JPH02251434A - アルミニウム合金製缶蓋及び飲料用缶容器 - Google Patents
アルミニウム合金製缶蓋及び飲料用缶容器Info
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- JPH02251434A JPH02251434A JP7167689A JP7167689A JPH02251434A JP H02251434 A JPH02251434 A JP H02251434A JP 7167689 A JP7167689 A JP 7167689A JP 7167689 A JP7167689 A JP 7167689A JP H02251434 A JPH02251434 A JP H02251434A
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Landscapes
- Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
零発朔は、内容飲料として腐食性の強い含塩飲料又は炭
酸飲料を充填する飲料用缶容器に用いる缶蓋及びその蓋
体にを用いた飲料用缶容器に関する。
酸飲料を充填する飲料用缶容器に用いる缶蓋及びその蓋
体にを用いた飲料用缶容器に関する。
(従来の技術)
炭酸飲料用缶容器の缶蓋の材料として用いられているア
ルミニウム合金板は、耐圧強度が要求され、板厚を厚く
したもの、又はMgを含有してそれ自体の機械的強度を
高めたものを用いる必要がある。一般には、材料節減の
ため薄板材が用いられ、機械的強度を高めたMgを4.
0〜5.0%含有したアルミニウム合金板、例えばJ
I 55182或いはJ I 550B2等が用いられ
ている。更に、その塗装性及び缶蓋への加工性を改善す
るため、最終の冷間圧延加工を施した後、150〜20
0°Cの温度で熱処理を施して合金板の歪を除去してい
る。
ルミニウム合金板は、耐圧強度が要求され、板厚を厚く
したもの、又はMgを含有してそれ自体の機械的強度を
高めたものを用いる必要がある。一般には、材料節減の
ため薄板材が用いられ、機械的強度を高めたMgを4.
0〜5.0%含有したアルミニウム合金板、例えばJ
I 55182或いはJ I 550B2等が用いられ
ている。更に、その塗装性及び缶蓋への加工性を改善す
るため、最終の冷間圧延加工を施した後、150〜20
0°Cの温度で熱処理を施して合金板の歪を除去してい
る。
しかし、内容飲料が腐食性の強いチューハイ。
サイダー、コーラ、ワイン入り飲料等の場合は、このM
g含有のアルミニウム合金板を用いた缶蓋では耐食性が
劣り腐食の原因となるので、缶蓋の耐食性を高めるため
、缶蓋の内面側となる面にビニルオルガノゾル樹脂系塗
料を塗装焼付けして7μm以上の樹脂被覆層を設けるか
、又は熱硬化性のエポキシフェノール樹脂系塗料、エポ
キシ尿素樹脂系塗料、ビニル樹脂系塗料の内の1種或い
は2種によって2回の塗装焼付けを施し7μm以上の樹
脂被覆層を設けている。また、最近では液体窒素を用い
た飲料の充填方法の普及に伴い、スポーツドリンクやコ
ーヒー飲料等の非炭酸含塩飲料に対しても、耐食性に加
えて耐圧強度の要求が強くなってきており、Mg含有の
アルミニウム合金板に7μm以上の前記樹脂被覆層を設
けたものが缶蓋として用いられている。
g含有のアルミニウム合金板を用いた缶蓋では耐食性が
劣り腐食の原因となるので、缶蓋の耐食性を高めるため
、缶蓋の内面側となる面にビニルオルガノゾル樹脂系塗
料を塗装焼付けして7μm以上の樹脂被覆層を設けるか
、又は熱硬化性のエポキシフェノール樹脂系塗料、エポ
キシ尿素樹脂系塗料、ビニル樹脂系塗料の内の1種或い
は2種によって2回の塗装焼付けを施し7μm以上の樹
脂被覆層を設けている。また、最近では液体窒素を用い
た飲料の充填方法の普及に伴い、スポーツドリンクやコ
ーヒー飲料等の非炭酸含塩飲料に対しても、耐食性に加
えて耐圧強度の要求が強くなってきており、Mg含有の
アルミニウム合金板に7μm以上の前記樹脂被覆層を設
けたものが缶蓋として用いられている。
しかしながら、このように樹脂被覆層を設けて耐食性を
高めているものの、腐食性の強い含塩飲料に対しては依
然として缶蓋に腐食が発生し、アルミニウムの溶出やフ
レーバーの劣化をもたらすという問題があり、また、缶
蓋がイージーオープン蓋の場合においては、樹脂被覆層
が厚いと、蓋の開口時にスコア一部に樹脂被覆層が切れ
残り易くなるという問題もある。
高めているものの、腐食性の強い含塩飲料に対しては依
然として缶蓋に腐食が発生し、アルミニウムの溶出やフ
レーバーの劣化をもたらすという問題があり、また、缶
蓋がイージーオープン蓋の場合においては、樹脂被覆層
が厚いと、蓋の開口時にスコア一部に樹脂被覆層が切れ
残り易くなるという問題もある。
更に、アルミニウム合金板に塗装焼付けをする際、樹脂
被覆層を厚くするには、2回の塗装を施さなければなら
ず、塗装工程が煩雑となると共にその製造コストも高く
なるという問題があった。
被覆層を厚くするには、2回の塗装を施さなければなら
ず、塗装工程が煩雑となると共にその製造コストも高く
なるという問題があった。
