JPH02268643A - 食品の保存方法 - Google Patents

食品の保存方法

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JPH02268643A
JPH02268643A JP8942489A JP8942489A JPH02268643A JP H02268643 A JPH02268643 A JP H02268643A JP 8942489 A JP8942489 A JP 8942489A JP 8942489 A JP8942489 A JP 8942489A JP H02268643 A JPH02268643 A JP H02268643A
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JP
Japan
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quercetin
water
clathrate
cyclodextrin
food
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Pending
Application number
JP8942489A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryutaro Fukazawa
深沢 立太郎
Takao Futase
二瀬 孝郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiwa Kasei Co Ltd
Original Assignee
Seiwa Kasei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水に難溶性のクエルセチンを、水に可溶性に
変換し、水を媒体とする食品の保存に応用することに関
する。
〔従来技術〕
従来、食品の酸化による変質、変色の防止には、ブチル
ヒドロキシアニソール(BHA)、ジブチルヒドロキシ
トルエン(BHT)、没食子酸プロピル(pa)、ノル
ジヒドログアヤレチック酸(NDGA)等のフエーノル
系物質やエリソルビン酸等が酸化防止剤として用いられ
ている。
また、天然物をオリジンとするトコフェロール、フラボ
ノイド5香辛料、メラノイジン物質などを酸化防止剤と
して利用する研究も多くなされ。
実用に供されているものもある。
しかしながら、天然物をオリジンとする物質は、溶解性
、香り、呈味5色調、経済面等に難点がある。
クエルセチンは、フラボノイドの一種として植物界に広
く分布しており、その酸化防止効果は顕著で、BHAや
BHTに匹敵し安全性からも実用化が期待されているが
、食品に添加しても水に難溶のため効果を発揮すること
が出来ず、実用化に至ってない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者等は、上記の目的を達成するため研究した結果
、クエルセチンの持つ酸化防止力を損なうことなく、水
に可溶性に変換することが出来1食品の保存を目的とし
て、本発明を完成した。
〔問題を解決するための手段〕
本発明は、サイクロデキストリンとクエルセチンとから
なる包接化合物による食品の保存方法に関するものであ
る。
本発明者等はクエルセチンの水可溶化につき鋭意研究を
行なった結果、サイクロデキストリンとクエルセチンか
らなる包接体が、水溶性を呈し、かつ該包接体が強い酸
化防止効果を保持していることを見出し、本発明を完成
した。
サイクロデキストリンは、微生物の酵素を用い澱粉から
つくられるブドウ糖が6〜12個環状に結合した特殊な
構造を有した糖質である。
環状構造の外側には水酸基が配列して親水性を示し、内
側には、水素が配列して疎水性をしめす。従って、サイ
クロデキストリンは環状構造の内側に脂溶性の物質を中
心に各種の分子等を包み込む性質(包接機能)を有して
いる。この機能によって、香りやにおいの物質を閉じ込
めたり、粉末化しにくい物を粉末化する等のことができ
るので、食品、医薬、農薬、化粧品、−般工業用品とあ
らゆる分野で実用化がすすんでいる。
クエルセチンは、タマネギ、アスパラガスをはじめ植物
界にひろく分布しているが、前述のように強い酸化防止
力を有しているにも拘らず、冷水(2℃)に全く溶解し
ないため食品用の酸化防止剤としては、実用化にいたら
なかった。
そこでクエルセチンをサイクロデキストリンに包みこま
せところ、得られた包接体は、冷水(2℃)に0.5%
溶解した。ホスト化合物としてのサイクロデキストリン
は α−1β−γ−および分岐サイクロデキストリンの
いずれでも使用できる。
包接化合物の製造は、ゲスト化合物が水難溶性の固体の
場合、該化合物が溶解する少量の有機溶媒にあらかじめ
溶かしておき、これをサイクロデキストリンの飽和水溶
液に添加し包接体が沈殿として生成するまで、30分〜
数時間攪拌混合し、沈殿を採取する方法がとられる。
クエルセチンとサイクロデキストリンとのモル比は、0
.5:1〜1:1でよい 形成された包接体に含有されたクエルセチンの割合は、
20〜24%である。
このようにして得られた包接体の2℃の水にたいする溶
解度は、前述のように0.5%であるから、クエルセチ
ンとしては0.1〜0.12%が水に溶解することにな
るが、この濃度で食品の酸化防止の目的は達せられる。
即ち、食品に混合して使用する場合には1通常該包接体
を0.02〜0.1%食品に添加すればよく、又。
冷蔵魚体など固体に使用する場合には、該包接体の0.
05〜0.2%の溶液に対象物を1〜5分間浸漬するこ
