JPH02251483A - 多色多数回印字用熱転写シート及び熱転写方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は熱転写シート及び熱転写方法に関し、更に詳し
くは多数回印字が可能な多色多数回用熱転写シート及び
該熱転写シートを用いる多色熱転写方法に関する。

（従来の技術及びその問題点） 従来、熱転写方法としては、熱で溶融するインキ層を設
けたいわゆるワックスタイプの熱転写方式と、昇華性染
料を用いたいわゆる昇華タイプの熱転写方式が知られて
いる。

昇華タイプの熱転写方式は主に多色画像の形成に使用さ
れ、一方のワックスタイプの方式は黒色印字用に広く使
用されているが、該方法によっても多色画像を形成する
ことが出来、この場合には、主として連続した基材フィ
ルム上にイエロー、マゼンタ及びシアンの３原色のイン
キ層及び必要に応じてブラックのインキ層を加えた４原
色のインキ層を面順次に形成した多色印字用熱転写シー
トを使用し、原稿を色分解して得た色分解信号をプリン
ターに送信して、該信号により原稿の夫々の色成分を同
一の被転写材に順次印字して被転写材上で色の合成を行
って原稿の多色画像を再現するものである。

この様な多色画像の形成においては、プリンターのサー
マルヘッドに送られる色分解信号と、熱転写シートのイ
ンキ層との色が一致していることが必須であり、その為
熱転写シートのインキ層の色相を常にプリンターが検知
していることが必要となる。

この様な色検知は通常はプリンターに色検知装置を設け
、この装置からの検知光をインキ層間又はその端縁に設
けた検知マークに当て、該検知マークによる光の透過パ
ターンにより、熱転写シートの反対側の受光装置で受光
し、インキ層の色を検知している。又、検知マークは熱
転写シートの終端にも設けられ、この終端検知マークに
よって熱転写シートが無くなったことを検知し、プリン
ターの自動停止を図っている。

以上の如き多色画像の作成において便用する熱転写シー
トは、１回のみ使用するいわゆるワンタイム熱転写シー
トであるが、熱転写シートを多数回印字用に構成し、透
過光パターンで色検知を行う場合には、印字の回数に応
じてインキ層の厚みが変化する為、検知装置から発射さ
れる検知光のインキ層における透過率が変化し、前記検
知マークによる信号に近いノイズが多数発生する様にな
る。

その結果、上記誤信号によってプリンターに送られる色
分解信号とインキ層の色とが適合しないエラーが発生し
たり、又、誤信号が終端検知マークと誤認され、プリン
ターが途中で停止したりして、適切な多色画像が形成出
来ないという問題が発生している。

従って本発明の目的は、上記の如きエラーの発生しない
多色多数回印字用熱転写シートと多色画像を形成する熱
転写方法を提供することである。

（問題点を解決する為の手段） 上記目的は以下の本発明によって達成される。

即ち、本発明は、基材フィルムの一方の面に加熱により
溶融する複数色の転写インキ層を設けた多色多数回印字
用熱転写シートにおいて、該熱転写シートのいずれか一
方の面にインキ層の色を検知する光反射性検知マークを
形成したことを特徴とする多色多数回印字用熱転写シー
ト、及び熱転写シートと被転写材とを重ねて熱転写を行
う熱転写方法において、上記熱転写シートが基材フィル
ムの一方の面に加熱により溶融する複数色の転写インキ
層と、該熱転写シートのいずれか一方の面にインキ層の
色を検知する光反射性検知マークを形成した多色多数回
印字用熱転写シートであり、プリンターに設けた投光器
からの検知光を上記光反射性検知マークで反射させ、該
反射光によりインキ層の色を検知しながら行うことを特
徴とする多色多数回熱転写方法である。

（作　　　用） 色検知マークを光反射性とし、その反射光でインキ層の
色を検知することによって、多数回印字によってインキ
層のインキ量が変化しても誤信号が発生することがなく
、正確な多色画像が形成される。

