JPH0226571B2 - - Google Patents

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JPH0226571B2
JPH0226571B2 JP12444381A JP12444381A JPH0226571B2 JP H0226571 B2 JPH0226571 B2 JP H0226571B2 JP 12444381 A JP12444381 A JP 12444381A JP 12444381 A JP12444381 A JP 12444381A JP H0226571 B2 JPH0226571 B2 JP H0226571B2
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adhesive
veneer
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drying
plywood
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Masaru Koike
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Meinan Machinery Works Inc
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Meinan Machinery Works Inc
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  • Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はベニヤ単板の接着技術を改良した合板
の製造方法に関する。 従来、合板製造工程におけるベニヤ単板(以
下、単板と称す)の接着技術において、パンクあ
るいは接着力不足等の接着不良を起す最大の原因
は、単板の乾燥状態、即ち単板の含水率に起因し
ていることは周知のとおりである。 ところが、乾燥処理後の単板の含水率を全ての
単板について均一にすることは現在のところ不可
能であり、大小様々なバラツキが存在している。
特に近年の原木事情の悪化は、乾燥しにくい樹
種、乾燥しやすい樹種の著しい混在を招来し、勢
い乾燥程度を高めれば過乾燥による過大な単板収
縮、アバレ等の発生を余儀なくされ、逆に低めれ
ば、半乾燥による接着不良など種々多くの問題を
生産現場で顕在化しつつある。 よつて、これらの現状並びに将来への対応は含
水率のバラツキに全く左右されない、あるいは左
右されにくい実用的接着技術の開発なくしては成
りたたないのが、その実情で、併せてこの問題を
根本的に解決するに、後述する本発明の如く必要
に応じて含水率の高い所謂生単板の接着をも可能
にする技術が望まれていた。 ところで、含水率の高い単板の接着技術につい
てであるが、これまでに、例えば特公昭54−3929
号公報(発明の名称:合板の製造方法)が存在す
る。公報によると、この接着技術は公知の汎用接
着剤をして、含水率15%以上の単板に塗布し、塗
布した接着剤をゲル化が生起する時点まで乾燥し
てから含水率の低い単板を重ね合わせて熱圧締す
ることを要旨とする。ところが、開示されている
諸結果はいずれも良好な成果を表示してはいるも
のの、該技術には次の様な問題点が内在してい
た。即ち、塗布した接着剤を前記した通りの時点
まで乾燥しようとして乾燥装置を設備し、所定の
温度と時間とから成る乾燥条件を設定しても、含
水率の低い単板の場合はそれより過乾燥に、ある
いは逆に高い単板の場合は不充分となり、所望の
程度、すなわち接着剤がゲル化を生起する時点乃
至はそれ以内に全ての単板をして乾燥し得ないば
かりか、それに伴つて熱圧締後の接着強度も著し
くバラツキ、極めて不安定になるというものであ
る。 このことは、開示された実施例における乾燥条
件が、対象とする単板の含水率に応じて種々設定
され、高含水率であればある程、乾燥条件を大に
していることからも明らかなように、塗布した接
着剤の乾燥程度が、単に設定した乾燥条件だけに
より決定されるものでなく、主として単板の含水
