JPH0225236B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明はコーヒー自動販売機に関し、特に複数
品種のコーヒーを単独あるいはブレンドして販売
することを可能としたコーヒー自動販売機を提供
することを目的とする。 従来、インスタントコーヒー、インスタント紅
茶、ココア等の粉末をキヤニスタに収容し、購入
者によつて商品選択ボタンで指定された一種類の
粉末を湯とともにカツプに供給して販売する自動
販売機は例えば、特開昭51―7999号に示されるよ
うに良く知られている。しかしながら、この種の
販売機では、インスタント原料粉と単湯に溶かし
て飲料として販売するものであり、コーヒーミル
や抽出機の備えがないので、レギユラーコーヒー
の販売は不可能であつた。 これに対し、コーヒー豆を収納したキヤニスタ
ーと、このキヤニスターのコーヒー豆排出口に直
結して設けたコーヒーミルと、コーヒーミルから
排出されるブラインドコーヒーを受け、湯の供給
を受けることによつてコーヒーを抽出するコーヒ
ー抽出機とを設け、レギユラーコーヒーの販売を
可能としたレギヤラーコーヒー自動販売機が実開
昭57―179776号に提案されている。 しかしながら、上記実開昭57―179776号公報に
示されたレギユラーコーヒー販売機では、キヤニ
スター、コーヒーミル、コーヒー抽出機およびレ
ギユラーコーヒーの選択ボタンの組が一組しか設
けられていないので、一種類のレギユラーコーヒ
ーしか販売することができない欠点がある。もち
ろん、キヤニスター、コーヒーミル、コーヒー抽
出機およびレギユラーコーヒー選択ボタンの組を
複数組設け、それぞれの組のキヤニスターに異な
る品種のコーヒー豆を収容することによつて複数
品種のレギユラーコーヒーの販売を可能とするこ
とが考えられるが、品種の数だけキヤニスタ、コ
ーヒーミル、コーヒー抽出機を設けなければなら
ないので販売機自体が大きくなつてしまう。 その上せつかく複数品種のコーヒーの原料を用
意しながら、異なる品種の原料を所望に応じ混ぜ
合わせる技術的手段がないので所望のブレンドコ
ーヒーを販売することができない欠点がある。 このように、従来では、複数品種のレギユラー
コーヒーを販売するためには、販売機が大形とな
つてしまう欠点が有るばかりでなく、多数品種の
原料から所望に応じた品種のものをブレンドし
て、ブレンドコーヒーとして販売できるようにし
た自動販売機は、全く考えられていなかつた。 本発明は、複数品種のコーヒー原料をそれぞれ
収納する複数のキヤニスターを設けるとともに、
１台のコーヒー抽出機を共有させることによつ
て、小型でありながら、複数のレギユラーコーヒ
ーの販売を可能とするとともに、ブレンドコーヒ
ーの選択手段と、それに応じてコーヒー搬出機を
制御する制御手段とを設けてブレンドコーヒーの
販売をも可能とした自動販売機を提供することを
目的とする。 本発明は、コーヒー原料、コーヒー抽出機およ
び給湯装置を内蔵し、販売要求のあつたとき、コ
ーヒー原料を所定量上記コーヒー抽出機に供給す
るとともに上記給湯装置から湯を供給し、コーヒ
ーを抽出するようにしたコーヒー自動販売機にお
いて、複数品種のコーヒー原料を別々に収容する
複数のキヤニスターと、それぞれのキヤニスター
から１台のコーヒー抽出機へコーヒー原料を供給
するためそれぞれのキヤニスターからコーヒーを
搬出する複数の搬出機と、自動販売機の外面に設
けたコイン投入口と、上記複数品種の中から所望
の１種類および上記複数品種のなかからブレンド
さるべき品種の異なる組合わせのなかからその１
つの組合わせをそれぞれ指定するために設けられ
たコーヒー原料選択ボタンと、投入されたコイン
