JPH0229794A - 携帯用楽器 - Google Patents

携帯用楽器

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JPH0229794A
JPH0229794A JP63179064A JP17906488A JPH0229794A JP H0229794 A JPH0229794 A JP H0229794A JP 63179064 A JP63179064 A JP 63179064A JP 17906488 A JP17906488 A JP 17906488A JP H0229794 A JPH0229794 A JP H0229794A
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H2210/00Aspects or methods of musical processing having intrinsic musical character, i.e. involving musical theory or musical parameters or relying on musical knowledge, as applied in electrophonic musical tools or instruments
    • G10H2210/155Musical effects
    • G10H2210/265Acoustic effect simulation, i.e. volume, spatial, resonance or reverberation effects added to a musical sound, usually by appropriate filtering or delays
    • G10H2210/271Sympathetic resonance, i.e. adding harmonics simulating sympathetic resonance from other strings
    • G10H2210/275Helmholtz resonance effect, i.e. using, exciting or emulating air resonance in a cavity

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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、携帯用電気楽器および携帯用電子楽器のよ
うな携帯用楽器に関し、特に重低音の発生をも可能にし
た携帯用楽器に関する。
なお、前記した携帯用楽器とは携帯演奏に適した形状ま
たは大きさ持ち運びが容易な小型楽器をさすものである
[従来の技術] 従来の携帯用楽器として、楽音を電気的に増幅して発音
するための音響装置を備えたいわゆる電気楽器または電
子楽器を携帯に適した構成としたものが知られている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、このような携帯用楽器は、その持ち運びの容
易性および豆臭の容易性の面から本体がある程度小形で
あることが要求され、小形の本体に小口径のスピーカユ
ニットを配設している。このため、従来の携帯用楽器は
、低音の出ない貧弱な音しか発生できないという不都合
があった。また、低音を出すため共鳴器を本体内部に持
つようなタイプの携帯用楽器も知られているが、このよ
うなタイプの楽器では、充分な音質を得ようとするとア
コースティックギターのように本体が大形化して必ずし
も豆臭には適さず、一方、立炎に適した大きさとすると
充分な音質が得られないという不都合があった。
この発明の目的は、このような従来例における欠点に鑑
み、携帯に適した寸法であって、かつ重低音の出る携帯
用楽器を実現することにある。
[課題を解決するための手段] 前記課題を達成するためこの発明では、携帯用楽器本体
に、音響装置として、空洞および音響的質量手段からな
