JPH06143778A - インクシート及び該インクシートを用いる熱転写式記録装置 - Google Patents

インクシート及び該インクシートを用いる熱転写式記録装置

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JPH06143778A
JPH06143778A JP32842392A JP32842392A JPH06143778A JP H06143778 A JPH06143778 A JP H06143778A JP 32842392 A JP32842392 A JP 32842392A JP 32842392 A JP32842392 A JP 32842392A JP H06143778 A JPH06143778 A JP H06143778A
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JP
Japan
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ink
ink sheet
sheet
ink layer
substrate
Prior art date
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JP32842392A
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English (en)
Inventor
Noriyasu Takeuchi
則康 竹内
Tetsuo Watanabe
哲夫 渡辺
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光不透過性のインクを用いるインクシートに
おいて、インクシート中の、印写不可能領域の占める面
積割合を低下させることができ、マルチタイム化の効果
を喪失させにくいインクシートを提供することである。 【構成】 熱転写式記録装置用のインクシート1を、検
出センサ2A,2Bによる検出出力信号のオン・オフの
組み合わせが、各色のインク層領域Y,M,C,Bk毎
に全て異なるように、インクシート1の幅方向の両端部
に、光不透過性インクの未塗布部分と、そのインクの塗
布を残す部分とを混在形成させたものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクシート及び該イ
ンクシートを用いる熱転写式記録装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ或いは複写機な
どで、熱転写記録方式を採用するものでは、基体上にイ
ンク層を形成したインクシートを用いている。そのうち
の、カラー式の熱転写式記録装置では、異なる色のイン
ク層を長手方向に順次、塗布したインクシートを用い、
各色毎に、画像信号に応じて、サーマルヘッドの、アレ
イ状に並べた発熱素子を選択的に通電発熱させ、インク
シート上のインクを溶融又は昇華させて、記録紙上に色
画像を重ね転写し、その記録紙上に、所定のカラー画像
を得ている。
【0003】このようなインクシートには、少なくとも
3色(イエロー、マゼンタ、シアンの3色)のインク層
が形成され、かかるインクシートを用いることにより、
フルカラーの画像を得ることができる。これに対し、ブ
ラック色のインク層を付加した4色構成のインクシート
を用いると、黒文字などが非常に良く再現され、カラー
画質が一段と良くなる。
【0004】この種のフルカラー式の熱転写式記録装置
においては、記録紙上に複数の色画像を重ね転写するた
めに、インクシートの各色のインク層領域の先端位置を
何らかの方法で検出することが必要になってくる。例え
ば、インクシート上に付されるマーカーなどは、そのた
めのものであり、このマーカーは、各色のインク層領域
の先端位置検出用若しくは先頭色のインク層領域の先端
位置検出用のマーカーとなっている。
【0005】かかるマーカーとしては、一般的に、ブラ
ック色の光不透過性のインクを塗布して形成するものが
多く、例えば、特公平4−13151号公報に示されて
いるように、各色のインク層領域間において、そのよう
なマーカーは、インクシートの全幅若しくは一部分に付
されている。
【0006】ところが、このような光不透過性のマーカ
ーを付したインクシートを用いた場合に、光不透過性イ
ンク(溶融型やマルチタイプの昇華型)を使用すること
