JPH0225094B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明はガス瞬間給湯器等、流水を加温する各
種燃焼機器の燃焼制御装置にあつて、デユーテイ
可変パルスにより制御される比例弁で燃焼部への
燃料供給量を調整するタイプのものに対し、付帯
的に用いることのできる異常検出回路に関する。

＜従来の技術＞ 昨今、この種の燃焼制御装置は、第２図に示さ
れるように、一般にマイクロ・コンピユータで構
成される主制御回路４の指令の下に動作する。

即ち、給水温センサ１、給湯温センサ２、給水
量センサ３から得られる各情報と、使用者が所望
の出湯温を設定するために操作する温度設定操作
部７からの設定温情報とから、主制御回路４でそ
の時々に必要な燃焼量を演算し、これに対応した
ガス量等、燃料供給量を算出する。

一方、こうした燃料供給量の調整は、最近では
デユーテイ可変パルスで制御される比例弁６を用
いて為すものが多くなつてきた。

つまり、主制御回路４が算出したその時々に必
要な燃料供給量を、同じく第２図中に示すよう
に、まず適当なる形態の燃料供給量信号Soとし
て比例弁駆動回路５に与え、これを受けた当該比
例弁駆動回路５の方で、この信号Soをその内容
に対応するデユーテイのパルス信号Spに変換し、
これにより比例弁６を制御してその開放度を調整
するのである。

例えば要求する燃料供給量が多くなつてきたと
きには、比例弁駆動回路５はデユーテイ可変パル
スSpの当該デユーテイを高めるように機能し、
比例弁６の開放度をその分、多くして、図示しな
い燃焼部へ燃料が多く供給されるようにし、逆に
必要とする燃焼量が低下したときには、デユーテ
イ可変パルスSpのデユーテイを低め、比例弁６
の開口を狭めて、燃焼部への燃料供給量を絞るよ
うにする。

＜発明が解決しようとする問題点＞ しかし、上記のような従来の燃焼制御装置構成
のままでは、燃焼部への燃料供給量を直接に規定
する比例弁６の制御信号系の異常に就いては、こ
れを検出することができない。主制御回路４の演
算系に異常があつて、燃料供給量信号Soの内容
がそもそも狂つてしまつた結果、比例弁駆動回路
５を介して発せられるデユーテイ可変パルスSp
の当該デユーテイ乃至周波数が異常な範囲に入つ
てしまつたり、或いはまた比例弁駆動回路５自体
に異常があつて、それの発するデユーテイ可変パ
ルスSpの当該デユーテイ乃至周波数が異常な範
囲に入つてしまつても、これを検出することはで
きない。

最も困るのは、こうした異常な周波数のデユー
テイ可変パルスSpが発生しても、それが比例弁
６の応答範囲内にある場合である。

即ち、通常の燃焼モード下においては、その
時々で要求される燃焼量が変動するに伴つて、デ
ユーテイ可変パルスSpの周波数も変動するにし
ろ、その上限と下限は、或る定められた周波数帯
域内に収まつており、従つて燃料供給量も、異常
な程、大きくは変動しないのであるが、何等かの
要因により既述のように信号系に異常が生じ、最
終的にデユーテイ可変パルスSpの周波数に上記
所定の周波数帯域を外れる異常が生じても、それ
が比例弁６の応答範囲内のものであると、当該比
例弁はその異常な信号の命令に応答してしまい、
例えば異常な程に多量な燃料を燃焼部へ供給して
しまうこと等が考えられるのである。その結果
は、給湯温度の激変のみならず、不完全燃焼等、
人命に係る重大な事故さえ引き起こし兼ねない。

本発明はこうした従来における問題点に鑑み、
デユーテイ可変パルスの周波数異常を検出できる
装置を提供せんとして成されたものである。

＜問題点を解決するための手段＞ 本発明は上記目的を達成するため、 燃料供給量の調整に比例弁を用い、この比例弁
の制御にデユーテイ可変パルスを用いる燃焼制御
装置用の異常検出回路であつて、 上記デユーテイ可変パルスを取込み、その周波
数を、正常状態にあると認められる予定の周波数
帯域と比較し、該周波数が、該予定の周波数帯域
を外れていた場合には、デユーテイ可変パルスの
異常を表す異常信号を出力することを特徴とする
燃焼制御装置用異常検出回路を提供する。

＜作用＞ 比例弁の制御が正常に行なわれているときに
は、当該比例弁に送られるデユーテイ可変パルス
の周波数の変動も、予め予想される周波数範囲内
に入つている。

従つて、燃焼制御装置が正常に動作していると
きに予想されるこのデユーテイ可変パルスの周波
数帯域を、異常検出のための比較の基準とした上
で、実際に主制御回路から駆動回路を介し比例弁
に送られていくデユーテイ可変パルスの周波数を
監視すれば、当該取込んだ周波数が上記予定の周
波数帯域を外れた場合には、主制御回路乃至比例
弁駆動回路等に何等かの異常があつたものと判断
することができる。

