JPH02276569A - 新規な微生物およびこれを用いるイチゴ炭疸病の予防または防除法 - Google Patents

新規な微生物およびこれを用いるイチゴ炭疸病の予防または防除法

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JPH02276569A
JPH02276569A JP1276135A JP27613589A JPH02276569A JP H02276569 A JPH02276569 A JP H02276569A JP 1276135 A JP1276135 A JP 1276135A JP 27613589 A JP27613589 A JP 27613589A JP H02276569 A JPH02276569 A JP H02276569A
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JP
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strawberry
microorganism
xanthomonas
maltophilia
strain
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Atsushi Miyazawa
宮沢 淳
Tadashi Tanaka
正 田中
Kazuo Matsuura
松浦 一男
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Toyo Jozo KK
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Toyo Jozo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、イチゴ炭疽病の予防または防除に有用な新規
微生物、その予防または防除法および予防または防除用
製剤に関するものである。
〈従来の技術〉 イチゴ炭疽病は、女峰種の普及とともに拡がりた病害で
あり、その病徴には病斑型と萎凋型とがある。病斑型は
ランナーでは、黒褐色紡すい形か、楕円形の少しへこん
だ病斑となり、多湿のときKは病斑上に鮭肉色のかび胞
子ができる。萎凋型は、はじめ親株や苗の若い葉1〜2
枚がしおれて垂れ下が9、後で株全体がしおれて枯れる
。感染力が強く、一部の地域においては健全な苗の供給
が困難な状態となりている。その病原菌はコレトトリク
ム(CCo11etotrichu )属に属する糸状
菌であり、葉面に形成された病斑上の胞子が雨滴ととも
に飛散、まん延すると考えられている。また、親株が炭
種病に侵されていると、ランナーを通して子苗に伝染す
る。
炭種病の防除剤または防除法としては、カブタフオル(
N−テトラクロルエチルチオテトラヒドロフタルイミド
)、アントラフール(プロピレンビスジチオカルバミン
酸亜鉛塩)等の薬剤の発病前散布が有効とされている。
しかしながら、苗消毒に用いられる上記の薬剤は、他の
植物に薬害を生じたり、人体、魚類に対する安全性に問
題があり、耐性菌の出現も考慮しなければならない。
他方、植物病害の微生物による防除としては、米国特許
第4642131号に、キサントモナス・マルトフイリ
ア(シュードモナス・マルトフィリア)を含む植物病原
菌抑制コンボス)Kよる苗立枯病、根茎腐敗病の防除法
が開示され、Plant and 5oil第98巻、
第325頁(1987)にきゅうり、トマト、こしよう
、メロン、豆類、たばこ、大根の病害の防除法が示され
ている。
〈発明が解決しようとするf1題〉 しかしながら、いちごの炭種病の防除剤として、薬害が
少くて効力の大きい薬剤は未だ知られておらず、また、
いちごの炭種病の微生物による防除の例もない。
本発明の目的は、薬害がほとんどなく、また効力の大き
いいちごの炭種病拮抗性の微生物を提供すると共に、該
微生物によるいちごの炭種病の予防または防除法および
予防、防除用製剤を提供すること忙ある。
く課題を解決するための手段〉 本発明者らは静岡県韮山町のイチゴ畑でイチゴの炭種病
病巣よりイチゴ炭疽病病原菌を分離した時、同病原菌を
溶解しているコロニーを発見し、このコロニーより釣菌
した菌株から本菌株キサントモナス・マルトフィリア&
34を得た。
さらに、研究の結果、この菌株を用いていちごの炭種病
の効果的な予防、防除法を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、キサントモナス・マルトフイリア
に属し、非運動性であることを特徴とする新規な微生物
である。さらに、本微生物およびプロピオン酸、酢酸お
よびそれらの塩の少くとも1つまたは木酢液とイチゴ苗
とを接触せしめることを特徴とするイチゴ炭疽病の予防
または防除法である。また、本発明の微生物の培養液に
