JP2737930B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2737930B2 JP63151289A JP15128988A JP2737930B2 JP 2737930 B2 JP2737930 B2 JP 2737930B2 JP 63151289 A JP63151289 A JP 63151289A JP 15128988 A JP15128988 A JP 15128988A JP 2737930 B2 JP2737930 B2 JP 2737930B2
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H2210/00Aspects or methods of musical processing having intrinsic musical character, i.e. involving musical theory or musical parameters or relying on musical knowledge, as applied in electrophonic musical tools or instruments
    • G10H2210/155Musical effects
    • G10H2210/265Acoustic effect simulation, i.e. volume, spatial, resonance or reverberation effects added to a musical sound, usually by appropriate filtering or delays
    • G10H2210/271Sympathetic resonance, i.e. adding harmonics simulating sympathetic resonance from other strings
    • G10H2210/275Helmholtz resonance effect, i.e. using, exciting or emulating air resonance in a cavity

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  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、楽音を発生するためのサウンドシステム
を内蔵した電子楽器に関し、より詳しくは、サウンドシ
ステムの小形化および周波数特性、特に低域再生特性の
向上を図った電子楽器に関する。
[従来の技術] 電子楽器において、デザイン、周波数特性および操作
性等はともに重要なファクタである。
周波数特性については、例えば88鍵式ピアノの最低音
(A0)は27.5Hzであり、自動リズム演奏におけるバスド
ラムの基本波の周波数は約30Hzである。これらの超低温
は、基本波そのものが再生されなくても、高調波が再生
されれば聴感レベルとしては補正されるため、通常の演
奏をモニタする上では支障がない。しかし、例えばバス
ドラムの場合、基本波の約30Hzが僅かでも出ており、か
つ倍音の50〜60Hzが充分に出ていれば、身体を揺するよ
うな重低音として感じるのに対し、最低再生周波数が70
Hz程度以上のサウンドシステムを用いると「ポン、ポ
ン」という軽い音になってしまうというように音質上
は、大きな差異がある。
最近の電子楽器の多くは、音源としてPCM音源を用い
ており、サウンドシステムへの入力信号がそのまま再生
されるとすればその音質は極めて高い。この高音質の楽
音を再生するため、電子楽器に内蔵されるサウンドシス
テムの高忠実度化が望まれている。サウンドシステムの
再生特性は、ほとんどスピーカシステムの再生特性によ
って決定される。
ところで、従来、電子楽器に内蔵されるサウンドシス
テムは、密閉形または位相反転形(バスレフ形)のスピ
ーカシステムと、これをいわゆる定電圧駆動する出力イ
ンピーダンスが実質的に0のパワーアンプとで構成され
ていた。この場合、スピーカシステムの最低再生周波数
は、主に箱体(キャビネット)の容積および使用してい
るスピーカユニットの特性(f0,Q0等)によって決定さ
れる。すなわち、従来の電子楽器においては、より低周
波の音まで再生しようとすればより大容積の箱体が必要
となり、デザイン上の自由が制限され、かつ配置によっ
ては、演奏の妨げになる等、操作上の問題が発生すると
いう不都合があった。第14図は、背面框21と箱体7とを
一体化したデザインの電子楽器の外観を示す。同図にお
いて、9a,9bはバスレフポート(共鳴ポート)である。
また、電子楽器の分野に限らず一般のスピーカシステム
の分野においては、“Loudspeakers in Vented Boxes:P
art I,Part II"(A.N.Thiele,Journal of Audio Engine
