JPH0126675B2 - - Google Patents

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JPH0126675B2
JPH0126675B2 JP60172721A JP17272185A JPH0126675B2 JP H0126675 B2 JPH0126675 B2 JP H0126675B2 JP 60172721 A JP60172721 A JP 60172721A JP 17272185 A JP17272185 A JP 17272185A JP H0126675 B2 JPH0126675 B2 JP H0126675B2
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chlorella
medium
seawater
fusion
protoplasts
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JP60172721A
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Ryoichi Minoshima
Osamu Yamada
Tadashi Fujita
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Nisshin Oillio Group Ltd
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Nisshin Oil Mills Ltd
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規クロレラ、特に2種のクロレラ
プロトプラストを細胞融合させて得られる新規ク
ロレラに関するものである。 クロレラは周知のごとく光合成作用を有する単
細胞緑藻類の1種であり、淡水および海水中のい
ずれかにおいても天然に棲息しており、また人工
培養されている。クロレラの細胞はアミノ酸バラ
ンスのよい蛋白質、各種ミネラル類、ビタミン
類、糖類、脂質、色素、酵素等を含み、栄養価値
が高いので、これらの栄養素や有用成分の有効利
用の観点から、産業上種々の分野で利用されてい
る。例えば、クロレラ細胞そのもののほかSCP
(Single Cell Protein)、脂質(エイコサペンタ
エン酸などの高度不飽和脂肪酸を含む)、色素
(クロロフイル)などが健康食品、動物、仔魚、
ワムシの飼料、植物の肥料などをはじめ化粧品、
印刷・塗料用インク、医薬品などに用いられてい
る。従つて本発明は広範囲に使用できる新規クロ
レラに関するものである。 〔従来の技術〕 上記のようにクロレラは産業上有用であるの
で、従来から種々の方法で培養されている。例え
ば、人工栽培などで大量に培養したクロレラを集
め、濃縮・殺菌を行なつた後、クロレラ細胞に物
理的処理たとえば高圧ホモジナイザー、噴霧乾
燥、超音波などの機械的処理をほどこしてクロレ
ラ細胞を破砕し、細胞内の有用成分を直接あるい
は水や溶剤で抽出する方法が行なわれる。しかし
ながら、クロレラは藻類の1種であるため、その
種により多少の差異はあるものの微生物に比べる
とその増殖速度は極めて遅いので、クロレラを自
然光または人工光下で人工培養するには、巨大な
培養プールやタンクを必要とし、長時間培養を続
けねばならないという問題があつた。従つて、こ
のような培養は、クロレラの有用成分を利用する
際のコストアツプを招き、経済的に不利であつ
た。 上記培養においては、自然環境下にあるクロレ
ラを採取し、常法により純粋培養して単一あるい
は複合株に選別し、これを用いるのが一般的であ
り、その他の方法としてはクロレラの変種株を見
出し、細胞壁を有しないクロレラを人工培養する
例(特開昭57―144976号)、培地組成および培養
方法を検討した例(特開昭57―47476号)を近年
わずかに見るにすぎない。 また、クロレラの1種であるクロレラ ミニユ
テイシマ(Chlorella minutissima:以下、C.ミ
ニユテイシマという)には海水産種および淡水産
種が存在し、このうち海水産C.ミニユテイシマは
その細胞内にエイコサペンタエン酸(以下、
EPAと略す。)をはじめとする高度不飽和脂肪酸
および/またはそれらを構成成分とする脂質を産
生することが知られている。EPAは魚類の脂質
の一成分でもあり、動脈硬化予防作用、血栓溶解
作用などの作用を有することが近年明らかにな
り、健康食品あるいは医薬品原料として注目を集
めている。しかしながら、かかるC.ミニユテイシ
