JPH02291429A - 可変サイクルエンジン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はエンジンが低回転の場合は２サイクル運転を行
い、高回転の場合は４サイクル運転を行う可変サイクル
エンジンに関する。

（従来の技術） 通常のエンジンはピストンの２行程、すなわちクランク
軸１回転にて吸入、圧縮、爆発、排気の過程を行う２サ
イクルエンジンと、ピストンの４行程、すなわちクラン
ク軸２回転の間に前記の４過程を行う４サイクルエンジ
ンとに大別されている。

モして２サイクルエンジンではシリンダライナの下方に
吸気ボート（吸気口）を配置し、ピストンの下降時に圧
送された空気により吸入と、排気とを同時に平行して行
い、クランク軸の１回転毎に爆発が行われるため、出力
軸の回転変動が少なく、高トルクが発生で幹、一方、４
サイクルエンジンでは、吸入と排気とがそれぞれ独立し
た行程にて十分に行われるので、２サイクルエンジンに
比して燃料消費率が少ないという利点がある。

（発明が解決しようとする課題） ところで、一つのエンジンを２サイクルまたは４サイク
ルに自在に変化させてそれぞれの特性に適合した運転を
行う場合、上述のように２サイクルではシリンダライチ
の下方に吸気ボートを有するため、４サイクルにて運転
の際はピストン下降時にシリンダの内外が連通すること
になり、エンジンの運転に支障を来すという問題が生じ
ている。

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、
その目的はエンジンの、回転速度に応じて２サイクル運
転または４サイクル運転を切換えて支障なく行おうとす
る可変サイクルエンジンを提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明によれば、下死点近傍におけるピストン上面位置
に対応するシリンダ円筒部に貫設された吸気口と、該吸
気口を介しシリンダ内に吸気を圧送する過給手段と、前
記吸気口を備えたシリンダの外壁に密接嵌合されて該吸
気口を開閉するスリーブ弁と、該スリーブ弁を回動させ
るスリーブ弁駆動手段と、エンジンの回転数に応じてシ
リンダ上部の排気バルブ、吸気バルブおよびスリーブ弁
駆勅手段を制御する制御手段とを有する可変サイクルエ
ンジンが提供される。

（作用） 本発明では、シリンダの下方に貫設した吸気口を開閉す
るスリーブ弁をシリンダライナの外周に設け、２サイク
ル運転時にはスリーブ弁の開放により吸気口を介し吸気
をシリンダ内に吸入せしめ、４サイクル運転時には上部
の吸気バルブの開閉制御とスリーブ弁の閉鎖とを行うこ
とにより、ピストン下降時の下方の吸気口の開口による
支障が防止できる。

（実施例） つぎに本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明
する。

第１図は木発明の一実施例を示す構成ブロック図、第２
図はそのシリンダライチの下方のスリーブ弁の説明図で
ある。

これらの図面において、シリンダ１の内壁にはシリンダ
ライナ１１が設けられ、ピストン２の下死点位置におけ
るピストンヘッド２１の上方近傍のシリンダライナ１１
の周壁には複数個の吸気口１２が貫設されている。そし
てこれらの吸気口１２はシリンダ１の内部への吸気管１
３からの吸気が、例えば時計回りに旋回して吸入される
ように傾斜して開口されている。

３はスリーブ弁であり、上述の吸気口１２の部分を覆っ
てシリンダライナ１１の外周に嵌合し、摺動するように
帯状に配置されたもので、複数個の吸気口１２に対応す
る開口３１が貫設されるとともに、該スリーブ弁３をシ
リンダ１の円周方向に所定角度回動ずると隣接する互い
の開口３１との間の部分が吸気口１２を覆って吸気口１
２の通気を遮断するように形成されている。なお、３２
はスリーブ弁ギャで、スリーブ弁３の所定位置の下方に
ギヤの歯状の突起が複数個突設されている。

４はスリーブ弁駆動手段となるスリーブ弁アクチュエー
タであり、スリーブ弁ギャ３２に噛合する回勤機構４１
を駆動してスリーブ弁３を所定の角度回勅させるもので
、後述するコントローラからの指令により作動するもの
である。

５は吸気バルプであり、シリンダ１の上方に設けられ、
吸気管１４からの吸気をエンジンの作動に応じてシリン
ダ１に導くもので、吸気バルブ５の開閉駆動は上部に配
置された電磁パルブアクチュエータ５１により制御が行
われる。

