JPH02269625A - 食品用密封・殺菌装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、家庭や飲食店等で、スープやシチュー等の調
理済み食品を袋詰めし、これを簡便に密封・殺菌して保
存することのできる食品用密封・殺菌装置に関する。

〔従来の技術〕

ビーフシチューやハンバーグ、スープや煮豆等の調理済
み食品を袋詰めして保存するレトルト食品は、調理済み
食品を、食品会社の工場で耐熱性のプラスチック袋また
はチューブ等の食品包装体に充填して密封したのち、高
圧レトルト釜で加熱殺菌して製造される。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述のレトルト食品の製造は、商業規模
で行なわれるものであって、装置が大掛りであると共に
設備費が高く、また密封と加熱殺菌とが別工程でランニ
ングコストが嵩むことから、少量の食品を保存したい家
庭や飲食店等での使用は不向きであった。

本発明は、かかる実情を背景にしてなされたもので、家
庭や飲食店においても少量の未調理或いは調理済みの食
品を簡便に密封・殺菌でき、更に食品包装体の外面に、
加熱殺菌処理や日付等のデータを表記するようにした食
品用密封・殺閑方法とその装置を提供することを目的と
している。

〔課題を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本発明の密封・殺菌を行な
う装置は、一端部をヒンジにて連結される一対の加熱板
にそれぞれ加熱用のヒータを付設し、該加熱板の突合わ
せ面に、食品を充填した食品包装体を収納する収納空間
部を形成し、該収納空間部外層の突合わせ面に、食品包
装体の未シール部を挟んで熱融着する融着部を設けると
共に、前記収納空間部の内壁と食品包装体の外面のいず
れか一方または双方に、加熱殺菌時の内圧の上昇で、食
品包装体が収納空間部の内壁に密着した際に、食品包装
体の外面に食品のデータを表記する表示手段を設けたこ
とを特徴とするものである。

〔作　用〕

食品包装体は、三方をシールした袋状に形成され、食品
を充填した食品包装体は、両加熱板の閉塞により、食品
で脹んだ食品収容部が、密封・殺菌装置の収納空間部に
収納される。次に、加熱板をヒータで加熱し、未シール
部を融着部にて熱融着して密封する。密封された食品は
、加熱板によって、密封時の温度よりも更に高い温度で
所定時間加熱殺菌される。

上述の加熱殺菌では食品内の水分が蒸発して行き、食品
包装体が膨張して加熱板に密着し、伝熱性が更に高めら
れる。食品包装体が加熱板に密着すると、食品包装体の
外面に、表示手段によって加熱殺菌処理や日付等のデー
タが表記される。表示手段は、所定の密着圧力で刻印を
行なう、例えば感圧塗料を塗布したシールと刻印部との
組合わせで構成される。

（実施例〕 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

食品用密封・軟菌装置１は、突合わせ面２ａを除く加熱
板２の外周及び背面側をカバー３で被覆して半割体４を
形成し、このように形成された一対の半割体４．４の下
端面を、ヒンジ５で開閉可能に連結して構成される。

両力バー３．３は、下端面のヒンジ５と対向する上端面
に、閉塞用の掛止め具６が設けられ、各カバー３の背板
３ａと加熱板２の背面との間に、断熱用空間部７が設定
されると共に、上端面及び下端面には、それぞれ放熱用
の開口部３ｂが形成されている。

各加熱板２は、熱伝導性に優れる金属等の板材でなり、
背面に凹設した嵌着凹部２ｂに加熱用ヒータ８が埋設さ
れ、カバー３の口縁と面一に設けられる突合わせ面２ａ
の中央には、収納空間部９を構成する四部９ａが形成さ
れており、両凹部９ａ、９ａにて、食品を充填して膨ら
んだ食品包装体１０の膨らみ部１０Ｃを収納する収納空
間部９が構成される。

この凹部９ａは、それぞれ平面状の底部から外周の突合
わせ面２ａに向けてテーバ状に形成され、食品包装体１
０は、未シール部１０ａを上側にして、膨らみ部１０ｃ
が、突合わせされる両凹部９ａ、９ａに収納される。

加熱板２の突合わせ面２ａには、耐熱性のパツキン１１
．１２が、収納空間部９を囲繞して突合わせ面２ａと面
一に設けられている。

上記パツキン１．１．１２は、下部片及び両側部片の三
方が同一幅で形成され、開口側となる上部片の幅が異な
っており、一方のパツキン１１の延出部１１ａと、この
延出部１１ａに対向する他方の加熱板２の対向部２ｃと
で、食品包装体１０の未シール部１０ａを熱融着する融
着部１３が構成される。