ができない。又、このようなインクシートを用いる場合
には、インクシートの製造時にマーカーを塗布する工程
が必要になり、インクシートのコストアップにつなが
る。
【0007】この他、光不透過性のインクを塗布したイ
ンクシートを用いるもので、これに、光透過性のパター
ンを設け、このパターンの位置を検出するようにしたも
のもある(特開昭62−211249号公報参照)。か
かる光透過性のパターンは、インクが塗布されていない
部分となっているため、この部分では、印写を行うこと
ができない。
【0008】このようなインクシートを用いるものとす
ると、各色のインク層領域の先端部に、必ず、印写不可
能領域が存在するようになる。所謂、n倍マルチタイム
インクシートでは、インクシートの搬送方向における各
色のインク層領域の長さが、幅方向の長さに比べて相対
的に短かくなるので、上述のような印写不可能領域の、
インクシート内で占める面積割合が増大し、本来的に、
ランニングコストの低下のために行われるマルチタイム
化の効果が失われてしまう。
【0009】更に、この種のインクシートはイエロー、
マゼンタ、シアンの都合3色のインク層領域を形成した
ものとなっていて、前述した検出には2つのパターン検
出センサで済むが、それがブラックを加えた4色のイン
ク層領域を形成したインクシートとなると、都合3個の
センサを必要とするようになり、熱転写式記録装置のコ
ストアップや、その大型化につながる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光不
透過性のインクを用いるインクシートにおいて、インク
シート中の、印写不可能領域の占める面積割合を低下さ
せることができ、マルチタイム化の効果を喪失させにく
いインクシートを提供することにある。
【0011】今一つの発明の目的は、各色のインク層領
域の先端位置の検出用センサの数の節減を可能にして、
装置の一層の小型化や低廉化を図り得るようにした熱転
写式記録装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、一方向に搬送され、色の異なるインク層領
域を、基体の長手方向に順次並べて、その基体上に形成
したインクシートであって、前記基体が光透過性の基体
となっていて、且つ、インク層が、その基体上に、光不
透過性のインクを塗布されるインク層となっているイン
クシートにおいて、幅方向の両側の端部が、各端部につ
き、それぞれ1個ずつの検出センサによって検出される
インクシートとなっていて、前記2つの検出センサから
出力される検出信号のオン・オフの組み合わせが、各色
のインク層領域毎に異なるように、各色のインク層領域
の両端部に、前記インクの未塗布部分と、そのインクの
塗布を残す部分とを混在形成させるようにしたインクシ
ートを提案するものである。
【0013】今一つの発明は、上記目的を達成するた
め、一方向に搬送され、色の異なるインク層領域を、基
体の長手方向に順次並べて、その基体上に形成し、且
つ、前記基体が光透過性の基体となっていて、インク層
が、その基体上に、光不透過性のインクを塗布されるイ
ンク層となっているインクシートを用いる熱転写式記録
装置において、インクシートの、幅方向の両側の端部
を、各端部毎に検出する一対の検出センサを具備し、こ
の各検出センサが、各色のインク層領域の両端部に混在
形成させたインクの未塗布部分と、そのインクの塗布を
残す部分とを検出して、検出信号のオン・オフの組み合
わせを各色のインク層毎に異ならせるようにする検出セ
ンサとなっている熱転写式記録装置を提案するものであ
る。
【0014】なお、搬送方向上のインクシートエンド部
をインクの未塗布部分とすると、効果的である。
【0015】又、一対の検出センサが、インクシートの
エンド部の検出に兼用されるものとなっていると、効果
的である。
【0016】更に、一対の検出センサが、印写用ヘッド
の両側位置にして、インクシート搬送方向上の、印写位
置に対する下流側近傍部位に設けられるものとなってい
ると、効果的である。
【0017】更に、一対の検出センサとして、反射型の
光センサを用い、このセンサ用の反射板に相当するもの
を、プラテンの両端側外周面に代替させるようにする
と、効果的である。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0019】図1において、符号1は、本発明一実施例
のインクシートを示し、このインクシート1は、例えば