本発明の上記要旨構成は、まさしくこうした作
用を営むことができる。

本発明の異常検出回路から得られた異常信号
は、どのようにも利用することができ、また、本
発明においてはそうした用途までを限定するもの
ではないが、例えば主制御回路に送つて各動作部
へ燃焼の停止を命令させるように使うことができ
る。

これに併せて、警報表示のため等に用いても勿
論、良い。

＜実施例＞ 第１図には本発明の基本的実施例の概略構成が
示されている。

図中において、先に第２図に即して説明した従
来例に関する各構成子と同一の符号が付されてい
る構成子は、本発明においても特に変更を要する
必要のないものであり、従来通りの構成のままで
あつて良いものである。

主制御回路４からその時々の燃焼量に対応した
燃料供給量信号回路Soが比例弁駆動回路５に与
えられると、当該比例弁駆動回路５の出力には、
その時の燃料供給量に対応するデユーテイとされ
たデユーテイ可変パルスSpが生ずる。

このデユーテイ可変パルスSpは、既述のよう
に、比例弁６に入力されてそれを制御し、もつて
比例弁６は、その時のデユーテイに対応するよう
に燃料供給路の実効開口面積を制御する等して燃
料供給量を制御する。

本発明の実施例においては、このデユーテイ可
変パルスSpは比例弁へのみならず、周波数異常
検出回路８にも入力される。

この周波数異常検出回路８には、燃焼制御装置
が正常な動作をしている限り、デユーテイ可変パ
ルスSpのあるべき周波数帯域の情報が予め与え
られており、該回路８では、この予定の周波数帯
域と、取込んだデユーテイ可変パルスSpのその
時々の周波数とを比較する。

即ち、上記予定の周波数帯域の上限値及び下限
値の各々と、取込んだデユーテイ可変パルスSp
のその時々の周波数とを比較し、該周波数が上記
上限値を越えていたり、或いは逆に上記下限値を
更に下回つていたときには、異常信号Saを主制
御回路４に送つて燃焼停止のための適当な処置を
為さしめ、逆に、取込んだデユーテイ可変パルス
Spのその時々の周波数が、上記予定の周波数帯
域内に入つているものであれば、そのまま燃焼を
継続させる。

先にも述べたように、異常信号Saの利用の仕
方はその外にも考えられ、例えば警報表示のため
に利用する等しても良いし、主制御回路４を通さ
ず、別個独立の制御回路に入力させて、主制御回
路の状態とは無関係に強制的に燃焼の停止を図つ
ても良い。

また、周波数異常検出回路８における上記比較
機能は、例えば入力周波数及び予定周波数帯域の
上限、下限各周波数値を夫々、電圧に変換した
後、通常のコンパレータを用いて電圧同志の比較
により為す等、当業者であれば公知既存の電子回
路技術をして任意適当な構成で実現することがで
きる。

＜発明の効果＞ 本発明によれは、比例弁を駆動するデユーテイ
可変パルスが許容できない異常な周波数となつた
ときに、これを検出することができる。

これはまた、主制御回路乃至比例弁駆動回路の
異常をも検出していることになる。

従つて、本発明により得られる異常信号の適当
なる応用を図れば、不完全燃焼等の大事故を未然
に防ぐための対策も容易に立てることができるよ
うになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の燃焼制御装置用異常検出回路
の基本一実施例の概略構成図、第２図は従来の燃
焼制御装置において比例弁を用いての燃料供給量
制御に関与する部分の概略構成図、である。 図中、１は給水温センサ、２は給湯温センサ、
３は給水量センサ、４は燃焼に係る主制御回路、
５は比例弁駆動回路、６は比例弁、７は温度設定
操作部、８はデユーテイ可変パルスの周波数異常
検出回路、である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 燃料供給量の調整に比例弁を用い、この比例
   弁の制御に比例弁駆動回路の発するデユーテイ可
   変パルスを用いる燃焼制御装置用の異常検出回路
   であつて； 上記比例弁駆動回路の出力であつて該比例弁に
   印加されるデユーテイ可変パルスを直接に取込
   み、その取込み周波数を正常状態にあると認めら
   れる予定の周波数帯域と比較し、該取込み周波数
   が、該予定の周波数帯域を外れていた場合に上記
   デユーテイ可変パルスの異常信号を出力する周波
   数異常検出回路を有すること； を特徴とする燃焼制御装置用異常検出回路。