単糖類及び/又は多糖類と、さらに必要に応じて酢酸塩
とプロピオン酸塩とを加えて乾燥したイチゴ炭疽病の予
防用または防除用製剤である。
以下、本発明の詳細につ電入て述べる。
本発明のキサントモナス・マルトフィリア(Xanth
omonas maltophilia ) A 34
はキサントモナス・マルトフィリアの変異株であるが、
特徴は非運動性であり、さらにラムノースからの酸産生
能を有する点にある。本菌株の主性状としてはダラム陰
性桿菌で、オキシダーゼ陰性(又は弱陽性)、カタラー
ゼ陽性、およびグルコースな酸化的に分解し酸をfl生
することである。
本1株の諸性状をBergey’s Manual o
f systematicBacteriology 
Vol、 1 (1984) 、Vol、 2 (19
86)、Int、 J、 5yst、 Bacteri
ology 33.409−413(1983)等に基
きXanthomonas maltophilia 
(旧名 Pseudomonas maltophil
ia ) A 34と同定命名した。
本菌の菌学的性状について更に詳細に説明すれば以下の
通りである。
(1)生育の特徴 ■普通寒天斜面培地: 線状に良好に発育。湿潤。淡黄色〜橙色。
可溶性色素なし。
■普通寒天平面培地: 円形で不規則。平らで中央に盛上り。淡黄色〜橙色。可
溶性色素なし。半透明。
■液体培地(ペプトン水): 生育良好。−様に混濁。両頂。
■リドモスミルク: アルカリ化。ペプトン化。
(2)形態の!!!i微 ■細胞の形:端の丸いまっすぐ又は′やや曲がりた桿菌
、4111胞の多形性は無い。
■大きさ: 0.4〜0.5 X 1.5〜to μm
■運動性:非運動性 ■胞子:芽胞非形成 ■ダラム染色性二陰性 ■抗酸性染色性:陰性 (3)生理的生化学的性状 KOH反応      十 カプセル形成 OFテスト     0(酸化) 嫌気での生育    十 生育温度 42℃ 37℃  + 10℃  + 8.9 8.1+ 生育pH 6,2 5、1 耐塩性  0 1.5 3、0 色素産生(キング人) (キングB) ゲラチン分解 デンプン分解 カゼイン分解 エスフリン分解 セルロース分解 カタラーゼ産生 オキシダーゼ産生 ウレアーゼ産生 アセトイン産生(VPテスト) インドール産生 硝酸塩還元 脱窒反応 MRテスト + + + + 硫化水素産生 硫酸塩の利用性 アンモニウム塩の利用性 利用性 (シモンズ培地) クエン酸塩 リンゴ酸塩 マレイン酸塩 プロピオン酸塩 マロン酸塩 グルコン酸塩 フハク酸塩 利用性 (クリステンゼン培地) クエン酸塩 リンゴ酸塩 マレイン酸塩 プロピオン酸塩 マロン酸塩 グルコン酸塩 フハク酸塩 糖より酸の産生 + + + + + + + アドニトール LfHアラビノース セロビオース ヅルシトール メゾ−エリスリトール フラクトース ガラクトース グルコース グリセリン イノシトール イヌリン ラクトース マルトース マンニトール マンノース フラクトース メリビオース ラフィノース L(ト)ラムノース D−リボース + + + + + サリシン L−ソルボース  − ソルビトール デンプン     十 サッカロース   + キシロース トレハロース   + (+:陽性 −:陰性) Bargey’s Manual of System
atic BacteriologyVol、 1 (
1984)によれば、本菌株の主性状、すなわち、カタ
ラーゼ陽性、オキシダーゼ陰性(弱陽性)、グルコース
を酸化的九分解し酸を産生ずることによりシシードモナ
ス(Pseudomonas )属又はキサントモナス
(Xanthomonaa )属に属すると判断される
。I’seudomona@属で黄色色素を産生じ、オ
キシダーゼ陰性又は弱陽性で硝酸塩を還元しない菌種は
Pseudomonas vesicularisとP
seudomonasmaltophiliaの2菌穫
である。ただしInternationalJourn
ol of Systematic Bacterio
logy 33 (409−413’) 1983の文
献でPseudomonas mal toph目ia
はDNA−r几NAの相同性実験結果等によってXan
thomonas PAに移されXantbomona
s mal tophiliaと改名されている。
以下に本菌株とPscudomonas vesicu
larisおよびPseudomonas malto
philia (Xanthomonasmaltop
hiliaと改名されている)との諸性状を対比する。
&212″′ 兄  “ a:1 − 〇 以上の結果より本菌株はXanthomonas ma
ltophi liaに属するものと同定した。しかし
て、本菌株はXanthomonaa maltoph
iliaに比較して非運動性である特徴の点で異なり、
さらにラムノ、−スからの酸産生能を有する点で異なっ