率に大きく左右されるという現象に起因してい
る。そして基本的に高含水率の単板ほど塗布した
接着剤中の水分をより多く除去することを必要と
していることからすれば、それに適した乾燥条件
下では、混在する低含水率の単板は当然のことな
がらゲル化が生起する時点を大きく越えてしま
う。例えば、指先で強く触れても全くべとつかな
い状態にまで至つてしまうのである。これでは、
乾燥した接着剤が重ね合わせた側の単板への浸透
性に欠け、熱圧締後の合板に多くの接着不良を招
来する。従つて、1本の原木にあつても、辺材部
と芯材部との含水率差が例えば、30〜120%、あ
るいは1枚の単板にあつても場所によつて通常著
しく差異あることは周知の通りで、而も種々の原
木をして安定した品質の合板を製造せんとする現
状からすれば、この種技術の叙上の欠点は大量生
産形態を営む合板製造の実務において何とも克服
し難く、いまだ低位なものであつた。 本発明は、前記した解決課題に対して、叙述の
欠点を有する接着技術を改善し、容易に生産現場
で実用可能なるものと成し、単板の含水率に、よ
り影響されにくい接着技術を提供するもので、そ
の詳細を述べれば次の通りである。 即ち、本発明方法は、前記公報にも開示されて
いる如く、塗布した接着剤中の水分を積極的に乾
燥除去して、含水率の高い単板の接着をも可能な
らしめんと指向すること同じではあるが、接着剤
を塗布する前の前処理として、単板を適宜に加熱
することにより、接着面表層を乾燥し、次いで該
表層と内部(単板の内部)とに含水率差を有する
間に接着剤を塗布し、塗布した接着剤を乾燥する
に、指触乾燥(接着技術にあつては常用される用
語であり、指先で軽く押してべとつかなくなると
きの乾燥状態)程度、乃至はそれ以上に乾燥し、
更に他の単板を重ね合わせる前に、前記乾燥剤層
に蒸気を噴きつけ、その表層を湿潤した後、重ね
合わせて熱圧締することを基本的な要旨とするも
のである。 詳述すると、まず、単板の接着面を乾燥すべく
加熱処理を施す。その程度は初期含水率にもよる
が、単板が所謂半乾燥程度にまで乾燥されるまで
を目安とし、概ね10〜100%程度の含水率になる
ようにする。このように乾燥する装置としては、
慣用の各種熱風循環式乾燥装置も使用し得るが、
望ましくはホツトプレスの如く加熱した熱板を直
接的に単板に当接する熱板式乾燥装置を用いる。
例えば、本願出願人による実開昭56−14994号、
特開昭56−16079号、特開昭56−30572号、並びに
特願昭56−2323号に記載の乾燥装置の如く、搬送
しつつ110〜300℃程度に加熱したロールに直接的
に単板を当接して接着面表層を集中的に乾燥する
ものが適しているのである。いずれにしても、叙
述の程度に乾燥した単板は平均含水率としては前
記の如く半乾燥程度ではあつても乾燥直後乃至あ
る時間内では、接着面表層は内部に比べ低含水率
になつており、温度についても常温に冷却される
までは高温状態を維持する。 本発明ではこの現象を次位の接着剤塗布工程と
有機的に結合して構成する。すなわち、接着面表
層と内部とに含水率差を有する間に、該接着面に
接着剤を塗布したり、あるいは、該表層と内部と
に含水率差を有する間であつて、かつ常温に冷却
される前の高温状態中に該接着面に接着剤を塗布
したり、更に必要に応じては、該表層と内部とに
含水率差を有する間であつて、かつ常温に冷却さ
れる前の高温状態中に冷却ロール等の強制冷却手
段によつて、前記表層を一時的に冷却しつつ接着
面に接着剤を塗布するのである。 多くの加熱処理実験からの1例を第3図に図示
したが、含水率98%の4mm単板を150℃の2枚の
加熱板間で、たつた50秒間、呼吸乾燥しただけで
も、図中18から19に、その含水率分布が変化
し、図からも明らかな通り、中心に近い内部に比
べ表層の含水率が著しく低下した状態で半乾燥で
きるのである。そして該状態は、時間の経過とと
もに平衡化に向い、その含水率差が減少するが、
本発明にあつては温度状態は別として、少なくと
も表層と内部とに含水率差を有する間に叙述の通
りの接着剤塗布を実施することを基本とする。そ
うすることにより、大小様々な含水率バラツキを
有する単板であつても、並びに1枚の単板内に於
ける含水率バラツキが大きいものであつても、接
着剤を塗布する接着面表層の含水率バラツキが著
