JPH0229314B2 - Norinosaibojugonyorusaiboshitsujugatsutainosenbatsuhoho - Google Patents

Norinosaibojugonyorusaiboshitsujugatsutainosenbatsuhoho

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JPH0229314B2
JPH0229314B2 JP59130668A JP13066884A JPH0229314B2 JP H0229314 B2 JPH0229314 B2 JP H0229314B2 JP 59130668 A JP59130668 A JP 59130668A JP 13066884 A JP13066884 A JP 13066884A JP H0229314 B2 JPH0229314 B2 JP H0229314B2
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N5/00Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
    • C12N5/10Cells modified by introduction of foreign genetic material
    • C12N5/12Fused cells, e.g. hybridomas
    • C12N5/14Plant cells

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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、アマノリ属に属する2種の海苔葉体
のプロトプラストを細胞融合して得られる異種間
細胞質融合体の選抜方法に関する。 従来の技術的背景 近年、遺伝子工学的手法として異種生物体の細
胞間の融合、いわゆる細胞融合についての研究が
非常に盛んとなり、陸上植物においては既に実用
化の段階にまで成功したものもみられるに至つて
いる。 しかしながら、海藻類、特にアマノリ類に関し
ての細胞融合の研究報告は少なく、その成功例に
ついても未だみられていない。 因に、コムギ、オオムギ、大豆などの陸上植物
では市販の酵素剤(例えばセルラーゼ、マセロチ
ーム等)を用いて容易にそれらのプロトプラスト
を調製し得るけれども、アマノリ類をプロトプラ
スト化できる酵素が現在のところ入手し得ないた
め、アマノリ類の細胞融合の技術が陸上植物に比
べて遅れている一因と考えられる。 而して、アマノリ類をプロトプラスト化するた
めの試みとしては今までのところ、藤田等による
「酵素処理によるノリ、アオノリ類のプロトプラ
ストの分離とその発生」についての報告(日本水
産学会、昭和57年秋季講演要旨集、第32頁、211)
がみられるのみである。この藤田等による方法
は、海苔葉体を物理的手段で細断して得られる葉
片にシユードモナス属(Pseudomonas)SPの菌
株(P−1株)の培養液から得た粗酵素液を約4
時間程度作用させてプロトプラストを調製するも
のであるが、この方法ではプロトプラストを得る
ための酵素処理に長時間を要し、しかも海苔を物
理的に切断したものに酵素を作用させるので得ら
れるプロトプラストが不健全になる可能性が高
く、したがつてこのプロトプラストを用いての細
胞融合に支障をきたすおそれがある。蓋し、細胞
融合の手法においてはそれに用いるプロトプラス
トの健全度が非常に主要な要因であつて、プロト
プラストが不健全であると細胞融合に当つての融
合率が低くなつて以後の培養による成育も劣るよ
うになると考えられるからである。 また、上記方法で海苔葉体を切断するには、シ
ユードモナスSP菌株が生産する酵素が海苔の表
層部分には作用せずに切断部分から作用して海苔
の細胞壁を崩壊してプロトプラストとなるとの認
識に基づいているものと考えられる。 Preston等の報告によると、海苔は表層にマン
ナンが顆粒状に存在しており、海苔の細胞壁はミ
クロフイブリル形態のキシランから構成されてお
り、細胞充間物質としてポルフイランが存在して
いるとされる。また、L.A.Hanic等によると、海
苔の表層には蛋白質から成る薄い被覆が存在して
いるとされる。すなわち、このような海苔の組織
上の観点から、海苔は切断しなければプロトプラ
スト化できないと考えられていたものと思われ
る。 本発明者は、さきに細胞融合に適した海苔の健
全なプロトプラストを得るには、海苔を物理的に