ていることから本菌株をXanthomonas ma
ltophi l ia & 34と命名した。
なお% Bargey’s ManualによるP、 
maltophiliaはInt、 J、 5yst、
 Bacteriol 301980 Kより、X。
maltophi 1 iaに改名されている。
また上記菌株は工業技術院微生物工業技術研究所に微工
研菌寄第10363号(FEBM P−10363)と
して寄託された。
本発明のイチゴ炭疽病の予防法又は防除法を述べる。
まず本菌株を取得するに当り、例えばカニ殻などのキチ
ン質、ペプトン、酵母エキス、グリセリン、単糖類及び
/又は多糖類、糖蜜、硫酸マグネシウム、燐酸カリウム
、塩化カルシウム、硫酸第一鉄、塩化マンガン、硫酸亜
鉛を適宜選択して加えた培地にキサントモナス・マルト
フィリア屋34株の種菌を加え、ジャーファーメーター
中、通気下、30℃で4−5日間培養すればよい。
上記単糖類及び多糖類はマルトース、グルコース、フラ
クトース、ラフィノース、トレハロース、マンノース、
セロビオース、ラクトース、メリビオース、サッカロー
ス、デンプン等の少くとも1種である。
このように17で得られた培養液は例えば生理食塩水、
リン酸、酢酸緩衝液などの希釈媒体にて希釈して10−
10  CFTJ/−濃度(CFU : Coloni
e−forming unit )として調襲すればよ
く、この菌液にイチゴ苗を浸液するか、または菌液をイ
チゴ苗に噴霧して苗を接触せしめればよい。菌液の濃度
が10−’ CFU/1tjK満たない場合は効果が少
ない。
次いで、菌液から引上げ定植した苗に、濃度0.1〜2
%のプロピオン酸、酢酸およびそれらの塩の少(とも1
つを含む水溶液、または原液を25〜100倍忙希釈し
た木酢液(主成分の酢酸換算0.4〜2容t%)を噴霧
すればよい。
木酢液として奈良炭化製ファームビルグーを用いた場合
、原液を25〜100倍に希釈して使用すればよく、例
えば苗1本当り約1−を噴霧すればよい。主成分の酢l
!に換算すると1.88〜0.47%(W/W)で、好
ましくは50倍希釈(酢酸0.94%)で使用する。
本発明のイチゴ戻痕病の予防または防除のための製剤(
A1)は次のように製造する。キサントモナス・マル)
アイリフ434株の培養液1ノ当り、IIL糖類及び/
又は多糖類20〜500デ、好ましくはtoo P、を
加えて乾燥すればよく、例えば、スプレードライ、通風
乾燥、凍結乾燥などの常法によって乾燥し、粉末状の製
剤(A1)を得ることができる。ここに用いる単糖類お
よび多糖類は、マルトース、グルコース、フラクトース
、ラフィノース、トレハロース、マンノース、セロビオ
ース、ラクトース、メリビオース、サッカロース、デン
プン等の少くとも1種であり、好ましくはマルトースで
ある。
この製剤(属1)を使用するに当っては、濃度0、1〜
2%のプロピオン酸、酢酸およびそれらの塩の少くとも
1つを含む水溶液、または25〜100倍に希釈した木
酢液(主成分の酢酸濃度として0.4〜2容量%)IO
JK姿剤120 !iPを加えた防除液を調製し、苗1
本当りこの防除液1−を噴霧する。
本発明のイチプ炭疽病の予防または防除のための製剤(
42)はつぎのように製造する。キサントモナス・マル
トアイリフ434株の培養液1j当り、上述の単糖類お
よび/または多糖類20〜500?、好ましくはloO
P 、を加え、さらに酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、
プロピオン酸ナトリ・ラムおよびプロピオン酸カリクム
、あるいは酢酸カルシウムおよびプロピオン酸カルシウ
ムを噴霧液中の濃度がそれぞれ70〜300 mmol
および7〜30 mmol 、好ましくはそれぞれ15
0 mmolおよび15 mmol Kなるように加え
た後、前記と薄様の常法の乾燥手段忙より乾燥し、粉末
状の製剤儂2)を得る。
この製剤(A2)を使用するに当っては、酢酸塩および
プロピオン酸塩がカリウム塩である場合は、製剤(A2
)270P、ナトリウム塩である場合には製剤(42)
244Pに水を加えて1(lの防除液とし、酢酸塩およ
びプロピオン酸塩がカルシウム塩である場合は製剤(A
2)400)に水を加えて10ノの防除液とする。苗1
本当り、この防除液1−を噴霧する。
〈実施例1〉 女峰種のイチゴのウィルスフリー親株のランナーより得
られた子苗を、プラスワン(緑産製完熟堆肥、C/ N
 −6,6、N −P −K −1,4−0,6−0,
06%)150?/1(1、ヨーグロス2号(東洋―速
製有機物資材、N−P−に−5−2−3%)15P/1
0/、苺配合肥料(静岡系経済農業協同組合連合会製化
成肥料、N−P−に−6−7−6%)13.5P/10
j、ロング140(旭化成工業製遅効性化放肥料、N−
P−に−13−3−11%)5P/101.はう砂0.
