JPH0229069Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、プレスに付属させプレスにブランク
を供給する材料供給装置で、上から１枚ずつ取り
取出すため上面がほぼ一定の高さに押し上げられ
たブランクスタツク（積載されたブランクをい
う）の上部外周部に、ブランクを１枚ずつ分離さ
せせる磁石式分離器、及びブランクスタツクを交
換する際、一定量のブランクを保持させるホルダ
を取付けた分離器プレートを設けるが、この分離
器プレートを分離器ベースに着脱自在に固定する
分離器プレート装置に関するものである。

「従来の技術」 従来、材料供給装置において、分離器プレート
を分離器ベースに着脱自在に固定する装置は、第
７図に示すように分離器ベース１に立設した２本
の位置決めピンに分離器プレート３の穴を嵌合さ
せて位置決めし、４本のボルト４で固定するもの
であつた。

「考案が解決しようとする問題点」 上述の従来の装置では分離器プレート３を着脱
する際、４本のボルト４を取外したり取付けたも
するので多くの時間を要する上に、クレーンを使
用しアイボルト５にワイヤをかけて吊る必要があ
る。この作業が必要となるのは、プレスで取扱つ
ていたブランクと異なる形状のブランクを次の加
工で取扱う場合であり、分離器ベース１を材料供
給ステージから離れた位置に移動させて作業を行
うので、クレーンの操作は容易であつても、クレ
ーンを使う頻度が高い作業場ではクレーン待ちと
なる場合もあり、プレス作業の能率を低下させる
ことが多い。

本考案の目的はこれらの欠点を除き、分離器ベ
ースから分離器プレートの着脱が容易で、かつ補
助台車上に手動で搬出・搬入ができ、工数の低減
と能率の向上とができる分離器プレート装置を提
供することにある。

「問題点を解決するための手段及び作用」 本考案の構成は、分離器ベース上面に、分離器
ベースの移動方向と直角方向に分離器プレートの
両側面を案内するガイドを設けると共に、分離器
プレートの下面を受けて回転するローラを分離器
ベース上面に埋設し、ガイドに沿つて搬入した分
離器プレートを定位置で突当てて停止させると共
に前縁上部に係合する突当てブロツクを分離器ベ
ースの両側部に設け、また分離器プレートの搬入
側のガイドには、分離器プレートの両側面に向け
て出没し、分離器プレートの後縁上部に係合し係
止するロツクピンを設けた。分離器ベースは床面
にふ設したレール上を移動するので、分離器ベー
スと高さが等しく、上面に分離器プレートを搬
出・搬入するローラを設け、床面を走行する補助
台車を用い、移動位置にある分離器ベースの側面
に接近させることにより、分離器プレートの搬
出・搬入が手動で容易にできることを特徴とす
る。

「実施例」 第１図乃至第４図において、本考案による分離
器プレート装置６の構造を示している。分離器ベ
ース７は移動方向両側に、下端部に車輪を有し後
述するレール上を走行する脚部８，８を設け、上
面には移動方向と直角方向の両側に分離器プレー
ト９の側面を案内するガイド１０，１０を設けて
いる。分離器ベース７は第３図に示すようにコの
字状をなしている。ガイド１０，１０は、コの字
状の開いた入口側の短尺ガイド１０ａ，反対側の
長尺ガイド１０ｂに２分している。これは製作上
の都合によるもので特別な意味はない。ガイド１
０内側の分離器ベース７には、ガイド１０に沿つ
て搬入する分離器プレート９の下面を受けて回転
するローラ１１各３個を埋設している。また搬入
した分離器プレート９の前縁を突当てて停止させ
ると共に、前縁上部に係合して上方へ抜け止めす
る突当てブロツク１２，１２をガイド１０，１０
の内側近傍に設けている。ガイド１０ａには分離
器プレート９の側面部に向けて出没し、後縁上部
に係合して分離器プレート９を突当てブロツク１
２，１２と協働して定位置に係止させるロツクピ
ン１３，１３を設けている。

ロツクピン１３は第４図に示すようにガイド１
０の横穴に滑合し、把手１３ａを有し、下面の溝
１３ｂをガイド１０ａに設けた回止め１４と係合
して回止めされ、外周に２個の溝１３ｃを設け、
一方の溝１３ｃに向けて付勢して可動にガイド１
０ａに設けた係合ボール（図示せず）に係合させ
て出没位置を決めている。図に示すロツクピン１
３の突出位置で分離器プレート９の後縁上部に係
合し、分離器プレート９を手前と上方とに動かぬ
ように係止している。