が販売設定価額に達したとき販売許可信号を発生
するコインメカニズムと、該販売許可信号を受信
して起動し、上記コーヒー原料選択ボタンで１品
種が選択されているときは当該１品種に対応する
搬出機を当該１品種に対して予め定められた搬出
量に応じて制御動作させる信号を、上記コーヒー
原料選択ボタンでブレンドさるべき品種の組合わ
せの１つが選択されているときは当該１つの組合
わせの品種の対応する複数の搬出機を当該１つの
組合わせに応じた品種ごとに予め定められた搬出
量に応じて制御動作させる信号を、さらに、上記
給湯装置およびコーヒー抽出機を動作させる信号
を発生する主制御回路とを有することを特徴とす
る複数品種のコーヒーをブレンドして販売可能と
した自動販売機である。 〔作 用〕 本発明によれば、通常の自動販売機と同様にし
てコインメカニズムから販売許可信号が発生した
後、購入希望者がコーヒー原料選択ボタンのう
ち、ある１つのコーヒー品種を指定する選択ボタ
ンを押すと、主制御回路は、対応する品種を収納
するキヤニスターの搬出機をその１品種に対して
予め定められた搬出量に応じて動作させるので、
当該品種のコーヒー原料がコーヒー抽出機に供給
される。同時に主制御回路は、給湯装置およびコ
ーヒー抽出機を動作させるので、購入者の希望す
る品種のレギユラーコーヒーを販売することがで
きる。 また、購入者が、コーヒー原料選択ボタンのう
ち、所望の品種の組合せを指定する選択ボタンを
押すと、対応する複数の品種のキヤニスターの搬
出機が主制御回路により当該組合せに対して予め
定められた搬出量に応じて動作されるので、指定
された組の複数の品種のコーヒー原料が、同じコ
ーヒー抽出機に供給される。同時に主制御回路に
より、給湯装置およびコーヒー抽出機が動作され
るので、当該複数品種をブレンドしたコーヒーが
販売されることになる。 以下、本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。 第１図を参照して、図示の実施例のレギユラー
コーヒー販売機１は、その正面に、コーヒー原料
選択ボタン２と、その品種名表示窓３を有する。
この実施例の場合、３種類の品種を販売するもの
とし、それぞれ、Ａ，Ｂ，Ｃとして示す。 更に販売機正面には、砂糖量を多、中、少と三
段階で指定できる砂糖量選択ボタン４、クリーム
量を多、中、少と三段階で指定できるクリーム量
選択ボタン５、更に、コーヒーの濃度を濃、淡の
２段階で指定できるコーヒー濃度選択ボタン６を
備え、更に選択品種や砂糖、クリーム等の選択取
消のためのクリヤーボタン７と、全ての選択を終
つて販売動作を開始させるためのスタートボタン
８を有している。 もちろん、通常の自動販売機と同様に、販売機
前面には、コイン投入口９、コイン返却レバー１
０、商品取出口１１、コイン返却口１２、広告パ
ネル１３を有しているが、この実施例では、更
に、販売されるレギユラーコーヒーの種類を購入
者に認知させるため、収容したコーヒー原料を外
部から見えるように窓１４を有している。 第２図および第３図を参照して、販売機１内に
は、３種類のコーヒー原料（ここではコーヒー豆
を挽いた粉）を仕切壁にて仕切つて収容した透明
な材料でなるコーヒー原料キヤニスター１５、そ
のキヤニスター１５の仕切られた各部屋の下部に
設けたコーヒー原料搬出機１６を有している。 搬出機自体の構成は、モーターとそれによつて
回転されるスパイラルからなる従来のものが用い
られる。 ３つの搬出機１６の出口はその下に設けた１つ
のシユータ１７に結合され、シユータ１７の下方
には、コーヒー抽出機１８が設けられている。 このようなコーヒー抽出機１８は公知である