切断することなくその表層から崩壊させることが
必要であるとの見地から海苔のプロトプラスト化
について検討した結果、海苔を少なくともマンナ
ン加水分解酵素およびキシラン加水分解酵素を含
有する酵素液で処理するか、更にはポルフイラン
加水分解酵素も含有する酵素液で処理することに
より、海苔のプロトプラストを健全な状態で調製
し得ることの知見を得て、海苔のプロトプラスト
化の技術を開発した[特開昭60−41485号(特願
昭58−149378号)]。 その後、本発明者は上述した海苔葉体のプロト
プラスト化の成功に伴なつてアマノリ属に属する
2種の海苔葉体のプロトプラストを調製し、これ
らのプロトプラストを細胞融合の手法を適用して
細胞融合することにより異種間細胞質融合体(ハ
イブリド細胞)を作成し、下記に述べるような海
苔本来の形質に鑑み、その形質を改良することを
試みた。 現在、養殖に用いられているアマノリ属に属す
る海苔の品種は多種類に亙るが、それらのうちで
主として海苔製品の製造に用いられているのはア
サクサノリとスサビノリである。而して、アサク
サノリは葉体が柔かく香気も豊かで美味である
が、貧栄養の漁場ではいわゆる色落ちが激しくな
つて品質が低下するという欠点があり、一方スサ
ビノリは繁殖力が強く、色彩および光沢などの外
観も優れているが、その反面食味上の香気が乏し
く、かつ海水中の栄養分濃度の減少に伴ない組織
が粗剛になる欠点がある。また、アマノリ属に属
する海苔の野生株であるマルバアマノリはその形
態がマル葉型であり、かつ生長率も劣ることから
養殖には適さないとされているが、貧栄養漁場で
も比較的色落ちが少ないという特性を有する。 したがつて、アマノリ属に属する代表的な海苔
の品種であるアサクサノリおよびスサビノリが本
来有する形質のうち、上述したような欠点とされ
る形質を細胞融合の手法を適用して異種間細胞質
融合体を作成することにより優良な形質に転換す
ることが望まれる。 ところで、上述のように、2種の海苔葉体のプ
ロトプラストを細胞融合して異種間細胞質融合体
を作成する場合、得られた上記融合体を分離する
ための選抜が実際上困難であることがわかつた。
すなわち、上記異種間細胞質融合体の作成に際し
ては異種間の融合体(ヘテロ融合細胞)のほかに
同種間の融合体(ホモ融合細胞)および未融合細
胞が生成して混在するため、これらの中からヘテ
ロ融合細胞のみを分離することが必要である。 従来、細胞融合の手法においてヘテロ融合細胞
を選抜する方法としては、一般に遺伝的マーカー
(アルビノ、抗生物質耐性、栄養要求性)や特定
な培地成分による成育阻害などを利用して行なわ
れているが、これらの方法を海苔のヘテロ融合細
胞の選抜に適用することは現状では実際上不可能
である。 発明が解決しようとする問題点 本発明者は、2種の海苔葉体のプロトプラスト
を細胞融合して得られる異種間細胞質融合体の選
抜方法について検討した結果、互に色調の異なる
海苔葉体のプロトプラストを用いて細胞融合を行
ない、得られた細胞群のうちから両者の色調がま
じつている細胞を分離することにより、異種間細
胞質融合体を有利に選抜し得ることの知見を得
て、本発明をなすに至つた。 すなわち、本発明の目的は、アマノリ属に属す
る2種の海苔葉体のプロトプラストを細胞融合し
て得られる異種間細胞質融合体の有利な選抜方法
を提供することにある。 以下本発明を詳しく説明する。 発明の構成 本発明は、アマノリ属に属する2種の海苔葉体
のプロトプラストを調製し、それらのプロトプラ
ストを細胞融合して異種間細胞質融合体を作成す
るに際し、互いに色調の異なる海苔葉体のプロト
プラストを細胞融合し、得られた融合細胞のうち
から上記両者の色調がまじつた細胞融合を選択的
に採取する海苔の細胞質融合体の選抜方法におい
て、該海苔葉体のプロトプラストの調製を、海苔
葉体をマンナン加水分解酵素、キシラン加水分解
酵素及びプロテアーゼで処理することにより行う
ことを特徴とする選抜方法に関するものである。 海苔の色調は、市販製品では板状に抄製して乾
燥したものであるため黒色を呈し、又、それを焼
成した焼海苔は緑色を呈する。しかし、元来海で
養殖された海苔葉体は茶色を呈するものであつ
て、それから調製されたプロトプラストも茶色を
呈するものである。 したがつて、細胞融合に用いる2種の海苔葉体
のプロトプラストの一方のプロトプラストとして
茶色と肉眼的に識別可能な色調のものを採用する
ことにより、それらの細胞融合により得られるも
ののうちから両者の色調が混つたものを選択的に
分離すれば、所望の異種間細胞質融合体を選抜し