分離器プレート９は額縁状をなし、各辺の上面
には内向に所要数の磁石式分離器１５とホルダ１
６とをブランク１７の外周に沿つて対向させて２
組ずつを設けている。

第５図及び第６図において、分離器プレート装
置６を設けた材料供給装置１８の構造を示してい
る。これらの図では分離器プレート９に便宜上磁
石式分離器１５とホルダ１６とを１個ずつ示し
た。矢印Ａで示す材料供給ステージを中心とし
て、プレスの前後方向に２本のレール１９，１９
を床面にふ設し、レール１９の内側部を走行する
台車２０には２箇所にブランク１７を積載し、一
方のブランク１７が材料供給ステージＡにあると
き他方にブランク１７を積み込むように使用され
る。台車２０及び積載したブランク１７を跨い
て、レール１９の外周部を走行する分離器プレー
ト装置６を２台設け、１台を材料供給ステージＡ
で使用中に、他方を移動端で、次に取扱うブラン
ク１７の形状に合わせて磁石式分離器１５及びホ
ルダ１６を取付けた分離器プレート９に変換する
作業を行う。

材料供給ステージＡの下方にはリフタ２１を設
け、台車２０に積載したブランク１７を一定高さ
に押し上げ、分離器プレート９の磁石式分離器１
５で一枚ずつ分離し、上方に設けた吸着具２２を
昇降させて一枚ずつ取出し、中間搬送装置（図示
せず）を介してプレス２３に供給することは従来
と同じである。

分離器プレート装置６がレール１９上の移動端
で分離器プレート９を交換する場合は、第５図に
示す補助台車２４を用いる。補助台車２４は床面
を走行する車輪２５を有し、上面には分離器プレ
ート９の下面を受けて回転するローラ２６と、搬
出した分離器プレート９を停止させるストツパ２
７とを設けている。補助台車２４を第５図に一点
鎖線で示す位置まで走行させ、分離器ベース７の
ロツクピン１３を両側へ引出してガイド１０ａ内
に引込めれば、分離器プレート９は手動で補助台
車２４上へ移動できる。逆に整備を終わつた分離
器プレート９を補助台車２４から分離器ベース７
に搬入し、突当てブロツク１２に突当てて停止
せ、ロツクピン１３を左右から押し込み分離器プ
レート９を係止することができる。

「考案の効果」 以上の説明から明らかなように本考案によれ
ば、分離器プレートを分離器ベースにワンタツチ
で係止することができ、係止を外して手動で補助
台車に搬出し、また逆に搬入できるので作業が容
易となる。またクレーンを使用しないのでクレー
ン待ちによる能率低下もない。など実用上の効果
と利点は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例による分離器プレートを分離器
ベースに固定した分離器プレート装置の平面図、
第２図は第１図の−断面図、第３図は分離器
ベースの平面図、第４図は第１図の−断面
図、第５図は実施例を設けた材料供給装置を付属
したプレス要部の一部断面の正面図、第６図はそ
の側面図、第７図は従来例の平面図である。 １は分離器ベース、２は位置決めピン、３は分
離器プレート、４はボルト、５はアイボルト、６
は分離器プレート装置、７は分離器ベース、８は
脚部、９は分離器プレート、１０はガイド、１１
はローラ、１２は突当てブロツク、１３はロツク
ピン、１４は回止め、１５は磁石式分離器、１６
はホルダ、１７はブランク、１８は材料供給装
置、１９はレール、２０は台車、２１はリフタ、
２２は吸着具、２３はプレス、２４は補助台車、
２５は車輪、２６はローラ、２７はストツパ、で
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ブランク１７をプレス２３に供給する材料供給
   装置１８の分離器ベース７と分離器プレート９と
   において、 分離器ベース７の上面両側に夫々固定され、分
   離器プレート９の両側面を案内するガイド１０
   と、 ガイド１０の内側近傍の分離器ベース７上面に
   埋設され、分離器プレート９の下面を受けて回転
   する複数のローラ１１と、 搬入された分離器プレート９の前縁に当接して
   定位置に停止させかつ係止する突当てブロツク１
   ２と、 夫々のガイド１０の入口側に設けられ、分離器
   プレート９の側面に向けて出没し、定位置に停止
   した分離器プレート９の後縁に係止するロツクピ
   ン１３と、 を具備することを特徴とする分離器プレート装
   置。