JPH02279816A

JPH02279816A - ダムのための魚道用搬送装置

Info

Publication number: JPH02279816A
Application number: JP1101314A
Authority: JP
Inventors: Kunikazu Aragata; 荒ケ田　国和; Kouji Shimomi; 広司下見
Original assignee: Hokoku Kogyo Co Ltd
Current assignee: Hokoku Kogyo Co Ltd
Priority date: 1989-04-20
Filing date: 1989-04-20
Publication date: 1990-11-15
Also published as: JPH0526889B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）未発明は、ダム等において、魚の遡上を図るため下流側
の流水を上流側に魚と共に汲み上げるようにしたダムの
ための魚道用搬送装置に関する。

（従来技術）従来、魚道は、河川に敷設した堰のように基環が低く、
かつ、上流の水位かは一一定に保持される場合に限って
設けられていた。近年、高さが大きく、かつ、上流に水
位が変動するダムにおいても魚道の設置が要求されてき
たが、第９図に示すように、魚道ｌに昇降可能なゲート
２を複数設ける程度であった。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、１記装置では、魚の遡上能力（通常０．
３１程度）からして、僅か数ｍの高低差であっても数十
段のゲートが必要であり、また、絶え間なく多量の水を
流す必要があり、実現のための条件は多々あるのが現状
である。

このため、ダムに沿ってレールを敷設し、この上に台車
を乗せてウィンチで昇降させる、いわゆるインクライン
式が考えられるが、下流側の水を汲み上げるときに、下
流側に設けた集魚池に台車が水没するが、台車は上流側
から入るので魚は下流側に逃げてしまい、水もそのつど
下流側に移動され集魚池を乱すので好ましくない、また
、この装置を設置するうえで、斜面を削り勾配を一定に
するなどの設備投資が多大である。他に、索道を利用す
ることが考えられるが、索道上に吊下げた運搬用ケース
に魚を入れるために、水路からその積降口までの距離は
人力など他の手段を用いなければならず労力等が要求さ
れ不適当であり、他の方法の出現が待たれていた。

本発明は、上記課題を解決するために、施工の簡単な、
かつ２能率のよいダムのための魚道用搬送装置を提供す
ることを目的とする。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために、本発明の構成は、ダムの下
流側に先端を閉塞した誘導水路を画成し、該先端に水を
落下させる散水管を設け、前記先端とダムの上流側に臨
む高台とに亘って、複数のバケットを装着した搬送手段
を架設し、前記誘導水路の下流側からバケットを水中に
進入させるように前記搬送手段の回転方向を設定し、前
記誘導水路に遡上した魚を掬い上げ、前記高台へ搬送す
ることを特徴とする。

なお、誘導水路の先端は逸散防ｌＩ：柵で囲った集魚池
とした構造にしてもよい。

（作　　用）本発明は以上のように構成するものであるので、遡上魚
は誘導水路を通り、先端に設置した散水管から落下する
水の落下地点付近に集まる。そこで２搬送手段を駆動さ
せると、バケットは誘導水路の下流側から水中に進入し
、水底をなぞって先端から上方に引上げられ、さらに空
中を移動し高台に搬送される。バケットはその頂上部で
反転し遡上魚を開放するので、遡上魚はダムの上流側に
放流される。

（実　施　例）本発明の実施例を第１図ないし第８図に基いて説明する
。

第８図に示すように５河川を横断してダム３が設けられ
ると、その上流には貯水池４が形成される。このダム３
の下流に誘導水路５を流路より上流に向けて分岐し、そ
の末端には後述する。散水管６を設置した集魚池７を形
成させる。集魚池７からは貯水池４に臨む高台８までチ
ェーン９による搬送手段が設けられ、搬送手段の頂上部
では貯水池４に向かってトラフ１Ｇが傾斜面に設置され
ている。

第１図に魚道用搬送装置の全体図を示す。

図において、貯水池４を臨む高台８に打設されたアンカ
ーブロック１１の上部に、一対の駆動スプロケッ）１２
ａと一対の遊動スプロケット１２ｂとからなる上部スプ
ロケット１２を回転自在に設置し、両者は間隔を開けて
設けられている０両者間の下方位置にはトラフ１０の上
端部の受入口ｌｅａが位置づけられて設けである。また
、集魚池７の水面近くには５一対の制動スブロケッ）１
３ａと一対の遊動スプロケット１３ｂとからなる下部ス
プロケット１３を回転自在に設置し、両者は間隔を開け
て設けられている。これらの上部５下部のスプロケット
１２．１３に前述したチェーン９が掛渡され、チェーン
９には集魚池７の水を掬い上げるためのバケット１４が
複数取付けられる。そして、バケット１４が集魚池７か
ら引上がる位置のＥ方に散水管６が取付けられている。

