JPH0230715A - ライニング層を有する部材およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、耐食まｆｃＦｓ、耐摩耗性等のライニング層
を有する部材およびその製造方法に係り、特に母材の機
械的強度の改善に関するものである。

〔従来の技術〕

部材の表面に耐食性や耐摩耗性全付与する次めなどの目
的により従来から部材の表面に溶射、肉盛、遠心鋳造等
の種々の方法によってライニング層を形成することが行
なわれている。また、表面形状が比較的複雑なものにあ
っては、母材の表面のうちライニング層を形成する部分
の表面に間隔を置いて対向する型材を設置して、母材と
型材との間にライニング材を溶融充填した後、固化させ
てから型材金機誠加工によって除去する方法などが採用
されていた。

（発明が解決しようとする課題） 上記のようにライニング層を形成する場合は、母材とラ
イニング層を物理的さらには化学的に結合するために母
材も高温にさらされる。このため、ライニング層は耐食
または耐摩耗性などの所望の機械的性質を有していても
、母材は前記高温およびライニング層形成後の焼鈍によ
って軟化してしまい十分な機械的強度を得られなかった
。また、母材の硬度を高めようとして急冷すると、ライ
ニング層にクラツクが入ってしまう。なお、高温にさら
されても母材の硬度に保つためには、母材を特殊な材料
で形成すればよいが、高価であったり、機械加工が困難
であったりする問題を有し、ライニング層を設けるとい
う本来の意義が減少してしまう。

本発明は、比較的−数的な材料で母材を形成しながら、
ライニング層の剥離やクラブク発生を引起こすことなく
、母材に所望の機械的強度金持たせることのできるライ
ニング層を有する部材およびその製造方法全提供するこ
とを目的としている。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するための本発明による上記のようなラ
イニング層全有する部材は、その母材を焼入したもので
ある。母材の材料としては焼入可能な構造用合金鋼また
は熱間工具鋼を用いることができ、ライニング層は耐食
−！たは耐摩耗合金を用いることができる。

また上記部材を製造する方法としては、焼入可能な材料
で母材を形成し、この母材の表面のうちライニング層を
形成する部分の表面に間隔を置いて対向する型材を設置
し、母材と型材との間にライニング材を溶融充填した後
に固化させてライニング層を形成した後、型材を残した
まま母材に少なくとも焼入を施こし、その後に型材を除
去する方法がある。

この方法における型材は、炭素量が０．３％以下の普通
炭素鋼音用いるとよい。

（作　用］ 本発明によるライニング層を有する部材は、母材が焼入
処理されているため、例えば上記のように焼入可能な構
造用合金鋼や熱間工具鋼を母材の材料として用いながら
十分な機械的強度を得ることができ、母材に比較的大き
な負荷が作用する部材に対応できる。

また、上記製造方法によれば、焼入時に型材がライニン
グ層の剥離やクラヴク発生を防止する役目を果たし、品
質の良い部材が得られる。

（実施例） 以下本発明の一実施例を示す第１図ないし第５図につい
て説明する。第１図および第２図は、本発明によるライ
ニング層を有する部材の製造途中の状態を示し、第３図
および第４図は完成状態全示すもので、第１図お工び閉
２図において、１０Ａは中空円筒状の母材、ＩＩは同じ
く中空円筒状の型材であり、この型材１１は母材１０の
外側に環上 状の空間１２を形成するように同一軸心に位置し、△ 前記環状の空間１２にライニング層＋　２Ａ　全形成す
図お工び第４図において、ＩＯＢは前記母材１ＯＡにキ
ー溝１４などの加工に施こした２条のスクリュの心材で
あり、１２Ｂは前記ライニング層＋　２Ａ　’ｅ機械加
工して形成したスクリュ部であり、この実施例はプラス
チック加工用の組立式スクリュに本発明を適用した例を
示している。

しかして前記母材１ＯＡの材料は、スクリュの心材とし
て要求される機械的強度、特にキー溝１４の変形を防止
し、かつ割れを防止し得る工うな硬度および靭性を付与
するため、焼入れ可能な構造用合金鋼や熱間工具鋼など
の焼入れ可能な材料で形成されている。他方、型材１１
の材料は例えば炭素量が０．３　％以下の普通炭素鋼の
ような非焼入性材料であることが好ましいが、第１図お
よび第２図に示した例と逆に、型材１１が母材１ＯＡの
内側に位置する場合は、後述する相変態の関係から焼入
性を有する材料としてもよい。また、ライニング層＋２
Ａｋ形成するためのライニング材は、その目的に合わせ
、て耐食または耐摩耗性の合金など全形成するように選
定されるが、本実施例のスクリュの場合は、Ｎｉ系、Ｃ
Ｏ系などの耐食合金を用いる。

第５図は、母材１ＯＡと型材１１との間にライニング層
＋２Ａｆｆｉ形成するための一例全示すもので、母材１
ＯＡ、型材１１および底板１３を溶接等によって接合し
ておき、モータ２１によって回転される基台２２上に設
置し、母材１ＯＡと型材１１の間の空間１２内にライニ
ング材１２３に投入する。このライニング材＋２３は図
示のように棒状のものや、片状、粒状寸たは粉状等の適
宜な形状のものを用いることができる。２３は高周波コ
イルで、ライニング材＋２８を加熱溶融させる０モータ
２１お工び基台２２は、モータ２４にエリガイドネジ２
５に沿って上下動する昇降台２６にエリ上下動され、ラ
イニング材！２ａ全空間１２の下部から上部へ向って順
次溶融させてライニング層＋　２Ａ　ｋ形成する。

