JP5927998B2 - 電子鍵盤楽器及び音響調整システム - Google Patents
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Description
本発明は、スピーカを内蔵した電子楽器において、筐体内のスピーカ背後空間において発生する不要な共鳴を低減することができる電子鍵盤楽器を提供する。
この構成において、前記スピーカは2以上設けられ、前記2以上のスピーカを少なくとも2組以上に分割するように前記内部空間を仕切る仕切板を有し、前記共鳴体は、前記仕切板で区切られた空間であって、前記スピーカが位置する空間のいずれか2つ以上に設けられることが好ましい。
また、この構成において、前記少なくとも1つの共鳴体は、その一端が前記開放部としての開放端部及びその他端が閉端部で構成された管状体からなり、前記管状体の径が、前記開放端部と前記閉端部の間の距離よりも小さく、且つ、前記管状体は、その軸が前記筐体の前記内部空間において前記複数の鍵が配列される配列方向に平行となるように配設されることが好ましい。
また、この構成において、前記管状体は、前記開放端を、前記複数の鍵の配列方向における前記筐体の前記内部空間の端部に向けて配設されることが好ましい。
また、この構成において、前記少なくとも1つの共鳴体は、少なくとも4つの共鳴体として構成され、前記少なくとも4つの共鳴体のうちの2つは、それぞれの開放端を、前記複数の鍵の配列方向における前記筐体の内部空間の両端部のそれぞれに向けて配設され、前記少なくとも4つの共鳴体のうちの少なくとも2つは、それぞれの開放端を、前記複数の鍵の配列方向における前記筐体の内部空間の中央部に向けて配設されるものであることが好ましい。
また、本発明に係る電子鍵盤楽器は、鍵盤と、前記鍵盤の操作に応じた楽音信号を生成する楽音信号生成回路と、前記鍵盤及び前記楽音信号生成回路を下方から支持する鍵支持部材と、前記楽音信号生成回路が生成した楽音信号を放音する少なくとも1つのスピーカと、前記鍵支持部材の下方に配置され、内部空間に前記少なくとも1つのスピーカを収容するスピーカボックスと、前記スピーカボックスの内部空間に配置される少なくとも1つの共鳴体を備え、前記少なくとも1つの共鳴体は、長手方向の一端が閉じた閉端部で構成され他端が開放した開放端部で構成された管状体からなり、前記少なくとも1つの共鳴体は、その開放端部が、少なくとも1つのスピーカの放音時の振動を抑止する反力を生じさせる音波の特定周波数の固有振動姿態の音圧の腹に位置し、前記特定周波数で共鳴することで、前記特定周波数の固有振動姿態の音圧の節が前記少なくとも1つのスピーカ近傍に位置するものであることを特徴とする。
図1は、本実施形態に係る電子鍵盤楽器の外観を示す斜視図である。この図に示すように電子鍵盤楽器1は、鍵盤ユニット2と、鍵盤ユニット2を支持する筐体部3と、筐体部3の下部中央付近に設けられるペダルユニット4とを有する。
鍵盤ユニット2は、図面手前側(演奏者側)に設けられ、水平方向に伸びる板状の口棒部14と、口棒部14の両端からそれぞれ背側に伸びる板状の腕木部13,13と、口棒部14および腕木部13,13によって構成されるコ字状の枠体の底部を覆うように設けられる棚板19(図3参照)を有している。腕木部13,13と、口棒部14と棚板19によって構成される枠体には、白鍵と黒鍵が配列された鍵盤11が収納配置され、鍵盤11の奥側の上部を覆うように電源スイッチや各種操作スイッチを含む操作パネル12が設けられている。鍵盤11の上方には、電子鍵盤楽器1の前方(演奏者側)の筐体部3の側面である前板11a(前側面)が設けられており、前板11aには、後述のトーンエスケープ17a(放音孔)が形成されている。また、鍵盤11を覆う鍵盤蓋15が設けられ、鍵盤蓋15は、スライド機構151により演奏者側に引き出し可能に構成されており、演奏者側に終端まで引き出された状態では鍵盤11を覆うようになっている。図1に示す状態では、鍵盤蓋15は奥側(演奏者の反対側)に引き戻されており、これにより鍵盤11の演奏部位が露出された状態となっている。なお、鍵盤11の各鍵には、演奏者によって押下された鍵を検出するための検出スイッチ(図示略)が設けられている。検出スイッチは、検出した鍵に応じた操作信号を後述する楽音信号検出回路に出力する。