ポリエステルより成る光透過性の基体5(図2)の上
に、色の異なるインク層領域を、基体5の長手方向に相
隣接するように順次並べて形成したものとなっている。
Y,M,C,Bkというのは、それぞれイエロー色,マ
ゼンタ色,シアン色,ブラック色のインク層領域であ
る。以下、「Yインク層領域」,「Mインク層領域」,
「Cインク層領域」,「Bkインク層領域」とそれぞれ
言う。又、これらの4色のインク層領域を、まとめて、
「色グルーブ領域」という。
【0020】インクシート1は、かような色グループ領
域を、その長手方向に繰り返し形成したものとなってい
るのである。なお、図2はMインク層領域を断面にした
図である。基体5上に光不透過性のインクが塗布され、
この塗布層が上記インク層を形成する。このようなイン
クシート1は、印写動作時に、一方向、この例では矢印
a方向に搬送される。
【0021】図1及び図2において、符号2A,2Bで
示すものは、発光部と受光部を有する反射型の光センサ
より成る検出センサであり、インクシート1を挟んで、
その各検出センサ2A,2Bと対向するように反射板3
A,3Bが設けられている。
【0022】インクシート1の幅方向の両側の端部、す
なわち幅方向端部は、その各検出センサ2A,2Bと対
向する部位を通過し、該各検出センサ2A,2Bによっ
て検出される。このように、インクシート1は、幅方向
の両側の端部が、各端部につき、それぞれ1個ずつの検
出センサ2A,2Bによって検出されるようになってい
るのである。
【0023】反射型の光センサを用いる代りに、インク
シート2の両側の端部を挟むように、その一方の側に発
光部、他方の側に受光部を配置した検出センサを用いて
もよい。
【0024】ここで、インクシート1の幅方向端部に着
目するに、「Mインク層領域」については、検出センサ
2B側の端部が、インクシートの搬送方向全長に亘っ
て、光不透過性インクの未塗布部分となっている。これ
に対し、検出センサ2A側の端部は、同じくその全長に
亘って、光不透過性インクの塗布を残す部分となってい
る。
【0025】一方、「Yインク層領域」については、両
端部とも、その全長に亘って光不透過性インクの塗布を
残す部分となっている。又、「Cインク層領域」につい
ては、「Mインク層領域」とは反対に、検出センサ2A
側の端部が、その全長に亘り、インクの未塗布部分とな
っていて、検出センサ2B側の端部が、その全長に亘っ
て、光不透過性インクの塗布を残す部分となっている。
更に、「Bkインク層領域」については、両端部が共
に、その全長に亘り、インクの未塗布部分となってい
る。
【0026】Yインク層領域が両センサ2A,2Bと対
向する部位を通過するときは、両センサから出た検知光
は光不透過性のインク層によって遮られるため、両反射
板3A,3Bには達せず、両センサ2A,2Bの出力信
号A,Bは図1に示す如く共にオフになる。
【0027】Mインク層領域が両センサ2A,2Bと対
向する部位を通過するときは、センサ2Aから出た検知
光は光不透過性のインク層によって遮られるため、反射
板3Aには達せず、出力信号Aはオフになり、又、セン
サ2Bから出た検知光はインク未塗布の基体部分を通過
するため、反射板3Bを介してセンサ2Bに達し、出力
信号Bはオンになる。Cインク層領域については出力信
号Aがオンになり、出力信号Bがオフになる。Bkイン
ク層領域については出力信号A,Bが共に、オンとな
る。
【0028】いずれにしても、当該インクシート1は、
各色のインク層領域の両端部に、2つの検出センサ2
A,2Bから出力される検出信号のオン・オフの組み合
わせが、各色のインク層領域毎に異なるように、インク
の未塗布部分と、そのインクの塗布を残す部分とが混在
形成されるものとなっているのである。
【0029】このようなインクシートを用いると、各色
のインク層領域の先端位置を検出することができ、これ
によって、各色の画像を、ずれないように、記録紙上に
重ね転写することができる。
【0030】すなわち、検出センサ2A,2Bによっ
て、先ずYインク層領域の先端位置を検知し、この先端
側と記録紙の先端側を揃え、インクシート1と記録紙
を、サーマルヘッドとプラテンによって挟み付けつつ搬
送し、サーマルヘッドの発熱素子を画像信号に応じて選
択的に発熱させ、Yインク層領域のインクを溶融、又は
昇華させて記録紙上にイエロー画像を印写する。次い
で、Mインク層領域、Cインク層領域に対しても、それ
ぞれ全く同様にして、その先端側と上記記録紙の先端側