しく小さくなり、塗布した接着剤と、塗布された
単板との関係、具体的には接着剤の単板への浸透
性であるが、それがあたかも全体が充分に乾燥さ
れたものと同様に安定化して改善され、併せて接
着剤の塗布量も均一化する。 一方、塗布する接着剤は例えば、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、フエノール樹脂、水性ビニールウレ
タン樹脂、またはこれらの共縮合樹脂、混合樹脂
などを主体とする公知の合板用接着剤を使用する
が、通常、この種接着剤は水溶性であり、水並び
に、必要に応じて充填剤、増量剤、可塑剤、硬化
剤等を加えて配合し、液状にしてスプレー、カー
テンコーター、スプレツダー等の塗布手段で塗布
する。塗布量は、単板厚さ、接着剤組成にもよる
が、通常技術程度で概ね一接着面当り10〜20g/
平方尺とし、またその他公知の水性熱硬化型接着
剤、あるいは基本配合以外の公知の特殊配合など
も適宜適用する。 次いで、前記工程で塗布した接着剤を乾燥す
る。乾燥手段としては、必要に応じて送風設備を
設けた各種コンベア、トレイ類、加熱を伴うもの
として加熱室、熱風乾燥装置、直接作用するもの
として加熱熱板、加熱ロール、あるいはそれらの
組み合わせ装置を用いる。乾燥程度は指先で軽く
触れてみて、ほぼべとつかない状態乃至はそれ以
上に、即ち指触乾燥程度以上の状態とする。この
ように乾燥する乾燥条件としては、接着剤の塗布
量、組成、単板含水率などにも左右されるが、例
えば加熱室を用いる場合で概ね20〜200℃、1〜
30分程度で足りる。より具体的目安として望しく
は、前記温度と時間との積が2000〔℃×分〕以下
程度で設定する。傾向的には、高温加熱下での乾
燥を採用すれば、塗布した接着剤は、水分蒸散に
加え、それと並行して進行する樹脂の縮合反応に
よる硬化がより進んだ状態で、前記指触乾燥程度
以上の状態に至る一方、低温度下では該縮合反応
が抑制された状態で乾燥される。いずれも採用す
ること可能であるが、好しくは100℃以下、更に
は約50〜60℃以下とし、併せて加熱した熱風を送
る所謂熱風乾燥装置を用いる。その場合は熱風の
流速、流量を高めて短時間内で処理する方が有利
で、約15分以内が好しい。 また、接着剤を塗布する直前の単板が、前記の
とおりに加熱され、その結果、接着面表層が内部
に比べて低含水率であるばかりか、いまだ高温状
態にある場合は接着剤の塗布後、該単板の保有熱
が塗布した接着剤の乾燥に貢献するので、接着剤
乾燥用の装置が省略乃至は著しく簡略化できた
り、少なくとも乾燥時間の短縮を可能にする。し
かし、一般的には、高温状態中の単板に接着剤を
塗布することは、実務的にある種の困難を伴う。
スプレー、カーテンコーター等の無接触式塗布装
置による場合は何んら支障ないが、現在慣用され
ている単板接触式のスプレツダーでは、塗布ロー
ル表層に残存した接着剤の粘度変化を招き、長時
間の作業中には少なからずや塗布量の均一性を失
う傾向を有するのである。従つて、いずれにせ
よ、より良くするためには、接着剤の塗布ととも
に、叙述の高温単板の接着面表層を一時的に強制
冷却する。例えば、スプレツダーのドクターロー
ル、塗布ロールなどに冷却水を通して、塗布ロー
ル自体の温度上昇を防ぐべく、低温化乃至は常温
化を図り、該冷却した塗布ロールによつて接着面
表層を冷却しつつ接着剤を塗布したり、あるい
は、スプレツダーの前位置に単板用冷却ロールを
設け、強制冷却しつつ接着剤を塗布するようにす
る。勿論、ここでの冷却は、単板全体を常温乃至
はそれ以下に至らしめることを指向するものでな
く、単板の接着面表層のみを適当な温度に一時的
に低温化することを基本とする。そうすれば、塗
布装置に係る困難も根本的に解消でき併せて単板
が有する保有熱の活用で当該塗布した接着剤乾燥
が著しく容易化するのである。 次いで、乾燥した接着剤層に蒸気を噴きつけ
る。即ち、先に塗布した接着剤層は前記工程にて
水分が充分に除去されるとともに、当然のことな
がら、その表面が内部に比べて最も乾燥が進行し
ているので、そのまま他の単板を重ね合わせて熱
圧締したところで、その浸透性に欠け叙上の問題
を少なからずや惹起するのであるが、この工程で