上述の構成においては、口棒部14、棚板19、腕木部13,側板18、屋根板17、背面板部、鍵盤11、操作パネル12によって仕切られる空間が構成される。この空間は、ほぼ閉空間に近い性質をもつが、TE17aや鍵盤11の鍵と鍵の隙間などから空気の出入りが可能になっている。
ペダルユニット4は、ペダルが演奏者側に突出する状態で、底部部材21の中央部に収納されている。
以上から分かるように、筐体の諸条件(形状や筐体内の障害物(電源等の電子部品)の配置)によって、音響特性のあばれが生じた場合又は特に強調したい周波数特性を上下させたい場合に、その周波数に応じた位置及び長さの共鳴器を配設することである程度の設計者の意思に沿った音響特性を有する筐体を製作することができるということになる。
図9は、本実施形態に係る電子鍵盤楽器の斜視図を示している。電子鍵盤楽器1Aは、鍵盤ユニット2Aと鍵盤ユニット2Aを支持する筐体部3Aとを有する。
鍵盤ユニット2Aは、水平方向に伸びる板状の口棒部44と、口棒部44の両端からそれぞれ背側に伸びる板状の側板48,48と、口棒部44および側板48,48によって構成されるコ字状の枠体の底部を覆うように設けられる棚板53(図12参照)を有している。側板48,48と、口棒部44と棚板53によって構成される枠体には、白鍵と黒鍵が配列された鍵盤41が配置されている。また、鍵盤41の奥側を覆うと共に、鍵盤蓋45が回動自在に設けられ、さらに、拍子木部42には電源スイッチや各種操作スイッチが設けられている。鍵盤41が見えるように鍵盤蓋45を開いたときに鍵盤蓋45の演奏者に見える面には譜面受け46と蓋前451を有し、また、鍵盤蓋45は、鍵盤蓋45が演奏者側に回動された状態では鍵盤41を覆うようになっており、図9に示す状態では鍵盤41の演奏部位が露出された状態となっている。なお、鍵盤41の各鍵には、演奏者によって押下された鍵を検出するための検出スイッチ(図示略)が設けられている。検出スイッチは、検出した鍵に応じた操作信号を後述する楽音信号検出回路に出力する。
上述の構成においては、屋根板47、側板48、上前板49、背面板55、鍵盤41、下前板上52a、下前板下52b、底板54によって仕切られる空間が構成される。この空間は、実施形態1と同様ほぼ閉空間に近い性質をもつが、TE49aや鍵盤41の鍵と鍵の隙間などから空気の出入りが可能になっている。
スピーカ60が取り付けられる位置は、筐体部3Aの内部空間に設けられる電子部品や筐体部3Aの大きさ等によって制約されるため、スピーカの位置を容易に変更することは難しい。そのため、本実施形態に係る筐体部3Aでは、内部空間に生じる固有振動姿態の音圧の節となる位置を仕切板70によって調整し、スピーカ60の振動によって励起される固有振動姿態の数を低減させている。
また、各スピーカ設置空間において第2共鳴器80bの開口部801bが位置する場所は、例えば図16及び図19Aにおけるディップが発生している周波数のスピーカ設置空間内の固有振動姿態の音圧の腹の場所であって、第2共鳴器80bがディップが発生している周波数で共鳴することで、ディップが発生している周波数の固有振動姿態の音圧の節がスピーカ60の中心(スピーカ60のボイスコイルの軸心上の各位置)の近傍に位置するような位置とすることもできる。ここで、音圧の節が位置するスピーカ60の中心の近傍は、ディップが発生している周波数の音波の波長λとすると、スピーカ60の中心からの距離がλ/8以内となる領域が望ましい。このように、ディップが発生している周波数の固有振動姿態の音圧の節が、スピーカ60の中心からλ/8以内の領域に位置することによっても、スピーカ60の反力が解放されるのである。
図20は、本実施形態に係る電子鍵盤楽器の斜視図を示している。電子鍵盤楽器501Aは、鍵盤ユニット502Aと鍵盤ユニット502Aを支持する筐体部503Aを有する(図22参照)。