（好ましい実施態様） 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳しく説明
する。

本発明の多色多数回印字用熱転写シートは、第１図にそ
の断面を図解的に示す様に、基材フィルム１の一方の面
に加熱により溶融する複数色の転写インキ層２Ｙ、２Ｍ
％２Ｃ１２８ｋをこれらの記載順序（順序はこれに限定
されない）で設け、且つ該フィルムのいずれかの面、こ
の図示の例ではこれらのインキ層間に夫々のインキ層の
色を検知する光反射性検知マーク３Ｙ、３Ｍ、３Ｃ及び
３８ｋを形成したことを特徴としている。

上記熱転写シートで用いる基材フィルム１としては、例
えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムの様な従来
の熱転写シートに使用されていると同じ基材フィルムが
そのまま用いることが出来、特に制限されない。

この基材フィルムの厚さは、その強度及び熱伝導性が適
切になる様に材料に応じて適宜変更することが出来るが
５その厚さは、好ましくは１例えば、２乃至２５μｍで
ある。

本発明では上記基材フィルムの一方の面に熱溶融性イン
キ層を形成する。

上記インキ層は、シアン、マゼンタ、イエローの３原色
又はこれにブラックを加えた４原色の夫々の着色剤とワ
ックスを主成分とするベヒクルとからなるインキを用い
て、前記基材フィルム上に、例えば、Ｂ５やＡ４版等の
任意のサイズに各色のインキ層を面順次に且つ多数回印
字用に形成する。

多数回印字用にインキ層を形成する方式とじては、例え
ば、基材フィルム上に非転写性の微細多孔質網状構造を
形成し、この中にインキを含浸させ、複数回の印字を可
能にする方式や、インキ層を多層構造と１ノ、それらの
間にインキ層と非混和性の樹脂からなる中間層を設けた
方式或いは基材フィルムとインキ層との間に中間接着層
を設けた、いわゆる剥ぎ取り方式等の公知の方法、及び
本願出願人による種々の方式、例えば、インキ層−トに
加熱時開孔する非転写性薄層を形成する方法等が挙げら
れ特に限定されない。

又、基材フィルムに接するインキ層を多数回印字用に厚
く形成する場合には、予め基材フィルム上にインキ保持
層を形成するのが好ましい。このインキ保持層はインキ
層が基材フィルムから一度に剥離するのを防止する作用
を有するものであフて、インキ層に対して接着性の良い
熱可塑性樹脂、例えば、従来接着の目的で広く使用され
ている接着性樹脂から形成する。インキ保持層の厚みは
特に限定されないが、熱転写時の熱感度を低下させない
為には５μｍ以下が好ましい。

本発明では、上記のインキ層の間に光反射性の検知マー
ク３を形成する。この検知マーク３は、例えば、銀色イ
ンキ、白色インキ、銀やアルミニウム等の金属蒸着等、
光を有効に反射させ得る材料によって形成すればよい。

この様な検知マーク３は図示の位置に限定されず、使用
するプリンターに適合させて、裏面（インキ層の反対側
）やインキ層の端縁に設けることも出来る。

検知マーク３の形状は該マークの前及び／又は後のイン
キ層の色相を表すものであればいずれの形状でもよい。

例えば、第１図にはイエローインキ層２Ｙとマゼンタイ
ンキ層２Ｍとの間には１本のラインマーク３Ｍを、マゼ
ンタインキ層２Ｍとシアンインキ層２Ｃとの間には２本
のラインマーク３Ｃを、シアンインキ層２Ｃとブラック
インキ層２８にとの間には３本のラインマーク３Ｂｋを
、そしてブラックインキ層２８にとイエローインキ層２
Ｃとの間には４木のラインマーク３Ｙを夫々設けた例を
示した。１本のラインマーク３Ｍはその前後がイエロー
とマゼンタのインキ層であることを、２本のラインマー
ク３ｃはその前後がマゼンタとシアンのインキ層である
ことを、３本のラインマーク３Ｂｋはその前後がシアン
とブラックのインキ層であることを、そして４本のライ
ンマーク４Ｙはその前後がブラックとイエローのインキ
層であることを反射光によってプリンターに検知させる
。勿論、この例は１例であり、その前及び／又は後のイ
ンキ層の色相を示す限りどの様な形状のマークでもよい
。