とを合わせて印写動作を順次行い、記録紙にフルカラー
の画像を形成する。
【0031】なお、インクシート1の両端部におけるイ
ンクの未塗布部分や、インクの塗布を残す部分の幅Tに
ついては、検出センサ2A,2Bの配置位置の余裕度
や、インクシート1の搬送時の、その幅方向のずれなど
を考慮して、例えば5乃至10mm程度に設定する。この
部分は印写不能領域となるが、そのような寸法の範囲で
は、さほど、インクシートを無駄にすることもない。
【0032】かようなインクシートを用いると、熱転写
式記録装置に備える検出センサの数としては、次の表1
に示すようなものとすることができる。
【0033】
【表1】
【0034】冒頭でも述べたように、各色のインク層領
域の先端部に、光透過性のパターンを設けたインクシー
ト(以下、「先端パターン検出方式のインクシート」と
言う)を用いる場合には、検出センサとして、ブラック
を加えた4色のインク層領域の場合、3個の検出センサ
を必要とする。
【0035】本例のインクシートを用いれば、4色のイ
ンク層領域をもつものの場合、2個の検出センサで済む
のである。検出センサを1個でも節減できれば、それが
占める容積空間を無くすことができ、又、回路接続線な
ども不要のものとすることができ、熱転写式記録装置を
一層、低廉化したり、小型化したりすることが可能にな
る。
【0036】ところで、インクシートの消費を抑えるた
めに、インクシートの搬送速度を記録紙の搬送速度の1
/nとした所謂n倍マルチタイム式の熱転写式記録装置
が知られている。例えばnを2とすれば、インクシート
を、記録紙よりも、半分の速度で搬送させるのである。
このようなインクシートを用いると、その消費量を低減
でき、ランニングコストを大きく引き下げることができ
る。所謂、マルチタイム化の効果を狙えるのである。
【0037】インクシートの各色のインク層領域の長さ
L(図1)については、nが増加する程、短くできる
が、先の先端パターン検出方式のインクシートを用いる
と、その短くなった長さの範囲に、先端パターンが大き
く、その位置を占めるようになり、印写不能領域の面積
割合が増大し、インクシートの無駄な消費につながるよ
うになる。いずれにしても、そのようなインクシートを
用いると、マルチタイム化の効果が失われてしまうので
ある。
【0038】因に、図4において符号11で示すものは
先端パターン検出方式のインクシートであり、各色のイ
ンク層領域の先端部にはパターン12が形成されてい
る。このパターン12は、光不透過性のインクを塗布し
ない部分となっている。すなわち、光透過性のパターン
となっているのである。このようなインクシートを用い
た場合、tなる部分は印写不能領域となり、マルチ化を
高める程、そのような印写不能領域の面積割合が増大
し、インクシートを余分な長さをもつものにしなければ
ならない。
【0039】図4において、符号1′で示すものは、図
1に示したインクシート1とは別の実施例のインクシー
トであり、これは図1に示したインクシートのBkイン
ク層領域がなく、3色のインク層領域Y,M,Cをもつ
ものとなっている。
【0040】このようなインクシート1′を用いた場合
も、nが増加したとき、検出部分の幅Tは不変であり、
印写不能領域の面積割合を増大させることにはならな
い。むしろ、マルチ化を高める程(nを大きくする
程)、インクシートの無駄な消費を抑える効果を高める
ことができるのである。
【0041】いずれにしても、上述のインクシート1,
1′を用いると、インクシート中の、印写不能領域の占
める面積割合を大きく低下させることができ、マルチタ
イム化の効果を失わせないようにすることができるので
ある。
【0042】なお、インクシートの各色のインク層領域
の配列順については、図1又は図4の上部に示したイン
クシート1,1′のものに何ら限ることはなく、色々な
配列順を選択することができる。又、インクの未塗布部
分と、インクの塗布を残す部分との混在形態について
も、図1又は図4の上部に示すようなものに限定される
ことはなく、要は、検出出力信号のオン・オフの組み合
わせが、複数色につき、異なっていれば良いのである。
【0043】図3は、図4の上部に示したインクシート
1′の搬送方向上のインクシートエンド部をインクの未
塗布部分としたインクシート1′を示したものである。
【0044】このインクシート1′はYMCの3色式の
ものとなっているが、そのインクシートを使い切ったと
きに出て来るエンド部4が、光不透過性インクの未塗布