る共鳴器と、この共鳴器の一部を構成して一方の面でこ
の共鳴器を駆動する振動体を備えた振動器と、前記共鳴
器駆動時にこの共鳴器から前記振動器の振動板への作用
を打ち消すように前記振動器を駆動する振動器駆動手段
とを配設することによって、前記共鳴器の共振をより積
極的に利用している。
[作用] 従来の携帯用楽器の音響装置は、スピーカシステムと、
このスピーカシステムをいわゆる定電圧駆動する出力イ
ンピーダンスが実質的に0のパワーアンプにより構成さ
れていた。このため、これらの楽器は、出力音圧特性が
スピーカユニットの振動板後方の空洞の容積に影響され
、共鳴器や楽器本体を小形化しようとして空洞の容積を
小さくすると低音特性が損なわれるという不都合があっ
た。
この発明において、駆動手段は、振動器の振動体に対す
る共鳴器(空洞)側からの作用を打ち消すようにこの振
動器を駆動する。すなわち、振動器は、共鳴器側からの
作用に影響されない、充分に制動のかかった、いわゆる
デッドの状態で駆動される。このため、直接放射音響の
周波数特性は振動器の直接放射面の後面の空間の容積に
影響されず、この空間の容積は、共鳴器の空洞として、
かつ振動器の容器として不都合が生じない限り、小さく
することができる。また、共鳴器側から見れば、該共鳴
器駆動時に該共鳴器側からの大気作用を打ち消すように
振動器を駆動するということは、振動器の振動板が共鳴
器側からは駆動できない等価的な壁と化しているという
ことである。したがって、共鳴器としてのQ値は、振動
器の特性(fo、Qo)に影響されず、共鳴周波数を下
げても充分高いQ値を確保することができる。これによ
り、空洞、したがって楽器本体を小形化しても共鳴器か
ら充分なレベルの重低音(共鳴音)を発生することがで
きる。
[効果] このように、この発明によると、小形の楽器本体に小口
径のスピーカユニットを配設した構成でありながら、本
体内の共鳴器の共振を積極的に利用することで低音特性
の充分な音質を得ることができる。また、アコースティ
ックギターのような携帯用楽器にこの発明を適用すれば
、音質を損なうことなく、共鳴器の空洞を小形化し、楽
器本体を立炎に適した程度にさらに小形化することがで
きる。
[実施例] 以下、図面によりこの発明の詳細な説明する。
第1図は1.この発明の一実施例に係る携帯用電気楽器
の基本的構成を示す。同図の電気楽器は、共鳴体を兼ね
た楽器筺体1の左面にドラムの膜、ギター等の弦または
リード等の発音装置2を配設した楽器にこの発明を適用
したもので、楽器筐体1の上面に穴を開けて振動板3を
有する振動器(動電形スピーカユニット)4を取り付け
、この振動器4の後面に前記楽器筐体1の上面を一面と
する密閉箱5を形成し、楽器筐体1の上面に密閉箱5の
内部を楽器筐体1の外部と音響的に連絡するダクト6を
設けて密閉箱5とダクト6とによりヘルムホルツ共鳴器
を構成し、さらに前記発音装置2の機械的または音響的
振動を電気信号に変換するピックアップ等の発音回路7
およびこの発音回路7から供給される電気信号に基づい
て前記振動器4を駆動する振動器駆動回路8を設けたも
のである。
前記へルムホルツ共鳴器においては、閉じられた空洞で
ある密閉箱5内の空気バネとダクト6内の空気質量とに
よって空気の共鳴現象が生じる。
そして、この共鳴周波数f。Pは、 として求めることができる。ここで、Vlは密閉箱5の
容積、S、はダクト6の断面積、11はダクト6の長さ
、Cは音速である。
このヘルムホルツ共鳴器と前記振動器4とは、従来の位
相反転形(バスレフ形)スピーカシステムに形状的には
類似するスピーカシステム(以下、共鳴ボート付スピー
カシステムという)を構成している。
前記振動器駆動回路8は、前記へルムホルッ共鳴器駆動
時にこのヘルムホルツ共鳴器すなわち密閉箱(空洞)5
側からの大気作用を打ち消すように前記振動器4を駆動
する。このような駆動装置としては、出力インピーダン
ス中に等価的に負性インピーダンス成分(Zo)を発生
させる負性インピーダンス発生回路や振動体の動きに対
応するモーショナル信号を何らかの手法で検出して入力