得ることになる。 本発明では上述したような茶色と識別可能な色
調を示す海苔のプロトプラストとして、元来、茶
色を呈する海苔葉体のプロトプラストを予め染色
剤で染色したものを用いるか、もしくは突然変異
種にみられる色素合成欠損株の海苔葉体から調製
したプロトプラストを用いる。因に、このような
突然変異種である色素合成欠損株としては、アマ
ノリ属のスサビノリの突然異種であるスサビグリ
ーンと称せられるフイコエリスリン色素(赤色)
欠損株(この赤色色素を欠くため葉体は緑色を呈
する)が知られており、また、緑色色素欠損株
(葉体は赤色を呈する)も存在すると言われてい
る。 問題点を解決するための手段およびその作用効果 上述したような観点から、アマノリ属に属する
海苔の代表的なものとしてアサクサノリの葉体
(色調が茶色)のプロトプラストを調製し、この
プロトプラストと、スサビノリの突然変異種であ
るスサビグリーンの葉体(色調が緑色)のプロト
プラストを細胞融合する場合、並びに上記アサク
サノリの葉体のプロトプラストを予め染色剤で染
色したものと、野生株であるマルバアマノリの葉
体(色調が茶色)のプロトプラストを細胞融合す
る場合を例として、細胞融合により得られる異種
間細胞質融合体の選抜について以下説明する。 本発明では、まず、上記各海苔葉体のプロトプ
ラストを調製するが、その調製は、海苔葉体をマ
ンナン加水分解酵素、キシラン加水分解酵素及び
プロテアーゼで処理することにより行う。マンナ
ン加水分解酵素及びキシラン加水分解酵素として
は、例えば、シユードモナス属(Pseudomonas)
に属する難消化性多糖類(マンナン、キシランお
よびポルフイラン)の加水分解能を有する微生物
(例えば、シユードモナス(Pseudomonas)sp.
PT―5,微工研条寄第330号)を、海苔もしくは
海苔由来の多糖類(海苔を熱水抽出して可溶性成
分を除去して得られる、主としてマンナンもしく
はキシランのような多糖類から成る残渣又は該残
渣を更に精製処理して多糖類含量を高めたもの)
を誘導物質として含む培地中で培養して得られる
培養液を遠心分離し、その上澄液を酵素液を用い
てもよい。このようにして得られる酵素液にはマ
ンナン加水分解酵素とキシラン加水分解酵素が含
まれているので、該酵素液を海苔葉体に作用させ
るとマンナン加水分解酵素が海苔葉体の表層に存
在する顆粒状のマンナンに作用して葉体に大きく
切断部を形成し、それによりキシラン加水分解酵
素により細胞壁を形成しているミクロフイブリル
形態のキシランが作用され易くなつて、葉体の細
胞壁が分解除去されてプロトプラスト化されるよ
うになる。また、上記酵素液にはポルフイラン分
解酵素も含まれているので、海苔葉体の細胞充間
物質としてのポルフイランにも作用して分解する
のでプロトプラスト化が一層促進される。 なお、上記プロトプラスト化に際して、海苔葉
体を予めパパインのようなプロテアーゼで処理す
るか、又は上記酵素液と並行的にプロテアーゼを
作用させることが必要である。 次に、上述のようにして調製したプロトプラス
トの細胞融合は公知の手法を適用して行なう。 すなわち、細胞融合すべき2種のプロトプラス
トを混合して形成させた沈澱にポリエチレングリ
コール溶液とHigh−PH−Ca溶液を加えて放置し
た後、これに培養液(人工海水Asp.12)を加え
て培養を行なつて細胞質融合体を作成する。な
お、培養は15℃の温度で6000Luxの照度で明期9
時間、暗期15時間の条件下で行なう。 本発明においては、上記細胞融合に当つて互に
色調の異なる2種のプロトプラストを細胞融合さ
せるものであつて、そのためには例えば、アサク
サノリの葉体を上述のように処理してプロトプラ
スト化して茶色の色調を示すプロトプラストを調
製し、一方前記突然変異種のスサビグリーンの葉
体を同様に処理して緑色の色調を示すプロトプラ
ストを調製し、これらのプロトプラストを上述の
ようにして細胞融合する。 また、例えば、上述のようにして調製したアサ
クサノリの葉体のプロトプラスト(茶色)をニユ
ートラルレツド溶液(ニユートラルレツド10mgと
人工海水Asp.12 100mlの混液にマンニトールが
0.75Mになるように添加して調製した溶液)で染
色して赤色の色調にしたものと、マルバアマノリ
の葉体を上述のように処理して調製した茶色の色
調を示すプロトプラストを上述のようにして細胞
融合する。 これらの細胞融合により、前者の場合では茶色
と緑色の各色調が相混つた細胞と茶色並びに緑色
のままの細胞とが混在したもの、また、後者の場