部分となっている。かような部分を設けておくと、各色
のインク層領域から、エンド部に至るまでの、検出セン
サ2A,2Bによる検出出力信号のオン・オフの組み合
わせは、次の表2のようになる。
【0045】
【表2】
【0046】因に、上述の例では、検出センサ2A,2
Bからの検出光がインクシートを透過する場合に、セン
サ出力はオンになり、不透過の場合はセンサ出力がオフ
になる。いずれにしても、各インク層領域Y,M,Cと
エンド部4につき、センサ出力信号のオン・オフの組み
合わせが異なるので、インクシートのエンド部4を検出
することができるのである。
【0047】なお、エンド部4が検出されると、その検
知信号によって、記録装置の表示部にインクシートを新
たなものに交換すべき表示がなされ、またプリントキー
が押されても、記録装置の印写動作を開始させないなど
の制御が実行される。
【0048】図3に示したようなインクシート1′にお
いても、各インク層領域YMCの配列順や、エンド部4
の配置などに関し、図3に示すものに限定されるもので
はない。例えば、Yインク層領域の両幅方向端部にイン
クを塗布せず、その代りにエンド部4に光不透過性のイ
ンクを塗布しても、各インク層領域Y,M,Cとエンド
部4を検出センサ2A,2Bの出力信号の組み合わせに
よって検出することができる。
【0049】しかし、図3に示すインクシート1′のよ
うに、エンド部4をインクの未塗布領域とすると、この
エンド部4へのインクの塗布工程を省くことができるの
で、塗布されるインクの無駄な消費を抑えることができ
る。又、かかるエンド部4を光透過可能部とし、検出セ
ンサ2A,2Bを光透過検出方式のものとしておくと、
インクシート使用中に、これが切断した場合、両検出セ
ンサ2A,2Bの出力が共にオン(光透過状態)とな
り、インクシートエンドが検出される如きになるので、
印写動作を即座に停止させることができる。これによっ
て、サーマルヘッドが空焚きするのを防止することがで
き、それを破損に至らしめないようにすることができ
る。
【0050】次に、今一つの発明である熱転写式記録装
置に関して述べる。
【0051】この熱転写式記録装置は、図1又は図3に
示すようなインクシート1,1′などを用いるものとな
っていて、検出センサ2A,2Bを具備し、その各検出
センサ2A,2Bが、各色のインク層領域の両端部に混
在形成したインクの未塗布部分と、そのインクの塗布を
残す部分とを検出して、検出信号のオン・オフの組み合
わせを各色のインク層毎に異ならせるようにする検出セ
ンサとなっている。これらの構成機能については、前述
した通りであり、その説明は省略するが、いずれにして
も、かかる熱転写式記録装置によれば、例えば4色重ね
の印写方式を採用する記録方式においても、検出センサ
の数を2個に抑えることができ、熱転写式記録装置の小
型化や、一層の低廉化を図ることができる。
【0052】ところで、先にも述べたように、両検出セ
ンサ2A,2Bは、各色のインク層領域の先端部位置を
検出するものであるが、インクシートとして、図3に示
すようなものを用いると、このインクシート1′のエン
ド部4も検出することができる。両検出センサ2A,2
Bは、インクシートのエンド部4の検出に兼用されるも
のとなっているのである。通常、インクシートエンドの
検出には専用の検出センサが必要となっているが、本熱
転写式記録装置では、かようなエンド検出センサを不要
のものとすることができる。
【0053】図5は、熱転写式記録装置の印写部の周辺
構成を示す図であり、ドラム状のプラテン7の外周面に
は記録紙8が巻き付けられている。プラテン7と、サー
マルヘッド9との間で、インクシート1と、記録紙8と
は、両部材7,9によって挟圧され、この部分で、周知
の熱転写記録が行われる。インクシート1は基体5の上
にインク層6を形成したものとなっていて、このインク
層6は、例えば、図1に示すような4色形態、若しくは
図3に示すようなブラック色のインク層領域のない3色
形態をなしている。
【0054】本実施例においては、図5及び図6に示す
ように、一対の検出センサ2A,2Bが、印写用ヘッド
の一例であるサーマルヘッド9の長手方向の両側の位置
にして、印写位置10に対して、インクシート1の搬送
方向(a方向)上の、印写位置10に対する下流側近傍
位置に設けられている。
【0055】検出センサ2A,2Bが各インク層領域の
先端位置の検出を行ったとき、一旦、インクシートを停
