JPH02301435A - 防湿防臭ポリプロピレン積層体 - Google Patents

防湿防臭ポリプロピレン積層体

Info

Publication number
JPH02301435A
JPH02301435A JP12508089A JP12508089A JPH02301435A JP H02301435 A JPH02301435 A JP H02301435A JP 12508089 A JP12508089 A JP 12508089A JP 12508089 A JP12508089 A JP 12508089A JP H02301435 A JPH02301435 A JP H02301435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
polypropylene
thickness
laminate
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12508089A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Suyama
須山 雅好
Shigeru Tanaka
茂 田中
Masanori Takeuchi
雅則 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP12508089A priority Critical patent/JPH02301435A/ja
Publication of JPH02301435A publication Critical patent/JPH02301435A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、水蒸気バリア性、酸素透過性、防臭性および
耐n−へブタン性に優れたFTP包装用シートに関する
ものである。
[従来の技術] ポリプロピレンフィルムはポリエステルやポリアミドな
ど他のフィルムに比べて水蒸気バリア性はすぐれた特性
を示すが、医薬品などの錠剤を充填包装するFTP (
プレス・スルー・パック)分野、特に医薬品包装用途に
おいて要求される水蒸気バリア性、成形性、衛生性、透
明性をすべて満足するものは得られず、何らかの問題点
を有していた。
また近年、FTP包装材料に対して、錠剤を外部から遮
蔽するだけでなく、錠剤から発生するガスを外部に揮散
させて錠剤充填時の包装体変型を防ぐとともに、開封時
の異臭を防止する要求が高まってきている。
これらの問題を解決すべく、最近、ポリプロピレンに石
油樹脂を添加し、透明性および水蒸気バリア性を改良す
ることが開示されている(例えば特開昭59−1436
13号公報、特開昭60−163949号公報など)。
[発明が解決しようとする課題] しかし上記のポリプロピレンに石油樹脂を添加したフィ
ルムでは、成形機での成形温度範囲が狭く、成形時にフ
ィルム表面から石油樹脂がブリードアウトして表面のべ
たつき、透明性悪化、外観不良を呈し好ましいものでは
なかった。
また、添加した石油樹脂がn−へブタンで抽出されてし
まうため衛生性的にも好ましいものではなかった。(以
下、石油樹脂がn−へブタンに抽出されにくいことを耐
n−へブタン性という。)さらに、開封時の異臭防止を
目的に公知の脱臭剤をポリプロピレンに添加すると、成
形時に白化して不透明になってしまうため、単にこれら
の脱臭剤を添加することは好ましいことではなかった。
本発明は、成形時の成形温度範囲が十分広く、耐透湿性
、酸素ガス透過性、耐n−へブタン性、開封時の異臭防
止性にすぐれたポリプロピレン積層体を提供せんとする
ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために以下の構成、すな
わち、ポリプロピレン100重量部に対し、少な(とも
極性基を含まない水素添加率95%以上の石油樹脂を1
0〜100重量部と金属酸化物、金属塩の1種あるいは
2種以上の混合物を2〜30重量部混合してなる厚み5
00μm以下の層(A層)の少なくとも片面に、厚み0
.5μm以上15μm以下のポリウレタン系接着層(B
層)を介して未延伸ポリオレフィンフィルム(C層)を
積層した積層体であり、該積層体の酸素透過率(I)と
水蒸気透過率(II) が50≦(I)≦200 (cc/m2・日/シート) 0、 3≦(II)≦0.9 (g/m2・日/シート) の範囲内であることを特徴とする防湿防臭ポリプロピレ
ン積層体をその骨子とする。