また、この場合、樹脂系塗料としてビニルオルガノゾル
樹脂系塗料を用いて膜厚を7μm以上に塗装すると、焼
付は時に塩酸ガスの発生量が多くなり、オープンを腐食
させるという問題もあった。
樹脂系塗料を用いて膜厚を7μm以上に塗装すると、焼
付は時に塩酸ガスの発生量が多くなり、オープンを腐食
させるという問題もあった。
(発明が解決しようとする課題)
本発明は、かかる不都合を解消して、内容飲料として腐
食性の強い含塩飲料や炭酸飲料等に対して、十分な耐食
性と耐圧強度とを有すると共に、樹脂系塗料としてビニ
ルオルガノゾル樹脂系塗料を用いた場合であっても焼付
は時に塩酸ガスの発生量が少なく、また、缶蓋がイージ
ーオープン蓋の場合でも蓋の開口時にスコア一部に樹脂
被覆層の切れ残りが生ずることが少ないアルミニウム合
金製缶蓋及びその缶蓋を用いた飲料用缶容器を提供する
ことを目的としている。
食性の強い含塩飲料や炭酸飲料等に対して、十分な耐食
性と耐圧強度とを有すると共に、樹脂系塗料としてビニ
ルオルガノゾル樹脂系塗料を用いた場合であっても焼付
は時に塩酸ガスの発生量が少なく、また、缶蓋がイージ
ーオープン蓋の場合でも蓋の開口時にスコア一部に樹脂
被覆層の切れ残りが生ずることが少ないアルミニウム合
金製缶蓋及びその缶蓋を用いた飲料用缶容器を提供する
ことを目的としている。
(課題を解決するための手段)
本発明の缶蓋は、上記目的を達成するために、冷間圧延
加工されたアルミニウム合金板に塗装焼付けを施してそ
の表面に樹脂被覆層が形成された樹脂被覆アルミニウム
合金板から成る缶容器の缶蓋において、2.8〜6.0
%のMg、0.3%以下のCu + 0−5%以下のM
n、0.35%以下のF e +0−2%以下のSi及
び不可避的な不純物を含有する板厚0.18〜0.40
mmのアルミニウム合金板であって最終の冷間圧延加工
の後に、220〜300℃で一分以内の熱処理を施した
後、該アルミニウム合金板の缶蓋内面側となる面に熱硬
化性エポキシフェノール樹脂系塗料、熱硬化性エポキシ
尿素樹脂系塗料。
加工されたアルミニウム合金板に塗装焼付けを施してそ
の表面に樹脂被覆層が形成された樹脂被覆アルミニウム
合金板から成る缶容器の缶蓋において、2.8〜6.0
%のMg、0.3%以下のCu + 0−5%以下のM
n、0.35%以下のF e +0−2%以下のSi及
び不可避的な不純物を含有する板厚0.18〜0.40
mmのアルミニウム合金板であって最終の冷間圧延加工
の後に、220〜300℃で一分以内の熱処理を施した
後、該アルミニウム合金板の缶蓋内面側となる面に熱硬
化性エポキシフェノール樹脂系塗料、熱硬化性エポキシ
尿素樹脂系塗料。
熱硬化性ビニル樹脂系塗料及びビニルオルガノゾル樹脂
系塗料から選択された1種の塗料を塗装焼付けして2〜
7μmの樹脂被覆層が形成された樹脂被覆アルミニウム
合金板から成ることを特徴とする。
系塗料から選択された1種の塗料を塗装焼付けして2〜
7μmの樹脂被覆層が形成された樹脂被覆アルミニウム
合金板から成ることを特徴とする。
また、本発明の缶蓋は、冷間圧延加工されたアルミニウ
ム合金板に塗装焼付けを施してその表面に樹脂被覆層が
形成された樹脂被覆アルミニウム合金板から成る缶詰容
器の缶蓋において、2.8〜6.0%のMg、0.3%
以下のCu、0.5%以下のMn、0.35%以下のF
e、0.2%以下のSi及び不可避的な不純物を含有す
る板厚0.18〜0.40mmのアルミニウム合金板で
あって最終の冷間圧延加工の後に、該アルミニウム合金
板の缶蓋内面側となる面に熱硬化性エポキシフェノール
樹脂系塗料、熱硬化性エポキシ尿素樹脂系塗料、熱硬化
性ビニル樹脂系塗料及びビニルオルガノゾル樹脂系塗料
から選択された1種の塗料を塗装して220〜300°
Cで一分以内で焼付けし2〜7μmの樹脂被覆層が形成
された樹脂被覆アルミニウム合金板から成ることを特徴
とする。
ム合金板に塗装焼付けを施してその表面に樹脂被覆層が
形成された樹脂被覆アルミニウム合金板から成る缶詰容
器の缶蓋において、2.8〜6.0%のMg、0.3%
以下のCu、0.5%以下のMn、0.35%以下のF
e、0.2%以下のSi及び不可避的な不純物を含有す
る板厚0.18〜0.40mmのアルミニウム合金板で
あって最終の冷間圧延加工の後に、該アルミニウム合金
板の缶蓋内面側となる面に熱硬化性エポキシフェノール
樹脂系塗料、熱硬化性エポキシ尿素樹脂系塗料、熱硬化
性ビニル樹脂系塗料及びビニルオルガノゾル樹脂系塗料
から選択された1種の塗料を塗装して220〜300°
Cで一分以内で焼付けし2〜7μmの樹脂被覆層が形成
された樹脂被覆アルミニウム合金板から成ることを特徴
とする。
更に、本発明の飲料用缶容器は、上記缶蓋を用いたこと
を特徴とする。
を特徴とする。
上記アルミニウム合金板に含有されるMgは、アルミニ
ウム合金板の機械的強度を増大させる効果がある反面、
耐食性を低下させるという欠点があり、その含有量が2
.8%未満では機械的強度の増大効果が不十分であり、
また、6.0%を越えると、耐食性を低下させると共に
缶蓋への加工が困難となり好ましくない0次に、Cuの
含有量は、多くなると、腐食性を増大させるため、0.