第２図は、Ｅ記検知マーク３の他の例を示したものであ
り、ラインマーク３Ｃの前後に黒色インキ層４を形成し
、反射部（ラインマーク３Ｃ）と非反射部（４）との反
射光の差を明瞭にしたものであり、−層正確な色検知が
可能となる。又、第３図の例はインキ層間を黒色４にし
て、その上にラインマーク３Ｃを形成したもので、同様
の効果を奏する。

本発明の多色多数回印字用熱転写シートは以上の構成を
必須とするが、その他背面に耐熱滑性層等を設けること
は自由である。

本発明の多色熱転写方法は、上記の本発明の多色多数回
熱転写シートと反射型の色検知システムとを組合せて使
用することを特徴としており、第１図を参照して説明す
る。

プリンター内に前記熱転写シートと紙等の被転写材５を
装着する。このプリンターには色分解信号によって作動
するサーマルヘッド６と投光器７及び受光器８からなる
色検知装置が組み込まれている。

紙５を固定し、熱転写シートを走行させて、イエローの
インキ層２Ｙの部分を紙６の位置に合せて、サーマルヘ
ッド６により印字するとインキ層２Ｙの一部が紙に転写
され、Ｙ（イエロー）の画像が形成される。この際、熱
転写シートの走行中に投光器７から発射される検知光９
は検知マーク３Ｙ上を走査して、その反射光を受光器８
が受光してインキ層がブラックからイエローに移りたこ
とを確認している。

次に熱転写シートを矢印方向に走査させて、マゼンタの
インキ層２Ｍと紙５とを所定位置で重ねる（第１図示の
位置）。この時、投光器７から発射され検知マーク３Ｍ
で反射され受光器８で受光された検知光９がインキ層の
色がイエローからマゼンタに移動したことをプリンター
に伝え、サーマルヘッド６がマゼンタの色分解信号によ
り作動し、マゼンタのインキ層２Ｍの一部が転写されＭ
（マゼンタ）の画像が形成される。

続いて同様にしてＣ（シアン）及びＢｋ（ブラック）の
画像が所定位置に形成され、多色画像が紙５の上に再現
される。

以上の様な操作を、従来技術における透過光を利用する
検知マークを有する熱転写シートを用いて多数回繰り返
すと、インキ層のインキ量は部分的に変化して投光器か
らの検知光はインキ層のインキ量に対応して熱転写シー
トを透過する様になる。この様な場合に透過光のパター
ンにより色検知を行うと、検知マークによる透過光パタ
ーンに類似した透過光のパターンが多数発生し、誤動作
の原因になる。

これに対して、本発明では反射性検知マークを用いて反
射光で色検知を行うので、インキ層のインキ量が変化し
ても、検知マークによって形成される反射光パターンは
何等影響されることがないので誤動作が発生することが
ない。

（効　果） 以上の如き本発明によれば、色検知マークを光反射性と
し、その反射光でインキ層の色を検知することによって
、多数回印字によってインキ層のインキ量が変化しても
誤信号が発生することがなく、正確な多色画像が形成さ
れる。

（実施例） 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚
、文中、部又は％とあるのは特に断りのない限り重量基
準である。