マさらには他種クロレラについても、有用物質の
産生を目的とした育種は、これまでのところ行な
われていない。 一方、バイオテクノロジーの発展とともに高等
植物あるいは微生物を対象とした細胞融合の研究
が盛んに行なわれており、有用微生物の育種方法
として酵母の品種改良法(特開昭54―163883号)、
アミノ酸醗酵用微生物のプロトプラスト融合法
(Agr.Biol.Chem.,43 (5),1007〜1013,1979,
特開昭56―109587号,特開昭58―158184号など)、
植物プロトプラスト融合促進法(特開昭59―
120098号)などが報告あるいは開示されている。
しかしながら、藻類とくにクロレラを対象とした
細胞融合については、クロレラの細胞壁の除去方
法(特開昭57―181692号)が見られるにすぎな
い。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従つて、本発明は、クロレラの細胞中に産生さ
れる有用成分を効率良く、かつ経済的に採取する
ことを目的とする。特に、EPAを高濃度で産生
し、かつ増殖速度の速い新規なクロレラを提供す
ることを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、異なつた性質を有する2種のクロレ
ラのプロトプラストを細胞融合させると、両者の
好ましい性質を有する新規のクロレラが得られる
との知見に基づいたものである。さらに、上記細
胞融合を複数回くり返すと、より好ましい結果が
得られるとの知見に基づいてなされたのである。 すなわち、本発明は、高度不飽和脂肪酸及び/
又は該脂肪酸を構成成分とする脂質を産生し、か
つ海水又は海水成分を含む培地で生育するクロレ
ラ(以下特定のクロレラという)のプロトプラス
トと、前記クロレラよりも増殖速度が速く、かつ
淡水培地で生育するクロレラ(以下異種クロレラ
という)のプロトプラストとを融合させて得られ
る新規クロレラを提供する。 本発明で用いる特定のクロレラは細胞融合にお
いて用いる同一でない性状を有する2種のクロレ
ラ細胞のうちの一方のクロレラであり、例えば炭
素数16〜26であり、分子内に2重結合を3個以上
有する高度不飽和脂肪酸又は該脂肪酸を構成する
脂質を産生するクロレラがあげられる。このう
ち、EPA又はEPAを構成成分とする脂質を産生
するクロレラが好ましい。この場合、海水を含む
培地とは、天然海水を最低10容量%含む培地であ
れば良く、これを単に精製水で希釈したもので
も、あるいは他の栄養成分を含む培地にしたもの
でもよい。上記特定クロレラとしては、二次カロ
チノイド代謝産生する能力の有無にかかわらず、
C.ミニユテイシマ(Chlorella minutissima)が
あげられる。このクロレラは天然海水中から容易
に採取できるものであるが、各都道府県にある水
産試験場あるいは裁培漁業センター、大学、その
他の公的機関などから分譲を受けることができ
る。なお、本発明で用いる特定クロレラは前述の
方法で入手できるC.ミニユテイシマに限定される
ものではなく、これに属する種々の野生株、変異
株、栄養要求性株、薬剤耐性株を用いることもで
きる。 なお、海水または海水を含む培地で生育するク
ロレラの分類については、ナノクロロプシス
(Nannochloropsis)属に属する旨の発表もある
が、現在一般には、上記のようにクロレラ属のミ
ニユテイシマなどと呼ばれているものが、これに
入る(Bulletin of the Japanese Society of
Scientific Fisheries第44巻第10号1109〜1114頁
(1978年)、同第45巻第7号883〜889頁(1979年)、
同第45巻第8号955〜959頁(1979年)、油化学第
31巻第2号第77〜90頁(1982年)) 一方、本発明で用いる異種クロレラは、前記特
定のクロレラとは異なつた性質を有するクロレラ
であり、好ましくは特定のクロレラよりも2倍以
上の増殖力を有するクロレラをあげることができ
る。ここで淡水培地とは、天然海水およびそれか
ら得られる成分を含まないものをいう。上記した
異種クロレラとして、クロレラ エリプソイデイ
ア(Chlorella ellipsoidea;IAM C―27,IAM
C―87など:以下、C.エリプソイデイアという)、
クロレラ ブルガリス(Chlorellavulgaris;
IAM C―30,IAM C―169など:以下、C.ブル
ガリスという)などが例示される。尚、ここで
IAM C―27は東京大学応用微生物研究所に保存
されている番号C―27のクロレラ株を示す。さら