端に負帰還するモーショナルフィードバック(MFB)
回路等公知の回路を適用することができる。
次に、第1図の携帯用電気楽器の作用を説明する。
この電気楽器の演奏時、発音装置2が操作されると、発
音回路7がこの発音装置2における機械的または音響的
振動を電気信号に変換する。振動器駆動回路8は、この
発音回路7から供給される電気信号に基づき振動器4を
駆動する。これにより、発音装置2の機械振動を直に発
音するとともに、振動器4およびヘルムホルツ共鳴器か
らなる共鳴ボート付スピーカシステムを介して増幅され
た音量で発音する。
なお、この携帯用電気楽器は、楽器筐体1が共鳴箱にな
っているため、発音回路7および振動器駆動回路8をオ
フした状態でも楽器をチューニングしたり、演奏者が自
身で演奏内容を確認する程度の音量は発生できる。
振動器駆動回路8から振動器4に駆動信号が与えられる
と、振動器4はこれを電気機械変換して振動板3を前後
(図中の上下)に往復駆動する。
振動板3はこの往復運動を機械音響変換する。ここで、
振動板3の前面側(図中の上面側)は音響を直接外部に
放射するための直接放射部をなしており、振動板3の後
面側(図中の下面側)は前記密閉箱5とダクト6からな
るヘルムホルツ共鳴器を駆動するための共鳴器駆動部を
なしている。そして、この振動板3の後面側には、密閉
箱5内の空気から振動板の作用に対する大気反作用が加
わるが、振動器駆動回路8は、この大気反作用を打ち消
すように振動器4を駆動する。
このように、振動器4を、前記へルムホルッ共鳴器駆動
時に該共鳴器からの大気反作用を打ち消すように駆動す
ると、振動板3は共鳴器の側からは駆動できず、この共
鳴器側から見れば剛体すなわち壁として作用する。した
がって、ヘルムホルツ共鳴器としての共鳴周波数および
Qは、振動板3と振動器4による直接放射部としての共
振周波数およびQから独立したものとなり、かつ振動器
4からの共鳴器駆動エネルギーも上記直接放射部とは独
立して与えられることになる。また、振動器4が共鳴器
すなわち密閉箱5側からの大気反作用に影舌されない、
いわゆるデッドの状態で駆動されるため、直接放射音響
の周波数特性は密閉箱5の容積に影響されない。したが
って、この実施例の構成によれば、ヘルムホルツ共鳴器
の空洞である密閉箱5の容積を従来のアコースティック
ギター等の携帯用電気楽器より小さくすると同時に共口
1周波数f。Pを従来楽器よりさらに低く設定してもQ
値は充分な大きさに設定することができる。この結果、
第1図の携帯用電気楽器においては、密閉箱5を従来の
携帯用電気楽器より大幅に小形化したとしても、より低
音まで再生することが可能となる。
第1図において、振動器4は、振動器駆動回路8からの
駆動信号に応答して振動板3を駆動し、かつ密閉箱5と
ダクト6とで構成されるヘルムホルツ共鳴器に対し独立
に駆動エネルギーを与える。これにより、第1図中に矢
印aで示すように振動板3から音響が直接放射されると
ともに、密閉箱5中の空気が共鳴させられて、第1図中
に矢印すで示すように、共鳴放射部(ダクト6の開口ポ
ート9)から充分な音圧の音響が共鳴放射される。そし
て、前記へルムホルツ共鳴器におけるダクト6内の空気
等価質量の調整により、この共鳴周波数fOPを振動器
4の再生周波数帯域より低く設定し、かつダクト6の等
価抵抗の調整によるQ値の適正レベルへの設定により、
ダクト6から適切なレベルの音圧が得られることを条件
として、例えば第2図に示すような音圧の周波数特性を
得ることができる。同図において、aは振動器4からの
直接放射音響音圧の周波数特性を示し、bは間口ボート
9からの共鳴放射音響音圧の周波数特性を示す。
第3図は、第1図の携帯用電気楽器の具体例を示す。第
3図の電気楽器は、従来のアコースティックギターより
も厚みを薄くしたいわゆるセミアコースティックギター
に小口径スピーカユニットを用いた例である。この携帯
用電気楽器は、ギターU胴(楽器筐体)1内の一部を仕
切って密閉箱5を形成し、響胴1の表板11の密閉箱5
の一面をなす部分に穴を開けてスピーカユニット(振動