3%以下が好ましい。また、Mnは、アルミニウム合金
板の機械的強度を増大させると共に脱酸効果を有し耐食
性を向上させるが、その含有量が0.5%より多くなる
と、缶蓋への加工性を低下させる。そして、Feは、ア
ルミニウム合金中に金属間化合物として含有され、酸化
されて孔食を促進し腐食性を増大させるため、含有量は
0.35%以下が好ましい。Siの含有量も0.2%を
越えると孔食性を増大させるので好ましくない。
ウム合金板の機械的強度を増大させる効果がある反面、
耐食性を低下させるという欠点があり、その含有量が2
.8%未満では機械的強度の増大効果が不十分であり、
また、6.0%を越えると、耐食性を低下させると共に
缶蓋への加工が困難となり好ましくない0次に、Cuの
含有量は、多くなると、腐食性を増大させるため、0.
3%以下が好ましい。また、Mnは、アルミニウム合金
板の機械的強度を増大させると共に脱酸効果を有し耐食
性を向上させるが、その含有量が0.5%より多くなる
と、缶蓋への加工性を低下させる。そして、Feは、ア
ルミニウム合金中に金属間化合物として含有され、酸化
されて孔食を促進し腐食性を増大させるため、含有量は
0.35%以下が好ましい。Siの含有量も0.2%を
越えると孔食性を増大させるので好ましくない。
次に、最終の冷間圧延加工をした上記アルミニウム合金
板を220〜300℃で一分以内の熱処理を行った後、
缶蓋の内側面となる面に樹脂系塗料を塗装焼付けをする
。この場合の焼付けは、通常行われるように190〜2
10°Cで10分以内であり、この程度の条件であれば
、後述するように前記熱処理によるアルミニウム合金板
の耐食性に影響することは極めて少ない。また、上記熱
処理は、最終の冷間圧延加工を施したアルミニウム合金
板の缶蓋の内側面となる面に樹脂系塗料を塗装した後、
220〜300°Cで一分以内の焼付けをすることによ
って行ってもよい。
板を220〜300℃で一分以内の熱処理を行った後、
缶蓋の内側面となる面に樹脂系塗料を塗装焼付けをする
。この場合の焼付けは、通常行われるように190〜2
10°Cで10分以内であり、この程度の条件であれば
、後述するように前記熱処理によるアルミニウム合金板
の耐食性に影響することは極めて少ない。また、上記熱
処理は、最終の冷間圧延加工を施したアルミニウム合金
板の缶蓋の内側面となる面に樹脂系塗料を塗装した後、
220〜300°Cで一分以内の焼付けをすることによ
って行ってもよい。
前記熱処理をすることにより、アルミニウム合金板の歪
を除去して、アルミニウム合金板から缶蓋への加工性を
安定させる。熱処理の温度が220°C未満では、歪を
除去するのに長時間の処理を必要とするため、アルミニ
ウム合金板に含有された2、8〜6.0%のMgにより
β相CMgt A It )が粒界に析出し、そこから
腐食が促進され易くなり、アルミニウム合金板の耐食性
を著しく低下させる。逆に、温度が300°Cを越える
と、材質が軟化され材料強度を低下させる。220〜3
00°Cで一分以内の熱処理であれば、Mgの含有量が
2.8〜6.0%であっても、β相が粒界に析出する程
度が少なく、優れた耐食性を示す。尚、アルミニウム合
金板の表面処理としては、リン酸クロメート処理等を用
いることが出来る。
を除去して、アルミニウム合金板から缶蓋への加工性を
安定させる。熱処理の温度が220°C未満では、歪を
除去するのに長時間の処理を必要とするため、アルミニ
ウム合金板に含有された2、8〜6.0%のMgにより
β相CMgt A It )が粒界に析出し、そこから
腐食が促進され易くなり、アルミニウム合金板の耐食性
を著しく低下させる。逆に、温度が300°Cを越える
と、材質が軟化され材料強度を低下させる。220〜3
00°Cで一分以内の熱処理であれば、Mgの含有量が
2.8〜6.0%であっても、β相が粒界に析出する程
度が少なく、優れた耐食性を示す。尚、アルミニウム合
金板の表面処理としては、リン酸クロメート処理等を用
いることが出来る。
そして、樹脂系塗料を塗装焼付けして、缶蓋内面側とな
る面に2〜7μmの樹脂被覆層を形成することによって
、缶蓋の素材であるアルミニウム合金板の耐食性とあい
まって缶蓋の耐食性を十分に向上させることが出来る。
る面に2〜7μmの樹脂被覆層を形成することによって