が、その一例を、第３図に示す原理図で説明す
る。コーヒー抽出機は上下動するピストン１８１
を嵌合したシリンダ１８２と、シリンダ下部に出
入りするように移動可能としたフイルム１８３を
有している。モーター駆動でフイルタ１８３がシ
リンダー１８２下部に移動すると、ピストン１８
１が降下し、続いて上昇する。ピストン１８１の
下降後、フイルター１８３は再びシリンダ１８２
外に移動し、元位置に停止する。したがつて、フ
イルター１８３がシリンダ１８２へ移動する前に
シユータ１７からコーヒー粉が供給され、また、
ピストン下降前または下降中にシリンダ内へ湯が
供給されれば、コーヒー液が抽出されることにな
る。なお、フイルター１８３のコーヒー抽出かす
は、点線の位置で点線で示す容器中へ廃棄される
ようになつている。 コーヒー抽出機１８へ湯を供給するため、温水
器１９１とそこから電磁バルブ１９２を介してシ
リンダ１８２へ接続した給湯管１９３からなる給
湯装置１９が設けられている。 またコーヒー抽出機１８の下部からは、抽出し
たコーヒー液を取り出すコーヒー液供給管２０が
導出され、このコーヒー液供給管の先端には、混
合樋２１が設けられる。 一方、購入者の要求の応じて、砂糖およびクリ
ームを供給するために、砂糖および、クリームを
それぞれ収納するキヤニスター２２，２３が設け
られ、それぞれのキヤニスターには、搬出機（図
示せず）が設けられており、各搬出機の出口２４
ａ，２４ｂは樋２１上に開口するようになつてい
る。従つて、樋２１に供給されたコーヒー液は、
そこから落下した砂糖ないしクリームと混合され
る。 樋２１の底部からはコーヒーパイプ２４が導出
されている。 一方、販売機本体内には例えば紙コツプのよう
なコツプを収容し、一販売毎に一コツプを商品取
出口１１に対応したコツプ受台２５上に供給する
コツプ供給装置２６を備えている。このようなコ
ツプ供給装置も従来公知であるので、ここでの説
明は省略する。 前述のコーヒーパイプ２４の先端は、コツプ受
台２５上に供給されたコツプ２７の上方に位置す
るように配置固定されている。 次にこの自動販売機の電気、制御系統について
第４図を参照して説明する。 第４図において、スイツチ接点群は、販売機前
面に設けた選択ボタンのスイツチ接点で、それぞ
れ、第１図のボタンに対応して同じ参照符号で示
してある。 コインメカニズム２７は、投入金額が設定販売
価額に達したとき、販売許可信号を発生するもの
で、これも公知のものである。 主制御回路２８は、これらスイツチ群およびコ
インメカニズム２７からの信号を入力として、後
述する制御動作を行なうもので、例えばマイクロ
コンピユータを用いることができるし、論理回路
で構成され得る。 搬出量データ記憶装置２９は、選択ボタンに対
応してコーヒー原料、砂糖、クリームの１回の供
給量について予め定めたデータを記憶した記憶装
置である。 原料モータ駆動回路３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃ
は、それぞれ異なる品種のコーヒー原料Ａ，Ｂ，
Ｃを収納したキヤニスタ１５内の室に対応した搬
出機１６のモータ１６１ａ，１６１ｂ，１６１ｃ
の駆動回路である。 抽出機駆動回路３１は抽出機１８を駆動するモ
ータ１８４の駆動回路であり、モータ１８４は抽
出機駆動回路３１によつて起動されると、自走用
スイツチ（カムスイツチ）１８５がオンし、その
後抽出機の一連の動作が終了する迄回転し続け、
自走スイツチ１８５のオフで停止する。なお自走
スイツチ１８５のオフのとき、主制御回路２８へ
リセツト信号が送出されるようになつている。 給湯弁駆動回路３２は、給湯装置１９の電磁バ
ルブ１９２の開閉を制御する回路であり、砂糖モ
