JPH02282572A - プレキャストコンクリート柱の立設方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、多階建築物の構築に際し、コンクリート柱を
自立させるためのプレキャストコンクリート柱の立設方
法に関する。

（従来の技術） 従来、プレキャストコンクリート柱を立設し、これにプ
レキャストコンクリート梁を剛結合させて多階建築物を
順次構築する方法が開発されている。この種の従来の方
法においては、プレキャストコンクリート柱を既設のコ
ンクリート基礎上に立て、ＰＣＭ材をコンクリート基礎
からプレキャストコンクリート柱に挿通し、そのプレキ
ャストコンクリート柱の上端にてＰＣＭ材を緊張定着す
る方法が採られている。

（発明が解決しようとする問題点） このような従来のプレキャストコンクリート柱の立設方
法では、プレキャストコンクリート柱を縦向きに吊り上
げて所定の位置に設置し、斜材をもって三方向以上から
引張して自立させ、ＰＣ鋼材を挿通して緊張した後、梁
を横架し、安定させた後、斜材を取り外すようにしてい
るため斜材が邪魔になり、作業性を悪くするという問題
があった。

このような問題の解決方法として、プレキャストコンク
リート柱を仮設的にボルト止めして自立させる方法が考
えられるが、ボルト止め用の凹陥部をプレキャストコン
クリート柱に設けると、断面欠損によりその部分が弱く
なり、これを防止するためには、断面欠損が生じても充
分な強度が得られるようにプレキャストコンクリート柱
全体を太くしておく必要があり、不経済となるという問
題がある。

本発明はこのような問題にかんがみ、ボルト止め用の凹
陥部を形成してもプレキャストコンクリート柱の強度に
問題が生じることがなく、従って、プレキャストコンク
リート柱全体を太くする必要がなく、ボルトによる仮止
めができ、自立のための斜材を要しないで施工できるプ
レキャストコンクリート柱の立設方法の提供を目的とし
たものであ・る。

（課題を解決するための手段） 上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成する
ための本発明の特徴は、先に構築した既設コンクリート
楕遺部にプレキャストコンクリート柱を立設し、該プレ
キャストコンクリート柱と前記既設コンクリート構造部
に連続させてＰＣ鋼材を挿通し、該ＰＣｓ材を緊張して
既設コンクリート構造部とプレキャストコンクリート柱
とを一体化させるプレキャストコンクリート柱の立設方
法において、前記プレキャストコンクリート柱の最下層
階部分の側面にあって、該プレキャストコンクリート柱
に結合される梁にかかる垂直荷重による曲モーメントの
反曲点位置に凹陥部を設けるとともに、該凹陥部から下
端面に連続させて仮設鋼材挿通孔を開口させ、鎖孔に前
記先行コンクリート構造物から突出させた仮設用鋼材を
挿通し、該鋼材の先端に前記凹陥部内にてナツトを螺合
して仮止めさせ、その後前記ＰＣ鋼材を挿通し、緊張せ
さることことにある。

（作用） この方法により立設されるプレキャストコンクリート柱
では、これに梁が架は渡されて門型剛構造が形成される
と、仮止め用の凹陥部位置が垂直荷重がかかった際のプ
レキャストコンクリート柱にかかる曲モーメントの反曲
点にあり、この位置では曲モーメントが生じないため、
断面欠損が生じても垂直荷重に対する強度低下が生じな
い。

（実施例） 次に本発明の実施の一例を図面について説明する。まず
構築現場において常法により、プレキャストコンクリー
ト柱を立設するための既設コンクリート構造部となる基
礎コンクリート１を打設する。この基礎コンクリート１
には桟連結用鋼材２゜２・・・・・・及びプレストレス
付与のためのＰＣ鋼材３゜３・・・・・・の下端を埋設
して嵌着し、それらを上端面に突出させている。

次に、この基礎コンクリート１上に、台座ブロック４を
設置する６台座ブロック４はその四角部にＰＣ鋼材３を
、また四辺の中央部内側に桟連結用鋼材２をそれぞれ貫
通させる鋼材貫通孔５，５・・・・・があらかじめ開口
されており、その各孔５に各鋼材２．３を貫通させるよ
うにしている。

この台座ブロック４の設置に際しては台座ブロック４を
水平に吊り上げ、各鋼材２．３を孔５に挿入して降下さ
せ、基礎コンクリート１上にライナーをかませ、高強度
モルタル６を層状に敷設し、レベル調節を行って上面を
水平にして設置する。

このように設置した台座ブロック４上にプレキャストコ
ンクリート柱７を立設する。この柱７は建物の２階分程
度の長さにあらかじめ一体成形したものを使用するよう
にしており、その下端部の周囲の四面のそれぞれの中央
部分に凹陥部８が形成され、その凹陥部８より下端面に
通じる連結用鋼材挿通孔９が形成されている。