本発明におけるA層に適用されるポリプロピレンは特に
限定されるものではないが、アイソタクチック・インデ
ックス(I I)が90wt%以上、ナトリン中135
℃で測定した極限粘度[ηコが0.8〜4.0dl/g
、特に160〜2.2d1/gの範囲のものが望ましい
プロピレン以外の第2成分、例えばエチレン、ブテンな
どを結晶性を大きく阻害しない範囲で共重合させてもよ
い。もちろん、該ポリプロピレンに添加剤として公知の
結晶核剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑り剤、帯電防止剤
、ブロッキング防止剤、充填剤、粘度調整剤、着色防止
剤などを添加してもよい。
またA層に添加する極性基を含まない石油樹脂とは、水
酸基(−OH) 、カルボキシル基、(−C00H)、
ハロゲン基(−X) 、スルフォン基(−3O3Y、Y
=H,Na、Mgなど)など、およびそれらの変成体な
どからなる極性基を有さない石油樹脂、すなわち石油系
不飽和炭化水素を直接原料とするシクロペンタジェン系
、あるいは高級オレフィン系炭化水素を主原料とする樹
脂である。該石油樹脂のガラス転移温度Tgは50°C
以上のものが好ましく、76℃以上のものが本発明フィ
ルムにとってより好ましい。
該石油樹脂の水素添加率は95%以上が必要であり、9
8%以上とした水添石油樹脂が本発明のフィルムの場合
は特に好ましい。代表的な該樹脂としては、水添脂環族
石油樹脂(例えば、商品名“ニスコレラ” (エッソ化
学)など)がある。
また、極性基を含まない石油樹脂には、水酸基、アルデ
ヒド基、ケトン基、カルボキシル基、ハロゲン基、スル
フォン基、およびそれらの変成体などからなる極性基を
有さないテルペン樹脂、すなわち(Cs Ha )  
の組成の炭化水素およびそれから導かれる変成化合物を
含むものとする。テルペン樹脂のことを別称としてテル
ペノイドと呼ぶこともある。代表的な化合物基としては
、ピネン、カレン、ミルセン、オシメン、リモネン、テ
ルピノレン、テルピネン、サピネン、トリシクレン、ピ
サボレン、ジンギベレン、サンタレン、カンホレン、ミ
レン、トタレン、などがあり、本発明フィルムの場合、
水素を付加させ、その水添率を95%以上とする必要が
あり、好ましくは9896以上とするのが望ましく、特
に水添β−ピネン、水添ジペンテンなどが好ましい。
なお、水添率95%未満の石油樹脂では、水蒸気バリア
性が悪化するため本発明のA層としては適さない。
A層は、該ポリプロピレン樹脂100重量部に対し、該
石油樹脂を10〜100重量部含有することが必要であ
る。添加量が10重量部より少ないと、耐透湿性が悪く
なり、100重量部を越えると押出成形性及びFTPの
成形性が悪化し好ましくない。
A層に添加する金属酸化物、金属塩とは、脱臭剤として
の機能を有するものであって、酸化亜鉛、酸化第1鉄な
どの金属酸化物、硫酸第1鉄、酢酸第1鉄、塩化第1鉄
、酒石酸カリウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム・カリウムなどの金属塩から選ばれる1種あるいは2
種以上の混合物である。
これらの脱臭剤の添加量はポリプロピレン樹脂100重
量部に対して2〜30重量部である。2重量部未満では
開封時の防臭性に効果が劣り、30重量部を越すと成形
後の透明性が悪化する。
また、該脱臭剤は該石油樹脂とともにポリプロピレン樹
脂に混合することが好ましい。すなわち該石油樹脂の混
合されていないポリプロピレンと脱臭剤で積層体を成形
すると、成形時の延伸により延伸部が白化していまい、
不透明となるからである。この原因は成形によりシート
中にボイドが多数発生ずることによると考えられる。
A層の厚みは500μm以下である必要があり、好まし
くは450μm以下である。A層厚みが500μmを越
えると、成形が難しくなるばかりでなく、酸素透過性に
悪影響をおよぼすからである。
本発明では、A層の少なくとも片面にB層を介して0層
が積層される必要がある。B層がないと、A層と0層が
積層できないばかりでなく、耐n−へブタン性に劣る。
B層はポリウレタン系接着層からなる、厚み(溶剤除去
後)が0. 5μm以上15μm以下であり、好ましく
は、1.0μm以上12μm以下の層から形成される。
B層厚みが0.5μm未満であると、積層か難しくなる
のみでなく耐n−へブタン性に劣る。また15μmを越
えると成形時にシートムラが発生するだけでなく、乾燥
工程でのラインスピードが遅くなり生産性が低下したり
、酸素透過性に悪影響をおよぼす。