に本発明においては、異種クロレラとして細胞サ
イズの大きい株、例えばクロレラ ピレノイドサ
(Chlorella pyrenoidosa;IAM C―28など:以
下、C.ピレノイドサという)や低温又は高温で生
育できる株を用いることができる。尚、本発明で
用いる異種クロレラとしては、上記のクロレラに
限定されるものではなく、これらに属する野生
株、変異株、栄養要求性株、薬剤耐性株を用いて
もかまわない。 上記した異種クロレラのうち、特に増殖速度の
速いクロレラを用いるのが好ましい。又、特定ク
ロレラのプロトプラストと生育速度の速いクロレ
ラのプロトプラストとを細胞融合させたものを異
種クロレラとして用いることも好ましい。 本発明においては、上記特定のクロレラと異種
クロレラとを細胞融合させるにあたり、これらの
プロトプラストを調製する。クロレラは、他の微
生物等に比べて硬い細胞壁を有しているといわれ
るが、特開昭57―181692号に記載された「クロレ
ラの細胞壁の除去方法」や本発明者らが先に出願
した特願昭59―264428号、同60―45226号記載の
クロレラ細胞壁を酵素処理する方法に基づいてプ
ロトプラストが調整される。これらのうち、クロ
レラの細胞壁を、浸透圧調整剤の存在下でセルラ
ーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、キチナー
ゼ、β―グルクロニダーゼ、およびアガラーゼの
1種または2種以上の細胞壁分解酵素により処理
して細胞壁を除去する方法やプランクトンの抽出
物を用いてクロレラの細胞壁を除去する方法によ
るのが好ましい。 次に上記の方法により得たプロトプラストを細
胞融合処理に付する。本発明では、細胞融合法と
してポリエチレングリコール、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子
水溶液に塩化カルシウム、硫酸カルシウムなどの
カルシウムイオンを含み、ソルビトール、マンニ
トール、シヨ糖、硫酸マグネシウムなどで調製し
た高PHの高張液中で融合させるいわゆる高分子剤
融合法、電気融合法、リポソーム融合法などが利
用できる。かかる方法のうち、例えば高分子剤融
合法では次のような手順により融合処理を行なう
ことができる。すなわち、上記の方法で得た特定
クロレラのプロトプラストと細胞融合させる対象
の異種クロレラのプロトプラストを約等量の割合
で混合し、遠心分離を行なつてプロトプラスト混
合物を得る。この混合物を10mM以上のカルシウ
ムイオンを含む高張液(PH8〜13)に懸濁させ、
これに例えば10〜50%ポリエチレングリコール
(PEG1540,4000,6000など)溶液を加えて20〜
40℃に10分〜2時間保持して融合させる。このよ
うにして融合処理したプロトプラストは、上記の
融合処理剤などを遠心操作により洗浄除去し、次
に述べる方法で細胞壁を再生させる。例えば、ソ
ルビトール、マンニトール、シヨ糖などの浸透圧
調整剤を含むクロレラの培養液または固体培地で
1〜2日培養して細胞壁が再生した細胞を得る。
尚、ここで培養液としては、海水を用いた天然培
地、淡水培地あるいは塩化アンモニウム、硫安、
尿素、硝酸塩類などの窒素源、重曹などの炭酸塩
類、乳酸、酢酸、クエン酸、グルコースなどの炭
素源、カリウム、カルシウム、マグネシウム、
鉄、ホウ素、マンガン、亜鉛、銅、モリブデンな
どの金属を塩化物、硝酸塩、硫酸塩、錯体などの
形態で、又その他各種ビタミン類、アミノ酸類な
どを添加した人工栄養培地を用いることができ
る。そして、自然または人工照光下あるいは暗所
で、10〜60℃、好ましくは20〜45℃の温度下、空
気、炭酸ガスあるいはそれらの混合気体を通気も
しくは通気せず、撹拌もしくは静置状態で培養す
ることによつて細胞壁の再生を行なわせる。 次に所望の融合細胞を得るには、海水を用いた
培地と淡水培地とを組合せて行なうことができ
る。たとえば融合細胞を海水または海水成分を含
む培地で細胞壁を再生させ、数日間培養して出現
するコロニーを淡水培地に移植し、さらに数日間
培養して出現するコロニー、つまり所望の融合細
胞を採取する。 本発明においては、上記の細胞融合を1回行な
うのであるが、さらに進んで細胞融合を2回以上
行なうことができる。具体的には、特定のクロレ
ラのプロトプラストと異種クロレラのプロトプラ
ストを前述の方法で1回融合させ、融合プロトプ
ラストの細胞壁を再生させ、新規クロレラを選択
し、これを培養した後、再び新規クロレラを異種
クロレラとし、これに特定のクロレラとの間で細
胞融合を行なうのである。 より具体的には、海水を含む培地で生育するC.
