JPH0227708Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、油圧ダンパーに関するものである。

（従来の技術） 油圧ダンパーの中には、ダンパーケース外周に
進退自在に螺合したナツトにてこれの取付け及び
位置決めを成すものがある。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、この種油圧ダンパーにあつては、こ
れを取外した後、再び組付ける際には再度位置決
め作業を要し、正確に元位置に取付けるには多大
の労力を要していた。

本考案は上記不具合を解消すべく成されたもの
で、その目的とする処は、これの取付け及び位置
決めを正確、且つ容易に成すことができる油圧ダ
ンパーを提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するべく本考案は、ダンパーケ
ース外周に該ダンパーケースの軸方向に摺動自在
なプレーンワツシヤを取付け、前記ダンパーケー
ス外周に形成したねじに前記プレーンワツシヤの
位置決め用のナツトを螺合し、前記ダンパーケー
スの外周の一部に軸方向に延びる面巾部を形成
し、該面巾部にナツトの移動方向に沿つた目盛を
表示したことを特徴とする。

（作用） 而して、油圧ダンパーの取付位置はダンパーケ
ース面中部の目盛表示によつて確認でき、該ダン
パーの取付け及び位置決めが正確、且つ容易化す
る。

（実施例） 以下に本考案の一実施例を添付図面に基づいて
説明する。

第１図は本考案に係る油圧ダンパー１の平面
図、第２図は同油圧ダンパー１の破断面図であ
る。

油圧ダンパー１において２はダンパーケースで
あり、これの外周にはねじが刻設されて２個のナ
ツト３，３が螺合しており、これらナツト３，３
の間には当該ダンパーケース２を他の部位に取り
付けるためのプレーンワツシヤ４，４が挾持され
ている。

そして、ダンパーケース２の外周の一部には第
１図に示す如く軸方向に延びる面巾部２ａが形成
されており、該面巾部２ａには目盛を表示して成
るラベル５が貼設されている。

一方、上記ダンパーケース２の一端部内周には
第２図に示す如くロツドガイド６がシールリング
７を介して密に嵌装されており、該ロツドガイド
６はダンパーケース２内に内装されたインナーシ
リンダ８の一端を保持している。そして、このイ
ンナーシリンダ８の他端はダンパーケース２の底
壁２ｂ内面に当接するバルブケース９に保持され
ており、該インナーシリンダ８のロツドガイド６
側の側壁には油孔８ａが穿設されている。又、こ
のインナーシリンダ８の外周にはスポンジ等の吸
収材１０が外嵌されている。

ところで、上記インナーシリンダ８内にはロツ
ドガイド６を貫通してロツド１１の先部が臨んで
おり、これの先部外周には抜け止め用のクリツプ
１２が嵌着されている。又、該ロツド１１のダン
パーケース２外の端部には衝撃を受けるキヤツプ
１３が結着されている。尚、図中、１４，１５は
ロツド１１外周に摺接するダストシール、オイル
シールである。

一方、前記バルブケース９の底面には油溝９ａ
が形成され、又、これの中央部には油孔９ｂが穿
設されている。そして、このバルブケース９には
これとインナーシリンダ８間に挾持されたワツシ
ヤ１６が設けられており、これの溝部９ｃには油
孔９ｂを開閉するチエツクバルブ１７が設けられ
ている。尚、このチエツクバルブ１７の外周部に
は複数の切欠が設けられている。

又、上記ワツシヤ１６にはその中央に油孔１８
ａを穿設して成るスプリングシート１８が当接し
ており、これと前記ロツド１１の先部には図示の
如くコイルスプリング１９が縮装されている。
尚、コイルスプリング１９はスプリングシート１
８を介さず直接ワツシヤ１６に当接せしめてもよ
い。

而して、ダンパーケース２内には油室Ｓ１，Ｓ
２が区画形成され、これら油室Ｓ１，Ｓ２内には
作動油が封入されている。

次に本油圧ダンパー１の作用を説明する。

該油圧ダンパー１がそのキヤツプ１３に図中、
右方向の衝撃力を受けて右動すれば、ロツド１１
も右動し、該ロツド１１のインナーシリンダ８内
への侵入体積分に相当する量の油が油室Ｓ１から
インナーシリンダ８に穿設した油孔８ａを通つて
油室Ｓ２側へ流れ、同量の体積分だけ吸収材１０
は圧縮される。そして、このとき油孔８ａを貫通
する際の油の流動抵抗に基づいて油圧ダンパー１
内には所要の減衰力が発生し、これにより外部か
らの衝撃は有効に吸収緩和される。

尚、キヤツプ１３に加わる衝撃が解除されれ
ば、ロツド１１はコイルスプリング１９の弾発力
で図中、左動し、油室Ｓ２内へは油孔８ａ及び油
溝９ａ，油孔９ｂ，チエツクバルブ１７，油孔１
８ａを経て油が補給される。

以上において、油圧ダンパー１はダンパーケー
ス２外周に螺合したナツト３，３を回わすことに
よつてその取付位置を変えることができるが、ダ
ンパーケース２の外周にはナツト３，３の移動方
向に沿つて目盛表示をしたラベル５が貼設されて
いるため、該油圧ダンパー１の取付け及び位置決
めはラベル５の目盛表示を確認しながら正確、且
つ容易になされる。

（考案の効果） 以上の説明で明らかな如く本考案によれば、ダ
ンパーケース外周にねじを刻設し、これに取付用
ナツトを螺合して成る油圧ダンパーにおいて、前
記ダンパーケースの外周の一部に軸方向に延びる
面巾部を形成し、該面巾部に目盛を表示したた
め、該油圧ダンパーの取付け及び位置決めが正
確、且つ容易化する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る油圧ダンパーの平面図、
第２図は同油圧ダンパーの破断面図である。 尚、図面中、１は油圧ダンパー、２はダンパー
ケース、３はナツト、４はプレーンワツシヤ、５
はラベル、８はインナーシリンダ、１１はロツ
ド、Ｓ１，Ｓ２は油室である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダンパーケース外周に該ダンパーケースの軸方
   向に摺動自在なプレーンワツシヤを取付け、前記
   ダンパーケース外周に形成したねじに前記プレー
   ンワツシヤの位置決め用のナツトを螺合し、前記
   ダンパーケースの外周の一部に軸方向に延びる面
   巾部を形成し、該面巾部にナツトの移動方向に沿
   つた目盛を表示したことを特徴とする油圧ダンパ
   ー。