６はシリンダ１の上方に設けられた排気バルブであり、
エンジンの排気過程における排気ガスを排気流路１５に
導くもので、該排気バルブ６の開閉駆動は上部に配置さ
れた電磁バルブアクチェエータに６１により制御が行わ
れる。そして、上述の吸気用の電磁バルブアクチュエー
タ５１および排気用の電磁バルブアクチュエータ６１は
それぞれ可動磁石と電磁コイルとを備え、これらの電磁
コイルへの制御指令はコントローラ８から発令される。

７はターボチャージャであり、タービン７１、回転電機
７２、コンブレツサ７３とを同軸上に備えており、排気
流路１５から排出される排気ガスエネルギーにより駆動
されるタービン７１のトルクにてコンブレツサ７３が吸
気管１３、吸気管１４を介してシリンダ１に過給気を圧
送するものである。そしてエンジンの運転状態に応じ、
低速時のエンジントルクの上昇のため回転電機７２に電
力を供給してカ行させコンブレツサ７３の過給作動を付
勢するよう構成されている。

８１は工冫ジン回転センサで、クランク軸の回転数を計
測してエンジンの回転数を検出するもの、８２はエンジ
ン負荷センナで、例えばエンジンへの燃料供給量を検出
してエンジン負荷を検知するもの、８３は位置センサで
クランク角度を検出してピストン位置を検知するもので
、これらのセンサからの信号はコントローラ８に入力さ
れている。

コントローラ８はマイクロコンピュータからなり、演算
処理を行う中央制御装置、演算処理手順や制御手順など
を格納する各種メモリ、入／出力ボートなどを備えてお
り、前記の各種センサからの信号が入力されると所定の
演算処理が行われて格納された制御手順に基づき、スリ
ーブ弁アクチュエータ４、電磁バルブアクチュエータ５
１，６１、回転電機７２などに制御指令が発せられるよ
う構成されている。

つぎにこのように構成された本実施例の作動を説明する
。

回転センサ８１からの検出信号が所定の回転数より低い
領域では、２サイクル作動を行わせるためシリンダライ
ナ１１の吸気口１２とスリーブ弁３の開口３１とが合致
するようにスリーブ弁アクチュエータ４に指令が発せら
れ、第１．２図に示す状態にスリーブ弁３が位置するこ
とになる。

そして、ピストン２が下死点近傍に下降時には吸気管１
３を介して圧送されるターボチャージャ７からの吸気が
、連通しているスリーブ弁３の開口３１と吸気口１２と
を介してシリンダ１の内部に流入されて旋回流となり、
開弁された排気流路１５を介して排気ガスを排出すると
ともに、次の燃焼に必要な吸気が送り込まれる。

ついでピストン２が上昇してシリンダライナ１１の吸気
口を閉じると間もなく排気パルブ６が閉じられてシリン
ダ１の内部は圧縮され、この圧縮行程の終期には燃料の
着火温度となって、噴射された燃料が燃焼し、高い燃焼
圧力を生じてピストン２を押し下げクランク軸を回転駆
動する。

この膨張行程の後半にて排気バルブ６が開弁されて、燃
焼ガスは自身の圧力で排気通路１５を介してターボチャ
ージャ７に至り、タービン７１を駆動して排出される。

さらにピストン２が下降しシリンダ１のガス圧が十分に
低くなり、ピストン２の上部が吸気口１２に達すると再
び前記のようにターボチャージャフからの圧気がシリン
ダ１の内部に送気され、残ったガスを追出して排気が終
ることになる。このとき、スリーブ弁３の開口３１と連
通している吸気口１２はシリンダライナ１１の下方のほ
ぼ全周に複数個設けられているため、吸気抵抗が小とな
って短時間に吸気が送入できることになる。

つぎに、回転センサ８１からの検出信号が所定の回転数
より高い領域では４サイクル作動が行われる。この場合
、シリンダ１の上部の吸気バルブ５を電磁バルブアクチ
ュエータ５１により通常の４サイクルエンジンの吸気行
程のように開閉制御させるとともに、スリーブ弁３によ
りシリンダライナ１１の吸気口１２を閉鎖するようにス
リーブ弁アクチュエータ４に指令することになる。