B層に使用するポリウレタン系接着剤とは、主鎖の繰返
し単位中にウレタン結合をもつ樹脂であり、イソシアネ
ートとポリオールを常温または、加熱下で反応させたも
のである。
イソシアネートの具体例を挙げれば、2.6−ドリレン
ジイソシアネート、2.44リレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソ
シアネー)、1.6−へキサメチレンジイソシアネート
、およびこれらの誘導体から得られる分子中に2個以上
のイソシアネート基を有する化合物がある。
ポリオールとしては、ポリオキシプロピレングリコール
、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレングリコー
ルのようなポリエーテル形のものとテレフタル酸、イソ
フタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸
成分と、エチレングリコール、1.4−ブタンジオール
、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ネ
オペンチルグリコールなどを縮合させたものを主とする
ポリエステル形の種類がある。
前者をポリエーテルポリウレタン、後者をポリエステル
ポリウレタンと言う。またアクリル、エポキシ樹脂など
もある。
本発明に使用するポリウレタン系接着剤としては、耐n
−へブタン性、接着性などの点から特にポリエステルポ
リウレタン接着剤が好ましい。
ポリオールとポリイソシアネートの混合比は水酸基とイ
ソシアネート基の当量の割合[N COl/[OHコが
1〜7、好ましくは1.5〜5である。同値が1未満で
あると積層が十分に行なわれない。また同値が7を越え
ると成形時にB層に亀裂が入るため、耐n−へブタン性
および耐湿性が悪化する。
本発明では、A層の少なくとも片面にB層を介してC層
が積層される必要がある。C層がないと、成形温度巾が
狭いばかりでなく、A層箔と貼合わせた後の耐カール性
に劣る。
C層は未延伸ポリオレフィンフィルムより形成される。
C層に適用されるポリオレフィンとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ4メチルペンテ
ン−1およびそれらの共重合体が使用できるが、ポリプ
ロピレンがFTP成形性の点から特に好ましい。ポリプ
ロピレンは特に限定されるものではないが、アイソタク
チック・インデックス(I I)は90以上、テトラリ
ン中135℃で測定した極限粘度[η]が1.0〜3゜
0dl/g、特に1.4〜2.2dl/gの範囲のもの
が望ましい。
プロピレン以外の第2成分、例えばエチレン、ブテン等
を結晶性を大きく阻害しない範囲で共重合させてもよい
。もちろん、該ポリプロピレンに添加剤として公知の結
晶核剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑り剤、帯電防止剤、
ブロッキング防止剤、充填剤、粘度調整剤、着色防止剤
などを添加しても良い。
C層は未延伸のポリオレフィンフィルムである。
1軸あるいは2軸延伸フイルムを使用すると成形が出来
ないし、酸素透過性も悪化する。
本発明の積層体の酸素透過率(I)は 50≦(1)≦200 (cc/r+?・日/シート) である必要があり、好ましくは 50≦(I)≦180 (cc/rrf・日/シート) である。酸素透過率が50(cc/rr?・日/シート
)より小さくなると、ガスを発生し易い薬品を充填した
場合などはガスが包装内に充満してしまい、開封時の不
快臭となり好ましくない。また、充満するガス圧により
包装材が風船の様にふくらんでしまったりする。また、
200 (cc/rr?・日/シート)を越すと、水蒸
気透過率の低下が望めない。
積層体の水蒸気透過率(II)は 0、 3≦ (II)  ≦0. 9 (g/ポ・日/シート) であり、好ましくは 、0.45≦(II)≦0.8 (g / rr?・日/シート) である。0. 9 (g/lrr・日/シート)より大
きいと充填する薬品にとって水蒸気の影響が大きく好ま
しくない。また0、3 (g/%・日/シート)より小
さくすると酸素透過率を良くすることが望めない。
PTP用積層体に必要な特性の一つに、積層体が成形し
易い(成形温度巾が広い)ことが必要である。一般にポ
リプロピレンの成形可能な温度のは1〜2℃と言われて
おり、ポリプロピレン単体では成形が難しい。そこでポ
リプロピレンの透湿性を改良し、しかも成形温度巾を広
げる事を可能としたのが石油樹脂の添加であった。しか