器)4を取り付けるとともに、密閉箱5と協働してヘル
ムホルツ共鳴器を形成するダクト6を設けである。また
、ギター弦(発音装置)2の振動を電気信号に変換する
ためのピックアップ(発音回路)7およびスピーカユニ
ット4を駆動するための負性インピーダンス発生回路(
振動器駆動装置)8を設けである。
同図において、12は響穴、13はテールピース、14
はネック、15は駒である。
このように、従来のセミアコースティックギターの響W
41の一部をスピーカシステムの共鳴器として用い、こ
のスピーカシステムを負性インピーダンスで駆動するこ
とにより、スピーカユニット4の特性とは無関係に低音
特性の伸びた周波数特性が得られる。
第4図は、この発明の他の実施例に係る携帯用電子楽器
の基本的構成を示す。同図の電子楽器は、楽器筐体1の
内部全体を密閉箱5として共用しており、また、第1図
の発音装置2および発音回路7からなる発音制御装置が
、代わりに、鍵盤やドラムパッドや呼吸気入力装置等の
発音指示手段2およびこの発音指示手段2により指示さ
れた楽音を電気的に形成する楽音形成手段7で構成され
ている他は、第1図のものと同様に構成されている。
したがって、演奏時の楽音信号がメモリや発振器等の電
気回路において形成されること、音源が機械的または音
う的振動を直に発生するものではなく、かつ楽器筐体が
この直に発生する振動に共口1するものではないため、
電源オフ時は楽音が全く発生しないことを除いては、第
1図の楽器と同様に動作する。
第4図の実施例は、携帯用電子鍵盤、電子打楽器、電子
管楽器等の携帯用電子楽器に適用可能であり、この実施
例によれば、これらの携帯用電子楽器に許される比較的
小さなスペースを利用して低音特性を向上させることが
できる。
次に、ヘルムホルツ共鳴器を利用したスピーカシステム
を負性インピーダンス発生回路で駆動する音響装置の作
用を説明する。
第5図は、第1図および第3図に示す振動器駆動回路8
と、振動器4、密閉箱5およびダクト6で構成された共
鳴ボート付スピーカシステムとからなる部分の電気等価
回路を示す。ここで、Eoは駆vJyJ信号源である電
圧源を示す。また、並列共振回路Z1は振動器4の等価
モーショナルインピーダンスによるものであり、r(、
は振動系の等価抵抗、Soは振動系の等価スチフネス、
moは振動系の等価質量を示している。直列共振回路Z
はダクト6と密閉箱(空胴)5とにより構成されるヘル
ムホルツ共鳴器の等価モーショナルインピーダンスによ
るものであり、rCは空胴5の等価抵抗、Scは空胴5
の等価スチフネス、rpはダクト6の等価抵抗、mpは
ダクト6の等酒質量を示している。Aは力係数であり、
振動器4が動電形直接放射スピーカであるときには、B
を磁気ギャップ中の磁束密度、j2vをボイスコイルの
導体の全長とするとA ” B IL vとなる。さら
に、図中のZvは振動器4の内部インピーダンス(非モ
ーショナルインピーダンス)であり、振動器4が動電形
直接放射スピーカユニットであるときには、主としてボ
イスコイルの抵抗Rvとなり、わずかながらインダクタ
ンスを含んでいる。
第6図は、第5図においてZv −Zo =O1すなわ
ち振動器4の内部インピーダンス(非モーショナルイン
ピーダンス)が等価的に完全に無効化されたときの電気
的等価回路である。ここでは各要素の値に付される係数
を省略しである。
この等価回路から以下のことが明らかである。
先ず、振動器4の等価モーショナルインピーダンスによ
る並列共振回路Z1は、両端が交流的にゼロインピーダ
ンスで短絡されている。したがって、この並列共振回路
Zlは、Q値がOであり、実質的には、もはや共振回路
ではなくなっている。すなわち、この振wJ器4にあっ
ては、単にヘルムホルツ共鳴器に振動器4を取り付けた
状態で有していた最低共振周波数という概念がもはやな
くなっている。以後、振動器4の最低共振周波数fO相
当量と言う場合には、実質的には無効化されてしまった
上記概念を仮に呼ぶに過ぎない。このように、ユニット
共振系(並列共振回路)Z+が実質的に共振回路でなく
なる結果、この音響装置における共振系はへルムホルツ