15P/10Ilの組成の培地4ノを含むa / 50
00ワグネルポツト(175■φX 195 all 
) K定植した。
イチゴ炭疽病病原菌に対する拮抗微生物として、Xan
thomonas mal tophi l ia A
 34株を、 TrypticaseSoy Brot
h (BBLjFJ ) 15 Pa I 、グリセリ
ン10P/It、酵母エキスIP−/ノ(pH7,0)
の組成の培地100−を分注した500−容三角フラス
コで30℃で1日間培養したものを種菌とし、種菌l〇
−/11カニ殻2of−/l、酵母エキス2F/ノ、マ
ルトース2 P / l 、 MgSO4・7)120
0.5 P /ノ、K)12PO40,5P / l 
、 CaCJ2−2)3200.02 P /ノ、Pe
5o4・7H200,0I Pa l SMnCl2’
 4H,0(5H,0・6)120 ) 0.001 
P / J 1ZnSO4@ ’7)12o O,00
1Pa1(r+H5,O)の組成の培地151を含む3
01ジャーファーメンタ−で30℃、通気15Nl/順
、撹拌200 rpmの条件で5日間培養し、生理食塩
水で希釈して菌液を調整した。予備試験において菌液は
10  CFU/m (CFU : colony f
orming unit )から10” CFU/−の
濃度で、病原菌を切口にl白金耳接種した長さ4Gのイ
チゴのランナー断片に0、1−の50倍希釈木酢液とと
もK、0.1−を切口に滴下することにより、病原菌の
ランナー断片中での増殖を抑えた。従ってポット栽培試
験におけるXanthomonas maltophi
lia A 34株の濃度を10’CFU/sgとした
。即ちXanthomonas maltophili
aA34株の10  CFU/s/ K II II 
した菌液5ノに、定植前の苗の全体を浸漬することによ
り、拮抗菌を接種した結果は第1表に示す通りである。
病原菌は、定植直後の苗に、静岡系農業試験場病害虫部
保存株CCo11etotrichu gl oeos
por 1ojdes A19株をポテトデキストロー
ス寒天で30℃、14日間培養したものを1白金耳、葉
面上に針でつけた傷上に11111M+、た。
プロピオン酸、酢酸またはそれらの塩の少くとも1つを
含む水溶液、木酢液は、病原菌を接種した直後の苗に奈
良炭化Mファームビルダーな水で希釈したものを、苗1
本当り1gLtIllI!!シた。木酢液はファームビ
ルダーの原液を25〜100倍に希釈したものが、予備
的なランナー断片中での病原菌の増殖をみる系で有効で
ある。50倍に希釈したものを用いた場合の結果を、第
1表に示す。50倍に希釈した木酢液のpHはa2であ
りたが、2N−NaOHでpH6,0に調製したものに
ついても同様に検討した0なお、ファー7ムビルダーは
針葉樹由来で、主な成分は酢!!147.0%、プロピ
オン酸4.8%、酢酸メチル4.8%であった。
栽培は、ビニール温室中で20〜35℃の温度範囲で行
ない、ポット中の土壌の水分が最大容水量の80%にな
るように、3日毎に散水した。60日間栽培した後に発
病状況を調べた結果が第1表である。第1表に示したよ
うに、百Kl!原菌を接種した場合には、葉柄に炭疽病
に特有の赤黒色のgjinが形成されたが、434株と
木酢液とはそれぞれ単独では病斑形成な抑える事ができ
なかったが、A34株と木酢液を組合わせた場合は病斑
が生じなかった。
判定し、かつ病斑部より、ポテトデキストロース寒天に
て糸状菌を分離し、コロニーの形態及びCCo11et
otrichu IC特徴的な長円形の胞子の形成を確
認した。
〈実施例2〉 次に第1表の試験区1.2.5について、厘34株の処
理法を10 0F U/−のrMl液を苗1本当り1−
を定植後の苗の地上部に噴霧する方法に変えて60日間
栽培後の発病状況を第2表に示した。使用したイチゴ苗
、栽培土壌、A34株の菌液の調整法、病原菌の接種法
、木酢液のAI整、添加法、栽培法は第1表の場合と同
様の条件で行った。魔34株を噴¥14によって処理し
た場合も、第1表と同様に、A34株と木酢液との組合
わせによって病原菌による病頁形成が抑えられた。
葉柄に赤黒色の病斑が形成されることKより1感染率 表1と同じ 次にキサントモナス・マルトフィリア434株を用いた
イチゴ炭桓病の生物防除剤の製剤例を示すO 〈実施例3〉 実施例1及び2で用いた木酢液はpnの変化、光などに