し本発明のポリプロピレン積層体とすることにより、成
形温度巾がさらに広くなり、pvc (塩化ビニル樹脂
)成形用の成形機でも充分成形が出来る温度巾とするこ
とが出来た。この理由は本発明のポリプロピレン積層体
とすることにより、成形時に石油樹脂の移動(表面への
ブリードアウト)がなくなるためと推定される。
次に本発明ポリプロピレン積層体の製造方法について説
明するが、これに限定されるものではない。
ポリプロピレンに、本発明で定義する石油樹脂および脱
臭剤を添加し、樹脂温度で260℃を越えない温度、好
ましくは200〜230℃の温度で融解・均一混合させ
たのち、押出機口金から吐出し、冷却ドラム上または水
槽中にキャストしA層を得る。
一方他の押出機にポリプロピレン樹脂を供給し280℃
の温度で融解した後、口金から吐出、冷却ドラムにキャ
ストする。キャストしたフィルム(C層)表面にポリオ
ール/m2ソシアネート混合液を一定厚みに塗布した後
、50℃〜90℃に昇温されたオーブン中を通して溶剤
を除去して(B/C)層を得る。オーブン出口において
、A層と(B/C)層のB層が合うように重ねて(A/
B/C)に積層する。同時に80℃に加熱したロールで
プレスし、冷却ロールで冷却してから巻とり、防湿、防
臭ポリプロピレン積層体とする。
また、石油樹脂を添加していないポリプロピレン樹脂よ
りなる層(D層)を、A層の厚さに対して好ましくは1
5%以下の厚さの層としてA層の両面に積層して複合押
出することかできる。同層を複合押出しすることで押出
時の該石油樹脂や安定剤などの添加剤の飛散が抑制でき
るため、生産性向上や作業環境の改善にすぐれた効果を
発揮する。
本発明におけるD層に適用されるポリプロピレンは特に
限定されるものではないが、アイソタクチック・インデ
ックス(I I)が90wt%以上、ナトリン中135
℃で測定した極限粘度[η]が0.8〜4.Odl/g
、特に1,0〜2.2dl/gの範囲のものが望ましい
プロピレン以外の第2成分、例えばエチレン、ブテンな
どを結晶性を大きく阻害しない範囲で共重合させてもよ
い。もちろん、該ポリプロピレンに添加剤として公知の
結晶核剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑り剤、帯電防止剤
、ブロッキング防止剤、充填剤、粘度調整剤、着色防止
剤などを添加してもよい。
尚、A層あるいはD層及び/又は0層とB層との接着面
は、必要に応じて、空気、炭酸ガス、窒素ガス下などで
コロナ放電処理をして接着性を向上させてもよい。
[発明の効果] 一 本発明は、ポリプロピレンに特定の石油樹脂と脱臭剤を
混合したA層にポリウレタン系接着層(B層)を介して
未延伸ポリプロピレンフィルム(C層)と積層したA/
B/Cの3層構造を基本構成とし、酸素および水蒸気の
透過率を一定の範囲内としたことにより次のように優れ
た効果を生じるものである。
すなわち (1)水蒸気透過率が0. 9 (g/rrr・日/シ
ート)以下という優れたバリア性を示す。
■酸素透過率が50(cc/rrr・日/シート)以上
としたことで、FTP包装において、錠剤から発生する
ガス等の包材内での充満が防げる。
(3)n−へブタンによる添加剤、石油樹脂の抽出がほ
とんど無い。
(4)開封時の異臭発生が実質的にない。
[特性値の測定方法・評価基準] (1)水蒸気透過率は、JIS  Z−0208に従い
40℃、90%RHで測定した値で、g / rrr・
日/シート単位で表わした。
■酸素透過率は、ASTM  D−1434に従い測定
した値で、cc/rrr・日/シート単位で表わした。
(3)透明性評価は、黒マジックでタテ1 cm Xヨ
コ1cm程度の大きさにひらがなを白紙上に書き、同白
紙上に成形前の積層体を重ねて置いて、積層体面から目
視した時に、文字が正確に読めるものを01文字が正確
に読めないものを×とした。
(4)成形テストは、FTP成形機(CDK  FBP
−V3)にて行ない、成形性は成形可能な温度巾が11
℃以上のものを○、11℃未満のものを×とした。
(5)耐n−へブタン性 n−へブタンを満たしたシャーレ中に、ポリプロピレン
積層体のC層面を室温で1時間浸して取出した後、n−
へブタンが蒸発した後の層面の状態を観察し、変化のな
いもの:○(良好)、表面がべたつくもの、添加物がブ
リードアウトして光っているもの:×(不良)とした。
(6)極限粘度[ηコは、ASTM  D1601に従
って、ナトリン中で測定したもので、dl/g単位で表
わす。
■アイソタクチックインデックス(II)は、沸騰n−