一方のパツキン１１には、下部片中央と両側部片の上部
とに、円柱の先端をテーバ状に切落とした３個の位置決
め突起１４が設けられ、他方のパツキン１２には、これ
ら位置決め突起１４と対応する位置に、該突起１４を収
容する嵌入穴１５が凹設されている。

前記四部９ａの底部には、それぞれ「ＯＫ」の逆文字を
刻設した刻印部１６が突出形成され、また食品包装体１
０の外面には、この刻印部１６と対応する位置に感圧塗
料を塗布したシール１７が貼着されており、刻印部１６
とシール１７とにより表示手段１８が構成される。

この表示手段１８は、本密封・殺菌装置１にて加熱殺菌
された食品包装体１０の創外面にｒＯＫｌの文字を表記
して、内部の食品が加熱殺菌処理済みであることを示す
もので、加熱板２，２の加熱よって食品包装体１０の内
圧が高まると、食品包装体１０が膨らんで、外面のシー
ル１７が刻印部１６に密着し、この密着圧力にて、食品
包装体１０にｒＯＫＪ文字の刻印を行なう。

食品包装体１０には、加熱による溶解や変形がなく、ま
た収納された食品の味覚や色、芳香を損うことがないよ
う、耐熱性があり且つ水蒸気、ガス、油等に対するバリ
ヤ性に優れた、例えば、ポリエチレンテレフタレート＋
ナイロン＋ポリプロピレンの積層フィルムや、アルミニ
ュームを含む積層フィルムを用い、外周部の三方をシー
ルした袋状に形成される。食品包装体１０の外周部のう
ち、一方に開口した未シール部１０ａを除く三方の既シ
ール部ｌＯｂには、上記位置決め突起１４が挿通される
見当孔１５が穿設される。

次に、上記のように構成される本実施例の作用を、実験
例を基に説明する。

食品包装体１０として、耐熱性及びガスバリア性を有す
る積層フィルムの三方をシールした１３０　Ｘ　１７０
　ｍｍの袋体を用い、食品包装体１０に充填される食品
として、１８０ｇのコンソメスープを使用した。食品包
装体１０の外面には、刻印部１６．１６と対応する位置
に、１　ｋｇ　／　ｃ−の圧力で発色する感圧塗料を塗
布したシール１７を貼着する。

コンソメスープを充填した食品包装体１０は、食品用密
封・殺菌装置１に、未シール部１０ａを上側にして、各
見当孔１５に位置決め突起１４を挿通し、両半割体４，
４を掛止め具６で閉塞すると、外周部の三方の既シール
部１０ｂと残りの未シール部１０ａの内部側とがパツキ
ン１１．１２で挾まれ、食品で脹んだ中央の食品収容部
１０ｃが、収納空間部９内に位置決めされる。

次に、両加熱板２，２をそれぞれヒータ８で加熱し、食
品温度が９０℃程度になったときに、パツキン１１の延
出部１１ａと加熱板２の対向部２Ｃとに挟まれる未シー
ル部１０ａを、融着部１３にて熱融着して密封する。こ
の熱融着は、延出部１１ａと対向部２ｃとに挟まれる部
分のみで、両パツキン１１．１２に挟まれる三方の既シ
ール部１０ｂと未シール部１０ａの内部側は、加熱板２
゜２の熱影響を受けない。

上述のように、未シール部１０ａを、食品温度が９０℃
程度になったときにシールすると、コンソメスーブの水
分が蒸発して行き、内圧の上昇で食品包装体１０が膨ん
で加熱板２．２に密着するため伝熱性が高まり、コンソ
メスープの沸騰による未シール部１０ａの汚れを防止す
ることができる。

未シール部１０ａをシールして密封された食品包装体１
０内のコンソメスーブは、両加熱板２゜２を、更に密封
温度９０℃よりも高い１２５℃の殺菌温度に昇温しで加
熱殺菌処理を行なう。この加熱殺菌では、食品包装体１
０の内圧が更に高まって、食品包装体１０のシール１７
が、１　ｋｇ　／　ｃｄ以上の圧力で刻印部１６に密着
される。加熱殺菌処理を５分間行なったのちヒータ８を
切り、所定温度まで冷却したのち、加熱板２，２を開い
て食品包装体１０を取出す。