この凹陥部８は、後述する大梁１７が架設されて剛構造
の門型が形成された場合において、第４図に示すように
、これに垂直荷重による曲モーメントの反曲点Ａとなる
位置に成形されている。

一方、柱７の四角部には上下に貫通してＰＣ鋼材挿通孔
１０が形成され、その孔１０の下端にカプラーシースに
よる拡径部１０ａが形成されている。

このように柱７に形成された各挿通孔９，１０に前述し
た各鋼材２．３を挿入して柱７を台座ブロック４上に立
設するものであり、これに先立ち、台座ブロック４の上
面にエポキシ樹脂系の強力接着剤を塗布し、更にｐｃｆ
Ｉ４材３の上端にカプラージヨイント１１を螺嵌してお
く、このようにして柱７を吊り上げて立設する。

また柱７のＰＣ鋼材挿通孔１０には上端よりあらかじめ
ＰＣ鋼材１３を挿通し、上端にナツト１４を螺合して孔
１０内に吊り下げした状態にしておき、その後柱７を吊
り上げて台座ブロック４上に垂下して立設する。そして
、凹陥部８内で連結用鋼材２にナツト１５を螺嵌して締
め付けすることによって柱７を固定するとともに、柱７
の上端よりＰＣ鋼材１３を旋回させてその下端をカプラ
ージヨイント１１に螺合し、両ＰＣ鋼材３．１３を一体
化する。

然る後、ジヤツキによりＰＣ鋼材１３をその上端より引
張し、端部を柱７の上面に定着してプレストレスを付与
する。これによって柱７、台座ブロック４及び基礎コン
クリート１は力学的に一体化されたカンチレバー構造と
なる。

このように立設されるコンクリート柱７には、あらかじ
めその周囲の所望高さ位置に大梁受は用突起１６が一体
成形されており、この突起１６上に大梁１７の端部を支
持させて柱７．７間に架設する。

また、柱７と大梁１７との結合は、例えば第５図に示す
ように大梁１７の端部下面に連結部１８を突出させてお
き、この連結部１８と柱７とを貫通させてＰＣ鋼材１９
ａ、１９ｂを挿通し、端部にてこれを緊張定着する。

なお、上述の実施例では基礎コンクリート１上にプレキ
ャストコンクリート柱７を立設する場合を示しているが
、この他、プレキャストコンクリート柱７を立設する既
設コンクリート構造部は、先に立設したプレキャストコ
ンクリート柱であってもよいものである。

（発明の効果） 上述したように本発明のプレキャストコンクリート柱の
立設方法においては、仮止め用のボルトを定着するため
の凹陥部をプレキャストコンクリート柱に設け、この凹
陥部内に定着させるようにしたことにより、倒れ止め用
の傾斜を用いることなく柱を自立させることができて作
業性が良くなったものであり、しかも、仮止めのための
凹陥部の位置が垂直荷重による曲モーメントの反曲点位
置にあるため、断面欠損により強度が低下しても構造上
問題がなくなり、経済的に構築できることとなったもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は台座ブロ
ックの設置状態の縦断面図、第２図は同平面図、第３図
は柱の立設状態の部分省略断面図、第４図は垂直荷重に
対する曲モーメント図、第５図は大梁の連結状態を示す
部分省略拡大断面図である。 １・・・・・・基礎コンクリート、４・旧・・台座ブロ
ック、６・・・・・・高強度モルタル、７・・・・・・
柱、１１・・・・・・カプラージヨイント、１６・・・
・・・大梁受用突起、１７・・・・・・大梁、Ａ・・・
・・・反曲点。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 先に構築した既設コンクリート構造部にプレキャストコ
   ンクリート柱を立設し、該プレキャストコンクリート柱
   と前記既設コンクリート構造部に連続させてＰＣ鋼材を
   挿通し、該ＰＣ鋼材を緊張して既設コンクリート構造部
   とプレキャストコンクリート柱とを一体化させるプレキ
   ャストコンクリート柱の立設方法において、前記プレキ
   ャストコンクリート柱の最下層階部分の側面にあって、
   該プレキャストコンクリート柱に結合される梁にかかる
   垂直荷重による曲モーメントの反曲点位置に凹陥部を設
   けるとともに、該凹陥部から下端面に連続させて仮設鋼
   材挿通孔を開口させ、該孔に前記先行コンクリート構造
   物から突出させた仮設用鋼材を挿通し、該鋼材の先端に
   前記凹陥部内にてナットを螺合して仮止めさせ、その後
   前記ＰＣ鋼材を挿通し、緊張せさることを特徴としてな
   るプレキャストコンクリート柱の立設方法。