へブタンの抽出残量(v1%)で表わす。
(8)消臭性評価法 試料のポリプロピレン積層体25cnfを採取し、ナイ
ロン製袋に入れ、アンモニア水(28%)0゜03gを
含浸した濾紙片を投入して袋の口を閉じ、24時間後の
臭気を官能により評価した。
X:刺激臭がする。
△:臭気がある。
○:臭気が感知できない。
[実施例] 次に実施例に基づいて本発明の実施態様を説明する。
実施例1〜2、比較例1〜4 (1)ポリプロピレンとして、三井東圧■製、三井“ノ
ーブレン” J4H(ナトリン中での測定極限粘度[η
] =1.35dl/g、アイソタクチックインデック
スII=98%)を用い、石油樹脂として、エッソ化学
■の無極性の“ニスコレラ”5320(比較例1では極
性基(−COOH)を有する樹脂であるガムロジン(エ
ステルガムA1荒川化学製))を用いた。該ポリプロピ
レン樹脂100重量部に対して、該石油樹脂および脱臭
剤(結晶水を有するものは無水物を使用)を均一にブレ
ンドした原料を押出機に供給し、溶融温度を220℃と
し、61℃に保たれたキャスティングドラム上にキャス
トして、表1に示す石油樹脂濃度、脱臭剤濃度および厚
みのシート(A層)を得る。
(2)6層として、東し合成フィルム側型ポリプロピレ
ン未延伸フィルム(タイプ3529)の厚み25μmの
ものを用いた。同フィルムのB層積層面にはコロナ放電
処理(空気中)を行なった。
(3)B層として、ポリエステルポリウレタン接着剤を
用いた。共重合ポリエステルにはテレフタル酸/セバシ
ン酸(モル比65/35)、エチレングリコール/ネオ
ペンチルグリコール(モル比40/60)の樹脂を使用
し、共重合ポリエステルの26%溶液(M E K/ 
トルエン=2/8)100重量部に対し、イソシアネー
トとして“コロネート”HL(日本ポリウレタン■製)
を10重量部、(比較例4は100重量部)混合して用
いた。
(4)積層体の製法 リバースコーターを使用して、未延伸ポリプロピレンフ
ィルム(6層)のコロナ放電処理面上に、B層を塗布し
、80℃乾燥オーブンで乾燥し、オーブン出口でB層面
にA層を重ね、80℃に加熱されたプレスロールで圧着
した。また、B層の厚み(乾燥後)は表1に示す厚みと
した。
(5)かくして得られた、A/B/Cの積層体について
評価を行なった。
実施例1〜2は消臭性、耐透湿性、酸素透過性に優れ、
耐n−へブタン性、透明性に優れるとともに、成形温度
巾も十分広く、A層箔と貼合せた後の耐カール性も良好
で防臭、防湿用途におけるFTP包材として優れたもの
であった。
これに比べ、A層にガムロジンを添加し、B層厚みが0
.3μmの比較例1は、積層が不充分であり、透湿性が
大きく、耐透湿性に劣るとともに、耐n−へブタン性に
劣り、脱臭剤を添加1〜ていないため、脱臭効果はなか
った。
比較例2は石油樹脂の添加量が少なく、B層が厚いため
に、耐透湿性が十分でなくかつ酸素透過性も満足でなか
ったし、成形温度巾も狭く成形後の外観の悪いものであ
った。また脱臭剤の添加量が少ないため、消臭効果が小
さかった。
比較例3はA層が1000μmと厚いため、成形不可能
であったし、消臭効果もなかった。
また、石油樹脂を120重量部添加した比較例4は、成
形時のベタツキが激しく、成形後の離型性が悪かったし
、脱臭剤の添加量が多すぎるため透明性が劣っていた。
実施例3〜4、比較例5〜6 (1)実施例1〜2で使用したポリプロピレンと石油樹
脂(ニスコレラ)および表1に示す脱臭剤(無水)を表
1の割合に均一混合し、65mmφの主押出機に供給す
る(A層)。40++++nφ副押出機の方には、ポリ
プロピレン([η] =1.6dl/gSI I=97
w1%)および表1に示す割合で無水の脱臭剤を供給し
た(D層)。但し、実施例3では、脱臭剤として酸化亜
鉛/硫酸アルミの混合比が4=1のものを、また、比較
例5では、脱臭剤はD層にのみ、それぞれ添加した。両
押出機の温度を230’Cとし口金内でポリプロピレン
/ポリプロピレン十石油樹脂/ポリプロピレンの3層構
成(D/A/D)とした後、62℃に保たれたキャステ
ィングドラム上にキャストして無延伸複合シートを得た
■実施例3は実施例1〜2のB層樹脂を用いた。
実施例4はB層としてポリウレタン系樹脂[日本ポリウ
レタン■製“ニラポラン”2301 (固形分40%M
EK/トルエン)/コロネートHL=100重量部/1
0重量部コを用い、上記複合シートの両面にB、C層を
積層した。比較例5は該複合シートのみでB、C層は積
層しなかった。また比較例6は該複合シートに公知のア
ンカー処理をしたのち該処理面にB層として、ポリ塩化