上述のように密封・殺菌されたコンソメスーブは、味覚
や色、芳香を損わず、また食品包装体１０も、亀裂等の
性能の劣化を生じなかった。

更に食品包装体１０の外面には、「ＯＫ」文字が明瞭に
表記゛されており、加熱殺菌処理が確実に施されたこと
を確認した。上述の実験を数回繰返した結果、シール１
７の感圧塗料が１２５℃以上の加熱で発色して表記され
ることを確認した。またｒＯＫＪ文字の表記により、加
熱殺菌処理しないものとの区別を明確に判断することが
できる。

上述の表記は、食品包装体１０の片面だけに行なうよう
にしてもよく、また、密封・殺菌処理の日付やその他の
データを刻印できるようにしてもよい。

上述の感圧塗料に替えて、温度で変色する感温変色塗料
の使用も考えられるが、感温変色塗料では、食品包装体
１０の外面のみが昇温しでも、変色して表記してしまう
のに対し、感圧塗料を用いた本実施例では、加熱殺菌時
に高まる食品の内圧で食品包装体１０が膨らみ、食品包
装体１０と加熱板２との密着による圧力を利用して発色
するようにしたから、食品の加熱殺菌処理と処理済みの
表記とを確実に同調させることができる。

このようにして加熱・殺菌されたコンソメスーブは、電
子レンジや熱湯で暖めるか、或いは暖めずにそのまま開
封して倶される。

以上のように、上記実施例及び実験例では、オリジナル
の密封・殺菌済み食品を、家庭や飲食店等でも、量の多
少に拘らず短時間で簡便に作ることができるので、特に
食事療法やカロリー制限を行なっている人の食事や外出
時の持出し用として、或いはアウトドアライフや非常時
の保存・即席食品等として好適である。

更に食品包装体には、上記加熱殺菌と同時に、殺菌処理
済みの表記が行なえて、処理前のものとの区別が明瞭と
なる。

尚、上記実施例の密封・殺菌装置は、食品包装体に充填
される食品がコンソメスープであることから、縦向きに
用いて説明したが、汁や水分を含まない食品では、横向
きにして使用しても差支えない。

更に収納空間部は、一方の加熱板のみを凹設した形状で
あってもよい。また表示手段は、刻印部と感圧塗料を塗
布したシールとの組合わせ以外の構造であってもよく、
或いは上記組合わせのうち刻印部を省略するか、若しく
は、収納空間部に、密着圧力で転写されるシールを設け
ておく等の構造であってもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、従来家庭や飲食
店等ではできなかったオリジナルな食品を、量の多少に
拘らず、短時間で簡便に作ることができる。

更に、従来の商業規模で使われる装置では、密封と加熱
殺菌とが別工程であったが、本発明の装置では、密封と
加熱殺菌との双方が行なえるので、ランニングコストの
低減とコンパクト化が図れ、家庭や飲食店等に安価に提
供することができる。

また、この加熱殺菌時に、内圧の上昇で膨らむ食品包装
体が収納空間部の内壁に密着した際の圧力を利用して、
食品包装体の外面に食品のデータを表記するので、デー
タが表記された食品包装体内の食品は、確実な加熱殺菌
処理が施されており、更に加熱殺菌処理しないものとの
区別を明確に判断することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すもので、第１図は加熱・殺
菌装置と食品包装体の分解斜視図、第２図は同じく縦断
面図である。 １・・・密封・殺菌装置　　２・・・加熱板　　２ａ・
・・突合わせ而　　２Ｃ・・・対向部　　８・・・加熱
用のヒータ　　９・・・収納空間部　　９ａ・・・収納
空間部９を構成する凹部　　１０・・・食品包装体　　
１０ａ・・・未シール部　　１０ｃ・・・食品収容部　
　１１ａ・・・パツキン１１の延出部　　　１３・・・
融着部１６・・・刻印部　　１７・・・感圧塗料を塗布
したシール　　１８・・・刻印部１６とシール１７とで
構成される表示手段 特 許 出 願 人 日 本 酸 素 株 式

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、一端部をヒンジにて連結される一対の加熱板にそれ
   ぞれ加熱用のヒータを付設し、該加熱板の突合わせ面に
   、食品を充填した食品包装体を収納する収納空間部を形
   成し、該収納空間部外周の突合わせ面に、食品包装体の
   未シール部を挟んで熱融着する融着部を設けると共に、
   前記収納空間部の内壁と食品包装体の外面のいずれか一
   方または双方に、加熱殺菌時の内圧の上昇で、食品包装
   体が収納空間部の内壁に密着した際に、食品包装体の外
   面に食品のデータを表記する表示手段を設けたことを特
   徴とする食品用密封・殺菌装置。