ering society 1971 vol.19 No.5,No.6)のバスレフ設
計手法(これは振動板側の共振系の特性を電気的な手法
を用いて最適化しようというもの)等に示されるように
種々の検討もなされてきたが、いずれによっても設計の
困難性は本質的に解消できなかったし、さらには未だ充
分なる小型重低音再生を実現し得なかった。
[発明が解決しようとする課題] この発明は、前記従来の電子楽器における問題点に鑑
みてなされたもので、サウンドシステム、特にスピーカ
システムを構成する箱体を、周波数特性、特に低域再生
特性を損なうことなく小形化してデザインの自由度およ
び操作性を向上させ、あるいは、前記箱体を大形化する
ことなく低域再生特性を向上させ得る電子楽器を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するためこの発明は、演奏者の演奏操
作に基づいて楽音信号を発生する音源、および、この楽
音信号を音響に変換して放射する音響装置を備えた電子
楽器において、この音響装置は、共鳴による音響を放射
するための共鳴放射部を有する共鳴器と、音響を直接に
放射するための直接放射部、および前記共鳴器を駆動す
るための共鳴器駆動部とを含んで構成される振動体を有
し前記共鳴器に配設される振動器と、前記音源から発生
された楽音信号に基づいて前記振動器を駆動する際、前
記振動器に固有の内部インピーダンスを等価的に低減あ
るいは無効化するように当該振動器を駆動する振動器駆
動手段とを備え、前記共鳴器からの共鳴による音響と前
記振動器から直接に放射される音響との合成再生特性に
対する前記共鳴器の共振系の特性および前記振動器の振
動系の特性の相互依存条件を少なくしあるいはなくした
音響装置であって、前記振動器駆動手段は、前記振動器
の駆動電流に対応する電圧信号を当該振動器駆動手段の
入力側に正帰還することによって、当該振動器駆動手段
の出力インピーダンス中に等価的に負性インピーダンス
成分を発生するように構成され、前記共鳴器の共振周波
数を、前記振動器駆動手段が当該振動器駆動手段の出力
インピーダンス中に等価的に零以上の抵抗成分を発生し
て前記振動器を駆動した場合に当該共鳴器の低音共鳴放
射能力が確保される最低周波数よりも、低く設定し、前
記振動器駆動手段の発生する負性インピーダンス成分の
大きさを、前記振動器の共振系のQ値が当該振動器と前
記共鳴器との合成再生特性が一様な低域再生特性となる
ときのQ値よりも小さくなるように、前記振動器に固有
の内部インピーダンスの大きさを超えない範囲で当該内
部インピーダンスを等価的に低減あるいは無効化する値
に設定したことを特徴とする。
[作用] この発明において、スピーカシステムは、例えば、バ
スレフ形スピーカシステムと同様の、ヘルムホルツ共鳴
器を有する形式のものである。この場合、音響は、電気
音響変換器の振動体から直接放射されるとともに、この
振動体により駆動されるヘルムホルツ共鳴器からも放射
され、このスピーカシステムの出力音圧の周波数特性
は、これら電気音響変換器の振動体からの直接放射音響
と、共鳴器からの共鳴音響とが合成されたものとなり、
密閉形スピーカシステムのように直接放射音響のみを放
射するものよりも前記共鳴音響のある分だけ低域特性を
伸ばすことができる。
この発明において、電気音響変換器の駆動手段は、ヘ
ルムホルツ共鳴器駆動時に該共鳴器側からの大気反作用
を打ち消すように変換器を駆動する。このような作用を
行う回路として、振動体の動きに対応するモーショナル
信号を何らかの手法で検出して入力側に負帰還するモー
ショナルフィードバック(MFB)回路を適用することも
考えられるが、その場合、特別な加速度センサを必要と
し、また従来からMFBで問題となっているセンサ検出誤
差(位相特性等)の悪影響があるため、好ましくない。
このように、電気音響変換器の振動体に対する反作用
を打ち消すようにこの変換器を駆動すると、例えば大気
反作用が完全に打ち消された場合、この変換器は共鳴器
側すなわち箱体側からの大気反作用に影響されない、充
分に制動のかかった、いわゆるデッドの状態で駆動され
ることになる。このため、直接放射音響の周波数特性は
変換器後面の空間の容積に影響されず、前記箱体の容積
は、ヘルムホルツ共鳴器の空洞として、かつ変換器の容
器として不都合が生じない限り、小さくすることができ
る。また、ヘルムホルツ共鳴器側から見れば、該共鳴器
駆動時に該共鳴器側からの大気反作用を打ち消すように
変換器を駆動するということは、変換器の振動体が共鳴
器側からは駆動できない等価的な壁つまり共鳴器内壁の
一部と化しているということである。したがって、ヘル
ムホルツ共鳴器としてのQ値は、変換器の特性には影響
されず、共鳴ポートと箱体とによる共鳴周波数を下げて
も充分高いQ値を確保することができる。これにより、
キャビネットを小形化してもヘルムホルツ共鳴器から充
分なレベルの重低音(共鳴音)を発生することができ
る。
すなわち、この発明の共鳴ポート付スピーカシステム