鍵盤ユニット502Aは、水平方向に延びる板状の口棒部544と、口棒部544の両端からそれぞれ背側に延びる板状の側板548、548と、口棒部544及び側板548、548によって構成されるコの字状の枠体の底部を覆うように設けられる棚板553(鍵支持部材)を有している。側板548、548と、口棒部544と棚板553によって構成される枠体には、白鍵と黒鍵が配列された鍵盤541が配置されている。また、鍵盤541の奥側を覆うと共に、鍵盤蓋545が回転自在にもうけられ、さらに、拍子木部542には電源スイッチや各種操作スイッチが設けられている。鍵盤541が見えるように鍵盤蓋545を開いたときに鍵盤蓋545の演奏者に見える面には譜面受け546と蓋前551を有し、また、鍵盤蓋545が演奏者側に回動された状態では鍵盤541を覆うようになっており、図20に示す状態では鍵盤541の演奏部位が露出された状態となっている。なお、鍵盤541の各鍵には、演奏者によって押下された鍵を検出するための検出スイッチ(図示略)が設けられている。検出スイッチは、検出した鍵に応じた操作信号を後述の楽音信号検出回路534に出力する。
棚板553の下には、スピーカボックス580が設置されている。スピーカボックス580は、左右の側板548、548に固定され、スピーカボックス580の前板581が側板548の前端部から前方に突出しないように設置されている。スピーカボックス580の内部空間582は、仕切板570によって左右方向において2つに仕切られ、それぞれが内部空間582a、582bとされている(図23参照)。スピーカボックス580の内部空間582a、582bには、後述のスピーカ560a、560bの背面部がそれぞれ位置している。また、前板581には、スピーカ560に対応する位置にスピーカ560からの楽音を放音する放音孔とサランネット551a、551bがそれぞれ設けられている。前板581のサランネット551a、551bが配設された部分よりも上方には、TE581aが設けられている。スピーカボックス580の内部空間582aは、ほぼ閉空間に近い性質を持つが、TE581aを介して外部との間で空気の出入りが可能とされている。従って、スピーカ560の放音面の背後から発せられた音は、内部空間582aを経由しTE581aを通って外部に導かれる。スピーカボックス580の下方には、下前板552bが設けられている。下前板552bは、スピーカボックス580の前板581と略同一面となるように下方に延出している。
また、腕木部543、543の底部付近から前脚部550、550が演奏者側に突出するように設けられており、この前脚部によって筐体部503Aが安定して立位するようになっている。また、ペダルユニット504Aは、各ペダルが演奏者側に突出する状態で、下前板552bの中央部に収納されている。
また、図25Cに示すように、ディップが発生している周波数の固有振動の音圧の腹の位置であって、スピーカ560a及び560bの中心Psから離れた位置に、その開口部591a及び591bを配設させることにより、図25Cに示すように、ディップが発生している周波数の固有振動姿態の節をスピーカ560a及び560bの中心Ps近傍に位置させ、ディップの発生を抑制しても良い。
以下、上述した実施形態の変形例について説明する。
(1)上述した実施形態1に係る筐体部3の内部空間では共鳴器32を4つ設置する例を説明したが、以下のように構成してもよい。図26は、筐体部3の内部空間を上面から見た簡略図である。図26(a)に示すように共鳴器32を設けず、スピーカ30a,30bの位置が内部空間における固有振動姿態の音圧の節となるように、スピーカ30aとスピーカ30bの間に仕切板70を設けるようにしてもよい。また、図26(b)に示すように、図26(a)と同様に仕切板70を設けると共に、仕切板70によって仕切られた各空間に、当該空間における固有振動姿態の音圧の腹の場所に共鳴器32aの開口部321が位置するように共鳴器32aを配置するようにしてもよい。