バケツ）１４は第２図に示すように２前部（集魚池への
突入部）１４ａが傾斜された箱体であり、前部１４ａに
はゴム製の接触板１５が、この傾斜面の内側から浮かせ
て固着され、この間には溢水孔１４ｂが形成される。接
触板１５の長さとバケツ）１４の内部は十分大きくされ
、溢水孔１４ｂの高さ位置は、搬送中に内部の水が途中
でこぼれないような位置に適宜に決められている。また
５前部１４ａの傾斜面の角度は、搬送途中の姿勢におい
て後部１４ｃがほり鉛直とされているときに、チェーン
９の傾斜よりもやや小さくされている。

バケッ）１４をチェーン９に固着する位置はバグ−２ト
１４の重心位置であるが、バケット！４が空の場合と水
が入っている場合とで変化しないようにウェイト１６が
取付けられており、前部１４ａを進行方向に向けて取付
けられている。また、重心位置において、第３図に示す
ように両側板の外側に車輪１７が装着されている。

集魚池７付近において２第４図、第５図に示すように、
誘導水路５の上流一部分は誘導柵１８と逃亡防止柵１８
とからなる逸散防止柵２０が設けられている。誘導水路
５は誘導棚１８により徐々に巾がせばめられ、最上流端
では逃亡防止柵１９によって魚の戻る方向の動きが阻ま
れている。また、集魚池７の縁部上方には散水管６が取
付けられ、散水管６下部に散水孔６ａが複数開けられて
、下方にシャワーとなって水が流下するようにされてい
る。また、流下した水は下流に流れるので集魚池７が淀
むことはない。

また、制動スプロケッ）１３ａと遊動スプロケット１３
ｂとの間にはチェーン９に沿って下部レール２１が付設
されている。下部レール２１はバケット１４の車輪１７
を支持し、チェーン９の弛みに関係なくバケット１４の
高さが保持される。また、下部レール２１上をバケット
１４が移動するときチェーン９の張力によってバケット
１４の姿勢が保たれる。従って、集魚池７内のバケット
１４が突入する側の制動スプロケット１３ａの下方の池
底はバケット１４が回転するために深くされ、下部レー
ル２１の下方の池底はバケット１４の接触板１５の先端
が接触し、このときバケット１４の後部１４ｃは空中に
露出するようにされている。なお、制動スプロケット１
３ａは伝動装置２２ａ、減速機２２ｂおよび同期電動機
２２ｃからなる制動装Ｗ１２２に連結されている。

第６図、第７図に示すように、高台Ｂに設けられた上部
スプロケット１２には１前後に離れた駆動スプロケッ）
１２ａと遊動スプロケ、）１２ｂとの間に上部レール２
３がチェーン９に沿って設けられている。上部レール２
３の下方にはトラフ１０の受入口ｌＯａが設置され、ト
ラフ１Ｇの他端は貯水池４に通じている。この受入口１
０ａの、バケッ）１４が進入する側の壁ｌＯｂにはゴム
製のシュート２４が傾斜をもって装着されている。受入
口１０ｍの縁からは一旦、底１０Ｃが高くされてから緩
やかに傾斜面となっている。なお、駆動スプロケッ）１
２ａは伝動装置２５ａ、減速機２５ｂおよび同期電動機
２５ｃからなる駆動装置２５に連結されている。なお、
上記においては夫々上部、下部のスプロケッ）１２．１
３を三箇所に間隔をあけて設けであるが、スプロケット
の径を大きくすれば、回転途中でその作用が十分に行な
え、夫々一対だけにすることもできる。

次に作用を説明する。

遡上してきた魚は、その習性によるところもあるが、誘
導水路５に入り集魚池７の、散水管６から落下する水の
周りに集まる。万一、魚が逆行しようとしても逃亡防止
柵１８に阻まれる。

集魚池７に魚が集まっているときに、駆動装置２５、制
動装置１２２を作動させ、スプロケー、）１２．１３を
回転させると、チェーン９が移動してバケット１４が前
部１４ａから水中に進入し、制動スプロケット１３ａの
周りを回転することにより、接触板１５が弾力により池
底と僅かに接する。そして、バケツ）１４は水中を一定
の姿勢、高さで前進する。このため、バケツ）１４の後
部１４ｃは常時水中から突出し、かつ、バケット側板と
集魚池の側壁の隙間が僅かであるので、魚の逃げ場がな
い、また、このとき、溢水孔１４ｂから水が抜けるので
、前進するときの水の抵抗は少なくてすむ。