と、このスピーカシステムの変換器をヘルムホルツ共鳴
器駆動時に該共鳴器側からの大気反作用を打ち消すよう
に駆動する駆動手段とを組合せたサウンドシステムによ
れば、従来のバスレフ形スピーカシステムを定電圧駆動
する場合に対し、箱体の容積を小さくすることができる
とともに、共鳴ポートを細長く形成して共鳴器の共鳴周
波数を低く設定することによって、より低音までの再生
が可能となる。
[効果] 以上のように、この発明によれば、再生低域特性を損
なうことなくスピーカユニットの箱体を小形化して、電
子楽器の操作性およびデザインの自由度を向上させた
り、前記箱体を大きくすることなく再生低域特性を向上
させることが可能となる。
[実施例] 以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明する。
第1図は、この発明の一実施例に係る電子楽器の外観
を示す。この電子楽器は、サウンドシステムを構成する
スピーカシステムとして、従来のバスレフ形スピーカシ
ステムと同様にヘルムホルツ共鳴器を有し、形状的にも
このバスレフ形に類似している共鳴ポート付スピーカシ
ステムを用いたものである。但し、ヘルムホルツ共鳴器
の空洞の容積を従来のバスレフ形の2,30に対して数
と極端に小さくするとともに、共鳴ポートを細長く形成
して共鳴器の共鳴周波数をバスレフ形と同等、またはよ
り低い50〜60Hzに設定してある。
第2図は第1図のA−Aにおける断面図、第3図は外
装の一部を除いた斜視図である。第1〜3図において、
棚板1は垂直に設けられた2つの脚部2a,2bによって所
定の高さに保持されており、この棚板1の上に鍵盤3
と、スピーカユニット4a,4bを取り付けた左右2チャン
ネル分のスピーカ取付台5a,5bと、音源および各チャン
ネルのスピーカ駆動用アンプを含む電気回路(図示せ
ず)が搭載されている。また、棚板1には開口部6a,6b
が設けられるとともに、この棚板1の下側には棚板1と
の間に空洞部および共鳴ポート部を形成する箱体7が配
設されている。
この箱体7は、第4図(a)(b)に示すように、底
板8に開口ポート部9a,9bが設けられてあり、さらに中
間板10および仕切板11a〜11dによって内部を区切ってあ
る。開口ポート部9a,9bおよびこれに連絡する仕切板11a
〜11dで区切られた部分は、この箱体7が棚板1に取り
付けられて上部を塞がれることにより、ヘルムホルツ共
鳴器の共鳴ポート部分を形成する。また、この共鳴ポー
ト部分を除く部分の空間はこの箱体7が棚板1に取り付
けられて上部を塞がれたとき、空洞を形成する部分であ
り、中間板10によって左右の各スピーカシステム用とし
て2つに分割されている。これらの空間は、それぞれ、
この電子楽器が完成した状態において、前記開口部6a,6
bを介して左右の各スピーカ取付台5a,5bのスピーカユニ
ット後側に形成される空間に連絡し、これら箱体7の空
間部とスピーカ取付台5a,5bの空間部とによりヘルムホ
ルツ共鳴器の空洞が形成される。ここでは、中間板10を
図中やや右寄りに取り付けることによって、左チャンネ
ル用スピーカシステム用の空洞容積が約5.5、右チャ
ンネル用スピーカシステム用の空洞容積が約4.5とな
るように振分けている。また左右のヘルムホルツ共鳴器
の共鳴周波数は、互いに異なる周波数である50Hzと60Hz
とに設定してある。このようなヘルムホルツ共鳴器の共
鳴周波数fOPは、音速をc、共鳴ポートの断面積をS、
共鳴ポートの長さをl、空洞の体積をVとすると、 fOP=c(S/lV)1/2/2π ……(1) として求められる。
箱体7の底板8には、フェルト12a,12bが貼付されて
いる。この実施例において、箱体7は厚みが幅の1/10以
下と薄いため、前記空間部分は管としての性格が強く現
われており、この空間を囲む壁全体が木、プラスチック
または金属のような剛体のままであれば前記空間部分の
幅寸法を1/2,1,……波長とする管共鳴を生じる。ここで
は、フェルト12a,12bを貼付することによって前記管共
鳴を防止している。このような管共鳴防止手段として
は、前記フェルト12a,12bの代わりに、通気性および音
響抵抗性を備えた他の材料、例えばスポンジ、不織布お
よび織布等も使用することができる。さらに、可撓性・
粘弾性を有する材料、例えばゴムで形成したものを用い
てもよい。このような可撓性・粘弾性材料は、可撓性に
より、前記フエルト等の通気性と実質的に等価な圧力緩
和作用を発揮し、粘弾性により、撓み時にエネルギーを
消費する抵抗として作用する。
この箱体7は、数カ所に三角柱状の補強部材13a〜13f
を取り付けて補強してある。
第1〜3図を参照して、この電子楽器は、正面パネル
14にスリット状開口群15a,15bが設けられており、内部
に斜めに配置されているスピーカユニット4a,4bの直接
放射音はそれぞれこの開口群15a,15bを介して外部に放
出される。これにより、天板16に前記直接放射音放出用
の開口を設ける必要がなくなり、音質等を気にすること