胴部120Aは、内部に気体層が形成され、例えばFRP(繊維強化プラスチック)によって円筒状に形成されている。管部120Bは、例えば塩化ビニール製のいわゆる両端開口の管状部材を成しており、胴部120Aの孔部に挿入されて両者は連結されている。ヘルムホルツ共鳴体120は、対象とする周波数の音波の音圧の腹の場所に開口部120Cが位置するように設ける。これにより、開口部120Cに音が入り込んでヘルムホルツ共鳴体120は共鳴し、開口部120C付近の音圧を低減させる。つまり、ヘルムホルツ共鳴体120は、管部120Bの内部にある気体を質量成分とし、胴部120Aの気体層をバネ成分としたバネマス系を形成する。管部120Bの内壁と空気との摩擦によって音のエネルギーが熱エネルギーに変換されて開口部120C付近で音圧を低減させ、また粒子速度を増大させる。なお、ヘルムホルツ共鳴体120のバネマス系の共鳴周波数fは、式(2)の関係を満たす。ただし、式(2)において、Leは管部120Bの有効長を表す。図30(b)に示すように、有効長Leは、管部120Bの空洞の一端から他端までの長さを、開口端補正値で補正した長さである。また、Vは胴部120A内に形成された気体層の体積(すなわち容積)であり、Soは開口部33の面積である。
f=c0/2π・(So/Le・V)1/2 ・・・(2)
なお、管部120Bの数をここでは1本としているが、複数設けるようにしても良い。また、管部120Bの開口部120C又はその近傍には、グラスウール、クロス、ガーゼ等の通気性を有し、流れ抵抗を有している流れ抵抗材で塞がれていてもよい。
且つ同一の寸法である。また、抵抗材130Bの断面形状もそれぞれ同一の形状で、且つ同一の寸法である。管状部材130Aは、一端に円形の開口端131を有し、他端にこれと同じ円形の閉口端132を有している。閉口端132は音響的に完全反射面(つまり、剛壁)と同じ振る舞いをするものとみなす。管状部材130Aの内部には、開口端131と閉口端132との間で延在する、円柱状の中空領域130Cが構成されている。中空領域130Cは、開口端131を介して外部空間に通じている。ここで、開口端131と閉口端132との間の距離である、中空領域130Cの両端間の長さをLとする。そして、
中空領域130Cの延在方向に直交する断面の中心どうしを結ぶ線を「中心軸x」(一点鎖線で図示。)と定める。なお、管状部材130Aの開口端131の直径は、共鳴体130の共鳴周波数の波長よりも十分に短い(例えば、1/2以下)。これにより、管状部材130A単体である場合、中空領域130Cに進む音波は、中心軸xに沿った方向に進む平面波のみとみなすことができる。よって、中空領域130Cにおいて、中心軸xに沿った方向に対する位置が同じ領域、すなわち中心軸xに直交する断面に含まれる領域では、実質的に音圧が一様に分布する。抵抗材130Bは、開口端131の位置を一端として、
中空領域130Cに設けられている。ここでは、抵抗材130Bは中心軸x方向に沿って長手方向を有している。この長手方向に対する抵抗材130Bの長さであり、開口端131に位置する一端から他端までの距離をl0と定める。抵抗材130Bは、円筒の長さ方向に相当する方向に貫く空洞を有しているから、管状部材130Aの開口端131と閉口端132とは、この空洞を介して通じている。この空洞は、ここでは、気体粒子の運動に対する抵抗を増大させる部材が設けられていない領域である。共鳴体130の共鳴周波数は、抵抗材130Bの長さl0が大きいほど、つまり、中空領域130Cの長さL−l0が小さくなるほど、より低周波数側にシフトする。
蓋部材320B及び320Cの突起部324を管部320Aの閉口部側の開口部323Aに嵌めこむことで、管部320Aの閉口部側が塞がれて閉口部が形成される。例えば、蓋部材320Bを突起部324の長さl1だけ管部320Aに嵌めこんだ場合には、管部320Aの中空領域の長さは(L-l1)となる。また、蓋部材320Cを突起部324の長さl2だけ管部320Aに嵌めこんだ場合には、管部320Aの中空領域の長さは(L-l2)となり、蓋部材320Bを管部320Aに嵌めこむ場合より中空領域の長さが長くなる。このように、突起部324の長さが異なる複数の蓋部材によって管部320Aの中空領域の長さを調整することで、共鳴体の共鳴周波数を調整することができる。また、各蓋部材の突起部を管部320Aに嵌めこむ長さを変えることで管部320Aの中空領域の長さを調整してもよい。また、図32(c2)(c3)に示した蓋部材320B及び320Cを各々突起部324の長さだけ管部320Aに嵌めこんだ状態においては、共鳴体の長手方向の長さが見かけ上は同じ長さとなる。そのため、筐体部3の内部空間に共鳴体や電子部品等を配置する際に無駄なスペースを減らすことができる。