、缶蓋の素材であるアルミニウム合金板の耐食性とあい
まって缶蓋の耐食性を十分に向上させることが出来る。
樹脂被覆層を2μmより薄くすると該樹脂被覆層による
耐食性の向上がみられず、2〜7μmであれば十分な耐
食性が保たれるとともに、成形する缶蓋がイージーオー
プン蓋の場合であっても蓋の開口時にスコア一部に樹脂
被覆層の切れ残りを生ずることが少なく、また、樹脂系
塗料としてビニルオルガノゾル樹脂系塗料を用いても焼
付は時に塩酸ガスの発生量が少ない。
耐食性の向上がみられず、2〜7μmであれば十分な耐
食性が保たれるとともに、成形する缶蓋がイージーオー
プン蓋の場合であっても蓋の開口時にスコア一部に樹脂
被覆層の切れ残りを生ずることが少なく、また、樹脂系
塗料としてビニルオルガノゾル樹脂系塗料を用いても焼
付は時に塩酸ガスの発生量が少ない。
また、樹脂系塗料としては、熱硬化性エポキシフェノー
ル樹脂系塗料、熱硬化性エポキシ尿素樹脂系塗料、熱硬
化性ビニル樹脂系塗料及びビニルオルガノゾル樹脂系塗
料から選択された1種の塗料が好適である。
ル樹脂系塗料、熱硬化性エポキシ尿素樹脂系塗料、熱硬
化性ビニル樹脂系塗料及びビニルオルガノゾル樹脂系塗
料から選択された1種の塗料が好適である。
(作用)
本発明は、上記手段によれば、缶蓋を構成するアルミニ
ウム合金板は一定の適正範囲内のMg。
ウム合金板は一定の適正範囲内のMg。
Cu、Mn、Fe、Siが含有されているので、良好な
耐食性と缶蓋に求められる耐圧強度を付与する機械的強
度を有する。また、上記アルミニウム合金板は、樹脂系
塗料の塗装焼付は前に220〜300°Cで一分以内の
熱処理を施したものであり、その耐食性を保ちつつ歪が
除去され、安定した加工による缶蓋が成形されている。
耐食性と缶蓋に求められる耐圧強度を付与する機械的強
度を有する。また、上記アルミニウム合金板は、樹脂系
塗料の塗装焼付は前に220〜300°Cで一分以内の
熱処理を施したものであり、その耐食性を保ちつつ歪が
除去され、安定した加工による缶蓋が成形されている。
そして、熱処理の後に形成される樹脂被覆層が2〜7μ
mであっても、合金板の耐食性とあいまって腐食性の強
い飲料に対しても十分な耐食性が付与される。
mであっても、合金板の耐食性とあいまって腐食性の強
い飲料に対しても十分な耐食性が付与される。
このため、飲料用缶容器の缶蓋として上記処理が施され
た樹脂被覆層アルミニウム合金板を用いることによって
、内容飲料として腐食性の強い含塩飲料、ワイン、ワイ
ンクーラー等のアルコール飲料や炭酸飲料を充填しても
、缶蓋は腐食することなく十分な耐食性と耐圧強度とを
維持する。
た樹脂被覆層アルミニウム合金板を用いることによって
、内容飲料として腐食性の強い含塩飲料、ワイン、ワイ
ンクーラー等のアルコール飲料や炭酸飲料を充填しても
、缶蓋は腐食することなく十分な耐食性と耐圧強度とを
維持する。
また、本発明は、上記熱処理を樹脂系塗料の塗装後に焼
付けとして行ったものであっても、前記と同様である。
付けとして行ったものであっても、前記と同様である。
(実施例)
本発明の実施の一例を説明する。
先ず、第1の実施例は、アルミニウム合金板に熱処理を
行った後、その表面に樹脂系塗料を塗装焼付けして得ら
れた樹脂被覆アルミニウム合金板を用いて形成された缶
蓋及びその缶蓋を用いた飲料用缶容器である。
行った後、その表面に樹脂系塗料を塗装焼付けして得ら
れた樹脂被覆アルミニウム合金板を用いて形成された缶
蓋及びその缶蓋を用いた飲料用缶容器である。
第1実施例の飲料用缶容器は、内容飲料として腐食性の
強いスポーツドリンク又はサイダー、ワインクーラー等
の飲料が充填されるので、缶胴は内面側に樹脂被覆層が
形成されたアルミニウム01缶が用いられ、また缶蓋に
はパーシャルイージーオープン蓋が2重巻締される。
強いスポーツドリンク又はサイダー、ワインクーラー等
の飲料が充填されるので、缶胴は内面側に樹脂被覆層が
形成されたアルミニウム01缶が用いられ、また缶蓋に
はパーシャルイージーオープン蓋が2重巻締される。
缶蓋に用いられる材料は、板厚0.32mmのアルミニ
ウム合金板が用いられ、缶蓋の内面側となる面に樹脂被
覆層が形成されている。そして、このアルミニウム合金
板は、その含有組成物として4.8%のMg、0.06
%のCu、0.46%のMn、0.22%のFe、0.