共鳴系(直列共振回路)Z2のみ唯一つになってしまう
また、振動器4は、振動系が実質的に共振回路でなくな
る結果、駆動信号入力に対してリアルタイムで線形応答
し、全く過渡応答することなく、振動器駆動回路8への
入力電気信号(駆動信号EO)を忠実に電気機械変換し
、振動板3を変位させることになる。つまり、完全な制
動状態(いわゆるスピーカデッドの状態)である。この
状態におけるこのスピーカユニットの最低共振周波数f
0相当値近傍の直接放射出力音圧周波数特性は、6 d
 B / o c tとなる。これに対し、通常の電圧
駆動状態の特性は、12 d B / o c tとな
る。
一方、ヘルムホルツ共鳴器の等価モーシヨナルインピー
ダンスによる直列共振回路Z2は、上記駆動信号源E。
にゼロインピーダンスで接続されているので、もはや並
列共振回路Zlとの間に相互依存の関係はなく、並列共
振回路2.と直列共振回路Z2とは無関係に独立して並
存することになる。したがって、密閉箱5の容積(SC
に反比例する)およびダクト6の形状、寸法(mpに比
例する)は振動器4の直接放射特性には影響せず、また
、ヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数fCPおよびQ値Q
cpは振動器4の等価モーショナルインピーダンスにも
影響されない。すなわち、ヘルムホルツ共鳴器の特性値
と振動器4の特性値とは独立して設定することができる
。さらに、直列共振回路Z2の直列抵抗は、rc+rP
のみであり、これらは通常、充分小さな値であるから、
この直列共振回路Z2、すなわちヘルムホルツ共鳴器の
Q 値は充分に高く設定することができる。
別の見方をすれば、ユニット振動系は実効的には共振系
でなくなっているので、駆動信号入力に応じて変位し、
外力、特に密閉箱5の等価スチフネスS−cによる大気
反作用には実質的に影響されない。このため、振iI!
IJ器4の撮動板3は密閉箱5側から見れば等価的に壁
となり、ヘルムホルツ共ロ、1器から見たときの撮動器
4の存在が無効化される。したがって、ヘルムホルツ共
鳴器としての共鳴周波数およびQ値は、振動器4の非モ
ーショナルインピーダンスに依存せず、この共鳴周波数
を通常の駆動方式では共鳴のQ値が非常に小さくなるよ
うな周波数に設定する場合にもQ値を充分に大きな値に
維持することができる。また、ヘルムホルツ共鳴系はユ
ニット振動系とは全く独立して音響放射を行なう仮想ス
ピーカとも言うべき存在となっている。そして、この仮
想スピーカは、ボート径に相当する小口径で実現するに
もかかわらず、その低音再生能力から見ると現実のスピ
ーカユニットとしては極めて大口径のものに相当する。
以上を前記アコースティックギターに用いられているよ
うなバスレフ形または共鳴器付のスピーカシステムを通
常のパワーアンプで駆動する従来方式と比較すると、該
従来方式では、周知のように、ユニット振動系Z、とヘ
ルムホルツ共鳴系Z2との複数の共振系が存在し、しか
も各共振系の共振周波数およびQ値は相互に密接に依存
していた。例えば、ヘルムホルツ共鳴系Z2の共振周波
数を下げるためにダクト6を長くしたり、細くする(m
pが大きくなる)と、ユニット振動系Z1ではQ値が高
くなり、ヘルムホルツ共鳴系Z2では低くなるし、密閉
箱(空胴)5の容積を小さくする(SCが大きくなる)
と、ダクト6を長くしたり、細くしてヘルムホルツ共鳴
系Z、の共振周波数を一定に保ったとしても、ユニット
振動系Z1ではQ値および共振周波数が高くなり、ヘル
ムホルツ共鳴系Z2ではQ値がさらに低くなっていた。
すなわち、スピーカシステムの出力音圧周波数特性は、
スピーカユニット4の特性、空洞5の容積およびダクト
6の寸法に密接に関連しているため、これらをマツチン
グさせるためには高度の設計技術が必要であった。また
、完全にマツチングさせたとしても、−様再生の低域限
界はスピーカユニット4を空胴5に取り付けた状態での
共振周波数f。Cの高々1/ff程度であり、かつ−旦
マッチングさせた後は、出力音圧特性、特に低域特性を