合では赤色と茶色の各色調が相混つた細胞と赤色
並びに茶色のままの細胞とが混在したものがそれ
ぞれ得られるので、それらの細胞群から顕微鏡下
で茶色と緑色のまじつた細胞および相混りつつあ
る細胞、並びに赤色と茶色のまじつた細胞および
相混りつつある細胞をパスツールピペツトなどで
それぞれ吸い取つて分離することにより、各異種
間細胞質融合体を選抜することができる。 このようにして選抜した異種間細胞質融合体を
人工海水Asp.12中で15℃の温度で6000Luxの照度
下に明期9時間(暗期15時間)で培養して育成
し、上記融合体の成葉を得る。 叙上のように、本発明によると、アマノリ属に
属する2種の海苔葉体のプロトプラストを細胞融
合して得られる異種間細胞質融合体を容易に識別
して選抜し得るので、この融合体についての形質
転換の状態を判定することにより、アマノリ属の
海苔本来の形質の改良に細胞融合の手法を有効に
応用し得るようになる。 以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 1 海苔葉体のプロトプラストの調製: 約1cm程度の大きさのアサクサノリの葉体5枚
を0.2%パパイン液(PH7.4のトリス塩酸バツフア
ー10mlにパパイン20mgを溶解した溶液)に浸漬
し、20℃の温度で5分間振とう(70ストローク/
分)した。ついで、上記によりパパインで処理し
た葉体を、予めシユードモナス(Pseudomonas)
sp.PT―5(微工研条寄第330号)をスサビノリ粉
末を基質とする培地中で培養して得られた酵素液
(0.75Mマニトール添加)に浸漬し、20℃で60分
間振とう(70ストローク/分)させてプロトプラ
スト化を行なつた。得られた酵素処理混合物を
40μメツシユのナイロン製網で濾過し、濾液を遠
心分離(1500rpm、5分間)して残渣に茶色の色
調を示すアサクサノリのプロトプラストを得た。 プロトプラストの作出個数を第1表に示す。 なお、作出個数は、約1cmの大きさの葉体5枚
から得られたプロトプラストを、Thomaの血球
計算盤を用いて求めた。 また、このようにして得られたプロトプラスト
の再生率を求めることにより、プロトプラストの
健全性を評価した。 なお、再生率は、プロトプラストを後述する人
工海水ASP12に懸濁させ、温度15℃のもとに、
照度6000Luxの明期9時間、暗期15時間の条件で
7日間静置培養して求めた。 結果を第1表に示す。 また、上記と同様の手順により緑色の色調を示
すスサビグリーンのプロトプラストを得た。 細胞融合: 上述のようにして調製したアサクサノリとスサ
ビグリーンの2種のプロトプラストを混合し、こ
のプロトプラストの混合液の0.1ml(106個)をパ
スツールピペツトでペトリ皿内に滴下し、5〜10
分間放置してプロトプラストを混合物をペトリ皿
のガラス表面に沈澱させた。この沈澱に下記組成
のポリエチレングリコール溶液の0.2mlを加えて
10分間放置した後、さらに下記組成のHigh PH
−Ca溶液の0.5mlを加えて5分間放置した。 ポリエチレングリコールの組成: ポリエチレングリコール(MW6000)の54%水
溶液にCaCl2・2H2O10.5mM、K2PO4
2H2O0.7mMおよびグルコース0.1Mを添加する。 High PH−Ca溶液の組成: CaCl2・2H2Oを100mMおよびグルコースを
0.4Mの各濃度に蒸留水に溶解する。 100mM NaOH―グリシンバツフアー(PH
10.5)にグルコースを0.4Mの濃度に溶解する。 上記との溶液を使用前に1:1の割合に混
合する。 次に、上述のように放置したものに、下記に示
す人工海水Asp.12からなる培養液0.3mlを加え、
5分後その0.3mlをペトリ皿から吸い上げ、さら
にそれに上記培養液を加え、5分後その0.3mlを
吸い上げる操作を5回繰返して行なつた後、新た
に上記培養液を加えて培養を行なつた。培養は15
℃の温度で6000Lux照度下で明期9時間(暗期15
時間)で行なつた。 人工海水(ASP12)の組成: NaCl 28g MgSO4・7H2O 7g MgCl2・6H2O 4g KCl 400mg CaCl2・2H2O 1.46g NaNO3 100mg K2HPO4 10mg グリセロ燐酸ナトリウム 10mg ビタミンB12 0.02μg ビオチン 0.1μg チアミン 10μg PMetal 10ml SMetal 10ml トリスアミノメタン 1g 蒸留水 1000ml PH 8.0〜8.1
【表】 細胞質融合体の選抜: 上述のようにして培養して得られた細胞群のう