ミニユテイシマ(神奈川県水産試験場から分譲さ
れた株)のプロトプラストと淡水培地で生育する
C.エリプソイデイア(IAM C―87)のプロトプ
ラストとの融合株を選択し、これにさらに海水を
含む培地で生育するC.ミニユテイシマ(長崎県水
産試験場から分譲された株)のプロトプラストま
たは淡水培地で生育するC.エリプソイデイア
(IAM C―87)のプロトプラストとの融合処理
を行ない、2代目融合細胞を得ることができる。
さらに、この操作をくり返して、3代目以上の融
合細胞を得ることもできる。すなわち複数回の融
合をくり返して得た新規クロレラは、融合1回に
より得た新規クロレラに比べて高増殖性及び高
EPA産生能の両方を備えているので好ましい。
なお、このようなくり返し融合した株を得るに
は、海水産クロレラと淡水産クロレラとの融合株
に海水産のクロレラを融合させていくと、融合回
数に従い、融合株は海水濃度の高い培地で生育す
ることができるようになるとの知見に基づき、順
次海水濃度を高めて融合株を選択する。 次に本発明の新規クロレラを表―1に例示す
る。尚、表中PCVは、Packed Cell Volume
(ml/)の略称であり、クロレラの培養液1
を3000rpmで10分間遠心分離した時に沈澱したク
ロレラ細胞の沈澱容量を示すものである。そし
て、表には、培養開始時にPCV1.0のクロレラを
7日間培養した時のPCV値を記載し、これによ
つてクロレラの増殖速度が表わされるのである。
又、表中のEPA含量は、クロレラ細胞を常法に
より破砕し、油分を溶剤抽出し、その脂肪酸組成
をGLC等の化学分析により求めたのである。
【表】
【表】 上記融合株(新規クロレラ)の菌学的性質は次
の通りである。 形態学的性質 25%海水配合培地を用い、21℃、5000ルツクス
照光下で7日間培養した細胞を光学顕微鏡で観察
し細胞の形と大きさを求めた。結果を表―2に示
す。
【表】 菌学的性質 1 栄養要求性
【表】
【表】 2 PH依存性
【表】 3 培地における生育状態 (1) MC培地(淡水産クロレラ用):21℃、5000
ルツクス照光下、7日間培養
【表】 (2) DM培地(淡水産クロレラ用):21℃、5000
ルツクス照光下、7日間培養
【表】 (3) 25%海水培地(海水産クロレラ用):21℃、
5000ルツクス照光下、7日間培養
〔実施例〕
実施例においてクロレラを培養するために用い
た培地組成を表―3に示す。また、実施例におい
てプロトプラストの生成および細胞壁の再生の確
認は、カルコフルオア ホワイト(Calcofluor
White)染色法により蛍光顕微鏡で細胞壁の有無
を観察して行ない、さらに中性赤試薬により生存
プロトプラストを調べる方法によつて行なつた。
【表】
【表】 実施例 1 海水産クロレラC.ミニユテイシマ(K)(神奈川県
水産試験場より分譲を受けた株)および淡水産ク
ロレラC.エリプソイデイア(IAM C―27)を
各々、人工海水培地およびMC培地で培養し、特
願昭60―045226号記載の方法すなわちプランクト
ンより抽出した細胞壁溶解酵素を用いてプロトプ
ラスト化した。0.6Mマンニトール/ソルビトー
ル(1:1)を含む0.05Mリン酸緩衝液(PH6.0)
(以下、等張液という)で洗浄し、遠心分離によ
り濃縮した後、両者の等量を混合し、40%ポリエ
チレングリコール4000,100mM CaCl2,0.3Mコ
ハク酸2ナトリウムを含む等張液(PH8.5)に加
えて1時間放置細胞融合を行なわせた。次に上記
混合液を等張液で2倍に希釈し、15分静置後、遠
心分離を行なつて上澄液を除き、さらに同様の希
釈―遠心分離操作を数回くり返して融合混合物を
得た。この混合物を0.6Mマンニトール/ソルビ
トール(1:1)を含む50%人工海水培地に植菌