なく天板16上に楽譜や装飾品等の物を置くことができ
る。
脚部2aと2bとの間には、箱体7の下側で、棚板1およ
び脚部2a,2b等からなる構造体を補強するための框21が
掛け渡されている。
第5図は、第1図の電子楽器に内蔵された音響装置
(サウンドシステム)の基本的構成を説明するための図
である。この音響装置は、前記の共鳴ポート付スピーカ
システムおよびこのスピーカシステムを駆動するアンプ
を含んでいる。スピーカシステムの実装状態における構
成は、第1〜4図に示した。
第5図のスピーカシステム40は、キャビネット(箱
体)7の前面に穴を開けて振動板41を有する動電形電気
音響変換器(スピーカユニット)4(4a,4b)を取り付
け、また、その下方に開口ポート部9(9a,9b)を通じ
てキャビネット7の外部に開口する音道17を有する共鳴
ポート18を設けて、この共鳴ポート18とキャビネット7
とでヘルムホルツ共鳴器を形成したものである。このヘ
ルムホルツ共鳴器においては、閉じられた空洞であるキ
ャビネット7の空気バネと共鳴ポート18の音道17内の空
気質量とによって空気の共鳴現象が生じる。この共鳴周
波数fOPは前記(1)式により、 fOP=c(S/lV)1/2/2π として求められる。
第5図において、駆動回路50は、f特補正回路51およ
び負性インピーダンス回路52等を具備する。負性インピ
ーダンス回路52は、増幅回路53、抵抗RSおよび帰還回路
54から構成されている。
この負性インピーダンス回路52においては、利得Aの
増幅回路53の出力を負荷としてのスピーカシステムのス
ピーカユニット4に与える。そして、負荷電流検出用抵
抗RSによってこのスピーカユニット4に流れる電流IL
検出し、伝達利得βの帰還回路54を介して増幅回路52に
正帰還する。このようにすれば、駆動回路50の出力イン
ピーダンスZOは、 RO=RS(1−Aβ) ……(2) として求められる。この式からAβ>1とすればROは開
放安定形の負性抵抗となる。
第6図は、第5図のスピーカシステム部分を電気等価
回路に置き換えて表わしたものである。第6図の並列共
振回路Z1はスピーカユニット4の振動板41等からなるユ
ニット振動系が運動することにより生じる等価モーショ
ナルインピーダンスによるものであり、rOは振動系の等
価抵抗、SOは振動系の等価スチフネス、mOは振動系の等
価質量を示している。また、直列共振回路Z2は共鳴ポー
トと空洞とにより構成されるヘルムホルツ共鳴器の等価
モーショナルインピーダンスによるものであり、rCは空
洞の等価抵抗、SCは空洞の等価スチフネス、rPは共鳴ポ
ートの等価抵抗、mPは共鳴ポートの等価質量を示してい
る。また、図中のAは力係数であり、スピーカユニット
4が動電形直接放射スピーカであるときには、Bを磁気
ギャップ中の磁束密度、lVをボイスコイルの導体の全長
とするとA=BlVとなる。さらに、図中のZVはスピーカ
ユニット4の内部インピーダンス(非モーショナルイン
ピーダンス)であり、スピーカユニット4が動電形直接
放射スピーカであるときには、主としてボイスコイルの
抵抗RVとなり、わずかながらインダクタンスを含んでい
る。
次に、第5および6図に示す構成の音響装置の作用を
説明する。
負性インピーダンス駆動機能を有する駆動回路50から
スピーカユニット4に駆動信号が与えられると、ユニッ
ト4はこれを電気機械変換して振動板41を前後(第5図
中の左右)に往復駆動する。振動板41はこの往復運動を
機械音響変換する。ここで、駆動回路50は負性インピー
ダンス駆動機能を有するが故に、ユニット4の内部イン
ピーダンスは等価的に低減(理想的には無効化)されて
いる。したがって、ユニット4は、駆動回路50へ入力さ
れる駆動信号に忠実に応動して振動板41を駆動し、かつ
上記の共鳴ポート18とキャビネット7とにより構成され
るヘルムホルツ共鳴器に対して独立的に駆動エネルギー
を与える。このとき、振動板41の前面側(第5図中の右
面側)は音響を直接外部に放射するための直接放射部を
なしており、振動板41の後面側(第5図中の左面側)は
キャビネット7と共鳴ポート18からなるヘルムホルツ共
鳴器を駆動するための共鳴器駆動部をなしている。
このため、第5図中に矢印aで示すように振動板41か
ら音響が直接放射されるとともに、キャビネット7中の
空気が共鳴させられて、同図中に矢印bで示すように、
共鳴放射部(共鳴ポート18の開口ポート部9)から充分
な音圧の音響が共鳴放射される。そして、上記ヘルムホ
ルツ共鳴器における共鳴ポート18内の空気等価質量の調
整により、この共鳴周波数fOPを従来のバスレフ形スピ
ーカシステムとして標準的な設定値であるヘルムホルツ
共鳴周波数 (但し、fOCはスピーカユニット4をバスレフ形キャビ
ネットに取り付けたときのユニット4の共振周波数)よ
り低く設定し、かつ共鳴ポート18の等価抵抗の調整によ
るQ値の適性レベルへの設定により、上記開口部から適
切なレベルの音圧が得られることを条件とし、さらに入