ータ駆動回路３３、クリームモータ駆動回路３４
は、それぞれ砂糖キヤニスタ２２、クリームキヤ
ニスタ２３に付属した搬出機のモータ２２１，２
３１を駆動するための回路である。 以下に主制御回路２８の動作を説明する。 主制御回路２８は、コインメカニズム２７から
の販売許可信号を受信して起動し、選択ボタンス
イツチ２Ａ〜２Ｃ，４ａ〜４ｃ，５ａ〜５ｃ，６
ａ，６ｂからの選択情報を、内部の一時記憶装置
２８１に記憶する。スタートボタンスイツチ８か
らのスタート信号を受信すると、一時記憶回路２
８１中の選択情報に対応して、コーヒー原料供給
量、砂糖供給量およびクリーム供給量を、搬出量
データ記憶装置２９中のデータから算出し、供給
量情報をそれぞれの搬出機をモータ駆動回路３０
Ａ〜３０Ｃ，３３，３４へ送出する。一方抽出機
駆動回路３１へ起動信号を、給湯弁駆動回路３２
へ電磁バルブ開信号を送出する。 抽出機駆動回路３１への起動信号の送出、給湯
弁駆動回路３２への電磁バルブ開信号の送出原料
供給モータ１６１ａ〜１６１ｃへの供給量情報の
送出、砂糖モータ駆動回路３３およびクリームモ
ータ駆動回路３４への供給量情報の送出は、第５
図のタイミングチヤートに示されるとおりであ
る。 搬出量データ記憶装置２９には、搬出されるコ
ーヒー全量のデータ、コーヒー品種Ａ〜Ｃの単独
あるいはブレンドの選択パターンに応じて定めた
コーヒーＡとＢの供給量データ、砂糖およびクリ
ームの量の選択パターンに応じた供給量データが
記憶されている。記憶データの一例を表に示せば
次のとおりとなる。

【表】 表中、Ｗ，Ｌ，CL，CM，CS，SL，SM，SS
は、それぞれ予め定めた量を示し、ａ〜a″，ｂ〜
b″は全量に対する予め定めた割合（％）を示す。
コーヒーＣについては、記憶データ中のＡ，Ｂの
値を100％から引くことによつて求められる。な
お、これらのデータはデータ入力装置３５から主
制御回路２８を介して書き込み、書き代え可能で
ある。 コーヒー原料供給量の情報は、実際にはコーヒ
ー搬出機１６の搬出速度を考慮した駆動時間情報
として、信号の送出時間で与えられる。従つて、
一品種選択の場合は、第５図ｅに示すとおり、い
ずれの品種を選択しても、濃淡パターンが同じで
あれば、同一時間巾のパルスが送出され、そのパ
ルスのある間、駆動モータ１６１ａ，１６１ｂあ
るいは１６１ｃが駆動される。 多品種選択の場合は、記憶データ中のデータに
応じて同パルス幅が分割され、順次対応する原料
モータ駆動回路３０Ａ，３０Ｂ、あるいは３０Ｃ
へパルス信号が送出さる。第５図ｆ，ｇ，ｈは３
種のコーヒーＡ，Ｂ，Ｃの全てのブレンドが選択
された場合におけるコーヒー原料モータ駆動回路
３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃへ送出されるパルスのタ
イミングを示している。 クリームおよび砂糖の供給量情報も主制御回路
２８から、クリームモータ駆動回路３４および砂
糖モータ駆動回路３３へ送出されるパルス信号の
時間幅として与えられる。なお、これらクリーム
供給量を示すパルス信号および砂糖供給量を示す
パルス信号の送出タイミングは両者同一で良い
が、抽出機１８から抽出されたコーヒー液が樋２
１に達する直前から直後の間（達した後の方が好
ましい。）に砂糖およびクリームが樋２１上に供
給されるように選ばれる。 主制御回路２８は、抽出機１８の抽出動作完了
時における自走スイツチ１８５からのリセツト信
号を受けて、リセツトし、待機状態にもどる。 なお、コツプ供給装置２６の駆動は、コインメ
カニズム２７からの販売許可信号を受信して、一
コツプをコツプ受台上２５上に供給する動作を行