し、細胞壁の再生を行ない、1〜2日後に細胞壁
の再生が認められた。次いで、この培養液の一部
を1.5%寒天を含むMC培地に移植し、数日間、照
光下で培養してコロニーを分取した。さらに、こ
れらのコロニーを1.5%寒天を含む50%人工海水
培地にのばし、数日間培養後、生じたコロニーを
採取し、融合株の選択を行なつた。選択した融合
株を50%人工海水培地で培養し、生育速度と脂質
を構成する総脂肪酸中のEPA含量を求めた。そ
の代表例を次に示す。なお、融合株NOM10065
の構成主要脂肪酸はC160(15.2%)、C161
(15.3%)、C180(8.6%)、C181(4.9%)、C
18
2(12.0%)、C183(5.3%)、C204(5.0%)

205(28.8%)であつた。 実験を5回行ない、それぞれについて得た代表
的な融合株の生育速度(PCV)とEPA含量の分
析結果を表―4に示す。
【表】 実施例 2 C.ミニユテイシマ(K)およびC.ブルガリス
(IAM C―169)を各々、人工海水およびDM培
地で培養し、実施例1と同様にプロトプラスト化
した。本実施例では等張液として0.5Mマンニト
ールを含む0.07Mトリス塩酸緩衝液(PH7.0)を
用いた。各々のプロトプラストを等張液で洗浄
し、遠心分離を行なつて濃縮後、それぞれを等量
混合し、30%ポリエチレングリコール1450,
0.1MCaCl2を含む等張液(PH9.0)を用いて実施
例1と同様に融合させた。0.5Mマンニトールを
含む25%人工海水の寒天培地で融合混合物の細胞
壁の再生を行ない、生育の速いコロニーを分取
し、等張波で希釈した。次にこれを50%人工海水
培地(原塩濃度13.35g/)に生育させること
によりC.ブルガリス(IAMC―169)株を除き、
ついでDM寒天培地でC.ミニユテイシマ(K)株を除
いて、融合株を選択した。実験を5回行ない、そ
れぞれについて得た代表的な融合株の生育速度と
EPA含量の分析結果を表―5に示す。
【表】 実施例 3 実施例1で得た融合株NOM10065を50%人工
海水培地で、またC.ミニユテイシマ(K)を人工海水
培地で各々、培養し、実施例1と同様の方法でプ
ロトプラスト化及び融合を行ない、次に100%海
水培地に生育させることにより、NOM10065株
を除き、さらに淡水培地(MC)で生育させK株
を除いて、生育速度が速く、EPA含量の高い2
回融合株NOM20078を選択した。NOM20078及
びC.ミニユテイシマ(N)(長崎県水産試験場よ
り分譲を受けた株)を、それぞれ25%人工海水培
地及び100%人工海水培地で培養し、特願昭59―
264428号の方法に準拠してプロトプラスト化し、
実施例1と同様に融合処理を行ない、101〜108%
人工海水培地(原塩濃度27〜29g/)および
MC寒天培地を用いて培養して融合株の選択を行
なつた。つまり、101〜108%人工海水培地(原塩
濃度27〜29g/)に生育させることにより、
NOM20078株を除き、次に淡水培地(MC)によ
りN株を除いてNOM31050株を選択した。代表
的な融合株の生育速度とEPA含量の分析結果を
表―6に示す。
【表】
【表】 実施例 4 融合処理を2回行なつた融合株NOM20078と
C.ミニユテイシマ(K)とを、各々、25%人工海水培
地および人工海水培地を用いて培養し、実施例1
と同様の方法でプロトプラスト化した後、35%ポ
リビニルピロリドン10000/ポリエチレングリコ
ール3000(=1:1)を用いて融合処理を行なつ
た。次に実施例1と同様にして細胞壁を再生し、
次に101〜108%人工海水培地(原塩濃度27〜29
g/)に生育させることにより、NOM20078
株を除き、さらに淡水培地(MC)に生育させる
ことによつてK株を除いて、生育速度が速く、