力信号レベルを適宜増減することによって、例えば第7
図に実線で示すような音圧の周波数特性を得ることがで
きる。第7図において、2点鎖線は従来の密閉形スピー
カシステムのインピーダンス特性およびこれを定電圧駆
動したときの出力音圧周波数特性を示し、破線は従来の
バスレフ形スピーカシステムのインピーダンス特性およ
び出力音圧周波数特性を示す。
以下、ヘルムホルツ共鳴器を利用したスピーカシステ
ムを負性インピーダンス駆動する場合の作用をさらに詳
しく説明する。
第8図は、第6図においてZV−ZO=0、すなわちスピ
ーカユニット4の内部インピーダンス(非モーショナル
インピーダンス)が等価的に完全に無効化されたときの
負性インピーダンス回路52以降の部分の電気的等価回路
である。ここでは、共鳴ポート18および空洞の等価抵抗
rC,rPを直列の抵抗に換算するとともに各要素の値に付
される係数を省略して示している。
この等価回路から以下のことが明らかである。
先ず、スピーカユニット4の等価モーショナルインピ
ーダンスによる並列共振回路Z1は、両端が交流的にゼロ
インピーダンスで短絡されている。したがって、この並
列共振回路Z1は、Q値が0であり、実質的には、もはや
共振回路ではなくなっている。すなわち、このスピーカ
ユニット4にあっては、単にヘルムホルツ共鳴器にスピ
ーカユニット4を取り付けた状態で有していた最低共振
周波数という概念がもはやなくなっている。以後、スピ
ーカユニット4の最低共振周波数fO相当量と言う場合に
は、実質的には無効化されてしまった上記概念を仮に呼
ぶに過ぎない。このように、ユニット共振系(並列共振
回路)Z1が実質的に共振回路でなくなる結果、この音響
装置における共振系はヘルムホルツ共鳴器の等価モーシ
ョナルインピーダンスによるポート共鳴系(直列共振回
路)Z2のみ唯一つになってしまう。
また、スピーカユニット4は、振動系が実質的に共振
回路でなくなる結果、駆動信号入力に対してリアルタイ
ムで線形応答し、全く過渡応答することなく、入力電気
信号EOを忠実に電気機械変換し、振動板41を変位させる
ことになる。つまり、完全な制動状態(いわゆるスピー
カデッドの状態)である。この状態におけるこのスピー
カの最低共振周波数fO相当値近傍の出力音圧周波数特性
は、6dB/octとなる。これに対し、通常の電圧駆動状態
の特性は、12dB/octとなる。
一方、ヘルムホルツ共鳴器の等価モーショナルインピ
ーダンスによる直列共振回路Z2は、上記駆動信号源EO
ゼロインピーダンスで接続されているので、もはや並列
共振回路Z1との間に相互依存の関係はなく、並列共振回
路Z1と直列共振回路Z2とは無関係に独立して併存するこ
とになる。したがって、キャビネット7の容積(SCに反
比例する)および共鳴ポート18の形状、寸法(mPに比例
する)はスピーカユニット4の直接放射特性には影響せ
ず、また、ヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数およびQ値
はスピーカユニット4の等価モーショナルインピーダン
スにも影響されない。すなわち、ヘルムホルツ共鳴器の
特性値(fOP,QOP)とスピーカユニット4の特性値
(fOC,QOC)とは独立して設定することができる。さら
に、直列共振回路Z2の直列抵抗は、rC+rPのみであり、
これらは通常、充分小さな値であるから、この直列共振
回路Z2、すなわちヘルムホルツ共鳴器のQ値は充分に高
く設定することができる。
別の見方をすれば、ユニット振動系は実効的には共振
系でなくなっているので、駆動信号入力に応じて変位
し、外力、特にキャビネット7の等価スチフネスSCによ
る大気反作用には実質的に影響されない。このため、ス
ピーカユニット4の振動板41はキャビネット側から見れ
ば等価的に壁となり、ヘルムホルツ共鳴器から見たとき
のスピーカユニット4の存在が無効化される。したがっ
て、ヘルムホルツ共鳴器としての共鳴周波数(以下、ポ
ート共鳴周波数という)fOPおよびQ値は、スピーカユ
ニット4の非モーショナルインピーダンスに依存せず、
この共鳴周波数を通常の定電圧駆動方式では共鳴のQ値
が非常に小さくなるような周波数に設定する場合にもQ
値を充分に大きな値に維持することができる。また、ポ
ート共鳴系Z2はユニット振動系Z1とは全く独立して音響
放射を行なう仮想スピーカとも言うべき存在となってい
る。そして、この仮想スピーカは、ポート径に相当する
小口径で実現するにもかかわらず、その低音再生能力か
ら見ると現実のスピーカとしては極めて大口径のものに
相当する。
以上を従来のバスレフ形スピーカシステムを通常のパ
ワーアンプで定電圧駆動する従来方式と比較すると、該
従来方式では、周知のように、ユニット振動系Z1とポー
ト共鳴系Z2との複数の共振系が存在し、しかも各共振系
の共振周波数およびQ値は相互に密接に依存していた。
例えば、ポート共鳴系Z2の共振周波数を下げるためにポ
ートを長くしたり、細くする(mPが大きくなる)と、ユ