なう。なお、コツプ供給装置２６の起動信号は、
直接コインメカニズムから与えずに、主制御回路
２８を介してスタートパルスの入力直後に与える
ようにしても良い。 主制御回路２８の一連の動作をフローチヤート
で示せば第６図のとおりである。 以下、第１図から第６図迄を参照して、動作に
ついての説明を行なう。 購入者がコイン投入口９から所定価額のコイン
を投入すると主制御回路２８が起動する。一方コ
ツプ供給装置２６が動作して、一つのコツプ２７
をコツプ受台２５上へ供給する。 次に、購入者がコーヒー原料選択ボタン２の１
つ以上、砂糖量選択ボタン４、クリーム量選択ボ
タン５、コーヒー濃度選択ボタン６を押すと、対
応する情報が、主制御回路２８の制御のもとにそ
の一時記憶回路２８１へ記憶される。なおこの
間、購入者において、選択誤りがあれば、クリヤ
ーボタン７を押して、新たに選択ボタン２，４，
５，６の操作を行なえば良い。クリヤーボタン７
が押されると、主制御回路２８は、一時記憶回路
２８１の記憶内容を消去し、新たな選択情報の入
力のために待機する。 今、仮りにコーヒー原料選択ボタン２Ａ〜２Ｃ
の全てが押され、即ちＡ＋Ｂ＋Ｃのブレンドコー
ヒーが要求され、コーヒー濃度選択ボタン６のう
ち６ａが押され、即ち濃いコーヒーが要求され、
砂糖およびクリーム選択ボタンのうち４ｂ，６ｂ
が押され、即ちいずれも中程度の量が選択された
ものとして、以下説明する。 その後、購入者がスタートボタン８を押すと、
主制御回路２８は一時記憶回路２８１からコーヒ
ー選択情報と濃度情報を読み出し、対応するコー
ヒー供給量データを搬出量データ記憶装置２９か
ら読み出し、供給量情報を原料供給モータ駆動回
路３０へ送出する。ここではコーヒー選択情報が
Ａ＋Ｂ＋Ｃのブレンドで、濃度情報が濃であるの
で、前述の表から、選択パターンのうち、Ａ＋Ｂ
＋Ｃの場合の品種Ａ，Ｂの供給割合a″，b″と、濃
淡パターンのうち全供給量Ｗが読み出される。 主制御回路２８は、全供給量Ｗに対する搬出機
駆動時間Ｔから、Ａコーヒー供給量に対応する搬
出機モータ１６１ａの駆動時間t_A＝a″／100×Ｔ、搬 出機モータ１６１ｂの駆動時間t_B＝b″／100×Ｔ、搬 出機モータ１６１ｃの駆動時間t_C＝Ｔ−（a″／100＋ b″／100）Ｔを算出し、それぞれの時間幅のパルスを 原料モータ駆動回路３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃへ順
次送出する（第５図ｆ，ｇ，ｈ）。 この結果キヤニスタ１５中のコーヒー原料Ａ，
Ｂ，Ｃがそれぞれ、a″／100Ｗ、b″／100Ｗ、 100−a″−b″／100Ｗだけ、フイルタ１８３上に供給さ れる。 主制御回路２８は、全供給量情報を送出する時
間Ｔの経過後抽出機駆動回路３１へ、起動信号を
発生する。（第５図ａ。起動信号を受信した抽出
機駆動回路３１は、抽出機駆動モータ１８４を駆
動する。この結果自走スイツチ１８５がオンし
（第５図ｂ）、その後モータ１８４は回転を続ける
（第５図ｃ）。抽出機駆動モータ１８４の回転によ
つて、コーヒー原料を載置したフイルタ１８３が
シリンダ１８２の下部に移動し、続いてピストン
１８１が降下する。 ピストン１８１の降下の直前あるいは直後に相
当する時刻に、主制御回路２８は、給湯装置１９
の電磁バルブ１９２を開くために、給湯弁駆動回
路３２へ湯供給情報（これもまた搬出データ記憶
装置２９へ記憶しておいて、読み出すようにして
おいても良い。）を送出する。湯供給情報もまた
電磁バルブを通つて供給される給湯速度を考慮
し、電磁バルブ１９２を開放する時間に対応した
時間幅のパルスで与えられる（第５図ｄ）。 従つて、シリンダ１８２中に一定量の湯が供給