蒸気を噴きつけることによつて、少なくとも前記
表面を含む表層を湿潤し、再び活性化した状態に
し、重ね合わせる方の単板との接着性を著しく良
好に改善するのである。従つて使用する蒸気とし
ては、通常多用する水蒸気が至便で、噴きつけら
れた接着面表層は高温多湿の状況下故に、極めて
微量の水分が付加されただけで良好に湿潤する。
実験によれば、該操作は、水蒸気の温度、かわき
度、噴きつけ圧力等にもよるが、一接着面当り概
ね6g/平方尺程度以下の水量を接着剤層に残留
する程度で足り、望しくは0.3〜3g/平方尺程
度にとどめる。一方、装置としては蒸気噴出ノズ
ルを一列状に、あるいは噴出スリツトを設け、前
記工程後の単板を搬送しつつ連続噴きつけ処理す
るものが試作されたが、その他、前記単板を沸騰
水の水面近くを通過するように搬送して、蒸発す
る水蒸気によつて、実質的に蒸気を低速ながらも
噴きつける装置も提案されている。 また、必要に応じて、水蒸気とともに、硬化剤
を混合して、あるいは水蒸気に代り、硬化剤を混
合して噴きつけることもある。例えば、種々公知
であるこの種接着剤用硬化剤のうちには、それ自
体が蒸気化するものもあり、その場合には水蒸気
に代り直接的に用いる。その他蒸気しないもの、
並びに困難なものは、液体とか粉体とかのまま
で、水蒸気とともに、あるいは格別にして湿潤し
た接着剤層に残留せしめる。勿論、硬化剤の場合
に限らずホルムアルデヒド水溶液、その他湿潤を
促進する添加剤などの付加を図る場合であつても
同様に操作する。いずれにしても、一度の接着剤
塗布に次いで、乾燥を行い、再度接着剤を塗布
し、再び乾燥するというように塗布と乾燥とを何
回か繰返してより均一に接着剤層の乾燥を図る場
合であつても、最後の乾燥並びに蒸気の噴きつけ
は叙述の通りとする。また、重ね合わせんとする
単板の両接着面に、本発明を実施して合板を製造
する際は、蒸気の噴きつけは、少なくともいずれ
か一方の接着剤層で足りる。 しかして、常道乃至は従来どおり、単板をクロ
スしたり(普通合板)、あるいは繊維方向を並行
にして(平行合板)重ね合わせ、必要ならばコー
ルドプレスにて冷圧し、熱圧締して合板を得るの
であるが、本発明合板の製造方法を以下、具体的
実施例に基ずき説明する。尚、「部」とあるのは
「重量部」の意である。 実施例 厚さ3.4mm、大きさ30cm平方のラワン中板で含
水率が10%、25%、40%、60%、80%、100%の
ものを用意し、150℃の2枚の加熱板間で60秒間
呼吸乾燥しつつ接着面表層を加熱し、次いで10分
間放置して常温にした後、夫々の中板両面に尿素
樹脂接着剤として松栄化学工業株式会社製エスレ
ジン(品番SE−5)100部、小麦粉22部、水17
部、塩化アンモニウム0.4部の配合から成る接着
剤を1接着面につき13g/平方尺の割合でスプレ
ツダーを用いて塗布し、これを風速4m/S、70
℃の熱風乾燥装置で4分間、塗布した接着剤を乾
燥し、次いで4気圧のボイラにより供給された蒸
気を噴きつけた。このとき一接着面につき2g/
平方尺の割合で水が残留した。そして、厚さ1.8
mm、含水率10%のラワン表裏板を重ね合わせて8
Kg/cm2で5分間冷圧し、次いで115℃、8Kg/cm2
で3分間熱圧締して3プライ合板を製造した。 前記実施例で製造した2類合板をJASに定めら
れた温冷水浸せき試験法に基づいて接着力試験を
行い、その結果を第2図中、21で表示した通
り、中板含水率別にして図表で表示した。また比
較実験例として前記特公昭54−3929号発明を後記
の通り追試し、その結果を22で指示した通りで
あつた。 比較実験例 厚さ3.4mm、大きさ30cm平方のラワン中板で含
水率が10%、25%、40%、60%、80%、100%の
ものを用意し、夫々の中板両面に実施例1と同じ
接着剤をして一接面につき16g/平方尺の割合で
スプレツダーを用いて塗布し、これを100℃の加
熱室で4分間放置して接着剤を乾燥し、次いで厚
さ1.8mm、含水率10%のラワン表裏板を重ね合わ
せて実施例1と同様に冷圧、熱圧締して3プライ
合板を製造した。 扨て、第2図に示した試験結果を評価するに本
発明方法に係る実施例は、前記公報に係る従来技
術と比較して、設定した製造条件下で許容し得る
単板含水率のバラツキ領域を著しく広く有してい