ニット振動系Z1ではQ値が高くなり、ポート共鳴系Z2
は低くなるし、キャビネットの容積を小さくする(SC
大きくなる)と、ポートを長くしたり、細くしてポート
共鳴系Z2の共振周波数を一定に保ったとしても、ユニッ
ト振動系Z1ではQ値および共振周波数が高くなり、ポー
ト共鳴系Z2ではQ値がさらに低くなっていた。すなわ
ち、スピーカシステムの出力音圧周波数特性は、スピー
カユニットの特性、キャビネットの容積およびポートの
寸法に密接に関連しているため、これらをマッチングさ
せるためには高度の設計技術が必要であり、出力音圧周
波数特性、特に低域特性を損なうことなくキャビネット
(システム)を小形化することは一般に無理であると考
えられていた。また、上記ポート共鳴系Z2における共振
周波数fOPより低い帯域での周波数と共鳴音響放射能力
との関係は、音圧レベルから見れば、周波数の低下に対
して12dB/oct程度の割合で低下し、共振周波数をバスレ
フ形スピーカシステムの基本思想に対して極度に低く設
定すると、入力信号レベルの増減による補正は極めて困
難になっていた。また、共振点近傍におけるQ値の上昇
および位相特性に基づく音質の劣化は補正のしようもな
かった。
この実施例の駆動回路は、上述のようにヘルムホルツ
共鳴を利用したスピーカシステムを負性インピーダンス
駆動するようにしたため、システムのユニット振動系と
ポート共鳴系の特性や寸法等を独立に設定でき、かつ、
ポート共鳴系の共振周波数を低く設定してもQ値、低音
再生能力を高く保持することができるようになる上、ユ
ニット振動系の共鳴器駆動能力も強力(6dB/oct)とな
るので、周波数特性のうねりを、f特補正回路51による
入力信号レベルの増減、例えば通常の音質調整程度の増
減により補正し得る等の長所が得られ、このため、周波
数特性および音質を損なうことなくキャビネットを小形
化してスピーカシステムの小形に構成することができ
る。また、この実施例の駆動回路によれば、各共鳴系の
共振周波数およびQ値を比較的自由に設定できるため、
既存のスピーカシステムを従来の定電圧駆動による場合
よりも音質を向上させたり、あるいは音響再生帯域、特
に低音側を簡単に拡大して駆動することが可能である。
なお、上述においては、ZV−ZO=0の場合についての
み説明したが、この実施例では−ZO<0であればZV−ZO
>0であってもよく、この場合、ユニット振動系および
ポート共鳴系の特性値等は、上記インピーダンスZV−ZO
の値に応じて上記ZV−ZO=0の場合と従来の定電圧駆動
方式の場合との間の値となる。したがって、この性質を
積極的に利用して、例えばポート共鳴系のQ値の調整
を、ポート径を調節したり、キャビネット内にグラスウ
ールやフェルト等の機械的Qダンパを入れたりして行な
う代わりに、負性インピーダンス−ZOを調節することに
より行なうようにすることができる。
第9図(a)(b)(c)は、前記共鳴ポート付スピ
ーカシステムおよび駆動回路50を用いた第5図の音響装
置の電気的特性をシミュレーションした図である。ここ
では、スピーカユニット4の公称インピーダンスを8
Ω、駆動回路50の負性インピーダンス発生回路52の交流
入力電圧eを1V、出力インピーダンス−ZOを−7Ωとし
ている。
第9図(a)において、実線aは前記共鳴ポート付ス
ピーカシステムのインピーダンスZL、破線bはスピーカ
ユニット4の等価インダクタンスA2/SOによるインピー
ダンス、破線cはスピーカユニット4の等価キャパシタ
ンスmO/A2によるインピーダンス、破線dはキャビネッ
ト7の等価インダクタンスA2/SCによるインピーダン
ス、破線eはキャビネット7の等価キャパシタンスmP/A
2によるインピーダンス、一点鎖線fはユニット共振系Z
1のインピーダンスのそれぞれの周波数特性を示してい
る。同図において、ユニット共振系の共振周波数は破線
bと破線cとの交点である約35Hz、ポート共鳴系の共鳴
周波数は破線dと破線eとの交点である約40Hzである。
第9図(b)において、実線gは負性インピーダンス
発生回路52の出力端電圧V、破線hはポート共鳴系から
の共鳴放射音響の出力音圧特性、破線iはユニット共振
系からの直接放射音響の出力音圧特性、そして、実線j
は破線hと破線iとを合成したもので、スピーカシステ
ムとしての総合出力音圧特性を示している。前記出力端
電圧Vは、 V=ZLe/(ZL+−ZO) ……(3) で求めたものである。したがって、−ZO,ZLをそれぞれ
純抵抗−RO(=−7Ω),RLとすると、電圧Vは、RL
8ΩでV=8V、RL=9ΩでV=4.5V、……というように
変化する。
第9図(c)は、駆動回路50のf特補正回路51により
負性インピーダンス発生回路52の入力電圧eを周波数に
応じて増減し、回路52の出力電圧を実線g′のように補
正することによって、実線j′に示すように50Hz以上で
平坦な出力音圧特性が得られることを示している。同図
において、破線kは出力音圧特性を平坦にする場合の増
幅器53(すなわち負性インピーダンス発生回路52)の出