され、その後のピストン１８１の降下によつて、
フイルタ１８３の下方へ押し出されるコーヒー液
がコーヒー液供給管２０を通つて樋２１へ流れ、
更にコーヒーパイプ２４を通つてコツプ２７へ供
給される。 コーヒー供給量データを読み出し後、前述した
ように、砂糖供給量情報およびクリーム供給量情
報（この場合それぞれSM，CM）が主制御回路
２８にて、搬出量データ記憶装置２９から読み出
され、コーヒー液が樋２１に達する直前または直
後に、砂糖モータ駆動回路３３およびクリームモ
ータ駆動回路３４へ送出される（第５図ｉ）。 この結果、SMなる量の砂糖とCMなる量のク
リームが樋２１上に供給され、流れて来るコーヒ
ー液と混合され、コツプ２７へ供給される。 抽出機１８の動作継続によつて、ピストン１８
１が最下降位置から上昇し、元位置に復帰し、し
かもフイルタ１８３が前述のように抽出かすを落
して元位置に復帰したとき、自走スイツチ１８５
が復帰して、主制御回路２８はリセツトし、次回
販売の待機状態に入る。 購入者は、コーヒーパイプ２４からのコーヒー
液の流出のないことを確認して、商品取出口１１
からコツプに入つたコーヒーを入手できる。 上記動作は全てのコーヒー品種選択ボタン２を
押し、特定の砂糖選択ボタン４、クリーム選択ボ
タン５、コーヒー濃度選択ボタン６を押した場合
の動作について述べたが、他の選択ボタンを押し
た場合についての動作は、コーヒー原料モータ駆
動回路３０ａ〜３０ｃに送出されるパルス時間
幅、砂糖モータ駆動回路３３、クリームモータ駆
動回路３４へ送出されるパルス時間幅が異なるの
みで、他の動作は同様であることは容易に理解さ
れるところであろう。 なお、購入者が砂糖選択ボタン４とクリーム選
択ボタン５の一方あるいは両者とも押さずにスタ
ートスイツチを押したときは、砂糖およびクリー
ムあるいは両方とも供給されず、いわゆるブラツ
クコーヒーが販売される。 上記実施例では、３品種のコーヒー原料に対
し、３つのコーヒー品種選択ボタンを設け、ブレ
ンドしたい場合は対応する品種の選択ボタンの全
てを押すように構成している。しかしながら、別
にブレンド指定ボタンを押した場合のみブレンド
すべき品種を品種選択ボタンの操作で入力させる
ようにしても良いし、あらかじめ、各種ブレンド
別の指定ボタン（例えば、上記実施例のように、
３品種の場合Ａ＋Ｂ、Ａ＋Ｃ、Ｂ＋Ｃ、Ａ＋Ｂ＋
Ｃの４種のボタン）を設け、これによつてブレン
ドコーヒーを選択できるようにしても良い。 更にまた、上記実施例では、予め挽いたコーヒ
ー原料をキヤニスタに収容する場合について示し
たが、キヤニスターには、原料コーヒー豆を収容
し、キヤニスタの搬出機の出口にコーヒーミルを
設置し、コーヒーミルからの挽いた粉末をシユー
ターを介して抽出機へ供給するようにしても良
い。この場合、第３図の実施例においてシユータ
ー１７の途中にミルを設ければ、一つのミルで複
数種のコーヒー原料に対応できる。 なお主制御回路２８は、簡単なレジスタ、記憶
装置２９の読出し回路、演算回路、タイマー回路
等の組合せで構成できることは当業者には明かで
あろう。 上記説明から明らかなように、本発明による自
動販売機では、複数の品種のコーヒー原料をそれ
ぞれ収納する複数のキヤニスターを設けるととも
に、複数のキヤニスターに対して１台のコーヒー
抽出機が共通に設けられ、それぞれのキヤニスタ
ーから１台のコーヒー抽出機へコーヒー原料をそ
れぞれ供給する複数の搬出機を設け、複数品種の
中から所望の１種類および複数品種のうちの異な
る組合せの中から所望の１つの組合せをそれぞれ
指定するためのコーヒー原料選択ボタンを設け、
このコーヒー原料選択ボタンで選択指定された１
種類あるいは複数種類の品種のコーヒー原料が、