上記した図32の共鳴体を使用する好適な例として、筐体構造が異なる複数機種で同一の共鳴体を使用する場合や、製品の設計変更によって内部部品の配置や追加により音響特性が変わる場合に容易に対応することができることが挙げられる。
一の空間S22には2つのスピーカ60aが設けられ、他の空間S23には3つのスピーカ60bが設けられていてもよい。要は、2以上のスピーカを少なくとも2組以上に分割するように内部空間が仕切られ、仕切られた空間のうちスピーカが位置する空間のいずれか2つ以上に共鳴体80が設けられていればよい。
また、上述した実施形態では、筐体部に2つのスピーカが設けられている例を説明したが、スピーカの数はこれに限らず、これより多くても少なくてもよい。すなわち、筐体部に少なくとも1つのスピーカが設けられていればよい。
Claims (10)
- 鍵盤と、前記鍵盤の操作に応じた楽音信号を生成する楽音生成回路と、前記楽音生成回路が生成した楽音信号を放音するスピーカと、内部空間に前記楽音生成回路及び前記スピーカが収容され、前記鍵盤を演奏部位が露出した状態で支持する筐体とを有する電子鍵盤楽器において、
前記筐体は、前記スピーカの放音面から発せられる音を外部に導いて筐体外に伝搬させる第1の放音経路と、前記スピーカの放音面の背後から発せられる音を前記内部空間を経由して前記筐体外に伝搬させる第2の放音経路が形成されるように構成され、
前記第1の放音経路から伝搬される第1の音の残響、及び前記第2の放音経路から伝搬される第2の音の残響について、前記スピーカの駆動によって前記内部空間に生じる特定周波数の固有振動姿態の音圧の腹に制御点が位置し、前記特定周波数で共鳴することで前記音圧の腹の場所における音圧を低減させて前記第2の音の残響を調整する共鳴体
を具備することを特徴とする電子鍵盤楽器。 - 前記スピーカは2以上設けられ、
前記2以上のスピーカを少なくとも2組以上に分割するように前記内部空間を仕切る仕切板を有し、
前記共鳴体は、前記仕切板で区切られた空間であって、前記スピーカが位置する空間のいずれか2つ以上に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器。 - 前記鍵盤は、複数の鍵からなり、前記筐体の前側面に沿って配設され、
前記筐体の前側面の前記鍵盤が配設された位置よりも上部に設けられた放音孔と、
前記筐体の内部空間に配設され、前記鍵盤の操作に応じた楽音信号を生成する楽音信号生成回路とを備え、
前記スピーカは、少なくとも1つ備えられ、
前記共鳴体は、少なくとも1つ備えられ、前記筐体の前記内部空間に配設され、その一部が開放した開放部を有し、前記スピーカの駆動によって前記筐体の内部空間に生じる周波数における固有振動姿態の音圧の腹に配設されるものである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子鍵盤楽器。 - 前記少なくとも1つの共鳴体は、その一端が前記開放部としての開放端部及びその他端が閉端部で構成された管状体からなり、前記管状体の径が、前記開放端部と前記閉端部の間の距離よりも小さく、且つ、前記管状体は、その軸が前記筐体の前記内部空間において前記複数の鍵が配列される配列方向に平行となるように配設されるものである
請求項3に記載の電子鍵盤楽器。 - 前記管状体は、前記開放端を、前記複数の鍵の配列方向における前記筐体の前記内部空間の端部に向けて配設されるものである
請求項4に記載の電子鍵盤楽器。 - 前記少なくとも1つの共鳴体は、少なくとも4つの共鳴体として構成され、