力電力(W)特性を示している。
第1図の電子楽器では、左右2チャンネルの音響装置
におけるスピーカシステムのポート共鳴周波数を互いに
異なる50Hzと60Hzとに設定している。このようにする
と、左右のスピーカシステムによる総合の周波数特性
が、右側スピーカシステムからの60Hz以上で平坦な出力
音圧特性に対して左側スピーカの共鳴ポートからの50Hz
にピークを有する音圧特性が継ぎ足された形になり、一
様再生帯域を低域側に伸ばすことができる。勿論、f特
補正回路51の特性を適宜設定することにより、右チャン
ネルだけで一様再生帯域の低域側を50Hzまで伸ばすこと
も可能ではあるが、この場合、第9図(c)の破線kに
示すように、ポート共鳴周波数近傍で増幅器53の出力電
力を大きくする必要がある。同図で見ると、一様再生周
波数の低域側を10Hz伸ばすためには出力電力が6dB(4
倍)大きな増幅器53が必要となる。特に、電子楽器にお
いては、鍵を押下し続ける場合も考慮すると、増幅器53
の大きさは連続定格で考慮する必要があり、通常出力が
同じであるとすれば、間欠または瞬間最大出力で考慮す
れば足りるオーディオアンプに比べて数倍の出力の電力
増幅器を必要とする。これを、周波数特性を平坦化する
ため、さらに大出力化するのは、回路設計上の負担が極
めて大きい。そこで、この実施例においては、左側のポ
ート共鳴周波数を右側より10Hz低い周波数である50Hzに
設定し、この50Hz近傍の周波数の出力音圧は、主に左側
スピーカシステムの共鳴ポートから放射させ、右側駆動
回路50の負担を軽減している。同様に、60Hz近傍の音響
は、主に右側スピーカシステムの共鳴ポートから放射さ
せることにより、左側駆動回路50の負担を軽減してい
る。
数十Hz以下の低周波域では、波長が数m以上となるた
め音響の指向性は弱く、左右のチャンネルのいずれから
放射されたかはほとんど問題とならない。つまり、低周
波領域においては、前記のように左右から異なる音圧の
音響を放射するようにしても音像の定位等の問題はほと
んど生じない。
なお、この実施例では、音響装置の出力音圧特性をよ
り低周波まで伸ばした結果、低音側のピアノ音等は、む
しろこもるような実際の音色とは異なるものとなった。
そのため、ここでは、音源において、基本波成分を低減
または除去する等して音質を調整している。
第10図は、振動器を負性インピーダンス駆動するため
の負性インピーダンス発生回路52の基本構成を示す。
同図の回路は、利得Aの増幅器53の出力をスピーカシ
ステムによる負荷ZLに与える。そして、この負荷ZLに流
れる電流ILを検出し、伝達利得βの帰還回路54を介して
増幅回路53に正帰還する。このようにすれば、回路の出
力インピーダンスZOは、 ZO=ZS(1−Aβ) ……(4) として求められる。この(4)式からAβ>1とすれば
ZOは開放安定形の負性インピーダンスとなる。ここで、
ZSは電流を検出するセンサのインピーダンスである。
したがって、この第10図の回路において、インピーダ
ンスZSの種類を適宜選択することにより、出力インピー
ダンス中に所望の負性インピーダンス成分を含ませるこ
とができる。例えば、電流ILをインピーダンスZSの両端
電圧により検出する場合には、インピーダンスZSが抵抗
RSであれば負性インピーダンス成分は負性抵抗成分とな
り、インダクタンスLSであれば負性インダクタンス成分
となり、キャパシタンスCSであれば負性キャパシタンス
となる。また、帰還回路54に積分器を用い、インピーダ
ンスZSとしてのインダクタンスLSの両端電圧を積分して
検出することにより負性インピーダンス成分を負性抵抗
成分とすることができ、さらに帰還回路54に微分器を用
い、インピーダンスZSとしてのキャパシタンスCSの両端
電圧を微分して検出しても負性インピーダンス成分は負
性抵抗成分となる。電流検出センサとしては、これらの
インピーダンス素子RS,LS,CS等の他、C.T.やホール素子
等の電流プローブを用いることも可能である。
このような回路に相当する具体例は、例えば特公昭59
−51771号等に示されている。
また、電流検出をスピーカユニット4の非接地側で行
なうことも可能である。このような回路の具体例は、例
えば特公昭54−33704号等に示されている。第11図はBTL
接続の例であるが、第10図の回路に適用することは容易
である。第11図の56は反転回路である。
第12図は出力インピーダンス中に負性抵抗成分を含む
アンプの具体的回路例を示す。
第12図のアンプにおける出力インピーダンスZOは、 ZO=RS(1−Rb/Ra) =0.22(1−30/1.6) =−3.9(Ω) となる。
[実施例の変形例] なお、この発明は、前記の実施例に限定されることな
く適宜変形して実施することができる。
また、前記出力インピーダンスに周波数特性を持たせ
ることにより、QOCやQOP等の設定の自由度を向上させた
り、特性、特に共振周波数fOCおよびfOP近傍の出力音圧