11%のSi及び不可避的な不純物が含有されており、
また、缶蓋への加工性及び樹脂系塗料の塗装性とを向上
させるために、熱処理が施されその歪が除去されている
。樹脂被覆層は、熱硬化性エポキシフェノール樹脂系塗
料を用いて塗装焼付けによって膜厚5μmに設けらてれ
いる。
ウム合金板が用いられ、缶蓋の内面側となる面に樹脂被
覆層が形成されている。そして、このアルミニウム合金
板は、その含有組成物として4.8%のMg、0.06
%のCu、0.46%のMn、0.22%のFe、0.
11%のSi及び不可避的な不純物が含有されており、
また、缶蓋への加工性及び樹脂系塗料の塗装性とを向上
させるために、熱処理が施されその歪が除去されている
。樹脂被覆層は、熱硬化性エポキシフェノール樹脂系塗
料を用いて塗装焼付けによって膜厚5μmに設けらてれ
いる。
そして、この缶蓋を製造する方法は、上記アルミニウム
合金板を最終の冷間圧延加工を行ってその両面に表面処
理としてリン酸クロメート処理を施した後、熱処理を昇
温、冷却による連続焼純によって最大280 ’Cで1
〜3秒保持しこれを合計−分以内で行う。次に、この熱
処理の後、アルミニウム合金板の缶蓋の内面側となる面
に熱硬化性エポキシフェノール樹脂系塗料を用いて温度
205 ’Cで10分の塗装焼付けを1回旋して膜厚5
μmに樹脂被覆層が形成され、樹脂被覆アルミニウム合
金板が得られる。その後、この樹脂被覆アルミニウム合
金板は、打ち抜き、型打ち加工により缶蓋に成形される
。
合金板を最終の冷間圧延加工を行ってその両面に表面処
理としてリン酸クロメート処理を施した後、熱処理を昇
温、冷却による連続焼純によって最大280 ’Cで1
〜3秒保持しこれを合計−分以内で行う。次に、この熱
処理の後、アルミニウム合金板の缶蓋の内面側となる面
に熱硬化性エポキシフェノール樹脂系塗料を用いて温度
205 ’Cで10分の塗装焼付けを1回旋して膜厚5
μmに樹脂被覆層が形成され、樹脂被覆アルミニウム合
金板が得られる。その後、この樹脂被覆アルミニウム合
金板は、打ち抜き、型打ち加工により缶蓋に成形される
。
尚、上記アルミニウム合金板には、板厚0.32mmの
ものを用いているが、飲料用缶容器の内容量又は内容飲
料によっては、缶蓋としての耐圧強度を考慮して、その
板厚が0.18〜0.40m5の範囲内で含有組成物が
本発明の範囲内のものを用い、熱処理を220〜300
°Cの所定温度で連続焼純により行ったものであれば差
し支えない。また、この場合、焼付は塗装についても上
記の熱硬化性エポキシフェノール樹脂系塗料以外に熱硬
化性エポキシ尿素樹脂系塗料、熱硬化性ビニル樹脂系塗
料又はビニルオルガノゾル樹脂系塗料の内の1種を用い
て、温度190〜210°Cで10分以内の塗装焼付け
を施し膜厚2〜7μmの所定の厚さに樹脂被覆層を設け
てもよい。
ものを用いているが、飲料用缶容器の内容量又は内容飲
料によっては、缶蓋としての耐圧強度を考慮して、その
板厚が0.18〜0.40m5の範囲内で含有組成物が
本発明の範囲内のものを用い、熱処理を220〜300
°Cの所定温度で連続焼純により行ったものであれば差
し支えない。また、この場合、焼付は塗装についても上
記の熱硬化性エポキシフェノール樹脂系塗料以外に熱硬
化性エポキシ尿素樹脂系塗料、熱硬化性ビニル樹脂系塗
料又はビニルオルガノゾル樹脂系塗料の内の1種を用い
て、温度190〜210°Cで10分以内の塗装焼付け
を施し膜厚2〜7μmの所定の厚さに樹脂被覆層を設け
てもよい。
次に、第2の実施例について説明する。第2実施例は、
アルミニウム合金板の表面に樹脂系塗料を塗装した後、
熱処理として焼付けを行って得られた樹脂被覆アルミニ
ウム合金板から形成された缶蓋及びその缶蓋を用いた飲
料用缶容器である。
アルミニウム合金板の表面に樹脂系塗料を塗装した後、
熱処理として焼付けを行って得られた樹脂被覆アルミニ
ウム合金板から形成された缶蓋及びその缶蓋を用いた飲
料用缶容器である。
第2実施例の飲料用缶容器は、缶胴には内面側に樹脂被
覆層が形成されたぶりきDI缶が用いられ、内容飲料と
して、腐食性の強いコーラが充填されるものである。
覆層が形成されたぶりきDI缶が用いられ、内容飲料と
して、腐食性の強いコーラが充填されるものである。
そして、缶蓋は、板厚0.32n+mのアルミニウム合
金板が用いられ、これには4.7%のMg、0.05%
のCu、0.46%のMn、0.23%のFe、0.0