止させ、インク層領域の先端側と、記録紙8の先端側を
揃え、この状態でサーマルヘッド9を図5のように下降
させ、プラテン7を反時計方向に回転させ始めると共
に、インクシートを矢印a方向に搬送して、インクシー
ト1のインクを画像信号に応じて溶融又は昇華させなが
ら、これを記録紙8上に転写する。かかる動作を各イン
ク層領域毎に行い、記録紙8上にフルカラー画像を形成
する。
【0056】この例の検出センサ2A,2Bは、反射型
の光センサより成るが、インクシート1を挟んで発光部
と受光部が配置される検出センサを用いたときは、例え
ば、反射板3A,3Bの代りに受光部が配置され、その
反対側に発光部が配置される。
【0057】本例の熱転写式記録装置の検出センサ2
A,2Bは、印写領域外に設置すれば良いので、それを
サーマルヘッド9の外側に設けている。このように、サ
ーマルヘッドの外側に、センサ2A,2Bを設置するこ
とにより、印写位置10に対する、センサ位置(インク
シートの搬送方向上の位置)の設定自由度を高めること
が可能になる。これに対し、図4のインクシート11の
例では、検出センサをサーマルヘッドの幅領域内に設け
る必要がある。
【0058】本例の場合は、図5に示すように、インク
シート1の搬送方向(a方向)上において、印写位置1
0よりも下流側のdなる距離を隔てた位置に、検出セン
サ2A,2Bを設けるようにしてある。この距離dなる
範囲は、熱転写記録に寄与しない部分であり、無駄な領
域となるので、これは出来るだけ小さい方が良い。印写
位置10に対して、各色のインク層領域の先端検出位置
が、上流側になっているか、又はd=0であると、その
印写動作時に色境界部の混色のトラブルなどを生じて、
画質を低下させることになる。このような点から、セン
サ2A,2Bの配設位置を図5に示すように印写位置1
0よりも下流側にし、距離dを少なめの、例えば2mm程
度とした。これにより、インクシート1の無駄な消費も
抑えられ、混色トラブルなども防ぐことができる。これ
は、n倍マルチタイム式のものにおいて、特に効果的と
なる。
【0059】図7は、インクシートの各インク層領域先
端位置やエンド部を検知する一対の検出センサとして反
射型の光センサ(反射型フォトセンサ)を用い、このセ
ンサ用の反射板に相当するものを、ドラム状プラテン7
の両端側外周面に代替させるようにした実施例を示す。
【0060】ここで、反射型の光センサというのは、セ
ンサ2A(或いは2B)に、先にも述べたように、発光
部と受光部の両素子が備えられていて、発光部から出た
光が、反射板を介して受光部に達するようなものを言
う。
【0061】図7に示すように、検出センサ2Aは、こ
れと反対のプラテン端部側に配置された図示されないセ
ンサ2Bと共に、サーマルヘッド9の長手方向の各外側
にそれぞれ配置され、そのセンサと対向した、プラテン
7の両端側外周面7aには、光反射性の塗料が塗布され
ている。その部分に、光反射性の塗料を塗布する代り
に、光反射性のテープをはり付けるようにしても良く、
又、プラテンの芯金部分を露呈させ、金属表面部分とし
ても良い。更に、かような金属材料をはり付けるように
しても良い。勿論、この種の材料としては、光反射性の
良い材料が選択されることは言うまでもないことであ
る。
【0062】このような構成とすることにより、専用の
反射板が不要になり、熱転写式記録装置の一層の小型化
や、部品点数の削減化を図ることができる。反射板とし
て、プラテン7上の記録紙を利用することも可能である
が、その記録紙の幅方向両端部に非印写領域ができる欠
点を免れない。
【0063】
【発明の効果】請求項1に記載のインクシートによれ
ば、印写不能領域の占める面積割合を低下させることが
できるので、その無駄な消費を抑えることがで、この種
のインクシートを用いる記録装置のマルチタイム化の効
果を失わせないようにすることができる。
【0064】請求項2に記載のインクシートによれば、
エンド部の検出が可能になると共に、その部分のインク
の塗布工程を無くすことができる。
【0065】請求項3に記載の熱転写式記録装置によれ
ば、検出センサの数を節減できるので、装置の小型化
や、一層の低廉化を図ることができる。
【0066】請求項4に記載の熱転写式記録装置によれ
ば、専用のインクシートエンド検出センサを不要のもの
とすることができる。
【0067】請求項5に記載の熱転写式記録装置によれ
ば、インクシートの無駄な消費が抑えられ、又、混色ト
ラブルなどの画質を低下させる原因を断つことができ