損なうことなく空胴5を小形化したり、音質等の特性を
損なうことなく既存のシステムの音響再生帯域を簡単に
拡大することは、一般に無理であると考えられていた。
また、上記へルムホルツ共鳴系Z2における共振周波数
f。Pより低い帯域での周波数と共鳴音響放射能力との
関係は、音圧レベルから見れば、周波数の低下に対して
12 d B / o c を程度の割合で低下し、共
振周波数を前記バスレフ形または共鳴器付のスピーカシ
ステムの基本思想に対して極度に低く設定すると、入力
信号レベルの増減による補正は極めて困難になっていた
この実施例の駆動装置は、上述のように、ヘルムホルツ
共鳴を利用したスピーカシステムを負性インピーダンス
駆動するようにしたため、システムの一ユニット振動系
とへルムホルッ共鳴系の特性や寸法等を独立に設定でき
、かつ、ヘルムホルツ共鳴系の共振周波数を低く設定し
てもQ値、低音再生能力を高く保持することができるよ
うになる上、ユニット振動系の共鳴器駆動能力も強力(
6d B / o c t )となるので、周波数特性
のうねりを、入力信号レベルの増減、例えば通常の音質
調整程度の増減により補正し得る等の特徴が得られる。
また、ユニット振動系が実質的に共振系でなくなった結
果、周波数f0゜近傍における急激な位相変化がなく、
位相特性も良好となる。このため、周波数特性および音
質を損なうことなく空胴5を小形化してスピーカシステ
ムを小形に構成することができるとともに、既存のスピ
ーカシステムを従来の定電圧駆動による場合よりも音質
を向上させ、あるいは音響再生帯域、特に低音側を簡単
に拡大して駆動することができる。
なお、上述においては、Zv −Zo ZOの場合につ
いてのみ説明したが、ZV −ZO>Oの場合、ユニッ
ト振動系およびヘルムホルツ共鳴系の特性値等は、上記
インピーダンスZv−Zoの値に応じて上記Zv −Z
o ZOの場合と従来の定電圧駆動方式の場合との間の
値となる。したがって、この性質を積極的に利用して、
例えばヘルムホルツ共鳴系のQ値の調整を、ポート径を
調節したり、空胴5内にグラスウールやフェルト等の機
械的Qダンパを入れたりして行なう代わりに、負性イン
ピーダンス−Zoを調節することにより行なうようにす
ることができる。
第7図は、前記振動器(スピーカユニット)4を負性イ
ンピーダンス駆動するための負性インピーダンス発生回
路8の基本構成を示す。
同図の回路は、利得Aの増幅器81の出力を振動器4に
よる負荷ZLに与える。そして、この負荷1に流れる電
流ILを検出し、伝達利得βの帰還回路83を介して増
幅回路81に正帰還する。このようにすれば、回路の出
力インピーダンスz0は、 Zo −Zs  (1−Aβ)    ・・・・・・・
・(2)として求められる。この(2)式からAβ〉1
とすればZ。は開放安定形の負性インピーダンスとなる
。ここで、Zsは電流を検出するセンサのインピーダン
スである。
したがって、この第7図の回路において、インピーダン
スZSの種類を適宜選択することにより、出力インピー
ダンス中に所望の負性インピーダンス成分を含ませるこ
とかで@る。例えば、電流ILをインピーダンスZ8の
両端電圧により検出する場合には、インピーダンスZ、
が抵抗Rsであれば負性インピーダンス成分は負性抵抗
成分となり、インダクタンスt、sであれば負性インダ
クタンス成分となり、キャパシタンスCSであれば負性
キャパシタンスとなる。また、帰還回路83に積分器を
用い、インピーダンスZsとしてのインダクタンスLs
の両端電圧を積分して検出することにより負性インピー
ダンス成分を負性抵抗成分とすることができ、さらに帰
還回路83に微分器を用い、インピーダンスZsとして
のキャパシタンスCsの両端電圧を微分して検出しても
負性インピーダンス成分は負性抵抗成分となる。
電゛流検出センサとしては、これらのインピーダンス素
子Rs 、Ls 、Cs等の他、C,T、やホール素子
等の電流プローブを用いることも可能である。
このような回路に相当する具体例は、例えば特公昭59
−51771号等に示されている。