ちから、顕微鏡下に茶色と緑色の色調がまじつた
細胞および相混りつつある細胞を識別してパスツ
ールピベツトで吸い取り選抜した。 このようにして選抜した細胞質融合体を上記人
工海水Asp.12中において15℃の温度で6000Lux照
度下に明期9時間(暗期15時間)で培養して育成
し、該融合体の成葉を得た。 実施例 2 実施例1に記載したと同様の手順でアサクサノ
リのプロトプラスト(茶色の色調)とマルバアマ
ノリのプロトプラスト(茶色の色調)をそれぞれ
調製した。 上記アサクサノリのプロトプラストをニユート
ラルレツド溶液(ニユートラルレツド10mgと人工
海水Asp.12 100mlの混液にマンニトールが0.75M
になるように添加して調製した溶液)で常法によ
り染色して赤色の色調を示すプロトプラストを作
成した。 次に、この赤色のアサクサノリのプロトプラス
トと上記茶色のマルバアマノリのプロトプラスト
を実施例1に記載したと同様の手順で細胞融合
し、ついで培養を行なつた。 細胞質融合体の選抜: 上記により培養して得られた細胞群のうちか
ら、顕微鏡下に赤色と茶色の色調がまじりつつあ
る細胞を識別してパスツールピペツトで吸い取り
選抜した。 このようにして選抜した細胞質融合体を実施例
1に記載したと同様の手順で培養して育成し、そ
の成葉を得た。 比較例 1 0.2%パパイン液に代えて以下に示す培養液を
用いたほかは、実施例1と同様にして、アサクサ
ノリのプロトプラストを調製した。 得られたプロトプラストについて、実施例1と
同様に作出個数および再生率を求めた。 結果を第1表に示す。 培養液の組成 濾過滅菌海水 1000ml NaNO3 169.98mg Na2HPO4・12H2O 35.80mg NaEDTA 11.16mg FeCl3 0.54mg PImetal液 2ml PH 8.0 PImetal液の組成 蒸留水 1000ml H3BO3 6.1840g MnCl2・4H2O 0.6925g ZnCl2 0.0545g CoCl2・6H2O 2.3795mg CuCl2・2H2O 0.0170mg
【表】 評 価 第1表に示す結果からも明らかなように、プロ
テアーゼ処理を行うと、未処理の場合と比較し、
プロトプラストの作出個数がはるかに多く、また
得られたプロトプラストは、その再生率が示すよ
うに、極めて健全性に優れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アマノリ属に属する2種の海苔葉体のプロト
    プラストを調製し、それらのプロトプラストを細
    胞融合して異種間細胞質融合体を作成するに際
    し、互いに色調の異なる海苔葉体のプロトプラス
    トを細胞融合し、得られた融合細胞のうちから上
    記両者の色調がまじつた融合細胞を選択的に採取
    する海苔の細胞質融合体の選抜方法において、該
    海苔葉体のプロトプラストの調製を、海苔葉体を
    マンナン加水分解酵素、キシラン加水分解酵素及
    びプロテアーゼで処理することにより行うことを
    特徴とする選抜方法。 2 マンナン加水分解酵素及びキシラン加水分解
    酵素による処理に先立ち、海苔葉体をプロテアー
    ゼで処理する特許請求の範囲第1項記載の選抜方
    法。 3 マンナン加水分解酵素及びキシラン加水分解
    酵素による処理と平行して、海苔葉体をプロテア
    ーゼで処理する特許請求の範囲第1項記載の選抜
    方法。 4 色調の異なる海苔葉体のプロトプラストが、
    茶色の色調を呈する海苔葉体のプロトプラストと
    それと色調の異なる染色剤で染色した異種の海苔
    葉体のプロトプラストもしくは該染色剤で染色し
    たプロトプラストである特許請求の範囲第1項記
    載の選抜方法。 5 染色剤がニユートラルレツドである特許請求
    の範囲第4項記載の選抜方法。 6 色調の異なる海苔葉体のプロトプラストが、
    茶色の色調を呈する海苔葉体のプロトプラストと
    それと色調の異なる突然変異種の海苔葉体のプロ
    トプラストである特許請求の範囲第1項記載の選
    抜方法。 7 突然変異種の海苔葉体がスサビグリーンの葉
    体である特許請求の範囲第6項記載の選抜方法。
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JPS619291A (ja) 1986-01-16

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