よって変性しやすいため、その代わり忙、木酢液の成分
であるプロピオン酸を用いて以下の実1映を行なった。
直径10cmの育苗ポットで、実施例1と同様の培土を
用いて栽培した、1株当り2本の葉柄と6枚の葉をもつ
イチゴの苗を実験に用いた。病原菌の感染方法は、自然
の状態に近ずけるため:健、実施例1及び2とは異なり
、傷を付けない植物体の地上部に、分生胞子をI!It
11することだより接種した。以下に群細に実験方法を
述べる0 拮抗微生物X、 maltophi目a A 34は実
施例1と同様の方法で培養して得られたものを10’ 
CFU〜ノ濃度に調整し、グロピオン酸カルシウムヲ0
.4係の濃度になるように加え、上記の苗に1本当りl
al+を噴霧接種した。病原菌C,gloeospor
ioidesA)9は可溶性デンプン15P/l、酵f
fiエキス4 P/ l ’−K2)IPO41P /
 111Mg5O47aq、 o、 5P/J(pH6
)の組成の培地100−を50011/!容のフラスコ
に分注したものに接種し、28℃、5日間振とう#aし
たのち、ガーゼで濾過して菌糸を除いて、分生胞子を1
0’ CFU/を含むものを用いた。このよう圧して調
整した病原菌胞子液を、X、 maltophilia
 & 34を接種してから3日後に、イチゴ苗罠1本当
り1−をI!Ji霧接種し、2日間は湿度100%に保
ち、接梗した胞子を発芽させた。
その後の栽培は、実施例1と同様に1ビニール温室中で
20−35℃の温度範囲で、ポット中の土壌の水分が最
大容水°吸の80%になるように毎日散水して行なった
病原菌を接涌してから14日後の、発病状況を調べた。
傷を付けない植物体に胞子を接種した場合には、実施例
1及び2のように傷口より菌糸を感染させた場合とは異
なり、感染のために、胞子の発芽、健全組織への菌糸の
侵入が必要である。
このため、発病状況の調査に当たりては、磨機の進行度
合を表わす発病指数を第3表の通り設定し、実験に用い
たすべての葉及び葉柄に付いて発病指数を測定しく第4
表)、1枚の葉及び1本の葉柄当りの平均発病指数を求
めた(第5表)。この平均発病指数より、 (無処理区発病指数−処理区発病指数)/無処理区発病
指数を算出し、これを防除価とした。
その結果、第5表に示されるよ5 IC、X、 mal
to−philia A 34の接糧区と無接種区の発
病指数の間には高度の有意差がみられ、無接種区では大
部分の苗が、炭桓病の発病により枯死に至るのに対し、
接程区では磨機の進行が抑えられた。
第3表 イチゴ炭疽病の発病指数の設定2   病斑数
11−20    小型病斑数3−53   病斑数2
1−30    小型病斑数6以上4   病斑数31
以上    中−大型病斑の形成第4表 X、 mal
tophilia434 Kよる発病の抑制**:累権
カイ2乗検定で高度に有意差あり〈実施例4〉 実施例3では木酢液に代わるプロピオン酸塩としてプロ
ピオン酸カルシウムを用いたが、ここでは、プロピオン
酸カルシウムの代わりにプロピオン酸ナトリウムを用い
て、同様の実験を行なった。
この結果、第5表忙示したように1グロピオン酸ナトリ
ウムを用いた場合も、プロピオン酸カルシウムを用いた
場合と同等のイチゴ炭疽病に対する防除効果が見られた
〇 第5表 X、 maltophiliaA34による発
病の抑制葉   無接種   a8     0葉柄 
 無接種   3.00 く実施例5〉 キサントモナス・マルト7407434株の培養液11
!にマルトース” Zoo Pを加えて、スプレードラ
イにより1209−の粉末を得た。これに別途に50倍
希釈して調整した101木酢液を使用直前に混合し、苗
1本当りl−を噴霧するに供する。
傘マルトースの代りにグルツース、フラクトース、ラフ
ィノース、トレハロース、マンノースまたは、これらの
単糖からなるセロビオース、ラクトース、メリビオース
、サッカロース、デンプン等の多糖を用いてもよい。
〈実施例6〉 キサントモナス・マルト7407434株の培養液lノ
にマルトース100 P 、噴霧に用いる溶液中の濃度
が各々150 mmol 、 15 mmolとなるよ
うに酢酸塩、プロピオン酸塩を加えてスプレードライに
より粉末を得た。カリウム塩を用いた場合には粉末27
0 P 、ナ) IJクム塩を用いた場合には粉末24
45’ 、カルシウム塩な用いた場合には粉末400?