また、電流検出を振動器4の非接地側で行なうことも可
能である。このような回路の具体例は、例えば特公昭5
4−83704号等に示されている。第8図はBTL接
続の例であるが、第7図の回路に適用することは容易で
ある。第8図の84は反転回路である。
第9図は出力インピーダンス中に負性抵抗成分を含むア
ンプの具体的回路例を示す。
第9図のアンプにおける出力インピーダンスZ0は、 Zo = Rs  (1−Rh / Ra )=0.2
2 (1−30/1.6) =−3,9(Ω) となる。
[他の実施例] なお、この発明は、前記実施例に限定されることなく、
適宜変形して実施することができる。例えば、前記実施
例においては、共鳴器を構成するための音響的質量手段
として開口ボートを有するダクトを用いているが、これ
は単なる開口やドローンコーン等の受動振動体であって
もよい。
また、前記実施例においては、駆動手段として主に負性
インピーダンス発生回路を用いた場合について説明して
いるが、この駆動手段は、振動器の振動体を周囲からの
反作用を打ち消すように駆動するものであればよく、例
えば特公昭58−81156号に開示されたようないわ
ゆるMFB回路であってもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係る携帯用電気楽器の
基本構成図、 第2図は、第1図の楽器の音響装置の出力音圧周波数特
性の説明図、 第3図(a)(b)は、第1図の携帯用電気楽器の具体
的適用例の構成図で、(a)は正面図、(b)はII 
−11断面図、 第4図は、この発明の他の実施例に係る携帯用電子楽器
の基本構成図、 第5図は、第1図および第4図の楽器の音響装置部分の
電気等価回路図、 第6図は、第5図においてZv −Zo =Oとしたと
きの等価回路図、 第7図は、負性インピーダンスを発生する回路の基本的
回路図、 第8図は、第7図の回路の変形例を示す回路図、そして 第9図は、 第7図の回路の具体例を示す回路 図である。 1:楽器筐体 2:発音装置(ギター弦、発音指示手段)3:振動板 4:s動量(スピーカユニット) 5:密閉箱(共鳴器の空洞) 6:ダクト 7:発音回路(ピックアップ、楽音形成回路)8:振動
器駆動装置 9:開口ボート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)演奏操作に応じた楽音波形の電気信号を発生する
    発音制御装置と、この電気信号を音響に変換して発音す
    る音響装置とを携帯に適した楽器本体内に収納してなる
    携帯用楽器において、 前記音響装置が、 空洞とこの空洞を外部領域に音響的に連絡する音響的質
    量手段からなる共鳴器と、 前記空洞を形成する箱体の外壁に配設されて一方の面で
    前記共鳴器を駆動する振動体を有する振動器と、 前記共鳴器の駆動時にこの共鳴器から前記振動体への作
    用を打ち消すように前記振動器を駆動する振動器駆動手
    段と を具備することを特徴とする携帯用楽器。
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US07/379,437 US5056400A (en) 1988-07-20 1989-07-13 Musical instrument with electro-acoustic transducer for generating musical tone
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012103396A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Yamaha Corp 楽器
JP2015079272A (ja) * 2014-12-18 2015-04-23 ヤマハ株式会社 楽器
JP2015092261A (ja) * 2014-12-18 2015-05-14 ヤマハ株式会社 楽器

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