特性を調整したり、高域においてボイスコイルインダク
タンス成分の非直線性に起因する歪率の増加を抑制する
ことも可能である。
さらに、共鳴ポートの出力を機械式音響フィルタを通
して出力することにより、管共鳴音を除去するようにし
てもよく、この場合、第13図(a)に示すように、左右
のチャンネルで1つのフィルタを共用して、いわゆる3D
(スリーディメンション)システムを構成するようにし
てもよい。また、この場合、左右の共鳴ポート18aと18b
の長さを異ならせることにより、ポート共鳴の周波数を
左右で異ならせることも可能である。機械式フィルタと
しては、ポート共鳴音を通過し、管共鳴音を遮断するも
のであればバンドパス、バンドエリミネートおよびロー
パスのいずれのタイプでもよく、その構造も問わない
が、例えば第13図(b)または(c)に示すようなもの
を用いることができる。第13図(b)は、箱体7cに開口
91を設けたもので、管共鳴音より低い周波数のみを通過
するローパスフィルタとして作用する。第13図(b)
は、箱体7cにドローンコーンのような受動振動体92を設
けたもので、ポート共鳴音を含む帯域のみを通過するバ
ンドパスフィルタとして作用する。共鳴ポート18a,18b
は、第4図または第5図に示す容量で、箱体7a,7bまた
は7cの内部に収納しても良く、その場合、システム全体
をよりコンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係る電子楽器の外観を
示す斜視図、 第2図は、第1図のA−A断面図、 第3図は、第1図の電子楽器の外装を取り外した状態の
斜視図、 第4図(a)(b)は、第1図における箱体の上面およ
び右側面図、 第5図は、第1図の電子楽器の基本構成を示す説明図、 第6図は、第1図および第5図の音響装置の電気等価回
路図、 第7図は、第1図および第5図の音響装置から放射され
る音響の音圧の周波数特性図、 第8図は、第5図においてZV−ZO=0としたときの等価
回路図、 第9図(a)(b)(c)は、第5図の音響装置の周波
数特性説明図、 第10図および第11図は、それぞれ負性インピーダンスを
発生する回路の基本的回路図、 第12図は、負性抵抗駆動の具体的回路図、 第13図(a)(b)(c)は、この発明の他の実施例に
係る3Dシステムの構成図、そして 第14図は、従来のバスレフ形スピーカシステムを定電圧
駆動する音響装置を内蔵した電子楽器の外観を示す斜視
図である。 1:棚板、 3:鍵盤、 4a,4b:スピーカユニット、 5a,5b:スピーカ取付台、 7:キャビネット(箱体)、 12a,12b:フェルト、 18:共鳴ポート、 41:振動板、 50:駆動回路、 52:負性インピーダンス発生回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】演奏者の演奏操作に基づいて楽音信号を発
    生する音源、および、この楽音信号を音響に変換して放
    射する音響装置を備えた電子楽器において、この音響装
    置は、 共鳴による音響を放射するための共鳴放射部を有する共
    鳴器と、 音響を直接に放射するための直接放射部、および前記共
    鳴器を駆動するための共鳴器駆動部とを含んで構成され
    る振動体を有し前記共鳴器に配設される振動器と、 前記音源から発生された楽音信号に基づいて前記振動器
    を駆動する際、前記振動器に固有の内部インピーダンス
    を等価的に低減あるいは無効化するように当該振動器を
    駆動する振動器駆動手段とを備え、 前記共鳴器からの共鳴による音響と前記振動器から直接
    に放射される音響との合成再生特性に対する前記共鳴器
    の共振系の特性および前記振動器の振動系の特性の相互
    依存条件を少なくしあるいはなくした音響装置であっ
    て、 前記振動器駆動手段は、前記振動器の駆動電流に対応す
    る電圧信号を当該振動器駆動手段の入力側に正帰還する
    ことによって、当該振動器駆動手段の出力インピーダン
    ス中に等価的に負性インピーダンス成分を発生するよう
    に構成され、 前記共鳴器の共振周波数を、前記振動器駆動手段が当該
    振動器駆動手段の出力インピーダンス中に等価的に零以
    上の抵抗成分を発生して前記振動器を駆動した場合に当
    該共鳴器の低音共鳴放射能力が確保される最低周波数よ
    りも、低く設定し、 前記振動器駆動手段の発生する負性インピーダンス成分
    の大きさを、前記振動器の共振系のQ値が当該振動器と
    前記共鳴器との合成再生特性が一様な低域再生特性とな
    るときのQ値よりも小さくなるように、前記振動器に固
    有の内部インピーダンスの大きさを超えない範囲で当該
    内部インピーダンスを等価的に低減あるいは無効化する
    値に設定した ことを特徴とする電子楽器。
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