JPH0228501B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ドイツ特許公開公報第1750715号に
一例として記載されている交換可能なフイルター
挿入物を備えた油容器に関する。この形式の油容
器は、完ぺきな機能を果すには、通気装置を備え
ていなければならない。この通気装置は、極限的
な走行状態（路面の凹凸、曲線走行中の遠心力、
走行時の車体の傾斜など）において油漏れが起こ
らないように、また洗浄水又は噴射水が外部から
侵入しないように設計されている。この公知の油
容器は、油の通過を困難にするラビリンス状のふ
たを通気のために備えているが、この広汎な要求
は、特にクロスカントリーレース用の自動車に用
いる油容器については、完全には満たされない。

油容器のふたに保護管を通気用として固着する
ことも既知である。この保護管は、ふたを固着す
るためのねじ棒を包囲している。保護管の直径が
比較的小さいため、油容器中においてはね上がる
油がキヤツプの通気孔まで到着しないという利点
がある。しかし保護管が比較的長く、しかもふた
に固着されているので、取付け空間の上面が高い
位置にある場合には、保守作業のための保護管の
取外しが屡々困難になる。

上述した従来技術による通気構造に留意して、
本発明の課題は、上述した使用目的のための要求
が完ぺきに満たされ、ふたを容易に取外せるよう
にした通気構造を提供することにある。その場
合、油容器の製造コストをできるだけ低廉に保つ
ことも必要である。

この課題は、特許請求の範囲各項に示した特徴
により解決される。

本発明によれば保護管は止め部によりふた固定
用のねじ棒上に保持されている。保護管の円錐面
は、円錐形状としたふたに対してばね力により液
密に当接している。容器中に挿置したフイルター
を容器底部に押付けるための既存のばねが、保護
管の押さえ用にも用いられている。油位を管理す
るためにふたを取外すとばねはねじ棒上に着座し
た止め部に保護管を押付ける。そのため高さがわ
ずかでありふたを容易に取外すことができる。空
気の入れかえのために保護管に横断孔があり、こ
の横断孔はねじ棒の上端の長溝及びねじキヤツプ
に形成した狭い通孔を介し外気に連通されてい
る。

次に図面に示した本発明の実施例を参照して説
明する。

ポツト形の油容器１は、ポンプに連結された流
入管連結部２と、返送管連結部３とを備えてい
る。管連結部２，３の間には交換フイルター４が
組込まれている。容器底部に固着したねじ棒５
は、ふた６の固定用に用いられる。ふた６は、ナ
ツト８を加硫の際に一体化した、例えばゴム製の
ねじキヤツプ７により、ねじ棒５及び容器１上に
保持されている。

本発明によれば、円錐面１１を備えた保護管１
０がねじ棒５上に押込まれている。ふた６を載置
すると保護管１０の円錐面１１は、ばね１２の力
により、やはり円錐状に形成されたふた６に液密
に当接する。ばね１２は、フイルター４を容器１
の底部に押付ける働らきもする。ふた６を取外し
た後は、ねじ棒５に固着した止め部即ちナツト２
０が、保護管１０の行程を制限する働らきをす
る。そのため保護管１０は容器１に結合された状
態に保たれる。１３は保護管１０に形成した横断
孔である。ねじ棒５のふた６側の先端には長溝１
４が形成されている。そのため容器１から横断孔
１３、環状空隙１５、長溝１４及びねじキヤツプ
７の狭い通孔１６を通つて外気まで空気の入れか
え通路が形成される。ねじ棒５に長溝１４を形成
する代りに、ねじキヤツプ７と一体に加硫したナ
ツト８に通気孔１４Ａを形成してもよい。ねじキ
ヤツプ７側の保護管１０の先端には、斗状の孔
１７が形成してあるため、環状空隙１５を通つて
はね上げられた油は再び槽内に流下することがで
きる。ねじキヤツプ７は内側封止縁１８を有し、
この封止縁は、ふた６の円錐面に対してねじキヤ
ツプ７をねじ止めした時に押広げられる。封止縁
１８の外側には封止エプロン１９があり、その間
に静圧室２２が形成されている。車体の清掃時に
噴射される清掃水のエネルギーは静圧室２２によ
り減衰させることができる。それにより清掃水が
内側の封止縁１８を通して容器中に侵入すること
が防止される。

保護管１０の下端部には、油位を示す標識２１
が例えば段部として形成されている。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の油容器の一実施例を示す側断面図
である。 符号の説明、１……油容器（ハウジング）。２
……流入管連結部。３……流出管連結部。４……
交換フイルター（フイルター挿入物）。５……ね
じ棒。６……ふた。７……ねじキヤツプ（キヤツ
プ）。１０……保護管。１２……ばね。１６……
通気孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フイルター挿入物により隔離された流入管連
   結部及び返送管連結部を備えたポツト状のハウジ
   ングと、前記ハウジングの底部に取り付けられ前
   記ハウジング内を上方に延びるねじ棒と、前記ハ
   ウジングの上部を閉じるように配置されたふたと
   を有し、前記ねじ棒の上部は前記ふたを貫通して
   上方に延び、前記ねじ棒の上端部にキヤツプがね
   じ係合して前記ふたを前記ハウジング上に保持す
   るようになつており、前記ふたの下方には、該ふ
   たから下向きに延びて前記ねじ棒を囲む保護管が
   設けられ、前記保護管の内部から前記ねじ棒と前
   記ふたとの間を通る通気用通路が設けられ、前記
   キヤツプは前記通気用通路を外部に開放する通気
   孔が設けられた、特に油圧かじ取り装置用の油容
   器であつて、前記保護管１０はばね１２のばね力
   によりふた６に液密に当接させられており、前記
   ふた及び前記キヤツプが前記ねじ棒から取り外さ
   れたときに前記保護管１０を前記ねじ棒５上に保
   持するための止め部２０が設けられたことを特徴
   とする油容器。 ２ ふた６を円錐状に形成し、保護管１０はばね
   １２のばね力により前記円錐面１１でもつて当接
   されたことを特徴とする請求項１記載の油容器。 ３ キヤツプ７側の、保護管１０の先端に漏斗状
   の孔１７を形成したことを特徴とする請求項１ま
   たは２記載の油容器。 ４ ハウジング底部側の、保護管１０の先端に油
   面標識２１を形成したことを特徴とする請求項１
   記載の油容器。 ５ 保護管１０の油面上方に横断孔１３を形成し
   たことを特徴とする請求項１記載の油容器。 ６ ねじ棒５のふた６を貫通する部分に長溝１４
   を形成したことを特徴とする請求項１記載の油容
   器。 ７ 加硫によりキヤツプ７に一体化したナツト８
   に通気孔１４ａを形成したことを特徴とする請求
   項１記載の油容器。 ８ ねじキヤツプ７に形成した内側封止縁１８を
   円錐状のふた６に強く当接させたことを特徴とす
   る請求項１記載の油容器。 ９ 静圧室２２を形成するように封止エプロン１
   ９を封止縁１８の外側に配設したことを特徴とす
   る請求項８記載の油容器。