9%のSi及び不可避的な不純物が含有されており、内
面側に膜厚6mmの樹脂系塗料の樹脂被覆層が形成され
ている。
金板が用いられ、これには4.7%のMg、0.05%
のCu、0.46%のMn、0.23%のFe、0.0
9%のSi及び不可避的な不純物が含有されており、内
面側に膜厚6mmの樹脂系塗料の樹脂被覆層が形成され
ている。
また、第2実施例の缶蓋の製造方法は、前記第1実施例
と同様に最終の冷間圧延加工を施してリン酸クロメート
処理されたアルミニウム合金板を用いて製造する。先ず
、アルミニウム合金板の缶蓋の内面側となる面にビニル
オルガノゾル樹脂系塗料を用い、最大260°Cで昇温
、冷却を含め30秒の塗装焼付けを1回旋して樹脂被覆
層を形成し、その後、打ち抜き2型打ち加工により缶蓋
を成形する。
と同様に最終の冷間圧延加工を施してリン酸クロメート
処理されたアルミニウム合金板を用いて製造する。先ず
、アルミニウム合金板の缶蓋の内面側となる面にビニル
オルガノゾル樹脂系塗料を用い、最大260°Cで昇温
、冷却を含め30秒の塗装焼付けを1回旋して樹脂被覆
層を形成し、その後、打ち抜き2型打ち加工により缶蓋
を成形する。
尚、第2実施例の場合も、飲料用缶容器の内容量又は内
容飲料によっては、アルミニウム合金板の板厚及びこれ
に含有される組成物を本発明の範囲内のものを用い、塗
装焼付けをビニルオルガノゾル樹脂系塗料以外の熱硬化
性エポキシフェノール樹脂系塗料、熱硬化性エポキシ尿
素樹脂系塗料又は熱硬化性ビニル樹脂系塗料の内の1種
を用いて、220〜300 ”Cの所定温度で膜厚2〜
7μmの厚さに樹脂被覆層を設けてもよい。
容飲料によっては、アルミニウム合金板の板厚及びこれ
に含有される組成物を本発明の範囲内のものを用い、塗
装焼付けをビニルオルガノゾル樹脂系塗料以外の熱硬化
性エポキシフェノール樹脂系塗料、熱硬化性エポキシ尿
素樹脂系塗料又は熱硬化性ビニル樹脂系塗料の内の1種
を用いて、220〜300 ”Cの所定温度で膜厚2〜
7μmの厚さに樹脂被覆層を設けてもよい。
本発明の第1及び第2実施例は以上のように構成され、
次に、第1及び第2実施例の缶蓋に用いられる種々の樹
脂被覆アルミニウム合金板についての機械的強度及び耐
食性の試験を行った。その結果を表1に示す。
次に、第1及び第2実施例の缶蓋に用いられる種々の樹
脂被覆アルミニウム合金板についての機械的強度及び耐
食性の試験を行った。その結果を表1に示す。
表1において、テストN01及び2は第1実施例の缶蓋
であり、テストNo3は第2実施例である。
であり、テストNo3は第2実施例である。
また、テストNo4乃至6は第1及び第2実施例の比較
例である。第1及び第2実施例は、いずれの缶蓋の場合
も十分な耐食性及び機械的強度を有していた。一方、比
較例は、テス)No4及び5が耐食性が不十分であり、
これは長時間の熱処理を行った結果、アルミニウム合金
板に含有されるMgによって粒界にβ相が析出したため
と考えられ、特に、テストNo6については樹脂被覆層
の膜厚が10amと厚いにもかかわらず耐食性が低下し
ている。このことは、結晶粒界をエネルギー分散型X線
分析によって分析したところ、マトリックス用Mgが濃
化していることが確認され、耐食性が低下した理由を見
出した。また、比較例のNo6は耐食性は十分であるも
のの機械的強度が不十分であり、これについてはMgの
含有量が少ないため、長時間の熱処理にもかかわらず耐
食性を維持する反面、機械的強度が低下したものと考え
られる。
例である。第1及び第2実施例は、いずれの缶蓋の場合
も十分な耐食性及び機械的強度を有していた。一方、比
較例は、テス)No4及び5が耐食性が不十分であり、
これは長時間の熱処理を行った結果、アルミニウム合金
板に含有されるMgによって粒界にβ相が析出したため
と考えられ、特に、テストNo6については樹脂被覆層
の膜厚が10amと厚いにもかかわらず耐食性が低下し
ている。このことは、結晶粒界をエネルギー分散型X線
分析によって分析したところ、マトリックス用Mgが濃
化していることが確認され、耐食性が低下した理由を見
出した。また、比較例のNo6は耐食性は十分であるも
のの機械的強度が不十分であり、これについてはMgの
含有量が少ないため、長時間の熱処理にもかかわらず耐
食性を維持する反面、機械的強度が低下したものと考え
られる。
次に、表2に、表1記載の種々の樹脂被覆アルミニウム