ることが明らかである。そして該領域をより高含
水率の方へ、あるいは逆に低含水率の方へ移行し
たい場合は主として前記塗布した接着剤の乾燥条
件を変更すれば良く、乾燥条件をより大とすれ
ば、より高含水率の単板を対象として、また小と
すれば、より低含水率の単板を対象として、上記
特性下で本発明は実施される。しかし、いずれに
しても、単板自体あるいは加熱処理後の表層含水
率に、少なからずやバラツキを有するのが実情で
あるので、設定した製造条件下では塗布した接着
剤が部分的にせよ前記指触乾燥以下の状態に乾燥
されることもある。けれど、たとえ斯様な状態が
発生しても、次いで噴き付ける蒸気により残存す
る水分量は微量故に特に問題は生じないばかり
か、むしろ実用上は生産効率の点から指触乾燥乃
至それより幾分乾燥ぎみの状態を標準的な乾燥程
度として、乾燥条件を設定することもある。尚、
接着力自体の増減については、主として接着剤組
成塗布量等の変更を図り、ある程度所望の値に操
作することは常道どうりである。 このように本発明においては、必要に応じて任
意の単板含水率に焦点を定め、所定の工程で従来
技術と比較して著しく良好にして合板を製造する
こと可能であるが、重ね合わせんとする単板につ
いては望しくは、含水率約30%以下、更には5〜
23%のものを使用する。また、あえて約35%以上
のものを使用するにあつては前記した加熱処理を
当該単板にも施し、接着面表層の含水率を低下し
てから使用したり、あるいは更に接着剤をも塗布
して叙述の乾燥を行つてから使用するとよい。 また、製造した合板品質についてであるが、
JASの規格を鑑みれば、本発明の実施にあつても
高含水率状態の単板を少しの加熱処理で接着面表
層をわずかに低含水率化したのみで、はるか規格
外の高含水率合板を製造するよりは表層を約20%
以下で、しかも単板全体の平均含水率が概ね25〜
60%となるようにして規格外にあつてもより低含
水率の合板を製造する方が望しい。勿論、規格内
の高品質合板を製造すべく、加熱処理を施すこと
も可能であることは言うまでもない。加えて、仕
上り合板の接着力についても必らずしもJASの規
格内に収める必要もなく、所望の品質に至る実施
例を採用する。 尚、本願にあつては、単板内部と接着面表層と
に含水率差を有する間に、接着剤塗布を実施する
ことを基本としているが、塗布した接着剤の乾燥
時にまでも、そのような状態を維持すべく前記単
板加熱工程、あるいはその後の工程を素早く処理
すれば、接着剤の乾燥工程でも含水率バラツキに
係わらず、所定の乾燥条件下で均一な乾燥程度が
得れる格別の効果があり、更に乾燥後、単板内部
からの水分で該接着剤が再湿され始めるのを遅延
させることもでき、その後の工程に時間的余裕を
与える。勿論、含水率差を有する状態をコールド
プレス、あるいはホツトプレスに至るまでも維持
するように、夫々の工程処理速度を高めれば、よ
り効果的であることも明らかで、総じて短時間で
処理することが肝要である。 扨て、第1表、並びに第2表についてである
が、表は番号毎に本発明の前記以外の実施例を示
したもので、表中、接着剤組成の樹脂の項でUと
あるのは尿素樹脂(具体的には松栄化学工業株式
会社製エスレジン:SE−5)、MUとあるのはメ
ラミン尿素共縮合樹脂(具体的には松栄化学工業
株式会社製エスレジン:SA−30)を指す。また、
番号1、2、3、4は5プライ合板、その他は3
プライ合板の製造に関し、夫々の作業条件ととも
にJASの規定に基ずいた接着力試験の結果を示し
た。 また、図面第1図には本発明方法を実施する装
置例を図示したので、以下、それに基ずき説明す
る。 図中、Aは前記公開公報などで記載した単板加
熱装置であり、生単板1を線状体9,10で案内
しつつ搬送しながら多数の加熱ロール11に当接
して接着面表層を低含水率化、並びに高温化
【表】
【表】
【表】 し半乾燥単板2を吐出する。次位のBは単板接合
機で、前記半乾燥単板2がすでに所定定尺長さで
あれば、設置不要であるが、長い帯状のものにあ
つては定尺に切断するだけの機能を有し、また不
規則な小幅単板である場合は、前後の不要部を切
除し有効部のみを接合し、定尺長さの単板3とす
る。Cは接着剤塗布用のスプレツダーで、Dは前