したがって、ピストン２が下降時にもシリンダライナ１
１の吸気口１２はスリーブ弁３により塞がれて、燃焼ガ
スの逆流などが防止されるとともに、吸入行程にても上
方の吸気バルブから十分に吸気でぎて、シリンダ下方が
デッドボリュームになることなく、ピストンのストロー
クが有効に使用できることになる。

第３図は本実施例におけるエンジン回転数とエンジント
ルクとの関連を示す曲線図であり、横軸にエンジン回転
数、縦軸にエンジントルクを示したものである。

そして、エンジン回転数がＮ１からＮ２までの領域では
２サイクルエンジンとして作動させ、Ｎ２以上の領域で
は４サイクルエンジンとして運転させたもので、エンジ
ン回転数がＮ１以下の領域にて負荷センサからの負荷信
号が大きいときはターボチャージャ７の回転電機７２に
電力を供給して、低速回転時の排気エネルギーの不足を
回転電機のトルクによって補い、過給圧を上昇させてエ
ンジンのトルクを向上させたものである。

以上、本発明を上述の実施例によって説明したが、本発
明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらの
変形を本発明の範囲から排除するものではない。

（発明の効果） 本発明によれば、ピストンの下死点近傍におけるピスト
ン上面位置に対応するシリンダ壁に複数個の吸気口を貫
設し、該吸気口の開閉を行うスリーブ弁をシリンダライ
ナの外壁に設け、さらに、エンジンの回転数に応じてス
リーブ弁の開閉を制御する制御手段を設けたので、２サ
イクル運転時にはスリーブ弁を開放させるため、シリン
ダ壁の吸気口を介して十分な吸気がシリンダ内に吸入で
ぎて支障なく２サイクルエンジンとして作動することに
なり、４サイクル運転時には制御手段によりスリーブ弁
を閉鎖するので膨張行程における吸気口から燃焼ガスの
逆流が防止でき、吸入行程においてもピストンのストロ
ークが十分に活用されるという利点が生ずる。

また本発明によれば、エンジンの低回転時にはエンジン
負荷に応じ、排気エネルギーの不足によろ過給圧の低下
を補ってタービン軸に設けた回転電機をカ行させてコン
プレッサの作動を付勢するので、過給圧の上昇により低
速高負荷時に要求されるエンジントルクが得られるとい
う効果も生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す構成ブロック図、第２
図はそのシリンダライチの下方のスリーブ弁の説明図、
第３図は本実施例におけるエンジン回転数とエンジント
ルクとの関連の曲線図である。 １・・・シリンダ、２・・・ピストン、３・・・スリー
ブ弁、４・・・スリーブ弁アクチュエータ、７・・・タ
ーボチャージャ、８・・・コントローラ、１１・・・シ
リンダライナ、１２・・・吸気口、３２・・・スリーブ
弁ギャ、７２・・・回転電機、７３・・・コンブレツサ
、８１・・・回転センサ。 特許出願人　株式会社いすｙセラミックス研究所代　理
　人　弁理士　　辻　　　實

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）下死点近傍におけるピストン上面位置に対応する
   シリンダ円筒部に貫設された吸気口と、該吸気口を介し
   シリンダ内に吸気を圧送する過給手段と、前記吸気口を
   備えたシリンダの外壁に密接嵌合されて該吸気口を開閉
   するスリーブ弁と、該スリーブ弁を回動させるスリーブ
   弁駆動手段と、エンジンの回転数に応じてシリンダ上部
   の排気バルブ、吸気バルブおよびスリーブ弁駆動手段を
   制御する制御手段とを有することを特徴とする可変サイ
   クルエンジン。
2. （２）前記スリーブ弁は帯状にシリンダ外壁に巻回され
   るとともに、円周方向に摺動して吸気口を開閉すること
   を特徴とする請求項（１）記載の可変サイクルエンジン
   。
3. （３）前記過給手段は排気エネルギーにより過給気を圧
   送するコンプレッサと、回転電機の力行により該コンプ
   レッサを付勢する回転電機付ターボチャージャであるこ
   とを特徴とする請求項（１）記載の可変サイクルエンジ
   ン。
4. （４）前記制御手段はエンジン回転が低速時は前記スリ
   ーブ弁を開放、吸気バルブを閉弁せしめて２サイクル運
   転せしめるとともに、エンジンが高速回転時はスリーブ
   弁の閉鎖、吸気バルブの制御により４サイクル運転せし
   めることを特徴とする請求項（１）記載の可変サイクル
   エンジン。