とで、酸化防止の目的は達せられる。
〔実施例〕
次に実施例、製造例をあげて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
製造例1 50℃に加温した2500m1の水にβ−サイクロデキ
ストリン(塩水溝精糖(株)製)100 g (0,0
8モル)を溶解し、次に、これにアセアセトン500m
1に溶解したクエルセチン26゜5g(0,08モル)
を攪拌下で添加する。添加終了後1〜2分で、包接体の
析出がはじまる。
攪拌しながら除徐に20℃まで降温し、更に5時間攪拌
後、5℃に12時間放置した。減圧濾過により包接体を
分取し、真空デシケータ−中で減圧乾燥した。得られた
乾燥包接体をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し
て、376゜5nmにおける吸収値から包接体中のクエ
ルセチンの含有量を測定したところ、24%含まれてい
た。また、包接体の収量は80%であった。
従って、包接体中のβ−サイクロデキストリンとクエル
セチンのモル比は1.:1.15である。
この包接体2.5g(クエルセチンとして0゜5g)お
よび3.5g(クエルセチンとして0゜7g)をそれぞ
れ2℃の水】、00m1に加え、マグネチックスターラ
ーにて10分間攪拌したところ、包接体2.5gのほう
には沈殿は認められなかったが、3.5gのほうには、
沈殿が認められた。従って2℃の水に対して、クエルセ
チンは、0.5%は溶解する。
製造例2 50℃に加温した2 500 m lの水にβ−サイグ
ロデキストリン(塩水港精糖(株)製)100g(0,
08モル)を溶解し1次に40℃に加温した2500m
1のエタノールにクエルセチン26.5g(0,08モ
ル)を溶解させた、これを攪拌しながらβ−サイクロデ
キストリン溶液に添加する。
以下、製造例1と同様に操作した。
得られた乾燥包接化合物は、収量85%、クエルセチン
含有料は20%であった。
実施例 l リノール酸1gをエタノール20m1に溶解し、0.2
Mリン酸緩衝液(pH7,0)25m1を添加、前記製
造例1で得られた包接体をリノール酸にたいして0.0
85%加え、45℃湯浴中で48時間反応させた。反応
終了後、この混液をクロロホルムで抽出し、クロロホル
ム層に、酢酸25m1と飽和沃化カリウム溶液0.5m
lを加え1分間振とうし、暗所に1o分間放置後、水3
0m1を加え、0.0111−、を硫酸ナトリウムで滴
定し過酸化物価(pov)を測定した。比較対照として
同時にdl−α−トコフェロール及びブチルヒドロキシ
ルトルエン(BHT)をリノール酸にだいしクエルセチ
ンと同濃度添加し同様に処理しPOvを求めた。
また、未包接クエルセチン原末を同濃度リノール酸に対
して添加し同様に処理しPOvをもとめた。ブランクと
して酸化防止剤無添加のものも同様に処理しPovを求
めた。
その結果を第−表に示す。
ルセチン原末は、同等のPOvを示し、dl−α−トコ
フェロールおよびB HTより過酸化物の生成を阻止し
、強い酸化防止力を示していた。
実施例2 製造例2で得られた乾燥包接化合物を用い、リノール酸
1gを基質として、実施例1と同様に処理し過酸化物価
(pov)を測定した結果を第二表に示す dl−α−トコフェロールおよびBHTよりも、過酸化
物の生成を阻止し、強い酸化防止力を示した。
実施例3 カタクチイワシIKgを水洗後、製造例1で得られたク
エルセチン包°接体1.7g  (クエルセチンとして
0.4g)をm解した5%の食塩水2して95℃、10
分間煮熟し、30℃の温風で17時間乾燥した。製造例
2で得られたクエルセチン包接体1.7g (クエルセ
チンとして0.4g)、dl−α−トコフェロール0.
4gおよびBHTo、4gをそれぞれ2Lの8食塩水に
溶解し、カタクチイワシを同様に処理した。別に酸化防
止剤を含まない5%食塩水2Lでカタクチイワシを煮熟
し、比較対照とした。乾燥後、試験区別にポリビニール
袋にい九、開封状態で30’Cに放置し、経口的に煮干
しいわしの脂質の過酸化物価(POV)を測定した。
その結果を第三衣にしめす。
の脂質の過酸化物価は、最も低く、煮干しの酸効果的に
抑制した。
実施例4 製造例1のクエルセチン包接体の0.085%(クエル
セチンとして0.02%)、製造例2のクエルセチン包
接体0.11%(クエルセチンとして0.02%)、d
l−α−トコフェロール0.02%およびBHTo、0
2%を各々含む5Lの沸騰水中に細きすした豚肉500
gを投入、5分間加熱後、水きりし、常法通り凍結乾燥
した。対照として、酸化防止剤無添加の沸騰水で豚肉を
同様に処理し、凍結乾燥した。
こうして調製した乾燥豚肉をポリエチレン袋に封入して
、30℃の恒温器中に保存し、経口的に脂肪を抽出、そ
の過酸化物価(POV)を測定した。
その結果を第四衣に示す。
化物の生成を最も抑制し、酸化による変改に有効であっ
た。
〔発明の効果〕
以上実施例から明らかなように、クエルセチン包接体は
、クエルセチン本来の酸化防止力を損なうことなく有し
ており、従来応用されなかった水を媒体とする食品の酸
化防止剤として有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. サイクロデキストリンとクエルセチンからなる包接化合
    物による食品の保存方法。
JP8942489A 1989-04-07 1989-04-07 食品の保存方法 Pending JPH02268643A (ja)

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