合金板から成る缶蓋を用い、内容物として腐食性の強い
飲料を充填して製造された飲料缶詰について、保存試験
を行い、内容物の状態及び缶内の腐食状態を観察した結
果を示す。保存試験は、缶蓋を下方にして37°Cで3
力月間保存して行った。
合金板から成る缶蓋を用い、内容物として腐食性の強い
飲料を充填して製造された飲料缶詰について、保存試験
を行い、内容物の状態及び缶内の腐食状態を観察した結
果を示す。保存試験は、缶蓋を下方にして37°Cで3
力月間保存して行った。
第1及び第2実施例は、いずれもアルミニウムの溶出量
が0.lppm以下となっており、これによる内容物に
与える影響が殆どないため、内容物にフレーバーの劣化
がなく缶内面の腐食もなかった。
が0.lppm以下となっており、これによる内容物に
与える影響が殆どないため、内容物にフレーバーの劣化
がなく缶内面の腐食もなかった。
これに対して、比較例は、アルミニウムの溶出量が2乃
至6 ppmであったため、内容物のフレーバーに悪影
響を与えると共に缶内面にも腐食が発生していた。
至6 ppmであったため、内容物のフレーバーに悪影
響を与えると共に缶内面にも腐食が発生していた。
(発明の効果)
本発明は、前記説明から明らかなように、缶蓋の材料と
して、Mg、Cu、Mn、Fe、Siの含有量が一定範
囲内の耐食性を低下させずにその機械的強度を高めたア
ルミニウム合金板が用いられ、これに220〜300°
Cで一分以内の短時間の熱処理が施されていることによ
り、缶蓋の内面側となる面に形成される樹脂被覆層が2
〜7μmの膜厚であっても、その耐食性が良好であり、
アルミニウム合金板の歪が除去されていて缶蓋への加工
が容易であると共に十分な機械的強度を有し、更に、膜
厚が7μm以下と薄いので、塗装の際に特にビニルオル
ガノゾル樹脂系塗料を用いても焼付は時に塩酸ガスの発
生量を少なくすると共に成形される缶蓋がイージーオー
プン蓋の場合でも蓋の開口時にスコア一部に樹脂被覆層
の切れ残りが生ずることを少なくすることが出来るアル
ミニウム合金製缶蓋を提供する効果がある。
して、Mg、Cu、Mn、Fe、Siの含有量が一定範
囲内の耐食性を低下させずにその機械的強度を高めたア
ルミニウム合金板が用いられ、これに220〜300°
Cで一分以内の短時間の熱処理が施されていることによ
り、缶蓋の内面側となる面に形成される樹脂被覆層が2
〜7μmの膜厚であっても、その耐食性が良好であり、
アルミニウム合金板の歪が除去されていて缶蓋への加工
が容易であると共に十分な機械的強度を有し、更に、膜
厚が7μm以下と薄いので、塗装の際に特にビニルオル
ガノゾル樹脂系塗料を用いても焼付は時に塩酸ガスの発
生量を少なくすると共に成形される缶蓋がイージーオー
プン蓋の場合でも蓋の開口時にスコア一部に樹脂被覆層
の切れ残りが生ずることを少なくすることが出来るアル
ミニウム合金製缶蓋を提供する効果がある。
また、本発明は、上記の熱処理を樹脂系塗料の塗装後に
焼付けとして行ったものであっても、十分な耐食性と機
械的強度とを有するアルミニウム合金製缶蓋を提供する
効果がある。
焼付けとして行ったものであっても、十分な耐食性と機
械的強度とを有するアルミニウム合金製缶蓋を提供する
効果がある。
更に、本発明は、飲料用缶容器に上記缶蓋を用いること
により、缶蓋が十分な耐食性を有するので、内容飲料と
して耐食性の強い含塩飲料、ワイン、ワインクラ−等の
アルコール飲料や炭酸飲料を充填しても、缶蓋が腐食す
ることなく、内容飲料に対してフレーバー劣化を発生さ
せることがないと共に十分な耐圧強度を有する缶蓋を備
えた飲料用缶を提供する効果がある。
により、缶蓋が十分な耐食性を有するので、内容飲料と
して耐食性の強い含塩飲料、ワイン、ワインクラ−等の
アルコール飲料や炭酸飲料を充填しても、缶蓋が腐食す
ることなく、内容飲料に対してフレーバー劣化を発生さ
せることがないと共に十分な耐圧強度を有する缶蓋を備
えた飲料用缶を提供する効果がある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、冷間圧延加工されたアルミニウム合金板に塗装焼付
けを施してその表面に樹脂被覆層が形成された樹脂被覆
アルミニウム合金板から成る缶容器の缶蓋において、2
.8〜6.0%のMg、0.3%以下のCu、0.5%
以下のMn、0.35%以下のFe、0.2%以下のS
i及び不可避的な不純物を含有する板厚0.18〜0.