バケット１４が十分端まで来ると魚は集魚池７の上流端
の水面付近に追上げられ、魚は下から掬い上げられてバ
ケット１４の中に収容される。

そして、バケツ）１４が遊動スプロケット１３ｂにより
回転を始めて上方に引上げられようとするとき、溢水孔
１４ｂが水面からでると、バケット１４内の水面は溢水
孔１４ｂの位置を含む水平面に規制され、さらに、バケ
ット１４が前進すると、角度が回復して前部目ａが起き
あがり溢水孔１４ｂの相対的な位置がこの水面より高く
なり、搬送途中で水が溢れることはない。

また、バケット１４が遊動スプロケッ）１３ｂから離れ
るにつれて、上りのチェーン９の張力と弛みが大きくな
り、下りのチェーン９の弛みが少なくなって下部スプロ
ヶッ）１３の回転が不良となってバケット１４が揺れる
虞れがあるが、制動スプロケッ）１３ａに同期電動機２
２ｃが付加されているので下部スプロケット１３の回転
が不良となることはない。

バケット１４が上昇しトラフｌＯの側方を通って、バケ
ット１４を支持しているチェーン９の部分が駆動スブロ
ケッ）１２ａと噛合った後においては、バケラト１４は
徐々に傾けられ水がｖｋ部！４ｃの縁から流出し始める
が、水はシュート２４に受けられて受入口ｔＯａ内に入
る。全部の水をバケツ）１４から注出する頃には、バケ
ット１４は受入口１０ａの真上に来ており、流下水は直
接受入口１０ａに入る。このときのバケット１４は、上
部レール２３により下部レール２１で支持されたのと同
様に支持される。また、受入口１０ａ内には常時水が溜
っているので。

魚が傷つけられることはない。

このようにして、受入口ｔＯａに入られた魚は、次々と
運ばれてくる水によって受入口ｌｅａから傾斜面へと押
出され、貯水池４に運ばれる。

一方、空になったバケツ）１４は再び下降し集魚池７に
向かい、上記の作用を繰返えす。

１・なお、集魚池７において、散水孔６ａから流下する
水はダム３の水圧を利用しており、シャワーとなって水
面に当たるので効果的に魚を集めることができ、このと
きの水量は従来技術における魚道に流出する水量より少
なくてすみ、貯水池４の水は節約できる。また、逸散防
止柵２０により、魚が集魚池７より志げないので連続に
駆動する要がない。

さらに、バケット１４を昇降させるための搬送手段にチ
ェーン、スプロケットを利用したが、ロープ、プーリー
を利用しても良い。

（発明の効果）本発明は以上のように構成したものであるから、遡上魚
は散水管からの落下水によって集魚池に容易に誘い込む
ことができ、集魚池に入りこんだ魚はバケットによって
容易に汲み取ることができる。また、魚の入ったバケッ
トはそのまま書込手段によって空中を移動し、上流側に
搬送されるので、これらの作業を無人で管理することが
できる。また、従来技術で施工すれば数十段ものゲート
を要するところ、土木工事がアンカーブロックを要する
だけで、土木工事費が著しく節減される。また、一種の
索道でもあり、インクライン式のように斜面を削ること
もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による実施例のダムのための魚道用搬送
装置を側面よりみた全体図、第２図は実施例におけるバケットの断面図、第３図は実
施例におけるバケットとチェーンの係合部を示す側面図
、第４図は実施例における下方スプロケット部および集魚
池付近の断面図、第５図は第４図の平面図、第６図は第７図の平面図、第７図は実施例におけると方スプロケット部の側面図、第８図は本発明による魚道用搬送装置を併設したダムの
平面図、第９図は従来の魚道に使用されているゲートの断面図で
ある。３・・・・・・ダム５・・・・・・誘導水路６・・・・・・散水管８・・・・・・高台９・・・・・・チェーン１２．１３・・・・・・スプロケット１４・・・・・・バケット（ほか２名）

Claims

【特許請求の範囲】

（１）ダムの下流側に先端を閉塞した誘導水路を画成し
、該先端に水を落下させる散水管を設け、前記先端とダ
ムの上流側に臨む高台とに亘って、複数のバケットを装
着した搬送手段を架設し、前記誘導水路の下流側からバ
ケットを水中に進入させるように前記搬送手段の回転方
向を設定し、前記誘導水路に遡上した魚を掬い上げ、前
記高台へ搬送することを特徴とするダムのための魚道用
搬送装置。