実施例！ 下記の組成の夫々のイエロー、マゼンタ及びシアンの転
写インキ用組成物をブレードニーダ−を用い、９０℃に
加温しつつ６時間混練して作成した。

ン　　　　　　　　　　ン エステルワックス　　　　　　　　　１０部酸化ワック
ス　　　　　　　　　　　１０部パラフィンワックス　
　　　　　　　６０部顔料（黄、紅又は藍）　　　　　
　　１２部上記の３色のインキ組成物を夫々温度１００
℃で加熱し、ホットメルトによるロールコート法にて背
面にスリップ層を形成した厚さ６．０μｍのポリエステ
ルフィルム（商品名ｒルミラー」東し■製）の表面に、
夫々２ｃｍの間隔を置いて面順次にイエロー、マゼンタ
、シアンの順序でＡ４版の大きさに塗布量が約２ｇ／ｄ
になる様に塗布して第一のインキ層を形成した。

次に下記の中間層形成用塗工液を固形分基準で０．５ｇ
ｒｎ’の割合で塗工及び乾燥させ、再度その表面に上記
と同様にして第二のインキ層（厚み２ｇ／ｒｎ’）を形
成した。

虫皿晟里ヱエ戒亜減 塩化ビニル／酢酸ビニル共重合体（熱変形湯度７４℃）
　　　　　　　　　　　　２０部メチルエチルケトン　
　　　　　　１００部トルエン　　　　　　　　　　　
　　１００部上記操作を縁返して合計で５層のインキ層
を形成し、最後に各色のインキ層の間にアルミニウム顔
料を含む金属色のグラビアインキにより幅３ｍｍのライ
ンマークを印刷した。これらの検知マークは、イエロー
とマゼンタとの間には１本、マゼンタとシア〕ノとの間
には２本、シアンとイエローとの間には３本と夫々間隔
２ｍｍを置いて形成し、本発明の多数回印字用熱転写シ
ートを得た。

実施例２ 実施例１と同じ基材フィルムの表面に下記塗工液を固形
分基準で１ｇ／ｒｒＬ″の割合で塗工及び乾燥してイン
キ保持層を形成した。

ｙＡ３Ｊ■１セＬ【表組風 ポリエステル樹脂　　　　　　　　　２０部メチルエチ
ルケトン　　　　　　　　５０部トルエン　　　　　　
　　　　　　　　５０部次に実施例１と同様にして本発
明の多色多数回印字用熱転写シートを得た。

曳圃！■ヱエ撒血痕 シリコーン系樹脂（熱変形温度５０℃）１０部 メラミン滑性粒′ｆ−１０部 トルエン　　　　　　　　　　　　　１００部使用例 上記実施例１及び２の多色多数回熱転写シートを用いて
、写真原稿を色分解した信号により、縁り返し多色画像
を５回形成したところ、誤作動は全く発生しなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の多色多数回熱転写シートの
断面を図解的に説明する図である。 に基材フィルム　　　　２：インキ層 ３：検知マーク　　　　　４：黒色部 ５：被転写材　　　　　　６：サーマルへッド７：投光
器　　　　　　　８：受光器 ９：検知光

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）基材フィルムの一方の面に加熱により溶融する複
   数色の転写インキ層を設けた多色多数回印字用熱転写シ
   ートにおいて、該熱転写シートのいずれか一方の面にイ
   ンキ層の色を検知する光反射性検知マークを形成したこ
   とを特徴とする多色多数回印字用熱転写シート。
2. （２）基材フィルムとインキ層との間にインキ保持層が
   形成されている請求項１に記載の多色多数回用熱転写シ
   ート。
3. （３）熱転写シートと被転写材とを重ねて熱転写を行う
   熱転写方法において、上記熱転写シートが基材フィルム
   の一方の面に加熱により溶融する複数色の転写インキ層
   と、該熱転写シートのいずれか一方の面にインキ層の色
   を検知する光反射性検知マークを形成した多色多数回印
   字用熱転写シートであり、プリンターに設けた投光器か
   らの検知光を上記光反射性検知マークで反射させ、該反
   射光によりインキ層の色を検知しながら行うことを特徴
   とする多色多数回熱転写方法。
4. （４）基材フィルムとインキ層との間にインキ保持層が
   形成されている請求項１に記載の多色多数回熱転写方法
   。