ビニリデン(PVDC)をコートし、乾燥後で3μm厚
みになるようにした。さらにPVDC表面にC層として
ポリエチレン(P E)を厚さ50μmになるように押
出ラミネートした。上記以外は実施例1〜2と同様にし
て表1に示す積層体を得た。
(3)かくして得られた積層体について評価を行なった
実施例3〜4は防臭剤添加による消臭効果、耐透湿性、
酸素透過性に優れ、耐n−へブタン性に優れるとともに
、成形温度巾も十分広く、A層箔と貼合せた後の耐カー
ル性も良好で防湿防臭用のFTP包材として優れたもの
であった。
これに比べ、D層にのみ脱臭剤を添加しB層およびC層
が積層されていない比較例5は成形温度巾も10℃と狭
く、成形後の成形品は不透明であり、耐n−へブタン性
も不良であった。
またPVDCを積層した比較例6は、消臭性も無く酸素
透過率が悪くかつ成形時にPVDC層に亀裂を生じ目的
とするPTP包装として適当なものではなかった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)ポリプロピレン100重量部に対し、少なくとも
    極性基を含まない水素添加率95%以上の石油樹脂を1
    0〜100重量部と金属酸化物、金属塩の1種あるいは
    2種以上の混合物を2〜30重量部混合してなる厚み5
    00μm以下の層(A層)の少なくとも片面に、厚み0
    .5μm以上15μm以下のポリウレタン系接着層(B
    層)を介して未延伸ポリオレフィンフィルム層(C層)
    を積層した積層体であり、該積層体の酸素透過率( I
    )と水蒸気透過率(II)が 50≦( I )≦200 (cc/m^2・日/シート) 0.3≦(II≦0.9 (g/m^2・日/シート) の範囲内であることを特徴とする防湿防臭ポリプロピレ
    ン積層体。 (2)ポリプロピレン100重量部に対し、少なくとも
    極性基を含まない水素添加率95%以上の石油樹脂を1
    0〜100重量部と金属酸化物、金属塩の1種あるいは
    2種以上の混合物を2〜30重量部混合してなる厚み5
    00μm以下の層(A層)の両面に、ポリプロピレン樹
    脂よりなる層(D層)を有する複合シートの少なくとも
    片面に、厚み0.5μm以上15μm以下のポリウレタ
    ン系接着層(B層)を介して未延伸ポリオレフィンフィ
    ルム層(C層)を積層した積層体であり、該積層体の酸
    素透過率( I )と水蒸気透過率(II)が 50≦( I )≦200 (cc/m^2・日/シート) 0.3≦(II)≦0.9 (g/m^2・日/シート) の範囲内であることを特徴とする防湿防臭ポリプロピレ
    ン積層体。
JP12508089A 1989-05-17 1989-05-17 防湿防臭ポリプロピレン積層体 Pending JPH02301435A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12508089A JPH02301435A (ja) 1989-05-17 1989-05-17 防湿防臭ポリプロピレン積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12508089A JPH02301435A (ja) 1989-05-17 1989-05-17 防湿防臭ポリプロピレン積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02301435A true JPH02301435A (ja) 1990-12-13

Family

ID=14901338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12508089A Pending JPH02301435A (ja) 1989-05-17 1989-05-17 防湿防臭ポリプロピレン積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02301435A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0613832A1 (de) * 1993-03-04 1994-09-07 Alusuisse-Lonza Services Ag Durchdrückpackung
