が解決しようとする問題点 しかし、このような構造のものでは、集塵室蓋
４と本体外かく６とが容易に外れないようにする
ため、回動軸３と軸受部５とのかかり代を大きく
とる必要があり、したがつて組立時にかなり大き
な力で挿入しなければならなかつたり、逆にサー
ビス時に分解する場合になかなか外れなかつたり
という問題点を有していた。特に集塵室蓋４と本
体とを電気的に導通させるために、リード線を通
したり、接点構造を有している場合は、組立、分
解時にその破損の心配があり、改善が望まれてい
た。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
組立、分解が容易で、かつ通常使用時には集塵室
蓋が外れにくい電気掃除機を提供することを目的
とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本考案は、紙袋な
どの集塵袋を装着する集塵室の上方開口部を覆う
回動自在の集塵室蓋と、この集塵室蓋の上端に回
動自在に取付けられる提手と、前記集塵室蓋の回
動軸を一体的に形成する本体外かくとを有し、前
記集塵室蓋のほぼ両側面上端に設けられた軸受部
に前記本体外かくに形成された回動軸が両脇から
嵌合することで集塵室蓋の回動中心を形成するよ
うにし、前記本体外かくの一方の回動軸先端から
もう一方の回動軸の根元までの長さよりも集塵室
蓋の軸受部間の幅の方が小さく構成し、集塵室蓋
の軸受部と本体外かくの回動軸根元部との間に提
手の一部を介在させるように構成したものであ
る。

作 用 この構成により、本体外かくに設けた回動軸の
一方の先端からもう一方の根元までの長さに比べ
て集塵室蓋に設けた軸受部間の幅を短かくしてあ
るので、集塵室蓋の一方の軸受部を一方の回動軸
に合致させ根元まで押し入れると、もう一方の軸
受部と回動軸を無理なく組込むことができる。そ
の後、集塵室蓋の軸受部と本体外かくの回動軸の
根元との間隙に提手の一部を介在させて提手を集
塵室蓋に取付けると、集塵室蓋の左右ガタはなく
なり集塵室蓋が外れることはなくなる。逆に集塵
室蓋を外す場合は提手をまず集塵室蓋から取外せ
ば集塵室蓋は左右に動く状態となり、一方に寄せ
て容易に取外せるようになる。したがつて着脱が
容易に行なえて、かつ通常は外れない回動自在の
集塵室蓋を実現することができる。

実施例 以下、本考案の一実施例について、図面（第１
図〜第５図）に基づいて説明する。

図において、１０はモーターを内蔵する本体外
かく、１１は紙袋１２などの集塵袋を装着する集
塵室、１３は集塵室１１の上方開口部を回動自在
に開放、閉塞する集塵室蓋、１４はこの集塵室蓋
１３の閉塞時の固定を行なうための尾錠、１３ａ
は集塵室蓋１３のほぼ両側面上端に一体的に形成
された軸受部、１３ｂは集塵室蓋１３上端に回動
自在に提手１５を取付けるための提手用回動軸、
１０ａは本体外かく１０に一体的に形成された回
動軸、１５ａは提手１５に一体的に形成された提
手軸受部、１６はインジケーター１７を覆うカバ
ーである。

上記構成において作用を説明すると、第４図に
示すl₁の長さ、すなわち一方の回動軸１０ａの先
端からもう一方の回動軸１０ａの根元までの長さ
よりl₂の幅、すなわち軸受部１３ａ間の幅の方を
小さく形成することにより、集塵室蓋１３を本体
外かく１０に取付ける場合に一方の回動軸１０ａ
の根元部まで一方の軸受部１３ａを嵌合させた状
態でずらすと、他方の軸受部１３ａをもう一方の
回動軸１０ａに容易に嵌合させることができ、そ
の後集塵室蓋１３を中央に移動させれば良い。次
に提手軸受部１５ａを提手用回動軸１３ｂに提手
１５の弾性を利用して嵌め込むと、集塵室蓋１３
の軸受部１３ａと本体外かく１０の回動軸１０ａ
根元部との間隙に第５図に示すように提手１５の
一部が介在することになり、集塵室蓋１３の左右
ガタがなくなると同時に外れが防止される。な
お、集塵室蓋１３を本体外かく１０から外す場合
は上記説明の逆の動作を行なえば良く、これも容
易に行なうことができ、したがつて組立性、サー
ビス性ともに良好な回動自在の集塵室蓋を実現す
ることができる。

考案の効果 以上のように本考案によれば、提手を取付ける
ことによつて集塵室蓋のガタ止めおよび外れ防止
を行なえ、これにより組立性、サービス性の向上
を計ることができるものである。特に、本体と集
塵室蓋とを電気的に導通させる必要性があり、リ
ード線や接点構造を有するものにおいては、さら
に大きな効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案の一実施例を示すもの
で、第１図は分解斜視図、第２図は全体斜視図、
第３図は全体平面図、第４図は集塵室蓋および提
手を取外した状態を示す平面図、第５図は要部断
面図、第６図は従来例を示す分解斜視図である。 １０……本体外かく、１０ａ……回動軸、１１
……集塵室、１２……紙袋、１３……集塵室蓋、
１３ａ……軸受部、１３ｂ……提手用回動軸、１
５……提手、１５ａ……提手軸受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙袋などの集塵袋を装着する集塵室の上方開口
   部を覆う回動自在の集塵室蓋と、この集塵室蓋の
   上端に回動自在に取付けられる提手と、前記集塵
   室蓋の回動軸を一体的に形成する本体外かくとを
   有し、前記集塵室蓋のほぼ両側面上端に設けられ
   た軸受部に前記本体外かくに形成された回動軸が
   両脇から嵌合することで集塵室蓋の回動中心を形
   成するようにし、前記本体外かくの一方の回動軸
   先端からもう一方の回動軸の根元までの長さより
   も集塵室蓋の軸受部間の幅の方が小さく構成し、
   集塵室蓋の軸受部と本体外かくの回動軸根元部と
   の間に提手の一部を介在させるように構成した電
   気掃除機。