る。
【0068】請求項6に記載の熱転写式記録装置によれ
ば、専用の反射板が不要になり、装置の一層の小型化
や、部品点数の削減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例のインクシートと、このインク
シートにおける各インク層領域の頭出し用検出信号のオ
ン・オフの出力状況とを示す図である。
【図2】図1のインクシートのX−X線に沿う断面図で
ある。
【図3】エンド部を設けたインクシートの例を示す図で
ある。
【図4】別の実施例のインクシートと、従来のインクシ
ートとを対比させた図である。
【図5】本発明の熱転写式記録装置の印写周辺構成を示
す図である。
【図6】図5の印写周辺構成を側方より見た図である。
【図7】プラテンの両端側外周面を光センサの反射部と
した例を示す図である。
【符号の説明】
1 インクシート 1′ インクシート 2A 検出センサ 2B 検出センサ 4 エンド部 5 基体 6 インク層 7 プラテン 7a 外周面 10 印写位置 Y インク層領域 M インク層領域 C インク層領域 Bk インク層領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に搬送され、色の異なるインク層
    領域を、基体の長手方向に順次並べて、その基体上に形
    成したインクシートであって、前記基体が光透過性の基
    体となっていて、且つ、インク層が、その基体上に、光
    不透過性のインクを塗布されるインク層となっているイ
    ンクシートにおいて、 幅方向の両側の端部が、各端部につき、それぞれ1個ず
    つの検出センサによって検出されるインクシートとなっ
    ていて、前記2つの検出センサから出力される検出信号
    のオン・オフの組み合わせが、各色のインク層領域毎に
    異なるように、各色のインク層領域の両端部に、前記イ
    ンクの未塗布部分と、そのインクの塗布を残す部分とを
    混在形成させるようにしたことを特徴とするインクシー
    ト。
  2. 【請求項2】 搬送方向上のインクシートエンド部をイ
    ンクの未塗布部分とした請求項1に記載のインクシー
    ト。
  3. 【請求項3】 一方向に搬送され、色の異なるインク層
    領域を、基体の長手方向に順次並べて、その基体上に形
    成し、且つ、前記基体が光透過性の基体となっていて、
    インク層が、その基体上に、光不透過性のインクを塗布
    されるインク層となっているインクシートを用いる熱転
    写式記録装置において、 インクシートの、幅方向の両側の端部を、各端部毎に検
    出する一対の検出センサを具備し、この各検出センサ
    が、各色のインク層領域の両端部に混在形成させたイン
    クの未塗布部分と、そのインクの塗布を残す部分とを検
    出して、検出信号のオン・オフの組み合わせを各色のイ
    ンク層毎に異ならせるようにする検出センサとなってい
    ることを特徴とする熱転写式記録装置。
  4. 【請求項4】 一対の検出センサが、インクシートのエ
    ンド部の検出に兼用される請求項3に記載の熱転写式記
    録装置。
  5. 【請求項5】 一対の検出センサが、印写用ヘッドの両
    側位置にして、インクシート搬送方向上の、印写位置に
    対する下流側近傍部位に設けられるものである請求項3
    又は4に記載の熱転写式記録装置。
  6. 【請求項6】 一対の検出センサとして、反射型の光セ
    ンサを用い、このセンサ用の反射板に相当するものを、
    プラテンの両端側外周面に代替させた請求項3、4又は
    5に記載の熱転写式記録装置。
JP32842392A 1992-11-13 1992-11-13 インクシート及び該インクシートを用いる熱転写式記録装置 Pending JPH06143778A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017202892A (ja) * 2016-05-09 2017-11-16 カシオ計算機株式会社 媒体処理装置、長尺媒体、及び、媒体
JP2019030975A (ja) * 2017-08-04 2019-02-28 大日本印刷株式会社 熱転写シート巻回体及び熱転写印画装置

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