を得た。この粉末に使用直前に101tの水を加えて混
合したものを苗1本当りl−噴霧するに供する。
〈発明の効果〉 キサントモナス・マルト7407434株のもつイチゴ
炭疽病病原菌に対する抑制作用によりイチゴ炭疽病病原
菌のイチゴへの感染を効果的に防止することができ、イ
チゴの収穫の減少を防止することができる。
本発明のイチゴ炭疽病の予防法または防除法は有害な薬
剤を使用しないので、他の植物に対する薬害がなく、人
体、魚体に対する毒性がない。
代理人 三 宅 正 夫(他1名)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)キサントモナス・マルトフィリアに属し、非運動
    性であることを特徴とする新規な微生物。
  2. (2)キサントモナス・マルトフィリアに属し、非運動
    性である微生物が、ラムノースからの酸産生能を有する
    請求項(1)記載の微生物。
  3. (3)キサントモナス・マルトフィリアに属し、非運動
    性である微生物が、キサントモナス・マルトフィリアN
    o.34(FERM P−10363)株あるいはその
    変異株である請求項(1)又は(2)記載の微生物。
  4. (4)イチゴ炭疽病病原菌に作用するキサントモナス属
    に属する微生物およびプロピオン酸、酢酸およびそれら
    の塩の少くとも1つまたは木酢液とイチゴ苗とを接触せ
    しめることを特徴とするイチゴ炭疽病の予防または防除
    法。
  5. (5)イチゴ炭疽病病原菌に作用するキサントモナス属
    に属する微生物が、キサントモナス・マルトフィリアに
    属し、非運動性の微生物である請求項(4)記載の予防
    または防除法。
  6. (6)キサントモナス・マルトフィリアに属し、非運動
    性である微生物が、キサントモナス・マルトフィリアN
    o.34(FERM P−10363)株あるいはその
    変異株である請求項(5)記載の予防または防除法。
  7. (7)イチゴ炭疽病病原菌に作用するキサントモナス属
    に属する微生物を、少なくとも10^6CFU/mlの
    該微生物含有溶液として使用する請求項(4)乃至(6
    )のいずれか一つに記載の予防または防除法。
  8. (8)木酢液が、少なくとも酢酸換算値で0.4%であ
    る請求項(4)乃至(7)のいずれか一つに記載の予防
    または防除法。
  9. (9)キサントモナス・マルトフィリアに属し、イチゴ
    炭疽病病原菌に作用する微生物の培養液に単糖類及び/
    又は多糖類を加え、乾燥して得たイチゴ炭疽病の予防用
    または防除用製剤。
  10. (10)単糖類及び多糖類がマルトース、グルコース、
    フラクトース、ラフィノース、トレハロース、マンノー
    ス、セロビオース、ラクトース、メリビオース、サッカ
    ロース、デンプンから選ばれた少くとも1種である請求
    項(9)記載の製剤。
  11. (11)さらに酢酸塩とプロピオン酸塩とを加えて乾燥
    してなる請求項(9)記載の製剤。
  12. (12)酢酸塩およびプロピオン酸塩が夫々ナトリウム
    塩、カリウム塩またはカルシウム塩である請求項(11
    )記載の製剤。
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