EPA含量の高い3回融合株NOM30013を選択し
た。NOM30013およびC.ミニユテイシマ(N)
を、それぞれ25%人工海水培地および100%人工
海水培地で培養し、実施例3と同様に処理して融
合させ、細胞壁の再生を行なつた後、108〜116%
人工海水培地(原塩濃度29〜31g/)に生育さ
せることにより、NOM30013株を除き、さらに
淡水培地(MC)に生育させてN株を除き、4回
融合株であるNOM41007株を選択した。その代
表的な融合株の生育速度とEPA含量の分析結果
を表―7に示す。
【表】
【表】 実施例 5 本実施例ではクロレラのプロトプラスト融合を
電気融合法で行なつた。先づC.ミニユテイシマ(K)
とC.エリプソイデイア(IAM C―87)を実施例
1と同様にしてプロトプラスト化した。なお、C.
エリプソイデイア(IAM C―87)の培養には
MBM培地を用いた。0.05M CaCl2を含む等張液
懸濁液(PH9.0)を用い両プロトプラストの細胞
数が5×104個/ml以上になるように調製し、電
気融合装置の白金平行電極(2mm×2mm×10mm)
間に前記等張液の0.05〜0.1ml入れ、8.0V,80KHz
の電場下に30秒〜1分置き、プロトプラストを接
合させた。次に細胞の膜間電圧を1〜2Vになる
ように120V、80Hz、パルス幅50μsで数回パルス
を細胞に与え、数分〜数10分かけて細胞融合させ
た。次に等張液で希釈し、遠心分離を行なつて上
澄液を除いた。この希釈―遠心分離操作を数回く
り返して融合混合物を得た。実施例1と同様に50
%人工海水培地およびMBM培地を用いて融合物
の細胞壁を再させ、さらに融合株を選択した。選
択した融合株のうち生育速度およびEPA含量の
点で好ましいものはPCV=5.7、EPA含量=28.5
%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高度不飽和脂肪酸及び/又は該脂肪酸を構成
    成分とする脂質を産生し、かつ海水又は海水成分
    を含む培地で生育するクロレラのプロトプラスト
    と、前記クロレラよりも増殖速度が速く、かつ淡
    水培地で生育するクロレラのプロトプラストとを
    融合させて得られる新規クロレラ。 2 高度不飽和脂肪酸がエイコサペンタエン酸で
    ある特許請求の範囲第1項記載のクロレラ。 3 該海水又は海水成分を含む培地で生育するク
    ロレラが、クロレラ ミニユテイシマである特許
    請求の範囲第1項記載のクロレラ。 4 該淡水培地で生育するクロレラがクロレラエ
    リプソイデイア又はクロレラ ブルガリスに属す
    る株である特許請求の範囲第1項記載のクロレ
    ラ。 5 高度不飽和脂肪酸及び/又は該脂肪酸を構成
    成分とする脂質を産生するクロレラのプロトプラ
    ストと該クロレラよりも増殖速度が速いクロレラ
    のプロトプラストとの細胞融合体を該淡水培地で
    生育するクロレラとして用いる特許請求の範囲第
    1項記載のクロレラ。 6 該海水又は海水成分を含む培地で生育するク
    ロレラが野生型又は突然変異型のクロレラである
    特許請求の範囲第1項記載のクロレラ。 7 新規クロレラが産出するエイコサペンタエン
    酸量が該海水又は海水成分を含む培地で生育する
    量の1/2以上であり、かつ増殖速度が該クロレラ
    の2倍以上である特許請求の範囲第1項記載のク
    ロレラ。
JP17272185A 1985-08-06 1985-08-06 新規クロレラ Granted JPS6232877A (ja)

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