前記少なくとも4つの共鳴体のうちの2つは、それぞれの開放端を、前記複数の鍵の配列方向における前記筐体の内部空間の両端部のそれぞれに向けて配設され、
前記少なくとも4つの共鳴体のうちの少なくとも2つは、それぞれの開放端を、前記複数の鍵の配列方向における前記筐体の内部空間の中央部に向けて配設されるものである
請求項5に記載の電子鍵盤楽器。 - 前記スピーカは、少なくとも1つ備えられ、
前記共鳴体は、少なくとも1つ備えられ、前記筐体の前記内部空間に配設され、その一部が開放した開放部を有し、前記少なくとも1つのスピーカの駆動によって前記筐体の内部空間に生じる周波数における固有振動姿態の音圧の腹に、前記開放部が配置されるものであり、
前記筐体は、内部空間に前記少なくとも1つのスピーカ及び回路部品を収容し、その内部空間として、前記鍵盤が載置される棚板で部分的に仕切られた下側の第1室と上側の第2室とを定義するものである
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。 - 鍵盤と、前記鍵盤の操作に応じた楽音信号を生成する楽音生成回路と、前記楽音生成回路が生成した楽音信号を放音する2以上のスピーカと、内部空間に前記楽音生成回路及び前記2以上のスピーカが収容され、前記鍵盤を演奏部位が露出した状態で支持する筐体と、前記2以上のスピーカを少なくとも2組以上に分割するように前記内部空間を仕切る仕切板とを有する電子鍵盤楽器において、
前記筐体は、前記スピーカの放音面から発せられる音を外部に導いて筐体外に伝搬させる第1の放音経路と、前記スピーカの放音面の背後から発せられる音を前記内部空間を経由して前記筐体外に伝搬させる第2の放音経路が形成されるように構成され、
前記スピーカの駆動によって前記内部空間に生じる特定周波数の固有振動姿態の音圧の腹に制御点が位置し、前記特定周波数で共鳴することで前記音圧の腹の場所における音圧を低減させる共鳴体であって、前記仕切板で区切られ且つ前記スピーカが位置する空間のいずれか2つ以上に設けられる共鳴体と、
前記スピーカが位置する前記空間内に設けられ、筐体内の振動が前記スピーカの放音時にその振動動作に対して反力を生じる周波数で共鳴する第2の共鳴体、又は、前記第2の放音経路の前記筐体外に通じる位置に、前記特定周波数とは異なる周波数の固有振動姿態の音圧の腹が位置するように前記固有振動姿態を調整する第3の共鳴体の少なくともいずれか一方と
を具備することを特徴とする電子鍵盤楽器。 - 鍵盤と、
前記鍵盤の操作に応じた楽音信号を生成する楽音信号生成回路と、
前記鍵盤及び前記楽音信号生成回路を下方から支持する鍵支持部材と、
前記楽音信号生成回路が生成した楽音信号を放音する少なくとも1つのスピーカと、
前記鍵支持部材の下方に配置され、内部空間に前記少なくとも1つのスピーカを収容するスピーカボックスと、
前記スピーカボックスの内部空間に配置される少なくとも1つの共鳴体を備え、
前記少なくとも1つの共鳴体は、長手方向の一端が閉じた閉端部で構成され他端が開放した開放端部で構成された管状体からなり、
前記少なくとも1つの共鳴体は、その開放端部が、少なくとも1つのスピーカの放音時の振動を抑止する反力を生じさせる音波の特定周波数の固有振動姿態の音圧の腹に位置し、前記特定周波数で共鳴することで、前記特定周波数の固有振動姿態の音圧の節が前記少なくとも1つのスピーカ近傍に位置するものである電子鍵盤楽器。 - 音響信号を生成する音響信号生成回路と、
前記音響信号生成回路が生成した音響信号を放音する少なくとも1つのスピーカと、
内部空間に前記少なくとも1つのスピーカを収容するスピーカボックスと、
前記スピーカボックス内に配置される少なくとも1つの共鳴体と、を備え、
前記少なくとも1つの共鳴体は、その開放端部が、少なくとも1つのスピーカの放音時の振動を抑止する反力を生じさせる音波の特定周波数の固有振動姿態の音圧の腹に位置し、前記特定周波数で共鳴することで、前記特定周波数の固有振動姿態の音圧の節が前記少なくとも1つのスピーカ近傍に位置するものである音響調整システム。
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