40mmのアルミニウム合金板であって最終の冷間圧延
加工の後に、220〜300℃で一分以内の熱処理を施
した後、該アルミニウム合金板の缶蓋内面側となる面に
熱硬化性エポキシフェノール樹脂系塗料、熱硬化性エポ
キシ尿素樹脂系塗料、熱硬化性ビニル樹脂系塗料及びビ
ニルオルガノゾル樹脂系塗料から選択された1種の塗料
を塗装焼付けして2〜7μmの樹脂被覆層が形成された
樹脂被覆アルミニウム合金板から成ることを特徴とする
缶容器の缶蓋。 2、冷間圧延加工されたアルミニウム合金板に塗装焼付
けを施してその表面に樹脂被覆層が形成された樹脂被覆
アルミニウム合金板から成る缶容器の缶蓋において、2
.8〜6.0%のMg、0.3%以下のCu、0.5%
以下のMn、0.35%以下のFe、0.2%以下のS
i及び不可避的な不純物を含有する板厚0.18〜0.
40mmのアルミニウム合金板であって最終の冷間圧延
加工の後に、該アルミニウム合金板の缶蓋内面側となる
面に熱硬化性エポキシフェノール樹脂系塗料、熱硬化性
エポキシ尿素樹脂系塗料、熱硬化性ビニル樹脂系塗料及
びビニルオルガノゾル樹脂系塗料から選択された1種の
塗料を塗装して220〜300℃で一分以内で焼付けし
2〜7μmの樹脂被覆層が形成された樹脂被覆アルミニ
ウム合金板から成ることを特徴とする缶容器の缶蓋、 3、請求項1又は請求項2記載の缶蓋を用いたことを特
徴とする飲料用缶容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1071676A JP2761025B2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | アルミニウム合金製缶蓋及び飲料用缶容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1071676A JP2761025B2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | アルミニウム合金製缶蓋及び飲料用缶容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02251434A true JPH02251434A (ja) | 1990-10-09 |
JP2761025B2 JP2761025B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=13467420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1071676A Expired - Lifetime JP2761025B2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | アルミニウム合金製缶蓋及び飲料用缶容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2761025B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0593034A2 (en) * | 1992-10-13 | 1994-04-20 | Kawasaki Steel Corporation | Aluminum alloy sheet excelling in formability, and method of producing same |
KR20020041601A (ko) * | 2000-11-28 | 2002-06-03 | 이구택 | 보존성이 우수한 발효식품용기용 냉연강판 |
EP1443123A1 (de) * | 2003-01-28 | 2004-08-04 | Hydro Aluminium Deutschland GmbH | Aluminiumlegierung zur Herstellung von Deckelband für Dosen |
JP2013091813A (ja) * | 2011-10-24 | 2013-05-16 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 耐アルコール腐食性に優れたアルミニウム材 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61287537A (ja) * | 1985-06-03 | 1986-12-17 | 大和製罐株式会社 | 積層材製イ−ジ−オ−プン缶蓋とその製造方法 |
JPS62152744A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-07 | 北海製罐株式会社 | アルコ−ル飲料缶用アルミニウム製イ−ジ−オ−プン缶蓋 |
-
1989
- 1989-03-27 JP JP1071676A patent/JP2761025B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61287537A (ja) * | 1985-06-03 | 1986-12-17 | 大和製罐株式会社 | 積層材製イ−ジ−オ−プン缶蓋とその製造方法 |
JPS62152744A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-07 | 北海製罐株式会社 | アルコ−ル飲料缶用アルミニウム製イ−ジ−オ−プン缶蓋 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20020041601A (ko) * | 2000-11-28 | 2002-06-03 | 이구택 | 보존성이 우수한 발효식품용기용 냉연강판 |
EP1443123A1 (de) * | 2003-01-28 | 2004-08-04 | Hydro Aluminium Deutschland GmbH | Aluminiumlegierung zur Herstellung von Deckelband für Dosen |
JP2013091813A (ja) * | 2011-10-24 | 2013-05-16 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 耐アルコール腐食性に優れたアルミニウム材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2761025B2 (ja) | 1998-06-04 |
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