US5932338A (en) * 1992-10-28 1999-08-03 Bp Chemicals Plastec Gmbh Film for tamper-proof coverings for product carriers
EP1300239A1 (en) * 2001-10-04 2003-04-09 Borealis Technology OY Non-oriented polyproylene film
JP2011006570A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Tosoh Corp ラミネート用樹脂組成物およびラミネートフィルム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5932338A (en) * 1992-10-28 1999-08-03 Bp Chemicals Plastec Gmbh Film for tamper-proof coverings for product carriers
EP0613832A1 (de) * 1993-03-04 1994-09-07 Alusuisse-Lonza Services Ag Durchdrückpackung
CH684788A5 (de) * 1993-03-04 1994-12-30 Alusuisse Lonza Services Ag Metallfolienfreie Deckelfolie für Durchdrückpackungen.
EP1300239A1 (en) * 2001-10-04 2003-04-09 Borealis Technology OY Non-oriented polyproylene film
WO2003031174A3 (en) * 2001-10-04 2003-12-11 Borealis Tech Oy Non-oriented polypropylene film
JP2011006570A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Tosoh Corp ラミネート用樹脂組成物およびラミネートフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU700614B2 (en) Polymeric films
JP4943124B2 (ja) ポリプロピレン系積層フィルムおよびガスバリア性フィルム
US10625493B2 (en) Sealant film and laminate film
JP7367675B2 (ja) 積層体およびそれからなる包装袋
JP3892246B2 (ja) ガスバリア性フィルムの製造方法
JP3410219B2 (ja) ラミネート用多層シーラントフィルム
JPH02301435A (ja) 防湿防臭ポリプロピレン積層体
US5763088A (en) Olefin resin-based articles having gas barrier properties
JP3141056B2 (ja) ポリエチレン系多層フィルム
US20170334182A1 (en) Sealant film and laminate film
JPH0347177B2 (ja)
JPS6237664B2 (ja)
JP2001054939A (ja) 金属蒸着用ポリプロピレンフィルム及び金属蒸着ポリプロピレンフィルム
JP3217186B2 (ja) 共押出粘着性フィルム
JP4692818B2 (ja) 共押出積層フィルム並びにそれを用いたラミネートフィルム及び包装容器
JP4701477B2 (ja) 金属化二軸配向ポリプロピレンフィルムおよびそれを用いた積層体
JPH02301433A (ja) ポリプロピレン積層体
JP4240620B2 (ja) 金属化二軸配向ポリプロピレンフィルムおよびそれを用いた積層体
JP4510316B2 (ja) ガスバリア性フィルムの製造法
JP6531444B2 (ja) 易開封性包装材料
JPS59232857A (ja) ガスバリヤ−性ポリエステルフイルム
US20030152791A1 (en) Extruded multilayer film structure including an ethylene acid terpolymer layer for improved heat seal and metal adhesion
JPH0531472B2 (ja)
JP2020078908A (ja) 積層フィルム及びそれからなる包装袋
JP6973688B2 (ja) 積層フィルム及び蓋材