記スプレツダーCにより所定長さの単板3に塗布
した接着剤を叙述の通りに乾燥すべく設けた接着
剤乾燥装置で、該装置は移動式で多数の棚を有
し、接着剤塗布単板4を各棚の針15で支持する
とともに熱風フアン16からの熱風で乾燥しつつ
順次蒸気噴きつけ装置Eへ、接着剤乾燥済単板5
を供給する。即ち、該装置の入口部に於いては、
接着剤塗布単板4を、適時上下動するコンベア1
4によつて、各棚が有する針15に刺す一方、出
口部に於いては固定のコンベア17と各棚とが交
叉することによつて接着剤乾燥済単板5を針15
から抜き去り、蒸気18を噴きつける蒸気噴きつ
け装置Eへ供給するのである。また、Fは単板仕
組み装置で、蒸気噴きつけ済単板6と、重ね合わ
せる単板8とを所定通りに仕組み、所謂仕組み単
板7と成し、図示は略したがコールドプレスへ供
給する。勿論、その後はホツトプレスに接続され
ることは明らかである。 このような装置によつて、本発明は良好にして
効率よく実施され、安定した品質の合板を製造す
るのであるが、単板加熱装置Aからスプレツダー
Cに至るまでのコンベア12,13の速度、距離
を適切に設定して単板の接着面表層と内部とに含
水率差を有する状態でスプレツダーCに至らしめ
ることが肝要で、また、必要に応じて該状態をそ
れ以後の工程へまでも維持させることも可能で、
更には、高温状態中でスプレツダーCに至らしめ
ることも可能である。そして、前記した強制冷却
手段としての冷却ロールを設けるならば、コンベ
ア13の末端位置が適している。 以上、詳記した通り、本発明方法は、合板製造
工程に於ける接着技術に係り、実用化し得なかつ
た従来技術の問題点を新たな技術思想によつて払
拭することにより、含水率のバラツキに影響され
にくい実用的接着技術を完成したもので、それに
より含水率管理の容易化をはじめ、乾燥に伴う収
縮、アバレなどの歩止り損失要因等、前記諸問題
を一挙に解決して、現状並びに将来への対応に著
しく寄与すること確かである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施する装置例を図示した側
面図、第2図は従来方法と本発明方法とによつて
製造した合板の接着力を比較した接着力図表、ま
た第3図は加熱処理を施した単板の含水率分布を
図示した含水率分布図表である。図中、1…生単
板、2…半乾燥単板、4…接着剤塗布単板、5…
接着剤乾燥済単板、8…重ね合わせる単板、9並
びに10…線状体、15…針、A…単板加熱装
置、B…単板接合機、C…スプレツダー、D…接
着剤の乾燥装置、E…蒸気噴きつけ装置、F…仕
組み装置……である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ベニヤ単板を加熱して接着面表層を乾燥し、
    該表層と内部とに含水率差を有する間に前記接着
    面に接着剤を塗布し、次いで塗布した接着剤を指
    触乾燥程度乃至はそれ以上に乾燥し、更に他のベ
    ニヤ単板を重ね合わせる前に、前記乾燥した接着
    剤層に蒸気を噴きつけてから、重ね合わせて熱圧
    締することを特徴とする合板の製造方法。
JP12444381A 1981-08-07 1981-08-07 合板の製造方法 Granted JPS5825901A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12444381A JPS5825901A (ja) 1981-08-07 1981-08-07 合板の製造方法

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JP12444381A JPS5825901A (ja) 1981-08-07 1981-08-07 合板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5825901A JPS5825901A (ja) 1983-02-16
JPH0226571B2 true JPH0226571B2 (ja) 1990-06-11

Family

ID=14885624

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