なお、２７は温度計、２８は前記母材１ＯＡ、型材１１
お工び空間１２全不活性ガス雰囲気に置くためのカバー
である。

上記第５図は、ライニング層＋２Ａの形成方法の一例を
示したものであり、これに限らず、ライニング材＋２３
’に外部で溶融し、その融液を空間１２内に充填するな
ど、ライニング層＋２Ａの構成と合わせて他の種々の方
法を採用できる。

こうして、母材１ＯＡと型材１１との間にライニング層
＋　２Ａ　’ｅ影形成たならば、次に例えば電気炉など
にエリライニング層＋２Ａを含む母材１ＯＡおよび型材
＋　１’ｋ　１０００〜１０５０℃等の焼入温度に加熱
し、その後、空冷などによって冷却し、焼入する０ この焼入により母材１ＯＡは相変態を生じて膨脹するが
、型材＋１’に非焼入性材料で形成しておけば、型材１
１は相変態を起こさず膨脹しないため、ライニング層＋
２Ａは圧縮力を受け、母材１ＯＡからの剥離やクラツク
の発生を押えられる。

なお、前述したように型材１１が母材１ＯＡの内側に位
置する場合は、上記のような積極的な圧縮力は作用しな
いが、非焼入性の比較的軟質な材料で型材１１全形成し
ておけば、母材１ＯＡの相変態に追従して変形し、ライ
ニング層＋　２Ａ　７５に露出している場合に比較し格
段の剥離防止およびクラック発生防止の役目を果たす。

また、上記のように型材１１が母材１ＯＡの内側に位置
する場合は、型材１１も焼入れ可能な材料として積極的
に相変態を生じさせ、母材１ＯＡの膨脹によるライニン
グ層＋２Ａの剥離やクラブク発生全エリ確実に押えるよ
うにしてもよい。

上記のようにして焼入れが終ったならば、５８０℃等の
焼戻温度に力ロ熱して焼戻し、母材１ＯＡに靭性を持た
せる。

上記のような熱処理が完了した後、型材ＩＩおよび底板
１３を機械加工によって除去し、母材ＯＡにキー溝＋４
’（ｒ含む機械加工を施こすと共に、ライニング層＋２
Ａの外周をスクリュ形状に加工する。

なお、本発明の効果を明確にするため、具体例金示すと
、母材１ＯＡの材料とし゛てＪＩＳ規格の５ＫＤ６１　
（熱間工具鋼）を用い、型材１１の材料としてＪＩＳ規
格の８２００（炭素量的０．２　％の炭素鋼）を用い、
ライニング材＋２３としてＮｉ系耐食合金：コルモノイ
＃５（商品名）金用い、第５図に示したライニング層形
成装置により温度を０００〜１０５０℃まで加熱してラ
イニング材＋２２を溶融させた後、徐冷してライニング
層＋　２Ａ’を形成したところ、母材１ＯＡの硬さはＨ
ｎｃｌＱ以下であった。

これを電気炉にて１０００〜１０５０℃に加熱した後、
空冷して焼入し、さらに５８０℃の温度で焼戻したとこ
ろ、母材１ＯＡの硬さはＨＲＣ２８を得た。

また、型材１１を機械加工により除去したところ、ライ
ニング層＋２Ａは剥離せず、またクラツクの発生もなか
った。さらに、第３図および第４図に示すように所定の
機械加工を施こしてスクリュとし、使用に供したが、母
材１ＯＡについてはキー溝１４の変形やヒビ割れの発生
もなく、またライニング層＋２Ａについても剥離やクラ
ツクの発生はなかったＯ 〔発明の効果〕 以上述べたように本発明によれば、母材に特殊な材料を
用いることなしに必要な機械的強度を有する母材を備え
たところのライニング層を有する部材とすることができ
、ライニング層を有する部材の適用範囲を格段に広げる
ことができる。また、本発明の製造方法によれば、ライ
ニング層の剥離やクラプク発生をより確実に防止して品
質の高い上記部材を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるライニング層全有する部材の製造
途中を示す正面図、第２図は第１図の■−■線断面図、
第３図は本発明によるライニング層を有する部品の完成
状態の一例を示す正面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ
線断面図、第５図はライニング層の形成装置の一例を示
す部分破断図である０

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、母材と、同母材の表面に設けられたライニング層と
   からなり、前記母材が焼入されていることを特徴とする
   ライニング層を有する部材。 ２、母材が、焼入可能な構造用合金鋼または熱間工具鋼
   で形成されていることを特徴とする請求項１記載のライ
   ニング層を有する部材。 ３、ライニング層が、耐食または耐摩耗合金であること
   を特徴とする請求項１または２記載のライニング層を有
   する部材。 ４、焼入可能な材料で母材を形成し、該母材の表面のう
   ちライニング層を形成する部分の表面に間隔を置いて対
   向する型材を設置し、前記母材と型材との間にライニン
   グ材を溶融充填した後に固化させてライニング層を形成
   した後、前記型材を残したまま母材に少なくとも焼入を
   施こし、その後に前記型材を除去することを特徴とする
   ライニング層を有する部材の製造方法。 ５、型材を炭素量０．３％以下の普通炭素鋼で形成する
   ことを特徴とする請求項４記載のライニング層を有する
   部材の製造方法。