主制御回路の制御により対応する搬出機の動作
で、予め定められた量だけ共通の１台のコーヒー
抽出機に供給されて、給湯を受けるように構成さ
れているから、コーヒー原料選択ボタンでの指定
に応じて１品種のレギユラーコーヒーでも、複数
品種のブレンドコーヒーでも販売することができ
る。その上、コーヒー抽出機に供給されるコーヒ
ー原料の量は、主制御回路によつて、各品種およ
び品種の組合せに対して予め定められた搬出量に
応じて、搬出機の動作を制御して一定量に制御さ
れているので、複数品種のブレンドを選んだとき
でも、各単独品種の供給量の合計ではなく最適の
量の原料が供給されることになり、常に好ましい
濃度のレギユラーコーヒーやブレンドコーヒーが
販売される利点がある。更にまた、１台のコーヒ
ー抽出機を複数のキヤニスターに収納したコーヒ
ー原料の抽出に対して共通に使用できるようにし
たから、前述のように、単品種のレギユラーコー
ヒーでも複数品種を組合わせたブレンドコーヒー
でも販売可能となつたばかりでなく、コーヒー抽
出機が１台で良いので、複数品種のレギユラーコ
ーヒーの販売にも係わらず、比較的小型でかつ安
価な自動販売機を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である販売機の外観
斜視図、第２図は正面扉を開いて内部を見せた斜
視図、第３図は内部装置の関連構成を示す説明
図、第４図は制御系統のブロツク図、第５図は主
制御回路からの制御信号と各部動作のタイミング
を示す図、第６図は主制御回路の動作フローチヤ
ートである。 ２Ａ，２Ｂ，２Ｃ…コーヒー原料選択ボタン、
１５…複数コーヒー原料キヤニスタ、１６…コー
ヒー原料搬出機、１８…コーヒー抽出機、１９…
給湯装置、２４…コーヒーパイプ、２６…コツプ
供給装置、２７…コツプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コーヒー原料、コーヒー抽出機および給湯装
   置を内蔵し、販売要求のあつたとき、コーヒー原
   料を所定量上記コーヒー抽出機に供給するととも
   に上記給湯装置から湯を供給し、コーヒーを抽出
   するようにしたコーヒー自動販売機において、複
   数品種のコーヒー原料を別々に収容する複数のキ
   ヤニスターと、それぞれのキヤニスターから１台
   のコーヒー抽出機へコーヒー原料を供給するため
   それぞれのキヤニスターからコーヒーを搬出する
   複数の搬出機と、自動販売機の外面に設けたコイ
   ン投入口と、上記複数品種の中から所望の１種類
   および上記複数品種のなかからブレンドさるべき
   品種の異なる組合わせのなかからその１つの組合
   わせをそれぞれ指定するために設けられたコーヒ
   ー原料選択ボタンと、投入されたコインが販売設
   定価額に達したとき販売許可信号を発生するコイ
   ンメカニズムと、該販売許可信号を受信して起動
   し、上記コーヒー原料選択ボタンで１品種が選択
   されているときは当該１品種に対応する搬出機を
   当該１品種に対して予め定められた搬出量に応じ
   て制御動作させる信号を、上記コーヒー原料選択
   ボタンでブレンドさるべき品種の組合わせの１つ
   が選択されているときは当該１つの組合わせの品
   種に対応する複数の搬出機を当該１つの組合わせ
   に応じた品種ごとに予め定められた搬出量に応じ
   て制御動作させる信号を、さらに、上記給湯装置
   およびコーヒー抽出機を動作させる信号を発生す
   る主制御回路とを有することを特徴とする複数品
   種のコーヒーをブレンドして販売可能とした自動
   販売機。